「結局」という意味の表現としてよく使われる「after all」。実は、置く位置が文末と文頭で、意味が変わるのをご存じでしたか?違いを知らないままでいると、言いたいことが相手に伝わらなかったり、相手が言ったことを間違って理解してしまう可能性もあります。
また「finally」をはじめ、似たような意味を持つ表現もたくさんあるため、どのように使い分けたら良いかわからないという方も多いでしょう。
そこで本記事では、「after all」の意味や使い方、言いかえ表現などを紹介していきます。例文も載せているので、ぜひ最後まで読んで、使いこなせるようにしていきましょう!
after allの意味とは?
「after all」には、大きく分けると、以下の2つの意味があります。
①結局、やはり
②なにしろ〜だから
直訳すると「after all = 全ての後」。いずれの意味でも、つまりは「最終的な結論」を述べるときによく使われる表現です。
文中の置く位置によって意味が異なるので、それぞれ使い方もあわせて見ていきましょう。
①結局、やはり
「after all」の1つめの意味は、「結局、やはり」です。
具体的には、「違うと思っていたことが、実際はそうであったとき」や、「予想とは逆のことが起きたとき」などに使います。
例えば、雨が降っていて中止になりそうだと思った試合が、結局雨が止んで続行した場合は「after all」が当てはまります。
またライブに行けそうだと思ったけど、結局仕事で行けなかった場合も、「after all」が使えます。
なお、「結局、やはり」の意味で「after all」を使う場合は、基本的に文末に付けるのが基本です。
(例文)
I’ve decided to leave the company after all.
結局、会社を辞めることにしました。
What you said was right after all.
あなたの言ったことが結局正しかったです。
②なにしろ〜だから
「after all」の2つめの意味は、「なにしろ〜だから」です。
前の文章に対しての理由や根拠を、追加情報として付け足す際によく使われます。
例えば、お父さんとの関係はあまりうまくいってないけど、嫌いにはなれないという状況があったとしましょう。その理由として「なにしろ血の繋がった親子だからね。」と言う場合、「after all」が当てはまります。
また、徹夜明けで仕事が全くはかどらない状況を想像してください。「全然仕事が進まないよ。なにしろ昨夜は一睡もしてないからね」と付け足したいときも、「after all」が使えます。
なお、「なにしろ〜だから」の意味で「after all」を使う際は、基本的に文頭に置くことも覚えておきましょう。
(例文)
I hesitate to contact him. After all, he’s a very successful businessman.
彼に連絡をとるのをためらってしまいます。なにしろ彼はとても成功しているビジネスマンだから。
I don’t talk to my older brother much. After all, he is 10 years older than me.
兄とはあまり話をしません。なにしろ彼は10歳も年上だから。
finallyとafter allの違いは?
「after all」に似たような意味を持つ単語の1つとして、「finally」が挙げられます。どちらも「最終的に」と翻訳されることがあるので、混乱してしまう方も多いのではないでしょうか?
「after all」と「finally」の違いを簡単にまとめると、以下のようになります。
after all:予想や期待に反したことが起きたときの「結局」
finally:様々なことを経た上での「ようやく、やっと」
「finally」は「ステップ」や「プロセス」をイメージすると、理解しやすいでしょう。様々な段階を経て、最終的に「やっと」たどり着いたようなニュアンスです。
「ようやく」と聞くと、困難の後を想像するかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。良いことが最終的に起こったときも「finally」が使えることを覚えておきましょう。
(finallyを使った例文)
I’ve finally decided to study abroad.
ようやく留学することを決めました。
I finally got a new car.
やっと新しい車を購入しました。
We had contacted each other online, and we finally met for the first time last night.
私たちはオンラインで連絡をとりあっていて、ようやく昨夜はじめて会いました。
after all の言い換え表現
最後に、「after all」の言い換え表現を、以下の5つに絞って紹介していきます。
①in the end
②at the end of the day
③in the long (short) run
④ultimately
⑤when it comes down to it
in the end
「in the end」は、「最終的に、最後には」という意味の表現です。辞典では「とどのつまり」と訳されることもあります。
何かの出来事において、最終的にどのようになったのか、結果や結論などを述べるときに使われます。
例えば野球の試合において途中まで大差をつけられていたものの、最終的に逆転したのであれば、「in the end」が当てはまるでしょう。
また何かトラブルがあって警察に相談しようと思ったけど、最終的には何もしなかったという場合も、「in the end」が使えます。
(例文)
He was so excited at the beginning, but in the end, he was sleeping.
