英語の聞き流しはコツをしっかりと押さえることで効果的な勉強法となります。
アプリやラジオ、YouTubeなどを上手に活用して、英語学習初心者から上級者までレベルに応じたリスニング力訓練が可能です。
しかし、ただ漫然と英語を聞いているだけでは、あまり意味がないかもしれません。
そこで、英語の聞き流しを効果的にする3つの方法や、聞き流しの効果をなくしてしまう要因を詳しく紹介していきます。
- ただ聞き流すだけでは意味がない
- 聞き流しを効果的にする3つの方法
- おすすめの学習教材は?
- 聞き流し学習は子どもに有効なの?
- 聞き流しの効果をなくしてしまう3つの要因
- まとめ:英語の聞き流しを効果的に行いましょう
ただ聞き流すだけでは意味がない
1-1 すぐに聞き流しを始めてみよう
英語の聞き流しをするときに、次のようなことは気になるところです。
・1日どのくらい聞くのが効果的なの?
・どんな内容や難易度の英語音声を選んだらいいの?
・おすすめの聞き流し教材はあるの?
学習時間や教材の難易度などを知っておくと、英語の聞き流しを始めるときの目安となるでしょう。
ただ、こういった情報は学習レベルや真剣度などによって大きく変わってきます。
事前に情報を調べるだけで疲れてしまうのは時間がもったいないです。
ラジオやYouTubeなどの無料音声を使って、とにかく聞き流し学習を始めてしまうのはどうでしょうか。
そのうえで、自分に合った学習時間や教材を見つけていくのがおすすめです。
1-2 集中できる環境作りが大切
英語の聞き流しを行うときには、集中できる環境を作ることが大切です。通勤・通学などのスキマ時間であっても、しっかりと集中することで効果的な学習が可能となります。
聞き流しのたびに集中するのは疲れてしまうという人は、時間を決めておくとよいかもしれません。
たとえば、一緒に帰宅している友人がバスから下車した後、自宅近くの停留所まで15分間はしっかりと集中するといったように、自分のルーティーンを作ってしまうのです。
それが毎日の習慣として定着すれば、ストレスをほとんど感じることなく自然に集中できるようになります。
聞き流しを効果的にする3つの方法
聞き流しに集中できる時間を1日10分でも20分でも作ることができるようになったら、今度は英語学習の効果を上げる方法を実践していきましょう。
2-1 英語の語順に慣れる
日本語と英語を比べたときに大きく異なるのは語順です。
英語は、最初の3単語で、主語、述語、目的語といった重要な情報が説明されるため、そこを聞き逃してしまうと文章の意味が理解できなくなってしまいます。
日本語の語順に慣れているわたしたちは、この英語の語順に慣れることから始めましょう。
おすすめなのは「スラッシュ学習法」です。
これは英語の文章をまとまりごとにスラッシュで区切っていく学習法で、英語の文章を語順通りに理解するために効果的な方法として知られています。
以下の文章のように、主語と述語の後や、目的語の後にスラッシュを入れていきます。
I like / an apple.
I will go / to see a baseball game / this weekend.
イメージとしては、「I like」が視界に入った瞬間に、頭のなかで「私が好きなのは……」と翻訳をして、次に来る目的語の「an apple」を待つといった具合です。
固まりごとに英語を理解することによって、次の単語や文章にもその都度対応していきます。
日本語は、目的語である「an apple」が先で、述語である「like」が文末にきます。
そのため、英語の文章を読むときに、目的語や述語を行ったり来たりしながらでないと意味が理解できない人が少なくありません。
スラッシュ学習法によって、英語を語順通りに理解するトレーニングをしましょう。そうすれば、英語を聞き取るスピードと理解力が大きく向上します。
2-2 英語の「リンキング」に慣れる
単語1つ1つの発音は聞き取れても、文章になってしまうと途端に理解力が落ちるという人はいませんか。
もしかすると、その理由は英語の「リンキング」にあるかもしれません。
リンキングとは、単語の最後の音と、次の単語の最初の音がつながることをいいます。
たとえば、「~がある、いる」といった意味の「There is」ですが、これを「ゼア、イズ」と普段から発音していると、ネイティブの人の発音が聞き取りにくいかもしれません。
ネイティブは「ゼア、リィズ」と、「There」の最後の方の「r」音が「イズ」の前まで残ったまま発音することが多いです。
英語にはこういったリンキングが多く、音が足されたり消えたりします。慣れてしまえば自然と聞き取れるようになるため、聞き流しの際には意識してしっかりと聞くようにしましょう。
2-3 英語のアクセントやリズムに慣れる
日本語と比べると英語の文章は強弱をしっかりとつける傾向があります。強く発声される単語は重要な事柄であることが多いです。
そして、そのアクセントによって、英語特有のリズムが生まれます。
英単語1つ1つを正確に発音することはとても大切ですが、それと同時にアクセントやリズムを身につけると英語がもっと聞こえるようになります。
英語を聞き流しながら、できればそのリズムに合わせて発音してみましょう。繰り返し練習することで、スピーキング力の向上もはかれます。
おすすめの学習教材は?
英語の聞き流しをするための学習教材には、英語アプリ、YouTube、ラジオ、BBCやCNNなどのニュースチャンネル、海外ドラマなどさまざまなものが利用可能です。
日常会話でよく使われるフレーズを集めた聞き流し用の教材も書店などで販売されています。
お試しで始めるのであればYouTubeの動画がおすすめです。
聞き流し用のフレーズ集など、個人でアップロードしている動画のなかにもクオリティが高いものが多く、5分前後の短い動画から1時間以上のものまで多くの無料コンテンツが提供されています。
自分に聞き流し学習が合っているかを手軽にチェックすることが可能です。
聞き流しに慣れてくれば、ニュースチャンネルやラジオなどで、時事ネタなども含んだ英語に挑戦してみるのもよいでしょう。
海外ドラマが好きな人であれば、英語学習のモチベーションを保つためにもドラマを学習に取り入れることをおすすめします。
英語学習に効果的であることはもちろんですが、学習を継続できるような教材を選ぶことが大切です。
聞き流し学習は子どもに有効なの?
