「カナダの服装はどうすればいい?」
「バンクーバーとトロントで必要な服装は違う?」
カナダへの留学や長期滞在を考えている方は、気候の違いによる服装選びに不安を感じているのではないでしょうか。
そのような方に向けて、本記事では「カナダの気候の特徴」や「地域・季節別の具体的な服装アドバイス」を解説します。
バンクーバーとトロントの代表的な2都市を比較しながら、それぞれの気候に適した服装や準備のポイントを詳しく紹介していきます。
本記事を読めば、カナダでの快適な生活に必要な服装の準備が具体的にイメージできるようになります。ぜひ最後までお読みいただき、渡航準備の参考にしてください。
- カナダの気候の特徴
- カナダ国内では西側・東側で気温の差がある
- 季節別カナダのおすすめの服装:春
- 季節別カナダのおすすめの服装:夏
- 季節別カナダのおすすめの服装:秋
- 季節別カナダのおすすめの服装:冬
- カナダの服装に関するアドバイス
- まとめ
カナダの気候の特徴
世界第2位の国土を持つカナダは、その広大な面積のために地域によって気候が大きく異なります。
国土の大部分は亜寒帯湿潤気候に属していますが、バンクーバーやビクトリアなどの西海岸沿岸部は温暖な西岸海洋性気候です。夏は涼しく乾燥しており、冬も東部ほど寒くはなりません。
ただし、降水量は多く、特に10月から3月にかけては雨の日が続きます。日本の気候と似ている部分もありますが、年間を通して湿度が低く夏は快適に過ごせるでしょう。
一方、トロントが属する地域は亜寒帯湿潤気候で、夏と冬の気温差が大きいのが特徴です。最も寒い月の平均気温は氷点下となり、ー10度以下になる地域も珍しくありません。
カナダを訪れる際は、地域により気候が大きく異なる点を把握しておきましょう。
カナダ国内では西側・東側で気温の差がある
日本の国土の約26倍という広大な面積を持つカナダでは、同じ季節でも地域によって必要な服装が大きく変わります。ここでは、西側・東側の気候と服装のポイントを詳しく紹介していきます。
西側の気候:バンクーバーとビクトリア
バンクーバーとビクトリアは、暖流の影響で比較的温暖な気候に恵まれています。冬でも平均気温は4度前後で、積雪も少ないのが特徴です。夏は最高気温が25度程度で湿度も低く、カラッとして過ごしやすいでしょう。
しかし、この地域最大の特徴は降水量の多さです。特に9月から3月にかけては雨の日が続き、バンクーバーは「レインクーバー」の愛称で呼ばれます。
そのため、防水機能付きのジャケットや撥水加工された靴、折りたたみ傘は持ち歩くのをおすすめします。
東側の気候:トロントとモントリオール
東側の気候は西側とは大きく異なり、夏と冬の気温差が大きいのが特徴です。特に冬の寒さは厳しく、12月から2月にかけては最低気温がー15度まで下がる日もあります。
冬の期間も長く11月から4月まで寒い日が続き、4月でも雪が残ることがあります。一方で夏は蒸し暑く、五大湖の影響で湿度が高くなります。7月と8月は30度を超える真夏日も珍しくなく、日本の夏に近い気候です。
トロントやモントリオールでは季節による気温差が大きく、それだけ服装の調整も重要になるでしょう。
気温差が生活に与える影響
カナダの気候で特に注意が必要なのは、大きな温度差への対応です。日中と夜間で10度以上の気温差が出ることも珍しくなく、朝晩の通学や通勤時は寒くても、日中は暑く感じる場合があります。
また、建物のなかと外での温度差も大きな特徴です。冬場は外気温がー20度でも室内は20度以上に保たれているため、温度差に対応できる服装選びが重要になります。
バンクーバーとトロントでは必要な防寒具や雨具が異なるため、滞在先の気候特性を理解したうえで、適切な準備をおこないましょう。
季節別カナダのおすすめの服装:春
