eatとhaveの違いとは?食べるというときの正しい使い分けを紹介

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英語で「食べる」を表す英単語というと「eat」と「have」をまっさきに思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。普段それほど意識せずにこの2つの英語を使っているかもしれませんが、実はちょっとした意味・ニュアンスや、使い方に違いがあります。

そこで今回の記事では、「食べる」を意味する単語である「eat」と「have」について、例文を挙げながら違いと使い分けをご紹介していきたいと思います。

「eat」と「have」の意味の違い

さっそく、食べる英語であるeatとhaveがどのように違うのか紹介しましょう。

まず、「eat」は、Cambridge Dictionaryによると、以下のような説明がなされています。

eat

to put or take food into the mouth, chew it (= crush it with the teeth), and swallow it:

食べものを口に入れること、噛むこと(歯で噛みくだくこと)、そしてそれを飲み込むこと、となっています。つまり、「eat」は「食べる」というストレートな行動・行為を表現する単語です。日本語で言うと、「食べものを口にする」というニュアンスに近くなります。物理的に「食べる行為」を表しますので、人間だけでなく動物がエサを食べるときにも「eat」を使います。eatは食べるという英語として、英語初心者でも使いやすい単語でしょう。

一方で「have」は「持つ」「所有する」などさまざまな意味がありますが、Cambridge Dictionaryによると、「食べる」という意味では以下のような説明がなされています。haveの持つ食べるという意味を確認してみましょう。

have

to eat or drink something:

こちらもなにかを食べたり飲んだりすること、となります。しかし、「eat」と比べると少し婉曲的な表現で、日本語で言うところの「食事を取る」「食事をする」といったニュアンスに近い表現となります。また、食べるだけでなく飲むという行為を含んでいるところもhaveとeatの大きな違いと言えます。

なお、「eat」と「have」はいずれも「食べる」ことを表す単語であり、多くの場合で入れ替えて使うことができます。しかし、一部、以下に紹介するような細かな違いがありますので、例文とあわせて解説していきます。

「eat」と「have」の使い分けその①:食べる行為の違い

「eat」と「have」の最も大きな使い分けに、「食べる行為」の違いがあります。先ほどご紹介したとおり、「eat」には食べものを口に運び、歯で細かく噛みくだき、飲み込む、というようにシンプルに食べる行為を表しています。また、「いま、○○を食べているんだよ」と食べていること自体を強調する場合にも使うことができる単語です。

一方、「have」は「食べる」に加えて「食事の時間を過ごす」というニュアンスがあります。これは、「have a good time」というフレーズがあるように、「have」の持つ「楽しく過ごす」という意味から来ています。haveとeatの食べる行為の違いがはっきりしましたね。

そのため、食べるというときの「have」は直接的な食べる行為そのものよりも、食べたり飲んだりする行為の時間を過ごすことを表します。

例文①:

Let’s eat.

(食べる準備が整って)食べましょう。

※ここでは目のまえにもう食事が並べられており、食べる行為そのものを表していますので、「Let’s have」とは言いません。

例文②:

I’m eating chocolate cake.

(いま)チョコレートケーキを食べています。

例文③:

I had a full English breakfast this morning.

私は今朝、フルイングリッシュブレックファーストを食べました。

例文④:

I already had lunch.

私はすでにランチを食べました。

「eat」と「have」の使い分けその②:食べるものの違い

「eat」と「have」には、食べるものの違いもあります。「eat」の場合は、食べるものであればなんでも大丈夫です。以下の例文①や②のように、食材でも食事でも「eat」のあとに続けることができます。

例文①:

I eat apples.

私はりんごを食べます。

例文②:

I eat breakfast.

私は朝食を食べます。

ただし、「eat」は飲みものには使えませんので、気をつけてくださいね。「I eat coffee」などと言うことはできません。この場合、「I have coffee」と言います。

一方で、「have」の場合は食べるものにも条件があります。例えば以下の例文③のように「have」のあとに「an apple」を持ってくると、「have」が「食べる」ではなく「持っている」という意味になってしまいます。

例文③:

I have an apple.

私はりんごを1個持っています。

「have」を使って「何かの食材」を「食べる」と表現したい場合は、「lunch」や「dinner」などの目的語を後ろに付け、意味を明確にする必要があります。

例文④:

I usually have an apple for lunch.

私はたいてい昼食にりんごを1個食べます。

「eat」と「have」の使い分けその③:一緒に食べる人数の違い

さらに、覚えておきたいeatとhaveの違いを紹介します。それが食べるときの人数です。先ほど、「have」には食べる行為そのものよりも「食べたり飲んだりする行為の時間を過ごすこと」に焦点があてられるとご紹介しました。それに関連して、「have」は複数人で食事をするイメージが強くなります。

一方で、「eat」は個人で食べるイメージが強くなります。

ただし、これはあくまでイメージですので、1人で食べるから絶対に「eat」を使わなくてはいけない、ということではありません。ニュアンスとして覚えておく程度で大丈夫です。

「eat」と「have」の使い分けその④:会話をする相手の違い

絶対の決まりではありませんが、会話をする相手や自分の立場によっても「eat」と「have」の使い分けがあります。

例えば、お母さんやお父さんが自分の子どもに「ごはんを食べなさい」と言うときには「eat」が用いられることが多いです。これは、子どもに「食べる行為」そのものを強制するニュアンスになり、より直接的な単語である「eat」が使われる、ということです。この点も、haveそしてeatを使い分ける時のヒントにしてください。

例文①:

Stop talking with your brother and eat your breakfast!

