「road rage」と「tailgating」の違いとは?あおり運転の英語表現

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昨今、日本ではあおり運転が問題になっていますよね。実は、危ない運転は海外でもよくあることだそうです。では、「あおり運転」は英語で何と言うのでしょうか。ニュースにもなることなので、海外のテレビを見たり聞いたりしたときに、理解できるようにしておきたいですね。今回は、主に「あおり運転」という意味として使われる「road rage」と「tailgating」の違いについて解説していきます。

road rageとtailgatingはどう違う?

まずは、「road rage」と「tailgating」の違いを先に簡単に解説しておきましょう。

「road rage」は、ドライバーが感じるイライラや、怒り、あおり運転に含まれる危険運転を含みます。

一方、「tailgate/tailgating」は、攻撃的に前の車に追いかけるという行動を表します。

怒りが原因となって「tailgating」をしてしまうので、「tailgating」も「road rage」の一種と考えると良いでしょう。

ちなみに、日本語の「あおり運転」はただ前の車をあおる行為だけを指すわけではありません。広義では、運転中に他の車に対しクラクションを何度も鳴らしたり、大声で叫んだり、相手を不快にさせるジェスチャーをすることなども含みます。これらすべて、相手をあおる行為になるからです。

つまり、一口に「あおり運転」と言っても、具体的にどんなことをしてあおるのか説明するなら、もう少し踏み込んだ説明が必要になるわけです。

road rageの意味と使い方

では、まずは「road rage」の意味と使い方について詳しく説明しましょう。

「road rage」は、日本語の「あおり運転」に最も近い意味合いを持ちます。roadは「道路」で、rageは「怒り」という意味です。これらひとつひとつの単語の意味を知っていれば、「あおり運転」という意味になることがわかりますね。

「road rage」という言葉が初めて使われたのは、1980年代のアメリカだそうです。日本では、ドライブレコーダーを付ける人が増え始めたころからテレビで頻繁に言われるようになりましたよね。映像という証拠がテレビ的には伝えやすく、動かぬ証拠となることから、一時期毎日のようにあおり運転のニュースを見たという方もいるのではないでしょうか。

「road rage」をより正確に理解するならば、怒りがあおり運転の発端となることを表した名詞であると覚えておきましょう。ドライバーが、他のドライバーや歩行者などの動きにイライラさせられて乱暴な行動に出ることです。

車を降りてイライラさせられた車の近くに言って暴言を浴びせたり、他の車を蹴ったり、相手の車を執拗に追いかけたりする行動はすべて「road rage」です。

では、「road rage」を使った例文を確認し、使い方を学んでいきましょう!

Have you heard the news? A slow motorbike gave the driver road rage again.

「ニュース聞いた?ゆっくり走ってたバイクにまたあおり運転した人がいるって」

「road rage」は名詞なので、変形することもなく簡単に文に組み込めます。日常で起きたことを例文として作り、扱い方を覚えていきましょう。

ちなみに、「road rage」という言葉が生まれてから、他の似たような表現も生まれました。こちらも暗記してみてください。

ひとつは「bike rage」です。「road rage」を覚えた方なら簡単にわかりますね。これは、自転車を運転している人が起こすあおり運転のことです。

もうひとつは「air rage」です。こちらは、飛行機の乗客が、他の乗客やキャビンアテンダントに対してあおることを指します。飛行機に関しては、パイロットが危険運転をするわけではないので注意しましょう。

tailgating の意味と使い方

次は「tailgating」の意味と使い方について掘り下げていきます。

「tailgating」は名詞で、動詞の原型は「tailgate」となります。前を走っている車などを追いかけて接近するという意味があるので、まさにあおり運転を適切に表していますよね。

「tailgating」は、単語として見るとスペルが長くてとっつきにくいですが、「tail」と「gate」に分けることができます。

「tail」は「尻尾」という意味で、知っている方も多いのではないでしょうか。そして「gate」は「門」という意味ですが、あおり運転の場合は「車のトランクのドア」を指します。車間距離をつめてぴったりくっついている状態を指すわけです。

「tailgating」は、1950年代から使われている単語で、こちらもアメリカで生まれたものです。今では英語圏で普通に使われているので、特に国や地域を意識する必要はありません。

それでは、「tailgating」を使った例文を見てみましょう。

I think that the guy is tailgating us. Do I drive slowly?

