留学や出張の際に荷物を送る、あるいは海外にいる知人や友人にプレゼントを送る頻度は、一般的にあまり高くないので、いざ送るとなると方法に迷うこともあるでしょう。
本記事では、日本からイギリス、またはイギリスから日本へ
荷物を送る方法を詳しく解説します。
日本郵便、ヤマト運輸、DHLやFedExなどの国際宅配便の違い、料金や配達日数、補償の有無などを比較しながら、紹介をしていきます。
スムーズに荷物を送るための注意点も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
- 日本からイギリスに荷物を送る方法:日本郵便を使う
- 日本からイギリスに荷物を送る方法:ヤマト運輸を使う
- 日本からイギリスに荷物を送る方法:他の民間運送会社を使う
- イギリスから日本へ荷物を送る方法
- イギリスから日本へ荷物を送る際の注意点
- まとめ
日本からイギリスに荷物を送る方法:日本郵便を使う
日本から日本郵便でイギリスに荷物を送る場合、EMS(国際スピード郵便)、小型包装物、国際小包の3種類があります。
EMS(国際スピード郵便)
EMS(国際スピード郵便)は、30kgまでの荷物を最も早く送りたい場合に適しています。
イギリスへの配達日数の目安は、2〜5日です。
EMSは航空便のみで、追跡サービスが標準でついています。
日本郵便および現地の郵便サイトで配送状況を確認することができます。
2万円までの補償が標準で付帯しており、追加料金の支払いで200万円まで補償可能です。
EMSは、個人で送る場合、郵便局への荷物の持ち込みが基本となっています。
基本料金
・500gまで: 3,150円(最低料金)
・30kgまで:65,500円(最大料金)
小型包装物
小型包装物は、最も安い料金で送りたい場合に便利です。
2kgまで、三辺の合計の長さが90cmまでの荷物を送ることができます。
日本での手紙やはがきと同じ扱いになるため、追跡サービスについては追加オプションとなります。
小型包装物についてはポスト投函は不可で、郵便局の窓口に行き、発送手続きが必要です。
基本料金(航空便)
・100gまで:510円 (最低料金)
・2kgまで:3,930円(最大料金)
基本料金(船便)
・100gまで: 480円(最低料金)
・2kgまで:2,200円(最大料金)
配達日数は、航空便が6~10日、船便が1~3ヶ月です。
航空便と船便では配達日数の差があるものの、料金の差は大きくありません。
そのため、小型包装物を利用する場合は航空便を選ぶのがおすすめです。
国際小包 (航空便、船便)
国際小包は、国際郵便のベーシックなサービスで、2kg以上の荷物を送ることができます。
標準で追跡機能がついています。
輸送の方法としては、航空便もしくは、船便で送ることができます。
国際小包は、航空便の配達目安が5~21日程度で船便の配達目安は2~4ヶ月です。
基本料金(航空便)
・1kgまで:3,850円
・30kgまで:55,200円
基本料金(船便)
・1kgまで: 2,500円
・30kgまで:15,900円
特に時間に余裕がある時の船便の利用がお得です。
おすすめの利用シーンとしては、例えば、シーズンオフの衣類や引っ越しの際の家電や家具、大量の本や資料を送るなどがあります。
※2025年2月現在、国際小包について、航空便と船便の中間にあったSAL便の取扱いは停止されています。
同様にSAL便を利用した国際eパケットについても現在取り扱いが停止となっています。
日本からイギリスに荷物を送る方法:ヤマト運輸を使う
日本からヤマト運輸でイギリスに荷物を送る場合は、国際宅急便が利用できます。
ヤマト運輸の場合は、標準で追跡、無料で補償のサービスが付帯しています。
追跡番号で、日本、英国内の配送状況、国際輸送の進捗を確認することができます。
補償は、30万円までの補償は無料です。
イギリスの主な都市へは、7日程度で送ることができます。
ヤマト運輸は日本郵便よりもやや高めの料金設定ですが、自宅集荷や補償・追跡サービスが充実している点が魅力です。
基本料金
・書類パック(B4以内、1kg以内):2,050円
・60cm以内2kgまで:4,300円
・160cm以内25kgまで:41,100円
※現在、留学生が身の回りの品を送る際に便利だった、留学宅急便のイギリスへの送付については取り扱いが停止されています。
日本からイギリスに荷物を送る方法:他の民間運送会社を使う
DHLやFedExなどの国際物流企業を利用することも可能です。
料金は、重量や大きさ、その時々の料金形態により異なります。
一般的に料金は、EMSやヤマト運輸より高く、FedExとDHLではDHLの方が料金が高めです。
事前にオンラインで見積もりを取ることが可能です。
参考:DHL 見積もり
DHLとFedExの利用方法
1.DHL・FedExの公式サイトで送り状を作成し、プリントアウト。
2.送り状を梱包した荷物に貼り付け、オンラインで料金を支払う。
3.集荷サービスを依頼するか、DHL/FedExの取り扱いがある営業所に直接持ち込む。
【日本からイギリスへ荷物を送る際のまとめ (荷物が1kgの場合)】
送付方法 | 追跡 | 補償 | 配達日数(目安) | 最大重量 | 料金の目安(1kg) | 備考 |
日本郵便 -EMS | あり | あり | 2~5日 | 30kg | 4,400円 | 最速・コスパ◎ |
日本郵便- 小型包装物 | なし (オプションで追加可) | なし | 6~13日 | 2kg | 2,130円 | EMSより安価 |
日本郵便-国際小包(航空便) | あり | あり | 6~13日 | 30kg | 3,850円 | 追跡なしが基本、軽量物向け |
日本郵便- 国際小包(船便) | あり | あり | 2~3ヶ月 | 30kg | 2,500円 | 安いが配達が遅い |