お兄ちゃんと話すのをやめて、朝ごはんを食べなさい!

また、次の例文②のように、医者が患者になにか身体に悪いものを食べないよう忠告するときにも、食べるという行為そのものを指しているため、「have」ではなく「eat」が使われます。

例文②:

You should quit eating greasy foods.

あなたは油っこい食べものを食べるのをやめた方がいいです。

一方、誰かを食事に誘うときには「have」が使われます。これは、ダイレクトな表現である「eat」よりも「have」の方が丁寧で上品な印象があるためです。

例文③:

Would you like to have dinner with me tonight?

今夜、夜ごはんを一緒に食べませんか?

「eat」と「have」の使い分けその⑤:食事をする場面による違い

「eat」と「have」は、食事をする場面・シチュエーションによっても使い分けをすることができます。例えば、レストランで注文をするときには、「eat」ではなく「have」を使います。

これは、「have」が「eat」よりも直接的でなく、よりフォーマルな言い回しであるからです。

例文①:

Waiter: What would you like to have today?

ウェイター:本日は、なにをお召し上がりになりますか?

Guest: I will have Tikka masala curry, please.

お客さん:ティッカマサラカレーをお願いします。

ちなみに、レストランでの「お客さん」を英語で言いたい場合は「customer」ではなく「guest」を使うことが多いので、ここで一緒に覚えておきましょう!

例文②:

Could I have a bottle of water, please?

お水を一本いただけますか?

「take」はどんなときに使う?

ここまで「eat」と「have」の違いを説明してきましたが「”take”は使わないの?」と疑問を持った方もいるかもしれません。

基本的に、「take」は「食べる」というよりも「薬などを服用する」というニュアンスが強いです。なにかを体内へ取り入れるというイメージだとわかりやすいかもしれません。

例文①:

I take this medicine every morning.

私は毎朝この薬を飲んでいます(服用しています)。

ただし、イギリス英語では「take」を食べる・飲むという意味で使うこともあります。

例文②:

I take breakfast.

私は朝ごはんを食べます。

例文③:

I don't drink coffee, I take tea.

私はコーヒーを飲みません。お茶を飲みます。

breakfast・dinner・lunchに冠詞がつく場合は?

基本的に、breakfast・dinner・lunchなどの食事の前には冠詞が付きません。しかし、食事になにかしらの形容詞が付き、食事を細かく説明する場合には、冠詞も必要になりますので、注意してくださいね。

例①:

I have breakfast.

私は朝ごはんを食べます。

※この場合、形容詞の付かない一般的な朝ごはんを表していますので、「have」と「breakfast」のあいだに冠詞は付きません。

例②:

I have a big breakfast.

私はしっかりとした量の朝ごはんを食べます。

※ここでは「breakfast」を「big」で形容し、どんな朝ごはんなのかを説明しています。この場合、「have」と「big」のあいだに冠詞が付きます。

食事を説明する表現としては、そのほかにも「light」を使って「a light breakfast(軽めの朝ごはん)」や、「nice」を使って「a nice breakfast(素敵な朝ごはん)」などがあります。

breakfast・dinner・lunch以外の食事の言い方

最後に、breakfast・dinner・lunch以外食事にまつわる単語をご紹介します。代表的なものが「supper」や「brunch」など。

「supper」は夕食を指す単語ですが、現代ではお年寄りの方が使うイメージです。また、アメリカでは主に東海岸でよく使われます。イギリスにおいてもやや古い印象のある言葉であり、アッパークラス(上流階級)のような雰囲気を持っています。

「brunch」は、「breakfast」と「lunch」という単語を組み合わせた言葉です。週末に寝坊したりして、遅めの朝ごはん(もしくは早めの昼ごはん)を食べることを指します。

また、日曜日に食べる大きい量の昼食のことを「Sunday dinner」と呼ぶことがあります。普通の食事よりも豪華で準備に時間がかかるため、例えば午後3~4時など、通常のお昼ごはんよりも遅い時間に食べることが多いです。

eat/haveの違い ままとめ

いかがでしたか?今回は「食べる」ということを表す「eat」と「have」の違いについて、意味やニュアンス、使い方を解説していきました。日本語では同じ「食べる」という言葉でも、使う場面や相手との関係性、さらにニュアンスの違いがあることがおわかりいただけたでしょうか。多くの場合において「eat」と「have」は置き換え可能ですが、誰かを食事に使うときは「have」を用いるなど、ネイティブスピーカーにとっては自然な使い分けもあります。

ぜひ、本記事でご紹介したニュアンスを覚えて、例文を何度も口に出して練習してみてください。海外の映画やドラマを見ていて、「食べる」ことを表すのに「eat」と「have」が出てきたら、ぜひ「食べる行為そのもの」なのか、「食べる時間も含まれている」のか、どちらのニュアンスで使われているのか考えてみるのもおもしろいのではないでしょうか。

eatとhaveの使い分けに慣れてきたら、次はスラングもみてはいかがでしょう。食べることについては多くのスラングが存在します。例えば、eatの代わりにmunch/chew/swallowなど、特に素早く食べるという時にはgobble/wolfなどという言葉に言い換えることができます。

また、本記事でご紹介した内容は、実際の英会話でもどんどん使ってみましょう。自分の言葉として使っていくうちに、正しい英語表現は自然と身に付いていきます。ネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンでは、講師とマンツーマンで英語を話す練習ができるので、ぜひ活用してくださいね!

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