「not」と「no」の違いは?ニュアンスを理解して使い方をマスターしよう

no、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

英語で否定文をつくるときに使われる「not」と「no」。どちらも同じような意味に見えますが、実はニュアンスにちょっとした違いがあります。

それぞれを混同したまま正しく使い分けないと、意図したのとは異なる印象を相手に与えてしまうこともあるので、注意が必要です。

そこで今回は、「not」と「no」の違いを徹底解説したいと思います。また使い分け方がわかる例文、「non」や「none」、「never」といった類義表現なども紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!

「not」と「no」の違い

「not」と「no」の大きな違いは、以下の通りです。

not

・動詞・形容詞・副詞を修飾する「副詞」

「〜ではない」と単純に否定する

no

・名詞を修飾する「形容詞」

「全く〜ない」「not」よりも強い否定

それぞれ詳しく見ていきましょう。

「not」の使い方

まず「not」は、「〜ではない」と文章を否定するための副詞です。

副詞は「名詞以外を修飾」するためのもの。例えば、「行かない」は動詞、「お腹は減っていない」は形容詞、「ここではない」は副詞を修飾しています。

■行かない=not go

動詞を修飾

■お腹は減っていない=not hungry

形容詞を修飾

■ここではない=not here

副詞を修飾

特に強い・弱いといった度合いがあるわけではなく、単純に「〜ではない」と否定するときに、最も一般的に使われます。

It’s 3 am, though I’m not sleepy at all.

今夜中の3時ですが、全く眠くありません。

I’m not good at sports, especially baseball.

スポーツが得意ではありません、特に野球は。

I’m not going to study tonight.

今夜は勉強はしません。

I don’t understand what that means.

それが何を意味しているのか理解していません。

I don’t want you to smoke anymore.

私はあなたにこれ以上、タバコを吸って欲しくありません。

I can’t speak French.

フランス語は話せません。

I might not go to the office tomorrow.

明日はオフィスに行かないかもしれません。

「no」の使い方

「no」は、名詞を修飾する「形容詞」です。「全く〜ない」というニュアンスがあり、「not」よりも強く否定する響きになります。

多くの場合、名詞の直前に置いて、「no 名詞」という形にします。数えられる名詞の前に「no」を付ける場合は、名詞を複数形にするのが一般的です。(一般論を語るときは数えられる名詞でも単数形で使う)

「no」が入ったよく使われるフレーズ・成句はたくさんあるので、以下の例文も参考にしてください。

I have no idea. / I have no clue.

全くわかりません。(見当もつきません。)

There is no hope for the future.

未来への望みはありません。

I have no comment.

特にコメントはありません。

It’s no big deal.

大したことではありません。

It takes no more than 5 minutes to set it up.

それをセットアップするのに5分もかかりません。

It’s no longer available.

それはもはや手に入りません。

No problem.

問題ありません。

No worries.

大丈夫ですよ。

No smoking.

喫煙禁止

No parking.

駐車禁止

「not」と「no」の違いを見比べよう

「not」と「no」の使い分けをさらに明確にするために、ここでは3パターンの文章でそれぞれの違いを見比べてみましょう。

お金がない

I don’t have money.

→全くお金がないわけではなく、余裕があるわけでもないニュアンス。

I have no money.

→全くお金がなくて、困っているようなニュアンス。

時間がない

I don’t have time.

→全く時間がないわけではないが、忙しいことはわかるニュアンス。

I have no time.

→時間が全くなくて、忙殺されていたり、何かに追われていたりといったニュアンス。

カレーが美味しくない

This curry is not good.

→美味しくはないが、食べられるレベル。

This curry is no good.

→とにかく不味くて、食べたいとは思えないレベル。

上記のように、「no」を使うことでより強く否定できます。また、より感情を込めて否定したいときは、「no 名詞」の部分をわざとゆっくり言うようにしましょう!

「not」と「no」以外の類義表現

文章を否定形にするための単語は、「not」や「no」以外にも複数あります。

ここでは、以下4つの単語に絞って紹介します。

non

none

never

nothing

「non」

「non」は、名詞や形容詞の前に付ける接頭辞。「非・不・無〜」といった否定の意味をもたらす要素です。

例えば、「非日本人」や「非核国」、「禁煙エリア」、「無意味」などは、いずれも「non 〜」で表現可能です。

It’s hard for non-Japanese people to understand the rule.

そのルールを理解するのは非日本人にとっては難しいです。

That’s total nonsense.

それは完全に無意味です。

I’m a nonsmoker. Most of my coworkers smoke though.

私は非喫煙者です。私の同僚のほとんどはタバコを吸いますが。

Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons(NPT)

核兵器不拡散条約

「none」

「none」は代名詞で、「none of 名詞」にすることで、「〜のいずれもない」という意味になります。特定のグループ(名詞)の中にある全てが否定されるのが特徴です。

主語として使う場合、「none」ですでに否定されているため、動詞を否定形にする必要はありません。

もし動詞を否定形にしてしまうと、「〜のいずれもないわけではない」という二重否定になってしまうので、注意しましょう。

None of my friends have been to the US before.

私の友人のいずれもアメリカには行ったことがありません。

There were a lot of guys at the party, but none of them was my type.

パーティーにはたくさんの男の人たちがいましたが、いずれも私のタイプではありませんでした。

This is my issue, none of your business.

これは私の問題であり、あなたには関係のないことです。

None of these items look attractive to me. We should go to another shop.

これらのアイテムはどれも魅力的に見えません。別のお店に行った方が良さそうですね。

「never」

「never」は副詞で、「決して〜ない」や「一度も〜ない」という意味の単語。ニュアンス的には「not」よりも否定感が強めです。

単体で「not」の意味を伴っているため、「not」を使って否定する必要はありません。

もし「not」と一緒に使ってしまうと、「決して〜ないわけではない」と二重否定になってしまうので、注意が必要です。

I will never forget you.

あなたのことは決して忘れません。

I’m never gonna give up.

決して諦めません。

You never know what is going to happen.

何が起きるかなんてわからないですからね。

I never judge a book by its cover.

私は決して見た目だけで判断しません。

I have never been to Hawaii.

ハワイには今まで一度も行ったことがありません。

Never too late.

決して遅すぎることはありません。

Never mind.

気にしないでください。

「nothing」

「nothing」「何も〜ない」という意味の単語で、主語や目的語など、様々な形で使われます。

何か特定のことを否定するというよりは、単純に「ゼロ」の状態を表すのが、本記事で紹介している他の単語との違いです。

I have nothing to do today. I’m so bored.

今日は何もやることがないです。とても退屈しています。

There is nothing I can do for you.

あなたのために私ができることはありません。

I don’t know why she is that angry. I did nothing wrong though…

なぜ彼女があんなに怒っているのかわかりません。何も間違ったことはしていないのだが...

I turned the machine on and waited for 10 minutes, but nothing happened.

そのマシンをONにして、10分間待ちましたが、何も起きませんでした。

まとめ

最後に本記事のまとめです!

not:副詞。単純に否定

no:形容詞。「not」よりも強い否定

non:接頭辞。「非・不・無〜」といった否定

none:特定のグループの中の「いずれも〜ない」

never:「決して〜ない」。「not」よりも強い否定

nothing:「何も〜ない」。ゼロの状態

今回は、「not」と「no」、その他の否定語の違いや使い分け方について解説しました。まずは1つずつ整理しながら違いを覚えて、実際の会話の中で使えるように練習してみましょう。

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