彼は最初は興奮してましたが、最後には寝ていました。
She studied hard, and in the end, she entered Tokyo university.
彼女は一生懸命勉強して、最終的に東京大学に入学しました。
at the end of the day
「at the end of the day」は直訳すると「一日の終わりに」ですが、「結局は」という意味でも使える表現です。
ニュアンスとしては、「結局は〜ってことだよ」といった、結論づけるような言い回しになります。
例えば「結局は、やるかどうかは自分次第だよ」や、「結局は、人間なんてそんなもんだよね」など、重要なことを最後にまとめる際に便利です。
「一日の終わりの総括」から派生したと考えると、わかりやすいですね!
(例文)
At the end of the day, it’s all up to you.
結局のところ、それは全てあなた次第ですよ。
At the end of the day, you should do whatever you want to do.
結局のところ、やりたいことをやったほうがいいですよ。
in the long (short) run
「in the long run」は、「長い目で見れば」や「長期的な目線で言えば」といった意味の表現です。遠い未来に起こり得ると考えられることについて話すときに使われます。
一方「in the short run」は真逆で、「短期的に見れば」という意味になります。
この場合の「run」は名詞で、「行程」という意味で覚えておくと良いでしょう。
(例文)
I don’t think that this strategy would work in the long run.
この戦略は長期的にはうまくいかないと思います。
We shouldn’t think about the plan in the short run.
短期的にその計画について考えるべきではありません。
ultimately
「ultimately」も「結局」という意味の単語で、副詞として使われます。
ニュアンス的には「in the end」に似ており、一連の出来事の中で最終的にどのような結末になったのかを、結論として述べるときに使うと自然です。
また、「究極的に」という意味もあり、とある状況の中で最も重要なことを強調する役割もあります。
(例文)
I apologized to her many times, and ultimately, she forgave me.
私は彼女に何度も謝罪し、最終的に許してくれました。
Ultimately, there is nothing I can do for you.
究極的には、あなたにしてあげられることは何もありません。
when it comes down to it
「when it comes down to it」は、「要するに」という意味に近い表現です。
「in the end」や「ultimately」に近いニュアンスで、何か物事についての結論を述べるときに使われます。
なお「when it comes to 〜(〜について言えば)」という表現もあり、見た目がほぼ同じなので、混同しないよう注意しましょう。
(例文)
When it comes down to it, your idea is great.
要するに、あなたの考えは素晴らしいということです。
When it comes down to it, you have to lead the whole team.
要するに、あなたがチーム全体を引っ張っていかなければなりません。
after allの意味 まとめ
では、本記事のまとめです!
after allは、
文末:結局、やはり
文頭:なにしろ〜だから
今回は「after all」の使い方を解説していきましたが、いかがでしたか?類似表現も紹介しているので、バリエーションを楽しみながら、色々なシーンで使ってみてくださいね。
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◇経歴
・コールセンターでの日英バイリンガルオペレーター(3年)
・外資系企業(製薬業界)でのテクニカルサポート(2年)
・副業でオンライン英会話の講師(2年)
・東京にて通学型の英会話スクール経営(4年)
・英会話スクールをオンラインに切り替えて運営(現在で約4年)
・英会話講師歴は合計で10年
◇資格
・英検1級
・TOEIC990点
◇海外渡航経験
・イギリス(3ヶ月、短期留学)
・タイ(6ヶ月)、マレーシア(3ヶ月)、台湾(3ヶ月)の滞在歴あり(海外ノマド)
・海外旅行:韓国、マルタ、ベトナム、インドネシア、アメリカ
◇自己紹介
バイリンガル英会話コーチのBobです!ほぼ日本国内で英語を習得してバイリンガルになりました。たまたま始めたオンライン英会話講師の仕事が天職だと悟り、自らの英会話スクールを開校。これまでに200人以上の英語学習者に教えてきました。多くの人たちに英語を好きになってもらい、思いっきり英会話を楽しんでもらえるよう日々活動しています!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.