【日常英会話を学ぶチャンス】海外ドラマを用いた英語学習の方法とおすすめの海外ドラマを5選!

英語に興味があるという人なら、海外ドラマを1度くらいは吹き替えではなく字幕で見たことがあるのではないでしょうか。テレビやDVDなどで気軽に見ることができる海外ドラマですが、実は英語学習教材としてもとても優秀なのです。特に日常英会話を学ぶにはおすすめです。

ここでは、海外ドラマを使って英語を勉強することについてご紹介していきます。

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日常英会話を海外ドラマで学ぶメリット

海外ドラマは、そのドラマのジャンルにもよりますが、日常英会話を身につけるには最適なツールです。なぜ海外ドラマは日常英会話を学ぶのに最適なのでしょうか。それは、登場人物たちがリアルな会話をしているのを字幕付きで観ることができるからです。

ドラマだからリアルではないと思ってしまうかもしれませんが、日本のドラマだってドラマ中の会話は自然な会話ですよね。それと同じように、海外ドラマの登場人物同士の会話も、実際に現地の人たちが話すような感じで作られています。

そのため、本屋さんなどに売っている英語教材などに比べると、海外ドラマは会話の内容が自然ですし、話すスピードも実際にネイティブの人たちが話しているスピードになっています。

英語字幕付きのDVDを選べば、例えそのスピードで聞き取れなくてもなんと言っているのかを目で確認することができるので、そのうち聞き取れるようにもなるでしょう。

リスニング教材としても優秀だということはもちろんですが、英語の発音が実際にはどうなっているのかということを知ることができます。英語を勉強中の方々は、英語を話すときに単語1つ1つを丁寧に発音している人が多いでしょう。しかしネイティブの方々は、そんなことはしません。ある程度音をつなげて発音することが多いのですが、これにもある程度の法則があります。

その法則は「習うより慣れろ」といったところで、説明されてもよく理解できませんが、自然な英会話を聞いているうちに段々慣れてきて、自分もそのように発音していることにある日気づくときがきます。

ですから、自然な英語環境のない日本で英語を身につけたいときには、海外ドラマを観ることがとても効果的なのです。

海外ドラマでの会話は、現地で使われている英語がそのまま使われています。特殊な言い回しや熟語などもガンガン使われていて、熟語もどんどん身について行くでしょう。

熟語は英語で「idiom(イディオム)」と呼ばれますが、英語にはこのイディオムがとても多く、これを使いこなせるかどうかで英語が自然かそうではないかが決まってくると言っても過言ではないほど、重要なものです。どんなイディオムが実際によく使われているのかを、海外ドラマを観ながらチェックしたり、観ているうちに自然と覚えたりということができるため、海外ドラマは英熟語「イディオム」を覚えるのにも役立ちます。

海外ドラマで身につけられる英語の知識は他にもまだまだあります。

例えば、英語の話し方の使い分けです。海外ドラマでは、登場人物が常に友達と話しているというわけではありません。お店などで面識のない店員さんと話しているようなシーンもありますし、職場のシーンもあるでしょう。家族や友達間で、年齢によって話し方を極端に変えることのない英語の文化ですが、さすがに小さな子供や赤ちゃんに対しての話し方は変わってきます。

日本のように、こういう関係性なら敬語を使うのが無難・・・といった明確な差がないため、その話し方の差を身に付けようと思ったら、実際に現地の人たちが話しているのを観察するしかありません。それがお家で手軽にできるのが海外ドラマなのです。

また、英語のイントネーションや話し方も学ぶことができます。英語を話すときは、日本語よりも身振り手振りを加えると自然になるのですが、これはやりすぎてもおかしくなってしまいます。海外ドラマは作り物だといえど、そういった身振り手振りやイントネーションといったところは全て自然なものになっていますから、どの程度が自然なのかを肌で感じられるでしょう。

さらには、現地で使われているスラングの使い方や、適切な場面を知ることもできます。外国人がスラングを使いすぎることはあまり好まれませんが、ちょっとしたものなら咎められることはありません。

