南国のフルーツとして人気の高いマンゴー。中でも、フィリピン産のマンゴーはその甘さと香りの良さで世界中から愛されています。特に、ドライマンゴーは日本でも広く親しまれており、お土産としても定番です。
今回は、フィリピンのマンゴーの生産地や種類、伝統的なデザート、ドライフルーツとしての魅力まで徹底解説していきます。フィリピンマンゴーの魅力とその楽しみ方を見ていきましょう。
- フィリピンのマンゴー生産地とその特徴
- フィリピンマンゴーの種類と味わい方
- フィリピンマンゴーを使った伝統的なデザート
- ドライマンゴーとは？生マンゴーとの違い
- ドライマンゴーの食べ方
- 日本でフィリピンドライマンゴーを買うには
- まとめ
フィリピンのマンゴー生産地とその特徴
フィリピンは赤道に近く、熱帯モンスーン気候の影響を強く受けています。年間を通じて気温が高く、降水量が多いため、マンゴーの生育に最適な条件が整っています。
また、フィリピンの土壌は火山性土壌が多く、ミネラルが豊富で、これがマンゴーの味わいをより複雑で濃厚にする要因となっています。
さらに、フィリピンの地理的特性として、多くの島々に分かれているため、地域ごとの微気候が異なり、それが品種や味のバリエーションを生んでいます。ルソン島、セブ島、ミンダナオ島は代表的な生産地であり、それぞれ異なる特性を持っています。
ルソン島の乾燥地帯では糖度が高いマンゴーが育ち、セブ島の湿潤地帯では果肉が柔らかくジューシーなカラバオ種のマンゴーが栽培されます。
カラバオ種は、ギネス世界記録で「世界一甘いマンゴー」として認定された経緯もあり、世界中のマンゴー愛好家から注目されています。
ルソン島
ルソン島はフィリピン最大の島であり、首都マニラを抱える経済の中心地です。
山岳地帯と沿岸部があり、標高差が激しいため、日中と夜間の温度差が大きくなります。この温度差がマンゴーの糖度を高め、濃厚でしっかりとした果肉を持つマンゴーが育つ要因となっています。
特に北部のイロコス地方や中央部のカガヤンバレーが主要産地であり、やや硬めで酸味が少ない特徴を持ちます。
セブ島
セブは中央ビサヤ地方に位置し、年間を通して温暖な気候が特徴です。降水量が比較的少なく、乾燥した日差しの中で育つため、糖度が非常に高く、熟成が早い傾向があります。
ここで生産されるカラバオ種マンゴーは、特に芳醇な香りがあり、完熟すると滑らかな食感が楽しめます。果肉がとろけるように柔らかく、ジュースやスイーツに向いています。
ミンダナオ島
ミンダナオ島はフィリピン第二の大きさを誇り、降水量が多く湿潤な気候が特徴です。山岳部と平野部が混在しており、特にダバオ地方では広大な農地でマンゴーが生産されています。
雨季と乾季がはっきりしており、湿度の高い環境で育つため、果肉がやや繊維質でしっかりしています。酸味がある一方で、濃厚な甘さを感じるため、ドライマンゴーに加工されることが多いです。
フィリピンマンゴーの種類と味わい方
世界には多くのマンゴー産地があり、例えばインド、タイ、メキシコ、ブラジルなどが有名です。
しかし、フィリピンマンゴーが特に評価されている理由は、その糖度と香りのバランスが非常に優れているためです。
インド産マンゴー（アルフォンソ種）は濃厚で強い甘さが特徴ですが、フィリピン産のカラバオ種はその甘さに加え、ほどよい酸味が感じられ、爽やかな後味が魅力です。
栽培環境や品種特性により、果肉の質感や甘み、酸味が異なり、地域ごとに異なる風味が楽しめます。
カラバオ種（Carabao）
フィリピンの「国の果物」としても指定されているカラバオ種は、甘みが非常に強く、香りも豊かです。
果肉がとろけるように柔らかく、口の中でジュワッと広がるジューシーさが特徴です。特に糖度が高く、18度以上のものも多く、酸味が少ないためデザートに最適です。
ピコ種（Pico）
やや小ぶりで繊維質が多く、爽やかな酸味が特徴のピコ種。繊維が多いため、噛み応えがあり、料理にも使いやすい点が特長です。
カラバオ種よりも甘さが控えめで、爽快感があるため、サラダやピクルスなどに向いています。
ケント種（Kent）
糖度が高く、繊維が少ないため、滑らかな口当たりが特徴です。果実が大きめで、濃厚な甘さがあり、ジュースやスムージーに最適です。種が小さく、果肉の割合が多いため、加工用としても人気です。
フィリピンマンゴーを使った伝統的なデザート
フィリピンのマンゴーは、そのまま食べるだけでなく、地元ならではのデザートとしても親しまれています。マンゴーを使ったデザートは、スペイン統治時代に導入された西洋菓子の影響を受け、フィリピンの伝統文化と融合しました。
特にココナッツミルクとの組み合わせは、フィリピン独自の食文化を象徴しています。家庭で作られることが多く、特別な日のデザートとして楽しまれています。
特に有名なのが、以下の3つのデザートです。
マンゴーグラタン
フィリピンでは、マンゴーを使った甘酸っぱいグラタンが人気です。濃厚なカスタードクリームに、カットした完熟マンゴーをたっぷり乗せ、オーブンで焼き上げた一品です。