カナダの春は、日本より1ヵ月ほど遅れてやってきます。4月の気温は日本の3月程度で、トロントでは4月でも雪が降る日もあります。5月になってようやく春らしい気候になり始めますが、朝晩の寒暖差が大きいのが特徴です。
都市 | 月 | おすすめの服装 | 注意点 |
バンクーバー | 4月 | ・長袖シャツ/セーター ・パーカー/ジャケット | 朝晩は5度前後まで冷え込む |
5月 | ・長袖シャツ ・薄手のジャケット | 突然の雨に備えて撥水加工アウター推奨 | |
トロント | 4月 | ・コート必須 ・厚手のセーター | 雪が降ることもあり、朝晩は氷点下の可能性 |
5月 | ・薄手のセーター ・カーディガン ・軽いジャケット | 朝晩の寒暖差が10度以上になることも |
バンクーバーの4月の平均気温は9度前後ですが、朝晩は5度まで下がります。春は長袖のシャツやセーターをベースに、パーカーやジャケットを組み合わせるとよいでしょう。
また、突然の雨に備えて撥水加工されたアウターを選ぶのもおすすめです。
トロントの4月はさらに寒く、平均気温が6.7度。朝晩は氷点下になることもあるため、コートは手放せません。
5月に入ると気温は上昇し、日中は20度近くまで上がりますが、朝晩との気温差が10度以上になる日もあります。薄手のセーター・カーディガン・軽いジャケットなどを組みあわせ、急な天候の変化に対応できる折りたたみ傘を持ち歩きましょう。
季節別カナダのおすすめの服装:夏
カナダの夏は地域による気候の違いが顕著です。地域別に服装のポイントをまとめました。
都市 | 月 | おすすめの服装 | 注意点 |
バンクーバー | 7-8月 | ・日中:Tシャツ1枚 ・薄手の長袖シャツ ・カーディガン | ・朝晩は15度前後まで下がる ・湿度が低く過ごしやすい ・最高気温でも25度超えは少ない |
トロント | 7-8月 | ・半袖Tシャツ ・ノースリーブ ・短パン ・長袖シャツ/カーディガン(室内用) | ・湿度が高く蒸し暑い ・30度超えの真夏日も ・室内外の温度差10度以上 |
バンクーバーの7月と8月の平均気温は18度で、最高気温でも25度を超える日は少なく湿度も低いため、とても過ごしやすい気候です。日中はTシャツ1枚で快適に過ごせますが朝晩は15度前後まで下がるため、薄手の長袖シャツやカーディガンがあると安心です。
一方トロントは7月の平均気温が21.2度と一見涼しそうに見えますが、湿度が高く蒸し暑く感じます。半袖のTシャツ・ノースリーブ・短パンなど、日本の夏服と同様の服装で過ごせるでしょう。
ただし、建物内は強めのエアコンが効いていることが多く、室内外の温度差は10度以上になることも。オフィスや商業施設では長袖のシャツやカーディガンが必須です。また、両都市とも日差しは強いためサングラスや帽子は必需品です。
季節別カナダのおすすめの服装:秋
カナダの秋は短く、9月中旬から気温が急激に下がり始めます。
都市 | 月 | おすすめの服装 | 注意点 |
バンクーバー | 9月 | ・長袖シャツ ・セーター ・薄手のダウンジャケット | 雨の日が増え始める |
10-11月 | ・ウールコート ・トレンチコート(撥水加工) ・レインブーツ | ・11月は本格的な雨季 ・防水性の高い服装が必須 |
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トロント | 9-10月 | ・セーター ・ダウンジャケット ・ウールコート | 気温の低下が急激 |
11月 | ・冬物コート ・マフラー ・手袋 | ・氷点下の日も ・初雪の可能性あり |
バンクーバーの9月の平均気温は14度前後で、10月には10度まで下がります。この時期から雨の日が増え11月には本格的な雨季になるため、撥水加工されたトレンチコートやレインブーツが重宝するでしょう。