どういうスラングがどんな場面でなら許されるのかということを、ドラマを観ながら学ぶことができます。国にもよりますが、放送禁止用語にひっかかるほどのスラングは使われることが少ないので、危険なスラングはそれほど頭に入ってこないでしょう。

このように、海外ドラマを観ることで身につく英語力は多岐にわたっています。普通に日本で暮らしていると、なかなか体験することが難しいものばかりですが、海外ドラマを使って擬似現地体験をすることで身につけられることが山ほどあります。

習熟度別 海外ドラマを用いた英語学習方法

では具体的に海外ドラマを使ってどのように英語学習をすると効率的なのでしょうか。

ここでは英語の習熟度別に、海外ドラマを使ってどのように英語を勉強すれば良いのかをご説明します。

入門者(Beginner)

英語を始めたてだという人にとって、海外ドラマは難しいのではないかと思う人もいるでしょう。しかし、そんな方でも海外ドラマを有効活用する方法はあります。

この時点では海外ドラマを観て意味がわかるかどうかはあまり関係ありません。それよりも、英語音声を聞いて、英語の音に慣れることを目指しましょう。

入門用のリスニング教材は、そのほとんどがとてもゆっくりなスピードとクリアな発音で録音されています。そのため、これに慣れきってしまうと、実際にネイティブの人と話すときになかなかスピードに慣れないという現象がおきます。

ですから、入門レベルの人も海外ドラマを英語音声で観て、その速さやイントネーションに慣れましょう。

耳が慣れると、自分の発音もよくなります。

日本の英語教育では、入門レベルでは英語がまだまだ話せないようなことが多いのですが、海外ドラマなどで音に慣れたりすると、入門レベルであっても、知っている単語やシンプルな文法ならサラサラと話せるようになることもあります。

英語はイントネーションも大事なので、何度も同じドラマを観て真似するのも効果的です。ストーリーを知っているドラマを選ぶと、勘がいい人ならどんどん語彙力もついていくでしょう。

初級者(Elementary)

初級者とは、入門レベルの文法や単語を全て身につけている程度のレベルです。英検でいうと3級に合格するかしないかの境目くらいといったところでしょうか。そのレベルの英語が聞いたり話したりもできるレベルということになります。

このレベルで海外ドラマを英語学習に使う場合は、入門のときのように英語のスピードやイントネーションに慣れるというほかに、簡単な文章なら意味がわかることを目指すようになります。

意味がわかるものが多い方がいいので、海外ドラマの選択も重要です。専門用語がたくさん出てくるようなドラマはおすすめできません。意味がわかる部分が少ないからです。

このレベルでおすすめの海外ドラマはファミリー向けのドラマや、スクールドラマ、恋愛ものといったところでしょう。シリアスなものよりは、ちょっとユーモアのあるようなものがおすすめです。

音声も字幕も英語にしてみましょう。全ての意味がわからなくても構いません。海外ドラマや映画などは、英語上級者の人であっても理解できない部分があることもあります。ですから、意味がわからないことをストレスに感じないようにしてください。最初からストーリーを知っているドラマを選ぶと、英語自体の意味がわからなくても楽しめるでしょう。

字幕を追いながら音声を聞いていると、そのうち段々どういう単語のつながりが、どのように発音されているかというパターンも身についてきます。

ここでは、簡単な文章を聞き取れるようになること、字幕によってよく使う語彙力が増えること、そして単語と単語をつなげて発音するときに、どういった発音になっているのかということがわかるようになるというのが重要です。

あまり使われていない単語や、専門的用語、長すぎる文章などは無視してしまって大丈夫です。

中級者(Intermediate)

中級者とは、英検2級に余裕で合格する程度、TOIECなら600点以上といったところでしょうか。

中級者の場合は、海外ドラマを観るときにまだまだ英語字幕が必要でしょう。しかし、なるべく字幕を見ないようにしながら海外ドラマを楽しんでみましょう。

観たことのない海外ドラマを選んでも楽しめるでしょう。その海外ドラマの紹介やあらすじなどを読んで、日常生活的なストーリーであることだけチェックしておきましょう。このレベルでは日常英会話をするのには、ほとんど問題がないことを目指します。そのため、専門用語が多くなったり、シリアスすぎるドラマは向いていません。

