「お客様」は英語で?customerとclientの違いも一緒に解説

client、customer、ネイティブキャンプ

英語で「お客様」と言いたいとき、皆さんはどんな表現を使おうと考えますか?

「カスタマーサービスという言葉もあるし、外国人の同僚がクライアントに会いにいくとか言うなぁ。」

「海外のホテルに行くとゲストって呼ばれるよね。」

カスタマーサービスもクライアントもゲストも、英語から日本語になった言葉であり「お客様」や「客」を表しています。では、これらは何が違うのでしょう?

この記事では、英語の「お客様」を取り上げ、それぞれの英語表現の意味、ニュアンスごとにどう使い分けるのかを紹介します。海外でお客様を相手にする仕事をしたいと考える人や外国人のお客を持つ人などはここで一度、正しく使い分けられるよう確認していきましょう。

customerとclientの違い

「お客様」と言うときの代表的な表現が「customer」と「client」です。customerはカスタマー、clientはクライアントとして日本語でも定着しています。

この2つの言い方の使い分け、皆さんは確実にできていますか?なんとなく、、、という人が多いかもしれません。そのままにして英会話をするのはおすすめしません。まずは「customer」と「client」の違いを徹底的に理解するところから始めます。大学入試、英検やTOEIC対策としてもぜひ覚えていきましょう。

「customer」と「client」の違いとは?

customerとclientそれぞれの意味や使い方はこの次で解説しますが、使い分けができるようにするにはきちんと違いを理解することが大切です。

英語の使い分けのために意味を確認したい場合、英英辞書を使い慣れていくと効率的ですし、細かなニュアンスを掴む練習になります。

以下、Cambridge Dictionaryから紹介します。基本はイギリス英語になります。

customer

a person who buys goods or a service.

→ (ビジネス英語)a person or an organisation that buys a product or service.

参考:Cambridge Dictionary “customer”

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/customer

client

a customer or someone who receives services.

→ (アメリカ英語)a person who receives services, especially from a lawyer or other person who gives advice.

→ (ビジネス英語)someone who receives professional services from an organization.

参考:Cambridge Dictionary “client”

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/client

それぞれの英語の意味が分かり、customerとclientの違いははっきりしましたか?

customer商品またはサービスを購入する人であり、特にビジネス英語では製品やサービスを購入する個人または組織のことを指します。

一方clientのほうは、顧客でありサービスを受ける人、アメリカではサービスを受ける人の意味で特に弁護士といった人のアドバイスをもらう人、ビジネス英語では組織から専門的なサービスを受ける人という解釈になります。

「customer」と「client」の具体例

customerのためのサービスには、店、銀行、レストランやカフェ、遊園地などがあり、取引先や客のためのcustomer service(カスタマーサービス)部門がある場合と考えます。

customerを使いたいときは例えば、コンビニなどのお店でサンドウィッチを買う人、ファストフードでヴィーガンバーガーを買う人、レストランで食事をする客、企業など組織からスマホを買う人などになります。

ちなみに、regular customerなら”常連客・得意客”です。

clientの具体例としては、法律事務所の他、コンサルティング会社、会計事務所、保険代理店、不動産会社、デザイン会社や広告代理店などの顧客に使われます。会計事務所なら、クライアントは帳簿作成というサービスを、広告代理店であればクライアントは商品やサービスの売り上げにつながるようなサポートという専門的なサービスを受けることになります。このことから、クライアントはカスタマーと比べ、より長期的な顧客と考えましょう。

どちらにも共通している点はビジネス英語にも使われる単語だという点です。

これで、どちらを使うか迷うことなく自信を持って使えそうでしょうか?次で例文とともにみていきますので、この機会にしっかり使えるようにしていきましょう。

customerの意味と使い方

改めて、customerの意味、そして実際の使い方についての紹介をします。

customerは商品またはサービスを購入する人であり、特にビジネス英語では製品やサービスを購入する個人または組織を指すことを学びました。

customerの使い方

さっそく、例文で使い方のエクササイズをしていきましょう。

The cafe in Soho, London, is always full of customers.

- ロンドンのソーホーにあるそのカフェはいつもお客さんでいっぱいだよ。

Many customers buy onigiri from convenience stores.