聞き流し学習は、大人よりも子どもにこそ効果が期待できます。
子どもは大人には聞き取れない広い範囲の周波数を聞き取ることが可能です。
英語は日本語よりも高い周波数で話されているといわれ、子どもの方がしっかりと聞き分けて音を記憶することができます。
日本の教育は変革のときを迎えており、とくに英語教育においては小学校からリスニングとスピーキングを中心に力を入れていく流れとなっています。
小さい頃から聞き流しによってトレーニングを始めておけば、同級生に差をつけることも可能です。
聞き流し学習を子どもに強制して英語自体が嫌いになってしまっては本末転倒ですが、本人の自主性にまかせるかたちでサポートしてあげると高い学習効果が得られるでしょう。
物語を聞かせるような教材もあるので、無理なく続けられるものを選ぶのがおすすめです。
聞き流しの効果をなくしてしまう3つの要因
英語の聞き流しはコツを押さえることで効果が期待できますが、きちんと意識して学習しないと時間を無駄にしてしまいます。
聞き流しの効果をなくしてしまう3つの要因をチェックしておきましょう。
5-1 集中できていない
ただ漫然と聞き流しているだけでは英語力の向上はあまり望めません。
英語を聞けて理解できるようになるためには、集中して学習する時間が不可欠です。
洋楽を聞くのが趣味の人でも、聞き流すだけで歌詞の意味まで聞き取れるようになるのは難しいでしょう。
英語に慣れていない場合、聞き取れない単語は歌詞カードで確認し、日本語訳を参照しながら意味を理解する努力が必要になります。
聞き流し学習についても同じことです。ただ繰り返し聞くだけでは十分な効果が得られません。
1日10分でもよいので、英語の語順、リンキング、アクセントやリズムなどを意識して、聞き流しに集中する時間を作りましょう。
5-2 課題を設けていない
聞き流し学習を行うときには、いつでも自分の課題を持っておきましょう。自分のリスニング力がどんなレベルで、英語力を向上させるには何が必要なのかを意識することが大切です。
1つ1つの単語の意味と発音はわかるのにうまく聞き取れない場合には、リンキングを重点的に学習した方がよいかもしれません。
英語のペースが早いため追いつけないという人は、スラッシュ学習法で英語を語順通りに理解できるようにトレーニングするとよいでしょう。
知らない単語が多い場合は、聞き取りを続けるよりも英単語を集中的に学習した方が効率的です。このように自分の課題を見つけることによって、効果的な学習方法も明らかになります。
5-3 総合的な英語学習をしていない
英語力の向上を目指すならば、聞き流しと合わせて英単語や英文法を学び、総合的な英語学習を進めていきましょう。
そうすることで、聞き流しのみを続けるよりもバランスのとれた学習が行えます。
たとえば、わたしたちが日本語でニュースを聞いているときに、知らない言葉が多いとアナウンサーの説明を理解できない場合があります。
専門的な経済ニュースなどがよい例です。
日経平均株価やダウ平均株価といわれても、経済の基礎知識がないとすぐに理解するのは難しいでしょう。
ただでさえ聞き取りにくい英語であれば、理解するのはもっと大変です。
そのために英単語や英文法を学習する必要がでてきます。
知っている単語であれば理解も早いですし、英文法を学ぶことで英語特有の構文や決まり文句などに気づくことが可能です。
聞き流しは音声がすぐに流れていってしまいますが、未知の単語や文法が少なければ少ないほど聞き取れる内容も多くなります。
まとめ:英語の聞き流しを効果的に行いましょう
英語の聞き流しというと、テレビの「ながら視聴」のように、何かをしながら聞き流すだけで効果があるといった印象を持ってしまうかもしれません。
しかし、語学の学習においてそんなに都合のよいことはないでしょう。スキマ時間を聞き流し学習に充てるとしても、しっかりと集中して取り組む時間が必要です。
聞き流しをより効果的に行うために、英語の語順、リンキング、アクセントやリズムに慣れていきましょう。
自分の課題を見つけて、苦手分野の克服と英語の総合的な学習を意識的に行っていくことが大切です。
スキマ時間であってもスマートフォンがあれば多くのことが行えます。英語学習ではなくて息抜きにゲームやSNSに時間を使ってもよいわけです。
そのなかで、聞き流しによる英語学習を選択するのは努力家といえます。
せっかくの時間を無駄にしないためにも、効果的な方法で聞き流しを行っていきましょう。
旅行とカメラが趣味で、休日には様々なところを訪れ、写真を撮るのが一番の楽しみです。英語は中学高校で人並みに学習はしていたが専門的には勉強を特にしていなかった。しかし社会人になりふと「英語を話せるようになり、海外さまざまな国を訪れ、人と交流し写真を撮って回りたい」という思いが溢れ、独学で勉強を始める。しかしスピーキング力を独学で学ぶには限界があり、ネイティブキャンプでの学習を開始。今は講師から得た知識や情報を元に、さまざまな分野のブログを書くことにチャレンジ中!これからもっとスピーキング力を上げ、色んな国へ足を運び、旅に関するブログを書けたら最高だな〜と思っています。