字幕は、全く理解できないときの補助のように使ってください。上記で説明したような、日常生活的な海外ドラマであれば、字幕を見ればわかる部分が多いはずです。字幕を見ないとわからない部分は長文だったり、知らない単語が使われていたりしますが、ほとんど聞き取れなかった部分は無視して大丈夫です。何度も観ているうちに、聞き取れる部分が多くなっていくので、心配はいりません。

字幕を参考にして、使えそうな単語はメモしておきましょう。自分でも使ってみたいような表現についても、メモしてあとで調べてみましょう。

特に、特殊な表現は自分が使うのに適している表現なのか、時代遅れな表現ではないか、その国の歴史や文化、俳優などを知らないとわからない表現ではないのかという部分を調べてみてください。インターネットを使うとすぐに調べることができます。

その結果、自分が使っても問題なさそうであれば、実際に英語を話すときに機会があれば積極的に使ってみましょう。これまで知らなかった単語についても、英会話をするときに使えそうだったら、どんどん使ってください。

すぐにそんなに英語を話すような機会がないという人は、オンライン英会話を利用すると覚えた単語や表現をすぐに使う実践練習できます。

中級レベルになってくると、ただ海外ドラマを観て受け身でいるのではなく、覚えたものをアウトプットするという点にも力を入れ、総合的な英語力をアップしていく必要があります。

上級者(Advanced)

上級者は英検準1級を余裕で合格できる人以上といったところです。TOEICなら800点は取れる人がここに当たります。

上級者の場合は英語字幕ともお別れしましょう。字幕なしで100%わからなくても、大筋はわかるはずです。

事前知識もそれほど必要ありません。法廷もの、犯罪が関わるもの、医療系ドラマなどといった専門用語がバンバン飛び交うようなドラマでなければ、字幕なしで8~9割は理解できます。

このレベルになると、全くストーリーを知らない海外ドラマを観て、まるで日本のドラマを観ているように楽しんでください。聞き取りの力や理解力をキープするためです。

まだ、リラックスして海外ドラマを観ることができないという場合は、意味がわからなかった部分のみ、巻き戻して字幕を表示させてみましょう。大抵は知らない単語や表現が使ってあったり、そのドラマの時代背景やその国の特殊な事情が関わるジョークだったりします。必要があると感じれば、その時代背景や国の特殊事情について調べてみるといいでしょう。興味がないなら、わからないまま無視してください。日本語字幕に切り替えるとわかるのですが、それをそのまま日本語には訳されていません。翻訳者を目指している人にとっては、この点も参考になるでしょう。

翻訳者を目指す人にとっては、日本語字幕がとても勉強になります。英語を聞きながら日本語字幕を見ていると、語順がまるで違っていたり、日本語には訳しにくい文章が、うまくまとめてあったりします。

字幕翻訳は通常の翻訳と違って、決まった時間内に決まった文字数で訳をするのが必要なため、通常の翻訳とは異なる部分もあるのですが、かなり参考にはなるはずです。

上級者レベルになると、自分の職業に関することや、専門的な単語も身につける必要がある人もいるでしょう。そういう人は、自分が興味のある分野の職業が出てくるドラマを選んでみましょう。この場合、最初は英語字幕を表示させることをおすすめします。聞いたことのない専門用語を学ぶためです。

英語学習に最適!おすすめの海外ドラマ5選!