ヤマト運輸 | あり | あり | 7日 | 25kg | 4,300円前後 | 集荷が可能 |
FedEx - International Priority | あり | あり | 1~3日 | 68kg | 9,500円前後 | 早く、確実 |
FedEx - International Economy | あり | あり | 4~6日 | 68kg | 8,000円前後 | 価格もスピードも良い |
DHL - Express Worldwide | あり | あり | 1~3日 | 70kg | 10,000円前後 | 最速だが高額 |
イギリスから日本へ荷物を送る方法
イギリスから日本へ荷物を送る際には、Royal Mailや欧州ヤマト運輸を利用することができます。
Royal Mail
Royal Mailは、日本の郵便局に相当する機関です。
イギリス国内に広く郵便局があるため、手軽に荷物を送ることができます。
Royal Mailでは、これまで2kgまでの荷物しか送れませんでしたが、2023年夏から、新サービス”International Tracked Heavier”により、最大20kgの荷物を日本へ送ることが可能になりました。
【Royal Mailのサービスまとめ (荷物が1kgの場合)】
サービス名 | 追跡 | 受取時の署名 | 配達日数 | 最大重量 | 料金の目安(1kg) | 備考 |
International Standard | なし | なし | 6~7営業日 | 2kg | 約4,000円前後 | スタンダードで安価 |
International Economy | なし | なし | 56日 (8週間) | 2kg | 約2,500円前後 | 最安値だが、配達日数が長い |
International Tracked | あり | なし | 5~7営業日 | 2kg | 約3,000円前後 | 追跡あり |
International Tracked & Signed | あり | あり | 5~7営業日 | 2kg | 約5,000円前後 | 追跡&署名つきで安心 |
International Tracked Heavier | あり | なし | 5~7営業日 | 20kg | (10kg の場合 18,000円前後) | 2kg以上の荷物に対応 |
Royal Mailでは、オンラインで配送手続きをすると、郵便局で手続きをするよりも料金が割引されます。
オンライン利用を検討するとよいでしょう。
Royal Mailの公式サイト、郵便窓口、カスタマーサポートはすべて英語対応のみで、日本語には対応していません。
日本語での対応を希望の場合は、ヤマト運輸を利用するようにしましょう。
参考:Royal Mail のInternational Tracked Heavier について
欧州ヤマト運輸
欧州ヤマト運輸では、日本国内に向けた荷物を航空便で送ることが可能です。
荷物の大きさは縦・横・高さの合計が160cm以内、最大重量は25kgまで、内容品の合計金額は30万円以内である必要があります。
料金は、イギリス国内の集荷の場所により異なりますが、例えば、サイズ80cm・重量5kgまでの場合、ロンドンからの発送で160£(約30,000円)となります。
料金はRoyal Mailより高めですが、日本語のホームページから申し込みができ、集荷サービスも利用可能です。
そのため、日本語対応が必要な場合は欧州ヤマト運輸を選ぶとよいでしょう。
イギリスから日本へ荷物を送る際の注意点
輸入禁止品・既製品
特定の品目に関しては輸入禁止となっていますので、注意をしましょう。
・薬物および向精神剤
・武器および爆発物
・知的財産権を侵害する物品:偽造品など
・性的に露骨な物品:児童ポルノなど
・特定の動植物およびその製品(例:肉類・生花)
関税と消費税
日本の税関で関税や消費税がかかる場合があります。
課税価格が1万円以下の個人輸入品は非課税ですが、それを超える場合は関税や消費税(10%)が発生する可能性があります。
ただし課税価格が1万円以下であっても、革製品や衣類などは免税の対象外となることがあります。
正確な申告
送り状には、正確な内容物を記載する必要があります。
曖昧な表現”gift”や”personal items”は避けましょう。
価値の申告は、できる限り適正な金額を記載しましょう。
過少申告をするとトラブルの原因になります。
配送の遅れ
イギリスから日本への配送は、予定より遅れることがあります。
税関や各国の郵便事情に影響を受けるためです。
なるべく日数に余裕をもって荷物の配送手配をするようにしましょう。
まとめ
日本とイギリス間で荷物を送る方法には、日本郵便、ヤマト運輸、DHLやFedEx、Royal Mail などの選択肢があります。
送る荷物の大きさや重さ、スピード、コストを考慮し、最適な方法を選ぶことが大切です。
用途に応じた適切な配送方法を選び、余裕をもって荷物を送りましょう。

◇経歴
・国際教養学部卒業
・外資系企業に勤務経験があり、アドミや会計分野で、インド人、カナダ人、オーストリア人、フランス人など様々な国の出身の同僚と働いた経験があります。
◇資格
英検1級、TOEIC 900点、IELTS 7.5 など
◇留学経験
大学時代に交換留学プログラムでイギリスの大学へ1年間留学し、リサーチの基礎や英語学について学びました。
◇海外渡航経験
・高校時代にシンガポールで3週間ホームステイをし、現地の高校で授業を受講した経験があります。
・大学留学中は休暇を利用してヨーロッパ各国を旅行し、多様な文化に触れました。
◇自己紹介
英語が好きで、子どもの頃から自ら進んで勉強してきましたが、日本式の文法やリーディング中心の学習方法では、なかなか話せるようにならず、苦労した経験があります。ネイティブキャンプでの英会話に助けられました。