「後ろの人があおってくる気がするんだけど。私運転遅いかな」

日常会話だとこんな文を使いそうですよね。

また、特許庁ではあおり運転について英語でこんな一文が書いてありました。

To prevent the occurrence of driving mistakes caused by the tailgating of a following vehicle.

「後続車のあおり走行による運転ミスの発生を防止する」

例文を作って英語の練習をする際の参考にしてみてください。

その他の関連表現

ここからは、「road rage」と「tailgating」以外の「あおり運転」を表す単語をいくつかご紹介していきます。それぞれが持つ意味とニュアンスを理解し、適切なところで使えるようにしましょう!

cutting in

「cutting in」は、「割り込み」という意味です。これも危険運転のひとつで、前の車が遅いことにイライラさせられ、あおる行為ですよね。

使われている単語が簡単であることから、比較的覚えやすいでしょう。

Oh! That guy is cutting in! We need to be careful.

「わあ!あの運転手割り込みしてきた!気を付けないと」

aggressive driving

「aggressive driving」も、「あおり運転」という意味で使えます。

「aggressive」は、既に日本語として使われている「アグレッシブ」として訳すこともできますが、「攻撃的な」と訳すこともできます。もちろん、「driving」は「運転」という意味です。攻撃的な運転という直訳のままの意味ですね。

He got stopped by the police for aggressive driving.

「彼があおり運転をしたから警察に止められたんだ」

yelling

「yelling」は、「怒鳴りつける」「大きな声を出す」という意味です。あおり運転以外でも怒鳴ることはあるのですが、他のドライバーを怒鳴ることもあおり運転の一種です。

When we were driving to the lake, suddenly the driver yelled at me.

「湖までドライビングしてたとき、突然他のドライバーが私に向かって怒鳴ったんだ」

他にも、あおり運転を説明するときに使える英単語があるので、以下にまとめておきます。

horn クラクション

honk/sound (クラクションなどを)鳴らす

angry/rude gestures 攻撃的なジェスチャー(アメリカでは主に中指を立てることの隠語)

block 妨害

vehicle 乗り物

slow lane 低速車線

日本語では、車体に関する単語の多くがカタカナですが、英語ではちょっと注意が必要です。アメリカ英語とイギリス英語の違いの多くは車に見られ、本当にほとんどすべての単語が違います。

もし車に関する英語を覚えるのであれば、初めにアメリカかイギリス、どちらの英語を学ぶのか決めてから暗記しましょう。アメリカ英語とイギリス英語が混同している状態だと、ネイティブと話した際に相手も混乱してしまいます。

angry/rude gesturesについては、英語圏だと中指を立てることを意味しますが、別の国ではまったく違ったジェスチャーを指すこともあるそうです。日本では良い意味で使われるポーズも、特定の地域では侮蔑のジェスチャーとなってしまうとか・・・。態度やシチュエーションでそんな悪い意味ではないとわかってもらえるとは思いますが、念のため日本独自のジェスチャーを学んでおくのも良いですね。

それから、ここではvehicleにも着目しておきたいところです。英語では、「car」と言わず「vehicle」を使うことがしばしばあります。バイクでも自転車でも、乗り物であれば使える表現なのですが、TOEICのリスニングなどで頻出です。あえて「car」などと言わず、難しい単語を使うことでリスナーのリスニング力を試しています。

road rageとtailgatingの違い まとめ

今回は、日本でもよく話題になるあおり運転についての英語を学びました。「road rage」と「tailgating」、両方「あおり運転」という意味で使えますが、それぞれのニュアンスの違いを理解しておいた方がネイティブらしくなれます。他にも、日本とは違って右を走る海外の交通事情を学ぶのも良いですし、車のパーツは英語でどう言うのか、カタカナとの違いを意識しながら調べてみるのもおすすめです。

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