必見!オーストラリアの治安情報!滞在先で犯罪に遭わないためには?

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旅行や留学先として人気のオーストラリア。

ほかの国と比べても比較的治安のいい国とされています。

しかし、近年では、メルボルンでテロが発生するなど、やはり日本と比べると危険が多いのが現状です。

緊急時に自分の身は自分で守れるよう、渡航前にしっかりと知識を身につけ、準備をすることが大切です。

外務省の海外安全ホームページには、オーストラリアに関する「危険情報」や「安全対策基礎データ」など、さまざまな情報が掲載されています。オーストラリアへ行く予定の方は、ぜひ目を通しておきましょう。

今回は、近年オーストラリアで起きた2大事件をはじめ、身近な犯罪やその対策、そして都市別に危険なエリアなどをお伝えしてきます。

○オーストラリアで起きた2大事件

2014年12月にシドニーで起きた「立てこもり事件」と、2018年11月に起きたメルボルン「通り魔テロ事件」は、日本のニュース番組でも話題になった有名な事件です。

オーストラリアは治安がいいというイメージがあるだけに、この事件は多くの人々に衝撃を与えました。ここでは、その詳細をお伝えします。

◆シドニー「人質立てこもり事件」

2014年12月15日、シドニー中心部の「リンツ・ショコラ・カフェ」で、イラン人の男が客と店員、合計17人を人質に立てこもる事件が発生しました。

16時間にも及ぶ立てこもりの末、警察隊の突入により犯人が射殺されましたが、2人の尊い命が犠牲となりました。

犯人は、アラビア語で「アッラーのほかに神はいない」といったような内容を書いた黒い旗を窓の外に掲げていましたが、イスラム国からの犯行声明が出ていないことから、事件の動機は、個人的なもので、政治的背景はないとされています。

◆メルボルン「通り魔テロ事件」

2018年11月9日の夕方、メルボルン中心部のバーク通りで、ソマリア人の男が通行人を次々に刃物で刺す事件が起きました。

被害者は3人で、うち1人が死亡、残り2人が負傷しました。

男は駆けつけた警察に撃たれ、その後、死亡が確認されました。

犯人は、大量のガスボンベを積んだトラックで乗りつけ、車に火を放ったあと、次々に人々を襲ったとされています。

幸い爆発はせず、火はすぐに消し止められました。

この事件は、イスラム国が犯行声明を出したことから、オーストラリア警察はこの事件をテロとして見ています。

○身近に起きやすい犯罪とその対策

オーストラリアは日本と比べると、やはり犯罪やトラブルの発生率が高くなります。

日本と同じ感覚で無防備な状態だと、身近な犯罪に巻き込まれてしまうかもしれません。

以下は、発生する可能性が高い犯罪です。渡航の際はぜひ注意してください。

◆置き引き

ホテルのチェックイン時や食事の時などに、荷物を床やカウンターに置いたままにしておくと盗難に遭う可能性があります。

貴重品は必ず肌身離さず携帯し、手荷物であっても置きっぱなしにしないなど注意をするようにしましょう。

◆スリ/ひったくり

特に観光客は大金を持っていると思われがちです。

繁華街や路上でスリやひったくりが多発しているので、外出時はパスポートや航空券、多額の現金を持ち歩かないようにしましょう。

どうしても持ち歩く必要がある場合は、数か所に分けてしまっておきましょう。

また、道を歩く時は、車道から離れて歩き、荷物は建物側に持つようにしましょう。

見知らぬ人に、不意に話しかけられても荷物から注意をそらしてはいけません。

◆ホテルでの盗難

ホテルの部屋に置いたままの貴重品が盗まれるケースが見られます。

貴重品は、金庫かホテルのセーフティボックスに預けるようにしましょう。

ホテルによっては自分で管理したほうが安全である場合もありますが、全て自己責任になります。

部屋にスーツケースを置いて出かける場合は、必ず複数の鍵をかけましょう。

また、部屋の中にいる場合でも、必ず施錠し、訪問者には注意してください。

◆車上荒らし

車外から見える場所に、カバンや荷物などを置くと車上荒らしの被害に遭う可能性があります。

ショッピングモールやビーチ、観光地などで長く駐車する際は、路上駐車は避け、貴重品は必ず携帯するようにしましょう。

◆ホームレス/物乞い

町を歩いている時に、「お金を恵んでくれ」とホームレスに物乞いをされることがあります。

ホームレスによってもさまざまで、地元の人が寄付する姿も見られますが、中には酒癖が悪く、ドラッグに手を染めている人もいるので、あまり関わらないほうが無難だと考えておきましょう。

