日本は外来語をカタカナで書きますが、中には英語だと思っていたら違う言語でネイティブスピーカーに通じないなんてことも!
そんな誤解が多く生まれるのが国名です。英語だと思っていたらまったく違ったなんてこともあるので、正しく意思疎通をするためにも正しい国名を英語で覚えていきましょう!
日本語と異なる国名
まずは、日本語と異なる国名をいくつかご紹介します。
日本語ではカタカナで表記していても、英語では違う発音になる場合があります。英語だと勘違いしたままネイティブスピーカーに話しても通じないので注意しましょう。
ドイツ:Germany
ドイツは、英語でGermanyと言います。
日本語と全然違いますよね。となるとここで疑問に思うのは、「ドイツという発音はいったいどこから来たの?」ということではないでしょうか。
実は、ドイツという発音はドイツ語でドイツのことをDeutschland”(ドイチュラント)ということから来ています。
ドイツ語を学んだことがある方なら、単語を知ったときにピンと来たはずです。英語由来ではなくドイツ語由来なのだと知れば納得ですよね。
ギリシャ:Greece
ギリシャは英語でGreeceと言います。
聞いたことはあっても、いざ英会話をしている最中に言おうとしたら思い出せないかもしれませんね。
Greeceというのは、ペロポネソス半島に住んでいたグレキア族が語源となっているという説があります。
トルコ:Turkey
トルコは、英語では微妙に発音が違ってTurkeyと言います。
日本でトルコを呼ぶようになったのは、ポルトガル語が由来になっているからです。国名はすべて英語由来とは限らないと学ぶ良い機会かもしれません。
スイス:Switzerland
よく迷われる単語のスイスですが、英語ではSwitzerlandと言います。
Swissという英語もあるのですが、これは「スイス人」や「スイスの」という意味になるため国名を表す英単語ではありません。
ですから、「英語ではスイスとも言うような気がする」というのは半分正解です。品詞が異なることを知れば使いこなせるようになります。
通称や複数の呼び方がある国
英語では、通称や複数の呼び方がある国も存在します。
ちょっとややこしく感じたり、どの言い方を使えばいいんだろうと思ったりするかもしれませんが、一つひとつ覚えてどの単語が使われてもわかるようにしておきましょう。
イギリス:the United Kingdom、the UK
イギリスと言って通じるのは日本国内くらいでしょう。
英語では、普通the UKと言います。このUKは略語であり、the United Kingdomという意味が隠れています。しかし、もっと言えばイギリスの正式名称は世界で2番目に長いものです。
“The United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland”
これが、イギリスの正式名称です。日本語に訳すと、「グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国」です。グレートブリテンというのはブリテン島を指し、北部アイルランドはアイルランドの北部がイギリスに属していることを指します。
日本がイギリスと呼んでいるのは、イギリスを構成する地域のひとつ、イングランドが由来です。ですから、本来はイギリスを言うのは正しくなく、その他の地域であるスコットランドやウェールズ、そして北アイルランドを含めなければ正式ではありません。
しかし、日常生活ではそんなことは意識せず、日本人はイギリスは英語で言うところのthe UKとして認識しているのでさほど問題視されていません。
ただ、イギリス人がこれを知れば怒るかもしれませんね。特にイングランド以外の地域の人たちにとっては良くない呼び方でしょう。
さらにややこしいのは、英語でEnglishというと、正確にはイングランドのことを指すことです。EnglandとEnglish、ほとんどスペルは同じですよね。
ですから、イギリス全体のことを指したいのであれば、Britishと言います。でないとそれこそスコットランド人やウェールズ人、北アイルランド人に憤慨されます。
実際、地域それぞれはあまり仲が良くないため、例えばスコットランド人にEnglishを使うと不快に思われてしまうことがあります。
オランダ:the Netherlands
オランダの正式名称はthe Kingdom of the Netherlandsと言いますが、こちらも長いのでthe Netherlandsと呼ばれます。
しかし、ここで「オランダはHollandとも言わない?」と思った方は教養がありますね!日本でオランダと呼ばれるようになった由来の単語で、ポルトガル語から来ています。
しかし、正式にはオランダを代表する州を意味することもあってか、2020年からはオランダ政府がHollandを使うことを廃止しました。ですから、今では英語でオランダと言うならthe Netherlands一択になっています。
アメリカ:the U.S.A.、the U.S.、the States
