【ネイティブから学ぶfarの使い方】さっそく英会話で実践しよう!

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「far」は難しい単語ではありませんが、意外と英会話で使っていない、という人も多いのではないでしょうか。

farは、「遠い」という語源に派生して、時間の遠さや距離の遠さなど、いろいろな英語表現の中で使われます。

この記事では「far」の根本的な意味をおさらいし、ネイティブスピーカーが実際にどのように使っているのかを、具体的な例文とともにご紹介。すぐに英会話で実践できるようにニュアンスもご説明します。

farを使いこなすことができれば会話のバリエーションもグッと広がりますし、ネイティブスピーカーが使うようなリアルな表現パターンが増えますので、ぜひ学習してみてください!

farの本来の意味とは?似ている単語と比べてみよう

farの本来の意味は「遠くに」という意味を持つ副詞です。「遠く」と一口に言っても、距離的なものだったり、時間的なものだったり、日本語ではいろいろな意味がありますよね。

距離的な遠さを表す同義語にはdistant、remoteなどがありますが、これらに比べてfarは、具体的な距離を表さず、漠然と遠さを表しているのが特徴です。

つまづきやすいfarの英語表現

as far as

混同しがちな代表的なas~as表現には次のものがあります。

as far as 主語+動詞(~が~する限り)

as long as 主語+動詞(~が~する限り)

日本語にすると同じ訳になるので、紛らわしいですよね。

ここでもfarは「距離」を表します。対するlongは「時間」を扱うと覚えておきましょう。

例文1:As far as I know, he is the best tennis player.

私の知る限り、彼は一番テニスが上手だよ。

例文2:The field was covered by snow as far as the eye can see.

畑は見渡すかぎり雪景色だった。

farは「距離」または「範囲」という本来の意味がありますので、例文1では知識の範囲、つまり「私の知っている範囲では」という訳になります。例文2では「as far as the eye can see」という慣用表現を使っており、「私の目が捉える範囲では」と訳します。

次にas long asの例文を見てみましょう。

例文3:You can watch TV as long as you do your homework.

宿題をやってさえいれば、テレビを観てもいいよ。

例文4:You can stay here as long as you want.

好きなだけここに泊まっていいよ。

longは時間を表しますので、例文3は、宿題をやっている時間と同じだけテレビを観ても良いよ、という訳ができます。

また、例文4では「これからあなたがここを離れたいと思うまで泊まって良い」、という意味になりますので、やはり時間を扱っているとわかりますね。

farとfar away

「far」は遠いことを表しますが、ネイティブスピーカーは「far away」という表現もしますよね。両者はどう違うのでしょうか?

「far」は漠然と遠いというイメージですが、「far away」は今いる場所から遠いというニュアンスが含まれます。

よって、far awayを使う場合は「from here」と付け加える必要がありませんので、注意しましょう。

正:Hokkaido is far away. (北海道はここから遠い)

誤:Hokkaido is far away from here.

もし「from here」を使いたい場合はawayを付けず、Hokkaido is far from here. が正解です。

ネイティブスピーカーの「far」表現パターン6選

ネイティブスピーカーが実際の会話で使っている代表的なfarの英語表現について見ていきましょう。どれも日常会話で使いやすいフレーズですので、ぜひ覚えてくださいね。

「So far」今のところは

so farは「今のところ」という意味です。

例文:

A:How is your job?(仕事はどう?)

B:I am doing well so far.(今のところいい感じに仕事しているよ)

「so far, so good」という慣用表現もあり、「今のところ順調です」というニュアンスでよく使われます。

A:How is your job?(仕事はどう?)