マンゴーアイスクリーム
マンゴーピューレをたっぷり使ったアイスクリームは、暑さを和らげる定番デザートです。マニラ発祥の老舗店では、代々受け継がれた製法で、果肉感を最大限に活かした食感の楽しいアイスを提供しています。
マンゴースティッキーライス
もち米をココナッツミルクで炊き、完熟マンゴーと合わせたスイーツ。植民地時代にタイやインドから伝わった文化が融合し、フィリピンならではの味わいを形成しました。
ドライマンゴーとは？生マンゴーとの違い
ドライマンゴーは、完熟したマンゴーを乾燥させて作られる保存性の高い食品です。特にフィリピン産のドライマンゴーは、その濃厚な甘みと柔らかい食感で人気があり、日本でもお土産として非常に人気があります。
フィリピンのドライマンゴー産業は、1980年代に大きく成長しました。当初は保存技術が乏しく、生マンゴーの輸送中に腐敗が相次いだため、乾燥加工が導入されました。
これが功を奏し、長期間保存が可能な商品として人気を博し、現在ではフィリピンの名産品として世界中に輸出されています。
生マンゴーとの違い
ドライマンゴーは、まず完熟マンゴーを選別し、皮をむいて種を取り除きます。その後、スライスして乾燥機に入れ、低温でじっくりと水分を飛ばします。
一般的には、砂糖を加えて甘みを補強し、保存料を使用することで品質を長持ちさせています。この乾燥過程でマンゴーの水分が約85%から10%以下に減少し、凝縮された甘さが特徴となります。
ドライマンゴーは乾燥させることで、水分が抜ける分、糖分やカロリーが増加します。例えば、100gあたりのカロリーは生マンゴーが約60kcalに対し、ドライマンゴーは約300kcalとなります。
ビタミンCは乾燥過程で減少するものの、食物繊維やミネラルはそのまま残るため、便通改善やミネラル補給に役立ちます。
ドライマンゴーの食べ方
ドライマンゴーには、ビタミンA、食物繊維、鉄分が豊富に含まれており、特に抗酸化作用が期待できます。
しかし、製造過程で砂糖が加えられることが多く、カロリーも高いため、適量を守ることが大切です。運動後の栄養補給や、小腹が空いたときのヘルシーなおやつとして重宝しますが、ダイエット中には無添加タイプを選ぶのがおすすめです。
ドライマンゴーは、そのまま食べるだけでなく、さまざまなアレンジも楽しめます。特に人気の食べ方を紹介していきます。
ヨーグルトと合わせて
ドライマンゴーをヨーグルトに混ぜて一晩置くと、柔らかくなり風味が増します。朝食やデザートとして最適です。ドライマンゴーが水分を吸収して柔らかくなり、ヨーグルトの酸味とマンゴーの甘さが絶妙にマッチします。
お菓子やパンの具材に
細かく刻んでパウンドケーキやマフィンに混ぜると、南国風のアクセントが楽しめます。焼き菓子に使用する際は、一度ぬるま湯で戻して柔らかくしてから加えると、食感が良くなります。
マンゴー入りサラダ
ナッツやチーズと一緒にサラダに入れると、甘みと酸味がアクセントになり、ワインとの相性も抜群です。特に、フェタチーズやクルミと合わせると、味のバランスが絶妙になります。
日本でフィリピンドライマンゴーを買うには
フィリピンドライマンゴーの価格は、購入する地域や販売形態によって異なります。
例えば、首都圏のスーパーでは100gあたり500〜700円程度が一般的ですが、地方の店舗では輸送コストが加わり、700〜900円とやや割高になります。
また、カルディや小島屋などの専門店では品質にこだわった商品が多く、1000円を超えることもあります。
楽天市場では、お買い物マラソン限定価格や送料無料ラインを活用すると1袋あたり400〜600円程度で購入できることが多いです。フィリピンドライマンゴーを購入するには、以下のような通販サイトが便利です。
楽天市場
フィリピン直輸入の新鮮なドライマンゴーが手に入ります。お得なセット販売が多く、ポイント還元率が高いショップ、送料無料の商品が多いのも魅力です。
おすすめ商品：『7Dドライマンゴー』『CEBUドライマンゴー』
Amazon
プライム会員なら配送料無料で迅速に届けてくれます。レビュー数も多く、商品比較がしやすいです。
おすすめ商品：『ドライマンゴー7D』『プレミアムドライマンゴー』
小島屋ドライフルーツナッツ専門店
専門店ならではの品質管理が徹底されており、無添加やオーガニックタイプも豊富です。
おすすめ商品：『無添加ドライマンゴー』『半生ドライマンゴーフィリピン』
カルディオンラインショップ
全国の店舗でも購入できますが、オンラインでは限定パッケージやセット品も多く取り扱っています。
おすすめ商品：『7Dマンゴーチップス』『マンゴー＆ココナッツスナック』
まとめ
フィリピンのマンゴーは、豊かな自然環境と地域ごとの特色が織りなす独特の甘さと香りが魅力です。
ドライマンゴーもまた、保存性と濃縮された甘さで人気を博しています。それぞれの特性を理解し、お気に入りのフィリピン産マンゴーを見つけ、南国の風を感じてみてはいかがでしょうか。
