頑張っている家族や友人を「応援」したり、好きなスポーツチームや選手を「応援」したり、またまた好きなアイドルやバンドを「応援」したりと、私たちは日々さまざまな場面で誰かを「応援」しているのではないでしょうか。
では、みなさんは英語で「応援」をどのように表現するか、知っていますか?
今回の記事では、「応援」を意味する英語表現や、応援するときに使えるフレーズをいくつかご紹介します。それぞれ例文とともに使い方や細かなニュアンスを解説しますので、ぜひ何度も口に出して練習してみてくださいね。
「応援」の英語表現
「応援」を意味する英語表現にはさまざまなものがありますが、今回ご紹介するのは「root for〜」と「cheer for〜」です。
ちなみに、日本語では「応援」について「ファイト」や「エール」という言葉を使うことがあると思います。しかし、英語で「fight」や「yell」は「応援」には使われません。もし間違えて言ってしまった場合、違った意味で捉えられてしまう可能性があります。
「fight」は動詞で「喧嘩する」や「戦う・争う」、また名詞で「戦い」といった意味ですので、「頑張れ!」と応援するつもりで「Fight!」と言ってしまうと「戦え!」という意味になってしまいます。
「yell」は動詞で「(大声で)叫ぶ・わめく・怒鳴る」という意味があります。誰かが興奮し叫んでいる・怒鳴っているような場面を表すときに使われます。応援の際に使われる言葉ではありませんので、注意が必要です。さらに、日本語では「エール」と言いますが、英語の発音は「/jel/(イェオ・イェル)」となります。ぜひ合わせて覚えてみてくださいね。
root for〜
「root for〜」は「応援する」という意味があり、特に「相手を強く応援する」というニュアンスがあります。自分が好きなスポーツ選手やチームを応援するときやスポーツの試合で応援するときなどによく使われます。「for」の後ろに人やチームなど、応援する対象が置かれます。
「root」というと、名詞の「(植物の)根」の意味で覚えている方が多いかと思いますが、形容詞で「根の・根本の」、動詞で「掘る・探す」「応援する・励ます」などの意味があります。
ちなみに、アメリカでは、サッカー以外のスポーツの応援団のことを「rooters」言います。
例文
I’m rooting for you!
(応援しています!)
A:I heard that you liked football. Who are you rooting for?
B:I’m rooting for Lionel Messi! I’m a huge fan of him.
(A:誰を応援しているのですか?)
(B:私はリオネル・メッシを応援しています。私は彼の大ファンなんです。)
A:Which team are you rooting for?
B:I’m rooting for Japan. Team members are not only competent but also very polite.
(A:どのチームを応援していますか?)
(B:日本を応援しています。チームのメンバーは実力があるだけでなく、とても礼儀正しいのです。)
cheer for〜
「cheer」は名詞で「歓声、声援、歓喜」、動詞で「元気づける・声援を送る・応援する」という意味があります。「cheer for〜」の形で「~を応援する・~に声援を送る」という意味になります。
「root for〜」に比べ、「cheer for〜」は声を出して応援する、声援を送って元気を出させる、というニュアンスがあります。
ちなみに、日本語では「チアガール」ということがあるかと思いますが、こちらを使うのは少し注意が必要です。それは、アメリカのスラングで「誰とでも寝る女の子」という意味になるためです。「cheerleader(チアリーダー)」と言った方が良いでしょう。また、団体競技の「cheerleading(チアリーディング)」は、男性も参加します。
例文
I’ll be cheering for you!
(私はあなたを応援しますよ!)
I will go cheer for you!
(応援しに行きますね!)
We cheered for him.
(私たちは、彼を応援しました。)
We'll cheer for your team.
(私たちはあなたのチームを応援しますよ。)
My husband tried to cheer up our daughter.
(私の夫は娘を励まそうと/元気づけようとしました。)
→「cheer up」は「励ます・元気づける」という意味です。
なお、上記でご紹介した「root for」および「cheer for」には競争的なニュアンスがあり、スポーツの場面などで使われることが多いです。そういった競争的なニュアンスを含まないときには、「support(支える)」や「aid(援助する、手助けする)」などが使われます。
ぜひ合わせて覚えてみてくださいね。
応援する時のフレーズ
ここからは、実際に誰かや何かを応援する時に使えるフレーズをご紹介していきます。
Keep it up
「Keep it up」は「その調子で」というニュアンスがあります。何かに一生懸命に打ち込んでいる人に対して使われます。良い調子で物事が進んでいる人に対して、「その調子で最後まで頑張ろう!」「その調子で頑張って!」と応援するイメージです。
例文
A:I run every day at 6 am for the Honolulu Marathon.
B:Keep it up!
(A:ホノルルマラソンに向けて、毎日朝6時に走っています。)
(B:その調子で頑張ってね!)
A:I study English so that I can speak to my American colleague.
B:That’s nice! Keep it up!
(A:アメリカ人の同僚と会話ができるように、英語を勉強しています。)
(B:いいですね!その調子で頑張ってくださいね!)
Keep it up!
(その調子で頑張ってね!)
Good luck
「Good luck」は聞いたことのある方も多いフレーズではないでしょうか。直訳の「幸運を祈る」という意味のほか「頑張れ!」という意味合いで使われることも多いです。試験勉強や大きな仕事など、何か頑張ってきたものが良い結果になるよう祈る、応援するといったイメージがあります。
例文
A:I’m going to have an English exam this evening.
B:Good luck! You’ll be alright.
(A:今日の夕方、英語のテストがあります。)
(B:頑張ってください!(幸運を祈ります!)大丈夫ですよ。)
Good luck with your new business.
(新しいビジネスで頑張ってください。)
I wish you good luck.
(幸運を祈ります。)
Good luck with your races.
(レース頑張ってくださいね。)
Wish you the best
「Wish you the best」は先ほどご紹介した「Good luck」と同じように「幸運を祈る(直訳は「ベストを祈る」)」という意味です。
「All the best!」と言ったり、もう少しフォーマルに言いたいときには「I wish you all the best (in~).」という表現もあります。
例文
A:I have a job interview tomorrow. It’s a foreign capital company, so I need to speak English.
B:Oh I see. Wish you the best!
(A:明日は仕事の面接があります。外資系企業なので、英語を話さないといけません。)
(B:そうなんですね。幸運を祈ります!)
I have a big presentation in one hour. Please wish me luck!
(1時間後に大きなプレゼンテーションがあります。応援してください!)
→「wish me luck」の形で、誰かに自分のことを応援してほしいときに使うことができます。
I wish you the best of luck in your future career.
(これからのご活躍をお祈りします。)
I wish you the best in your future endeavors.
(これからのご活躍をお祈りいたします。)
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「応援」ということを意味する英語表現や、応援するときに使えるさまざまなフレーズについて、例文とともにご紹介しました。日本語でも「応援」というのは、家族や友人を応援したり、スポーツ選手やチーム、好きなミュージシャンやアイドルを応援したりと、多様な場面で使われる言葉ではないでしょうか。それは英語でも同じであり、今回ご紹介したフレーズを自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介したフレーズをそれぞれ適切なシーンで使い分けることができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブスピーカーからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「応援」の英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブスピーカーの感覚を聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「応援」の英語表現をさらに練習しても良いですし、ほかにも1つの日本語に対して複数の英語が使われる例があるかどうかを聞いてみるのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.