「arrive」と「reach」には、両方とも「到着する」という意味があります。しかしこの2つには大きな違いがあります。
今回はこの「arrive」と「reach」の違いを中心に、意味や使い方について例文を交えて説明していきましょう。また似た表現の「get to」についても併せて解説します。
- arriveとreachの違い
- arriveのポイントと使い方
- 人や乗り物が到着するだけでない「arrive」の意味
- arrive inとarrive atの違い
- reachのポイントと使い方
- 似た表現のget to
- まとめ
arriveとreachの違い
人や乗り物などが目的地などに到着するという意味で、英語では「arrive」と「reach」を使うことができますが、この2つは用法が異なります。
「arrive」は自動詞であり、「reach」は主として他動詞として使われます。つまり「arrive」の後には目的語が来ず、到着した場所などを示したい場合は前置詞句が来ます。
一方、「reach」の後には場所などを表す目的語がすぐ続きます。ここが、「arrive」と「reach」の大きな違いです。
お待たせしてすみません。まもなく博多駅に到着する予定です。
電車が遅延したので、私は夜の11時に家に着いた。
上の例では、「arrive」の後には「at」という前置詞で始まる前置詞句が来ていますが、「reach」にはそうした前置詞が不要で、直接「my home」という目的語が来ています。
また、「到着する」という意味では「arrive」も「reach」もほぼ同じように使えるのですが、「reach」には苦労してやっと到着したというニュアンスがありますので、大変な思いをして現地に着いた、という気持ちを込めたい場合は「reach」を使うといいでしょう。
arriveのポイントと使い方
前述したように「arrive」は自動詞です。「私は到着した」という意味で「I arrived. 」だけで文として成り立ちます。
どこに到着するのか、を示す時は「arrive」の後に前置詞句を続けます。この時、到着する場所の内容に応じて前置詞を使い分ける必要があります。
また「arrive」の後に、形容詞、過去分詞、現在分詞を続けると、「〜の状態で到着する」という意味になります。さらに「arrive」には、人や乗り物が到着する以外の意味もあります。
前置詞をつける場合
「arrive」に続く主な前置詞には、「at」「in」「on」「from」などがあります。
「〜に到着した」というように、到着した場所を表す時は「at」「in」「on」が使われます。これらの前置詞の使い分けについては、次章「arrive inとarrive atの違い」で詳しく解説します。
彼は病院に着いた。
両親はロサンゼルスから東京に着いた。
上の例のように、「〜から」という出発地点を表したい時は「from」を使います。
私たちはようやく石垣島に着いた。
上の例のように、到着地点が島の場合は「on」がよく使われます。
形容詞、現在分詞、過去分詞をつける場合
形容詞や過去分詞、現在分詞を「arrive」の後につけると、「〜の状態で到着する」という意味になります。
形容詞では、「full(of 〜)」「fresh(from 〜)」「safe」「unannounced」などがよく使われます。
いっぱいの希望と興奮を胸にやって来ました。
彼女はイタリアから到着したばかりです。
ナンシーは無事に到着したところです。
彼は何の知らせもなくやって来ました。
私たちはゴージャスな部屋を期待して到着しました。
大統領は警察に警護されて到着しました。
人や乗り物が到着するだけでない「arrive」の意味
「arrive」は「到着する」というのが中心的な意味ですが、そこから広がり「待ちに待った時がやってくる」「季節などが到来する」「始まる」「待望の行事などが行われる」「開催される」などの意味にもなります。
とうとう出発の日がやってきたわ。昨晩は一睡もできなかったの。
また、「物が人に届く」「配達される」「情報が届く」「料理が運ばれてくる」などの意味でも使えます。
ナンシーに手紙が届いているよ。
arrive inとarrive atの違い
前述のように「〜に到着する」という場合、「arrive」の後には「at」や「in」がよく使われます。ではこの「at」と「in」の違いは何でしょうか。
話し手が到着場所をある1点の特定の地点と捉えた場合は「at」が使われ、広い地域、都市などと捉えた場合は「in」が使われる、というのが原則です。
例えば、「hotel」「airport」「station」「hospital」「school」「house」などでは「at」、「Seoul」「London」「the U.S.A.」などの地名・国名や「town」「city」などでは「in」を用いるのが普通です。
加えて、前述のように「arrive on」と「on」を使う場合もあります。「island」(島)や「scene」(現場)などの時に用いられます。
彼はまもなく空港に到着する予定です。
私は明日京都に着きます。
あなたの乗る列車は何時に福岡に到着しますか?
上の例のように、「Fukuoka」など地名であっても「at」を使う場合もよくあります。どの前置詞を使うかは、あくまで話し手がその到着場所をどのように意識しているかによります。
上の例の場合は、「Fukuoka」が都市としてよりも列車が到着する駅のような一地点として捉えられています。
警察は20分以内に現場に到着するでしょう。
reachのポイントと使い方
「reach」は、「arrive」と同じ「到着する」という意味でよく使われます。
ただし冒頭の「arriveとreachの違い」で述べたように、「reach」は「到着する」という意味では他動詞のため前置詞は不要です。
また「reach」には、前述のように苦労してやっと到着するというニュアンスがあります。
少し迷ったけれども図書館にやっと着いた。
私はギリギリでタクシーで東京駅に着いた。
「reach at〜」「reach in〜」「reach to〜」などと前置詞をつけると間違いになるので注意しましょう。
reachだけの用法
「reach」には、場所に到着するという意味だけでなく、物などに手が届く、特定のレベルやステージに到達する、連絡を取る、影響を与える、合意するなど多様な意味があります。
ジョージは棚から帽子を取った
私は柔道で一番上の段を持っている。
1234-5678で彼女につながります。
その古い映画は世界中の人々の心に届いた。
私たちは合意に達しました。
似た表現のget to
句動詞の「get to」は「〜に到着する」という意味で 「arrive」や「reach」と同じように使えます。
「get to」は「arrive」や「reach」に比べると、日常会話でよく使われる比較的カジュアルな言葉です。
ここから駅へはどうやったら行けますか?
正午にそこに着いた。
上の例のように、「there」など副詞が続く場合は「get to」の「to」は不要です。
具体的な場所だけでなく、「〜の段階に達する」など抽象的な表現にも「get to」は使えます。
彼らの関係は、修復できない段階に達した。
また「get to」には、「〜をいやな気持にさせる」「〜を始める」などの意味もあります。どのような意味なのかは文脈から判断します。
今日は本当に寒かった。本当に参った。
窓拭きの作業にとりかかります。
まとめ
いかがでしたか?今回は「到着する」という意味でよく使われる「arrive」と「reach」、さらに類義表現の「get to」を取り上げ、これらの違いや、使い方の注意点などについて解説しました。
どれも基本的な単語ばかりですが、あらためて復習すると、いろいろな使い方があって奥が深いですね。
ぜひ、状況に応じて使いこなしてみてくださいね。

海外で、テレビCMの制作、日系新聞社で副編集長、日本では大学教員などを経験。現在は執筆業の傍ら、編集・制作プロダクションを経営。英語ニュース記事が大好き。「自分で英語のニュース記事を書いてみたい!」と、長年の経験とカンによる自己流英語から脱するべく、本格的に英語のやり直しに目覚める。英語力アップには「継続することが大事」とわかっているのだが、筋金入りの飽きっぽい性格。とにかく「毎日1行でも英文を読む」という目標を自分に課し、なんとか1000日以上が経過。現在も継続中!いずれは「趣味は英語」と言える日を目指している。夢は還暦過ぎての留学!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.