「ご了承ください」は英語でどう言えばいい?ビジネス英語で使える表現

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日本語のビジネスシーンでよく使われる表現の中には、そのまま英語にはできないフレーズがたくさんあります。その中のひとつが、今回ご紹介する「ご了承ください」です。

お仕事をしている人なら、日本語で「ご了承ください」と言ったり、ビジネスメールで書いたりしたことがあるのではないでしょうか。ではそれを英語で言うことはできるでしょうか。

この記事では、日本語の定番ビジネスフレーズである「ご了承ください」について、英語でどう表現すれば良いのかをご紹介します。特にビジネスで英語を使いたいと思っている人は、こちらを参考にすれば、ビジネスで使える英語表現の幅が増えていくはずですよ。

「ご了承ください」はどんな時に使う日本語?

まずは、「ご了承ください」という日本語の言葉が、どういう意味なのかを噛み砕いてみましょう。「ご了承ください」に直訳できる英語表現はないため、この言葉の持つニュアンスを正確に捉えることは重要です。

「ご了承ください」は、相手に何かを理解しておいてほしいとき、納得してほしいときに使います。たとえば、キャンセル不可のときなどに「キャンセルはお受けできかねます。ご了承ください。」といった風に使えます。要は、こちらの事情を理解してもらって、納得してほしいときに使える表現です。

シンプルな日本語にするなら「ご理解ください」「知っておいてください」「ご注意ください」といったところでしょうか。

大きくわけると、この「ご了承ください」という表現には、理解を求める意味・情報を伝える意味・注意を促す意味の3つのニュアンスが含まれています。

この点を踏まえておけば、「ご了承ください」と言いたくなったときに、英語でどのように言えば良いかがわかるようになるでしょう。

英語で「ご了承ください」を言ってみよう!

では、上記の日本語の意味を踏まえつつ、英語で「ご了承ください」をどう言えば良いのかをご紹介しましょう。

前述のとおり、「ご了承ください」には大きくわけて3通りの意味があります。その3つにわけてご紹介していくので、シチュエーションに合わせて使ってみてくださいね。

尚、こちらでご紹介する例文は、すべて英文ビジネスメールや英語のビジネス文書にそのまま使えます。ですから、丸覚えして使っても良いでしょう。

理解を求めるときはunderstandが便利

「どうぞご理解ください」という意味で「ご了承ください」と言いたい場合は「understand」という英単語を使った表現が便利です。いくつか例文を挙げてみます。

1)We ask for your understanding.

We ask for your understanding in this matter.

この件についてどうぞご理解ください

We kindly ask for your understanding. Thank you for your cooperation.

ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。ご協力ありがとうございます。

2)We would appreciate your understanding.

We would appreciate your kind understanding.

何卒ご理解いただけますと、幸いです。=感謝いたします

We would appreciate your understanding that the cancellation would not be accepted after 14 days.

14日以降のキャンセルはお受けできませんのでご了承ください。

3)Thank you for your understanding.

Thank you very much for your kind understanding.

ご理解いただき誠にありがとうございます。

Thank you in advance for your understanding.

ご理解いただきますこと、事前に感謝申し上げます。

理解を求める場合は、1)のように「ask」を使ってお願いする場合もあれば、2)や3)のように感謝を伝えて「ご理解いただきありがとうございます」としてしまう場合もあります。

日本語だとちょっと不思議な感じもするかもしれませんが、英語はお願いごとをしながら先に感謝を言ってしまうのが普通です。これはビジネスだけではなく、カジュアルシーンでも同じで「これやっといてね。ありがとう。」と、まだ相手がOKを出していないのに言うのが普通なので、お願いごとをするときには、常に「ありがとう」と付け加えることをおすすめします。

情報を伝えるときはPlease be informed

情報を伝えたいときには「informed」という英単語が便利です。こちらも例文をみてみましょう。

Please be informed that we are closed every Monday.

毎週月曜日は定休日であること、ご了承ください。

Please kindly be informed that the event got postponed to next Friday.

イベントが来週の金曜日に延期されましたこと、ご了承ください。

こちらはすでに起こったことを「こうなりましたよ。」と伝えるときに使いやすいフレーズですね。今回ご紹介する「ご了承ください」の言い回しの中では、あまり使う頻度が高くないかもしれませんが、こういう言い方もできるとして覚えておきましょう。

注意を促す場合はPlease noteが使える

「ご注意ください」というニュアンスで「ご了承ください」と言いたい時には、「Please note」という表現が使えます。こちらもいくつかパターンを見てみましょう。

Please note that the deadline cannot be postponed.

締切日の延期はできませんこと、ご了承ください。

Please kindly note that the schedule may change due to the weather.

天候によりスケジュールが変更になる場合がございます。ご了承ください。

Please kindly note that the cancellation will not be accepted after 14 days.

14日以降のキャンセルはお受けできませんのでご了承ください。

また、これらの文章に、「Thank you for your understanding.」という言葉を付け加えることもできます。

ちなみに、英語メールや文書では、あまり同じ形容詞などを連続して使わない方が良いので、もしも「Please kindly note…」と書き始めてしまった場合には、お礼のことばに「kind」をつけない方が良いでしょう。

逆に「Please note」としたのなら、そのあとに「Thank you for your kind understanding」としても良いです。

まとめ

英語と日本語は全く質の異なる言語のため、今回ご紹介した「ご了承ください」のように、直訳が非常に難しい言い回しがたくさんあります。

特にビジネス日本語の定番フレーズは、英語にしづらいため、そのフレーズが何を意味しているのかを考えてから、英語の表現を考えることが必要です。また、英語圏なら、そんなシチュエーションでどういう定番フレーズが使われているかを知ることも重要になってきます。

ビジネスで英語を使いたいと思っている人はもちろん、このテクニックは翻訳家・通訳家志望の人にも大切なことなので、ぜひ身につけて、英語学習に役立ててくださいね。

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