- コンビニでおにぎりを買うお客様は多いです。

Two customers in the Spanish restaurant made a complaint about the service.

-スペイン料理店にいる2人の客はサービスについて苦情を言った。

make a complaint=苦情・クレーム・文句を言う

I lost a regular customer. I need to find out the reason.

- 常連客を失いました。原因を明らかにしなければなりません。

We aim to maintain outstanding customer service.

- 私たちは優れたカスタマーサービスを維持することを目指します。

aim=するつもりである・意図する

clientの意味と使い方

clientは顧客でありサービスを受ける人、アメリカでは特に弁護士といった専門家からアドバイスを受ける人、ビジネス英語では組織から専門的なサービスを受ける人という解釈であることが分かりました。

clientの使い方

さっそく、例文で使い方のエクササイズです。

The lawyer acts for his client.

- 弁護士は依頼客のために行動します。

I will have a lunch meeting with a client today.

- 今日はクライアントとランチミーティングをする予定です。

Our client explained their design project.

- 顧客がデザインプロジェクトに関して説明しました。

The contract between the property company and the client is for two years.

- 不動産会社と顧客との契約は2年です。

the property company=不動産会社

The insurance company has more than 2,000 clients.

- その保険会社の顧客数は2,000社以上です。

the insurance company=保険会社

その他の「お客様」の表現

「お客様」「顧客」などを表す表現はcustomerとclientだけではありません。その他3つの言い方について紹介します。

guest

guestと言えば、ホテルの宿泊客からホームパーティに呼んだ友達まで、招待や歓待を受ける人を指します。英語guestも日本語のゲストもかなりお馴染みの言葉ですね。

We invited 30 guests to our “housewarming” party next month.

- 来月の新居お祝いのパーティに30人を招待した。

housewarming party=海外の伝統的なパーティで、新築をしたり家を購入したときに友人などを招いてお披露目します。

The guests arrived at the hotel and checked in.

- お客様がホテルに到着し、チェックインされました。

consumer

consumerは「消費者・購入者」の意味を持つ名詞です。

先日、イギリスで企業向けエネルギー法案支援が4月から縮小になるというニュースがありました。BBCニュースではあるパブのオーナーにインタビュー、オーナーはパブ経営にも影響があるけれど消費者への影響もまぬがれないといったコメントをしました。消費者はconsumer(コンシューマー)でパブにくる客を表しています。そしてニュースのナレーターがその後にconsumerのことをカスタマーという言葉にしてリポートを終わりにします。consumerは通常、エンドユーザー(商品をサービスを実際に使用する人)と捉えられています。パブオーナーにとって客はcustomerでありconsumerであるということが分かる例ではないでしょうか?

patron

patron(パトロン)とは特に、何かの運動や芸術への後援者・賛同者を意味します。これらの後援者は経済的に活動や団体への援助を行います。

ロンドンに拠点を置くCharityChoiceのサイトにはTop 10 Celebrity Patronsを紹介するページがあります。

堂々のトップ1は皆さんもご存知かもしれないイギリスの生物学者・自然史家・作家であるSir David Attenborough氏です。2023年、World Land Trustの正式パトロンになりました。

World Land Trustサイト上のSir David Attenboroughの動画をぜひご覧ください。彼がどんなことを考え、訴えているのか英語で直接感じましょう。

https://www.worldlandtrust.org/patrons/sir-david-attenborough/

参考:CharityChoice”Top 10 Celebrity Patrons”

https://www.charitychoice.co.uk/blog/top-10-celebrity-patrons/181

World Land Trust

https://www.worldlandtrust.org/patrons/sir-david-attenborough/

customerとclientの違い まとめ

customer

a person who buys goods or a service.

a person or an organization that buys a product or service.

client

a customer or someone who receives services.

a person who receives services, especially from a lawyer or other person who gives advice.

someone who receives professional services from an organization.

カフェ大好き、買い物もするし銀行の顧客であるなど、customerのほうが多くの人にとって身近に感じる単語かもしれません。しかし仕事についていなくても弁護士を依頼する必要がなくても、保険代理店や不動産会社とのお付き合いはあるかもしれませんね。そんな時にはclientです。

英語学習の過程で迷いをその都度はっきりさせたら、ぜひ機会を見逃さずに積極的に使うようにしていきましょう。

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