アメリカの正式名称はthe United States of Americaですが、長いので略してthe U.S.A.やthe U.S.、the Statesと言うことが多いです。
日本ではもっぱらアメリカと呼ばれますが、もともとはアメリカ大陸を指すためにコロンブスが名付けた大陸名であるため、南米や中米まで含む大陸を意味してしまう場合もあります。
文脈によっては正しく伝わらないため、英語ではアメリカのことをAmericaとはあまり言いません。口語ならほぼ問題ありませんが、メールや文書など、文語を使う際には普通使わない単語です。
国籍表記の違い
英語では、国籍表記にも違いがあります。
例えば、日本人なら後にeseをつけて、Japaneseと言いますよね。けれど、アメリカ人ならAmericanと、語尾にanを付けています。
暗記してしまえばあまり意識しなくなりますが、英語では~an, ~ish, ~ese, ~iと、いろいろなタイプがあることを覚えておきましょう。
~an, ~ish, ~ese, ~i
国名に~anを付けて国籍を表すパターンは最も多いです。
代表的な国は既に知っている方も多いかと思いますが、以下でパターンを見てみてください。
・アメリカ人:American(the United States of America)
・イタリア人:Italian(Italy)
・インド人:Indian(India)
・オーストラリア人:Australian(Australia)
・カナダ人:Canadian(Canada)
・ドイツ人:German(Germany)
・ブラジル人:Brazilian(Brazil)
・ロシア人:Russian(Russian Federation)
・ケニア人:Kenyan(Kenya)
など
他にも、国名に~ishを付けて国籍を表すパターンもありますよね。これは地域別で見るとヨーロッパに多いという特徴があります。
・アイルランド人:Irish(Ireland)
・イギリス人:British(the United Kingdom)
・ポーランド人:Polish(Poland)
・デンマーク人:Danish(Denmark)
・スペイン人:Spanish(Spain)
・フィンランド人:Finnish(Finland)
・スウェーデン人:Swedish(Sweden)
・トルコ人:Turkish(Turkey)
など
~ese
国名に~eseを付けて国籍を表すこともあり、アジアの国々に多い傾向があります。
・日本人:Japanese(Japan)
・中国人:Chinese(China)
・ベトナム人:Vietnamese(Viet Nam)
・スーダン人:Sudanese(Sudan)
・レバノン人:Lebanese(Lebanon)
など
~iは、中東の国に付けて国籍を表すパターンが多いです。こちらはあまり学校英語で習わないので見慣れないかもしれませんね。
・イラク人:Iraqi(Iraq)
・イスラエル人:Israeli(Israel)
・クウェート人:Kuwaiti(Kuwait)
・イエメン人:Yemeni(Yemen)
・アフガニスタン人:Afghani(Afghanistan)
・バングラデシュ人:Bangladeshi(Bangladesh)
・カザフスタン人:Kazakhstani(Kazakhstan)
・パキスタン人:Pakistani(Pakistan)
など
出身地を聞く英語表現
初対面の人や、まだあまり親しくない人に対しては出身地を訪ねることも多いと思います。
そんな時に使う英語は、皆さんもよくご存じのこちら!
Where are you from?
文法を無視して、小学校のうちに暗記する勢いで覚えた方も多いのではないでしょうか。
そしてこの疑問文に対しては、I’m from 〇〇.と答えるのが定石です。他の英語表現を使う場合は、「どこから来たの?」というニュアンスで以下の表現があります。
Where do you come from?
こちらの表現に対しては、以下の例文のように答えます。
I come from Japan.
日本から来ました
ここで注意すべきなのは、日本語では過去形でも、英語では現在形を使うことですね。
~の出身です
出身地を言いたいなら、こちらの表現が一般的かつシンプルです。
I’m from ○○.
先ほども出てきましたね。英語では細かい地名ほど先に言うので、日本の東京から来たと言いたいなら、
I’m from Tokyo, Japan.
と言います。
生まれも育ちも~です
日本語ではよく、生まれも育ちも同じ場所であることを伝えますよね。英語では、以下のように言います。
I was born and raised in ○○.
I was bornは「生まれた」で、raised は「育った」という意味なのでこれらの単語を並べるだけでOKです。
まとめ
日本語と異なる国名は英語でもたくさんあります。
カタカナだから英語でしょと決めつけるといざというときに通じなくなるので、今回の記事で知らなかった、あるいは勘違いしていた国名をしっかり覚えておきましょう!

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.