最後に英語学習におすすめしたい海外ドラマを5つご紹介しておきます。どのドラマを観たらいいか迷った場合の参考にしてください。

フルハウス(Full House)

フルハウスは1987年から1995年にかけてアメリカで放送されたホームドラマです。日本でも20年以上前にNHKで放送されていました。その後再放送もされていたので、観たことがあるという人も多いでしょう。

父とその親友、義弟、そして娘3人という家族構成で暮らしている家族の日常生活を描いたドラマです。シリーズを重ねるにつれ、一緒に暮らしている家族が増えます。子供がいるためか、難しい表現はほとんど出てきません。しかし、英語らしいちょっとした皮肉を交えた言い回しなどはバンバン出てきます。

古いドラマなので、今ではあまり使われていないジョークなども出てきます。真似をするときには基本的な会話の部分を真似するのがいいでしょう。また、赤ちゃんや幼児が使っている英語は文法が崩れていることもあるので、真似しないように気をつけてください。

フレンズ(Friends)

フレンズもフルハウスと並んでかなり有名なアメリカのドラマです。こちらは世界的にもかなり有名です。15年前くらいに放送されていたもので、日本でも度々再放送されています。

こちらも登場人物たちの日常生活を描いたドラマになっています。登場人物たちが大人なので、その会話も大人の友達同士がするような会話になっています。友情や恋愛、ライフスタイルといったところに焦点があたっているため、難しい会話はあまりありません。アメリカの若い人たちがどんなライフスタイルを送っているのかを知りたい場合には、フレンズがおすすめです。ただし、年代は少し古いものだということを覚えておきましょう。

ジ・オフィス(The Office)

The Officeはイギリスのドラマで2001年、2002年にイギリスで放送されていました。その後アメリカでもリメイク版が作られています。

名前のとおり、オフィスでの日常を描いたコメディタッチのドラマです。無神経な上司に振り回されるオフィスでのやりとりが描かれています。オフィスということで、ビジネスシーンで使う表現がたくさん出てきますし、今手に入るのは英語字幕のものなので、入門・初級レベルの人にはおすすめできませんが、中級レベル以上の人にはとてもおすすめです。

ビジネスシーンとは言っても、堅苦しい感じのドラマではないので、専門用語などは出てきません。ワンランク上の日常会話といったところでしょうか。

イギリス英語ではなくアメリカ英語を身に付けたいという人は、アメリカ版を選ぶといいでしょう。アメリカ版は表現などがイギリス版よりもソフトになっています。逆にイギリス版は結構過激です。そういった違いを楽しむのも文化的な違いを学ぶためにはアリかもしれません。

アリー my Love(Ally McBeal)

日本語版では「アリー my Love)とされていますが、オリジナルは「Ally McBeal」と、主人公の名前がそのままタイトルになっているドラマです。

こちらもフルハウスやフレンズと同じような時代に放送されていたドラマで、日本でも放送がありました。

アリーが弁護士のため、法廷でのシーンや専門用語が少し出てくる場面もありますが、メインは主人公やその周囲の恋愛事情や人間関係なので、そこまで堅苦しくはありません。中級レベルの人でも十分楽しめるレベルです。

ちょっとした専門用語も楽しみながら、英語学習に海外ドラマを使いたいという人にもおすすめです。

プリズンブレイク(Prison Break)

プリズンブレイクは10年前くらいにアメリカで放送されていたドラマで、日本でもそこそこ人気があります。

主人公が死刑判決を受けた無実の兄を脱獄させるために、さまざまな計画を実行するというようなドラマで、上記までの4つと比べるとかなりシリアスです。

コメディや日常生活を描いたストーリーにあまり興味がなく、サスペンスやシリアスなものがお好きな方におすすめです。レベルとしては上級レベルの方向きですが、興味があるなら中級レベルの人でも楽しめるでしょう。

まとめ

海外ドラマには本当に多くの種類があります。ここで紹介したドラマの他にも自分が観てみたいと思うものがあれば積極的に挑戦してみましょう。

最初は理解できなくても全く問題ありません。自分が興味があるようなものなら、繰り返し見ているとどんどん意味がわかるようになってきます。

上級者の人だと、最近ではDVDではなく動画配信サイトなどで無数に観れるようにもなっているので、それを利用して数々のドラマを観た方が楽しみながら実力がつくかもしれません。

自分にあったやりかたで、効果的に海外ドラマを利用しましょう。