みなさんには「推し」がいますか?アイドル、お笑い芸人、作家、声優、アニメやマンガのキャラクターなど、「推し」の対象はとても幅広いですよね。
では、そんな「推し」を英語でどのように表現するか知っていますか?日本語でも、特に最近よく使われるようになってきた表現であるため、なかなかパッと適切な英語表現が思いつかない……という方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回の記事では、そんな「推し」を意味する単語や英語表現をいくつかご紹介します。また、「推し」を応援するときに使える便利なフレーズなどもあわせてご紹介していきたいと思います。これからご紹介する英語表現を知っておくことで、きっとみなさんの「推し活」がもっと楽しくなるはずです。
それぞれ例文とともにわかりやすく解説しますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
推しの英語表現
そもそも「推し」とは、アイドルやタレント、芸能人、アニメやゲーム、マンガのキャラクターのなかで「自分の一番のお気に入り・一番応援してる人」のことを指します。アイドル文化、アニメ文化、オタク文化といった日本のポップカルチャーで特に使われる言葉であるため、「推し」に完全にぴったり対応する単語はなく、状況に応じて近いニュアンスを持つ表現を使い分けていく必要があります。
それではさっそく、「推し」のニュアンスを表現できる英語をいくつか見ていきましょう!
My fave
いわゆる「推し」という言葉が持つスラング的なニュアンスを表現できるのが「my fave(発音:マイフェィヴ)」です。
「Fave」とは「favorite(イギリス英語のスペルはfavourite)」の略です。「My fave」つまり「私のお気に入り」となり、「推し」を表現できます。「My」の部分は文脈に応じて変えてくださいね。たとえば、「あなたの推し」であれば「your fave」、「彼女の推し」であれば「her fave」のようになります。
ちなみに、「fave」はスラングでカジュアルなニュアンスがありますので、友達同士など気心の知れた仲で使うのに適しています。フォーマルな場面や目上の人と話すときなどは、「favorite (favourite)」と省略せずに言うか、「big fan of ~(~の大ファンです)」のように表現すると良いでしょう。「Favorite (favourite)」や「big fan of ~」はどのようなシチュエーションでも使えるニュートラルな表現です。
例文
A:Who is your fave in Demon Slayer?
B:Of course Tanjiro!
(A:鬼滅の刃のなかで、推しは誰ですか?)
(B:もちろん炭治郎です!)
※「鬼滅の刃」は英語では「Demon Slayer」と表現されるのが最も一般的ですが、「Blade of Demon Destruction」という言い方もあります。
A:Taylor Swift is my fave.
B:Me too! She’s amazing, isn’t she?
(A:私の推しはテイラースウィフトです。)
(B:私もです!彼女って、素晴らしいですよね。)
I like all the members of the boy’s band, but he's my fave.
(私はその男性バンドのメンバー全員が好きですが、彼が推しです。)
Best boy / Best girl
「推し」のなかでも、アニメやゲームなどのキャラクターに対して使われる表現が「best boy / best girl」です。「推し」が男の子のキャラクターであれば「best boy」、女の子のキャラクターであれば「best girl」といえます。
「Boy」のみ「boi」というつづりで表記されることもあります。Best boiは、特にマンガキャラクターを指す際に好まれているようです。
「大好き」「めちゃくちゃ好き」「一番好き」という気持ちを表現することができます。
例文
A:Who is your best boi from “Case Closed”?
B:Of course Conan Edogawa!
(A:名探偵コナンのなかで推しは誰ですか?)
(B:もちろん江戸川コナンです!)
※「名探偵コナン」は原作者の青山剛昌さんが考案した「Case Closed」、もしくは「Detective Conan」という表現が英語では一般的です。
My best girl is Ran Mouri from “Case Closed”.
(名探偵コナンのなかで推しの女の子は毛利蘭です。)
Who is your best girl from the manga?
(そのマンガのなかで推しの女の子は誰ですか?)
The character called A is always my best boy.
(Aと呼ばれるキャラクターはずっと私の推しです。)
Husbando / waifu
夫を意味する「husband」と、妻を意味する「wife」を、日本語の発音のように冗談っぽく表記する表現が「husbando / waifu」です。日本で以前「俺の嫁」という表現が流行しましたが、それに近いニュアンスがあります。結婚したいほど好きな対象に使い、少し過激な表現、かつ少しオタクっぽい表現になりますので、使う場面には少し注意が必要です。
例文
Who is your husband?
(あなたの「旦那さん」は誰ですか?)
A-chan is my waifu!
(Aちゃんは私の「嫁」です!)
Who is your waifu from that manga?
(そのマンガのなかで、あなたの「嫁」は誰ですか?)
Bias
「Bias」は主にK-POPアーティスト・アイドル界隈で使われる表現です。「Bias」はもともと「偏見・先入観」という意味がありますが、それが転じて自分が推しているメンバーのことを指すようになりました。
また、インスタグラムをはじめとしたSNSでは「bias wrecker(2番目の推し)」という関連表現も使われています。これは、「推しを壊す人、打ち破る人」といった意味があり、自分の「bias(推し)」を揺るがしてしまうような魅力的な人、推し変してしまいそうなほど魅力的な人、といったニュアンスで使われています。
例文
He is my new bias. What do you think?
(彼は私の新しい推しです。どう思いますか?)
Who is your bias in SEVENTEEN?
(SEVENTEENのなかであなたの推しは誰ですか?)
B is so handsome. He is a bias wrecker.
(Bはすごくハンサムです。彼に推し変しちゃいそうなほど(魅力的)です。)
Sakurai-kun from Arashi is my ultimate bias!
(嵐の櫻井翔くんが私の最推しです!)
Who is your bias group?
(あなたの推しグループは何ですか?)
いかがですか?「推し」と一言でいっても、アニメやゲームのキャラクターに対してよく使われるものから、K-POPアイドルに対してよく使われるものなど、さまざまなものがあることがわかりましたね。
応援する時に使える英語表現
何かを応援するときによく使われているのが「root for 〜」という表現です。(味方のチームに)声援を送る、支援の手を差し伸べる、応援するといった意味があります。
また、「cheer for 〜」もよく使われます。「〜を応援する、〜に声援を送る」という意味があります。単に応援するというよりは、元気づけるといったニュアンスが含まれます。
例文
I root for Manchester United.
(私はマンチェスターユナイテッドを応援しています。)
I cheer for Arsenal FC no matter what.
(私は何があってもアーセナルFCを応援します。)
I always root for the home team.
(私はいつもホームチームを応援しています。)
Please remember that I'm rooting for you.
(私があなたを応援していることを忘れないでくださいね。)
I haven’t been great. I think no one’s going to root for me.
(私ははあまり良くなかったです。誰も私を応援してくれないと思います。)
まとめ
今回の記事では、「推し」に関する英語表現をいくつかご紹介しました。また、あわせて覚えておきたい「推し」を応援するときに使える英語表現もご紹介しました。
「推し」という言葉は、特に最近広く使われるようになったものですよね。また、日本のアニメ・オタク・アイドル文化といったポップカルチャーに深くかかわっている表現のため、なかなか英語でそれをぴったり表せる単語はありません。しかし、今回ご紹介したような表現を使えば、その人やキャラクターへの強い愛を表現できるでしょう。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回学んだ「推し」に関連する英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブスピーカーだったらどのように表現するのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで話すことができます。
今回ご紹介した「推し」を表す英語表現をさらに練習しても良いですし、自分の「推し」は誰か、講師には「推し」がいるか、どんな「推し活」をしているか、「推し」とファンの違いは何だと思うかといったトピックで講師とディスカッションをしても良いでしょう。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.