B:So far, so good.(今のところ順調だよ)

So farとfor nowの違い

ちなみに「今のところ」という表現には「for now」も存在します。

例文:

I like my school so far. (今のところ学校が好きです)

I like my school for now.(今のところ学校が好きです)

一見、so farと同じ日本語訳ですが、両者は全く意味が違いますので、注意が必要です。

so farの場合は、入学してから今までのところ特に悪い点はなかったので気に入っている、というニュアンスです。対するfor nowは、入学してから今までの過去については特に考慮せず、現時点の学校生活が良いと思っている、という意味になります。

同じ「今のところ」という日本語訳ですが、so farは継続性を考慮し、for nowは現在時点のみの時間軸を考えるのですね。

比較級を修飾する「~よりずっと~」

farは比較級を強調するときにもよく使われます。

例文:

My sister’s english is far better than mine.(姉の英語は私よりずっと上手い)

Okinawa is far different from Hawaii.(沖縄はハワイとは全く違う)

この場合farの同義語として、muchやwayを用いることもあります。

例文:

My sister’s english is much better than mine.(姉の英語は私よりずっと上手い)

Okinawa is way different from Hawaii.(沖縄はハワイとは全く違う)

muchは数えられない物の量を表すことで比較級を強調します。それに対してfarは、距離が離れているという意味を通して「はるか先を行っている」というイメージになります。そのため比較級と同時に使うことで強調の意味を持つようになるのです。

wayはほとんどfarと同じ意味です。ちなみに、この場合の「way」は「やり方」という意味のwayとは由来が異なり、「away」のaが脱落したものだと考えられています。

「far too」~過ぎる

farはtooと組み合わせることで、「~過ぎる」という表現を更に強調する役割をします。

例文:

This one is far too expensive.(これは本当に高すぎるよ)

The exam was far too difficult for me.(その試験は私には難しすぎました)

この場合もfarと同様にwayが使われます。アメリカの日常会話ではfarよりもwayが使われることが多く、farはプレゼンテーションなどのフォーマルな場でよく使われるイメージです。

「by far」ダントツで~だ

by farはダントツ、はるかに、といった意味を持ちます。

下記の例文のように最上級や比較級と合わせて使われることが多いです。

例文:

This is by far the best game I have ever played.(これは今までプレイした中で最高のゲームだ)

She is by far the better player.(彼女のほうがはるかに優れた選手です)

また、下記のように、形容詞の前にby farを置くことで、「一番だ」と表現することも可能。

例文:

Okinawa is by far my favorite place. (沖縄は私の一番お気に入りの場所です)

「go as far」~までエスカレートする

go as farは、「同じぐらい遠くへ行く」 と直訳できます。つまり「そこまでエスカレートしてしまう」 と訳すのが自然です。

例文:

I won’t go as far as to say that the meal is terrible. (私はその食事をひどいとまでは言わない)

I went as far as to borrow money to see her. (私は彼女に会うために借金すらした)

イメージが掴みづらいかもしれませんが、大胆な行動であることを、farの距離感を使って伝えている、と考えると理解しやすいのではないでしょうか。

「as far as it goes」それなりに

as far as it goes は、「ある程度までは」「それなりに」という意味を持ちます。

この場合のit は天気や時間を表すときと同じ用法ですので、it自体は意味を持ちません

「it goes」 は、状況が進行していることを表しますので、「as far as it goes」で、「状況が動く程度には」 といった意味になります。

例文:

This test is accurate as far as it goes.(However it is accurate enough)

このテストはある程度正確だ。

そして「ある程度は」 という意味の裏には「しかしながら充分ではない」というニュアンスが含まれていることに注目しましょう。

テストはある程度は正確だから実用には耐えるけれど、不安は残る。といった意味になりますね。

farの本来の意味を捉えて意識的に使ってみよう

ネイティブスピーカーの使うfarの慣用表現や、ニュアンスについてご紹介いたしました。

farは本来、漠然とした距離の遠さを表す副詞

物理的な距離だけではなく、時間的な距離感を表すときにも使われますので、非常に便利な英語表現です。

比較級や最上級を装飾して強調する

tooと合わせて使うことで「~過ぎる」という表現を強調する

as far as と合わせて使うことで、行動の範囲を表せる

ネイティブスピーカーは日常的に使っているfarですが、wayやmuchなどの同義語も多いので、日本人の私達はあえてfarを使う機会が少ないですよね。今回ご紹介したfarに関連したイディオムを覚えておくことで、スピーキングの表現力も向上しますし、リスニングも聞き取りやすくなります。

ぜひ、farの使い方を復習して、積極的に使ってみてくださいね!

nativecamp.net

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