服装は長袖シャツやセーターをベースに、薄手のダウンジャケットやウールコートを組み合わせます。
トロントの秋はさらに寒く、10月の平均気温は8.9度まで下がります。11月になると氷点下の日も出てきて、初雪を観測することも。秋から本格的な防寒着が必要で、ダウンジャケット・ウールコート・マフラー・手袋などの冬物が登場し始めます。
紅葉シーズンでもあるため、アウトドア活動に適した防寒着やトレッキングシューズなども用意しておくとよいでしょう。
季節別カナダのおすすめの服装:冬
カナダの冬は、特に東部で厳しい寒さとなります。
都市 | 月 | おすすめの服装 | 注意点 |
バンクーバー | 12-2月 | ・薄手のダウンジャケット ・防水機能付きコート ・マフラー・手袋 ・完全防水の靴 | ・降水量が多い ・湿った寒さ ・体感温度は低い ・室内は暖房が効いている |
トロント | 12-2月 | ・厚手のダウンジャケット ・防寒コート ・厚手の防寒グローブ ・フリース素材の手袋 | ・乾燥した強い寒さ ・防寒対策は必須 |
バンクーバーの冬は比較的穏やかで、平均気温は4度前後。しかし、降水量が多く湿った寒さが特徴です。完全防水の靴やレインコート、折りたたみ傘は必需品でしょう。
気温自体は東部ほど低くないものの、湿度が高いため体感温度は低く感じます。薄手のダウンや防水機能付きのコート・マフラー・手袋などの防寒具は必要です。室内は暖房が効いているため、極端な防寒着は必要ありません。
トロントでは12月から2月にかけて気温が大きく下がり、平均気温はー5度前後、最低気温はー15度前後まで達することがあります。
防寒アイテムは、厚手のダウンジャケットやコートが基本です。手袋も薄手のものでは不十分で、厚手のダウン素材や内側がフリース素材になった防寒グローブを用意しましょう。
カナダの服装に関するアドバイス
現地購入が向いているアイテムとその理由
防寒具は日本で購入するよりも、現地での購入をおすすめします。カナダの冬物衣類は、現地の気候に完璧に対応できるよう設計されています。
たとえばダウンジャケットは、耐寒性能を備え防風性が高いものが一般的です。
ただし、下着類は日本から持参するのをおすすめします。カナダの衣類は全般的にサイズが大きめで、特に下着は日本人の体型にあわないことが多いためです。
また、着用頻度が高く好みもわかれる普段着も、ある程度日本から持参するのが賢明です。
留学や旅行中の服装で気をつけるべきこと
留学や旅行中の服装で気をつけるべき点は、急な天候の変化への対応です。
特にバンクーバーは「バンクーバーでは一日の間に四季を体験できる」と言われるほど天候の変化が激しく、晴れていても突然の雨に見舞われる場合があります。折りたたみ傘と撥水加工された上着は、常に持ち歩くようにしましょう。
また、建物のなかと外での温度差も要注意です。温度差に対応するため脱ぎ着のしやすい重ね着スタイルを基本とし、薄手のカーディガンや軽いジャケットを組み合わせて調整しましょう。
まとめ
本記事では「カナダの気候の特徴」や「地域・季節別の具体的な服装アドバイス」を紹介しました。カナダの服装選びで重要なのは、地域の特性と季節変化への対応です。バンクーバーがある西側は比較的温暖で雨が多く、トロントがある東側は寒暖差が大きく冬の寒さが厳しい特徴があります。
季節ごとに服装のポイントをまとめます。
春は日本より1ヵ月ほど遅れて訪れ、4月でも寒い日が続くため、コートは必須
夏は地域による違いが顕著でバンクーバーは過ごしやすく、トロントは蒸し暑い
秋は短く9月中旬から急激に気温が下がるため、早めの防寒対策が必要
冬は特に東部で厳しく、本格的な防寒具は現地購入がおすすめ
渡航前は現地の気候をしっかりと理解し計画的に準備を進めれば、快適なカナダ生活を送ることができます。天候の変化に柔軟に対応できる服装選びを意識し、カナダの四季を存分に楽しみましょう。