◆女性に対する性犯罪

女性がバーやクラブに出かけ、お酒をテーブルに置いたまま席を立った隙に、睡眠薬などの薬物を混入され、暴行されてしまうケースがあります。

バーなどで席を立つ際は、必ず飲み物を飲み干してからにし、カウンターから出された飲み物以外は飲まないように気をつけましょう。

また、女性の夜の1人歩きはとても危険です。

短い距離であっても、タクシーや公共交通機関を使うようにしてください。

◆ドラッグ

オーストラリアでは、コカインや覚醒剤などの薬物が若者を中心に乱用されています。

薬物の使用、所持、製造は違法行為であり、処罰されます。

繁華街の路上やナイトクラブなどでの密売も横行しているので、薬物犯罪に巻き込まれないように十分注意してください。

○都市別 危険なエリア

オーストラリアは地域によって、住んでいる人種や文化が異なり、格差があります。

特に、空港周辺や繁華街などは危険だとされていますので、注意してください。

ここでは、都市別に危険だといわれているエリアをご紹介します。

◆シドニー

・セントラル駅:シドニーにある最大の駅。人の出入りは多いものの、近くのベルモアパークでホームレスやドラッグ中毒者が多く目撃されています。

・キングスクロス:バーやクラブが多いエリアです。かつては犯罪が多発していたようですが、現在は取り締まりが厳しくなったため、治安が改善されました。


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◆メルボルン

・セント・アルバンス:メルボルンの中でも殺人事件の発生率が高いエリアです。2001年よりアフリカ難民が定住し始め、今では住民の半数以上が外国からの移住者となっています。

・メルボルン中心部:飲酒がらみの暴行やスリ・置き引き、ドラッグなどが多く、オーストラリアの中でも犯罪発生率が高いエリアです。


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◆ブリスベン

・ブリスベン中心部:犯罪発生率はクイーンズランド州平均の4倍。夜はドラッグ関連の犯罪が多発しているので、深夜の外出やバーやクラブに行く際は注意してください。過去には、公園で日本人が複数人に囲まれて顔面を殴られ、貴重品を強奪されたケースがあります。

・ローガン地区:強盗や強姦の割合がほかの郊外に比べて高めなので、夜間の外出や1人歩きには注意が必要です。

◆ゴールドコースト

・シェブロン・アイランド:昔から金品を狙う強盗や暴行が多発するエリアです。女性が橋の下に引きずり込まれて乱暴されたケースもあるので、夜の1人歩きは絶対に避けましょう。

・オーキッド・アヴェニュー:お土産屋さんやレストランなどが建ち並ぶ繁華街ですが、夜はナイトクラブ街になります。週末には酔っぱらい客も増えるので、飲酒がらみのトラブルに巻き込まれないよう注意しましょう。

◆パース

・ノースブリッジ:パース駅の北側に位置しており、バーやクラブが密集するエリアです。昼間は穏やかで、買い物も楽しめますが、夜には、飲酒がらみの暴行があったり、麻薬の売人がいたりするので、注意してください。

・アーマデール地区:パース中心部から東南に位置するエリアで、アボリジニ(オーストラリア先住民)がたくさん住む場所として知られています。アボリジニがショッピングセンターや公園で昼間から飲酒をしていたり、物乞いをしたりするケースが報告されています。

○犯罪やトラブルに巻き込まれてしまったら?

もし犯罪やトラブルに巻き込まれてしまったら、まずは落ち着いて状況を的確に判断し、必要な対応を取ってください。

◆警察/救急/火災

オーストラリアの緊急連絡番号は「000」です。

こちらは、緊急連絡を統括する中央部署に繋がってしまうので、オーストラリアに長く滞在する場合は、地元の緊急連絡先を調べておくといいでしょう。

ちなみに、基本的に救急車は有料になります。

【電話のかけ方】

1. 「000」をダイヤルする
2. オペレーターに警察か救急か消防かを伝える
3. 地域を伝える
4. 状況を説明する


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◆日本大使館/領事館

外務省のホームページには、オーストラリアにある日本大使館・領事館の住所、電話番号、ホームページアドレスが掲載されています。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/zaigai/list/oceania/australi.html

◆日本語通訳サービス

英語を話せない人のために、オーストラリア連邦政府では、翻訳・通訳サービスTIS(Translating & Interpreting Service:13-14-50)を提供しています。

年中無休で24時間対応なので、緊急時や病院に連絡したい時などに、電話口で「ジャパニーズ プリーズ」と言えば、日本語通訳者が対応してくれます。

◆パスポートをなくした場合

万が一パスポートをなくしてしまったら、まず警察署に行って「パスポートの紛失・盗難届」を発行してもらいましょう。

次に、最寄りの日本大使館か領事館で旅券の執行手続きを行い、「帰国のための渡航書(発行まで2~3日)」か「新規旅券発給(発行まで1~2週間)」のいずれかを発行してもらう必要があります。

○外務省「海外安全ホームページ」で事前に確認を!

外務省のホームページからは、渡航の際に必要な情報や、エリア別の最新情報などを入手することができます。

渡航前に一度、読んでおきましょう。

https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_071.html#ad-image-0

また、3か月未満の渡航の方向けに、外務省から最新の安全情報を受けられる「たびレジ」というシステムがあるので、登録しておくことをおすすめします。

https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

○まとめ

いかがでしたでしょうか?

広大な国オーストラリアは、豊かな自然や魅力的な観光地がたくさんあり、毎年多くの観光客が訪れます。また、大学や語学学校なども豊富にあるので、人気の留学先の1つになっています。

旅や留学を楽しむためにも、事前に治安情報をチェックして、トラブルに巻き込まれないよう、しっかり対策を練っておくことが大切です。

そういった危機管理能力を高めることで、いざという時に冷静に対応できるとともに、オーストラリアでの滞在をより充実したものにできるはずです。

皆さんがオーストラリアでの楽しい思い出をたくさん作れますよう願っています。