今回は、「八つ当たり」を英語でどう言うのか解説していきます!
英語上級者でもなかなかパッと出てこない単語で、知っているかいないかで英語力に差が出るものです。
八つ当たりに関連するフレーズや、謝り方についてもご紹介していくのでぜひ参考にしてみてください!
「八つ当たり」は英語で
ではまずは、「八つ当たり」そのものを英語でどう言うのか見ていきましょう。
実は、日本語のような名詞に相当するものはなくはないものの、辞書で調べても動詞として出てきたものの方が圧倒的に多かったです。動詞は、具体的にどのように使っていくのか例文も込みで見てみましょう。
weblioで調べてみると…
英和辞典や和英辞書として有名なweblioで「八つ当たり」と調べてみると、以下のような結果になりました。
八つ当たり
読み方:やつあたり
八つあたり、八つ当り とも書く
文法情報(名詞、サ変名詞、自動詞)
対訳:venting one's anger (on someone or something); taking out one's anger on”
一応kick-the-catという名詞はあるようですが、それ以外はすべて動詞で例文がズラリと並んでいるだけでした。
ネット上でも「八つ当たり」に関するフレーズや熟語的なものが圧倒的に多く、使うなら動詞がメインになってくるようです。
take it out on ~
「八つ当たりする」は 「take it out on ~」で表現します。
この熟語の後には人が続き、目的格を取ります。 こちらの熟語を少しかみ砕いてみると、イメージがつかみやすいと思います。
「take out」 は「取り出す」という意味で、「on 人物」 「 人物の上に乗る」という意味です。
ということは、怒っている人のイライラした感情を取り出して、それを怒りの対象となっている人の上に乗せる、という意味になりますよね。そしてこれをより日本語的にわかりやすくすると、「八つ当たり」となるわけです。
もしテストで合格できなかったとしても私に当たらないでよ
ああもう!彼女に八つ当たりするつもりじゃなかったのに
動詞のtakeから始まるので、文のどこに入れれば良いかというところはわかりやすいのではないでしょうか。あとは、知っている文法と絡ませれば立派な英文の完成です!
時間をかけて考えて英文を作ることはできても、とっさに会話の中で言えるかどうかというとまた別問題なので、英会話力を向上させたいなら素早く口をついて出てくるようしっかり何度も練習しましょう。
vent …. anger on
「八つ当たり」は、「vent someone's anger on~」と表現することもできます。
意味は先ほどご紹介した「take it out on ~」とほぼ同じです。どちらかというと口語よりは文語的表現になるので、親しい間柄の人と話す場合においては使用頻度が少ないです。
熟語の中に出てくる「vent」 は空気や液体の出し入れをする「穴、通気口」という意味を持っていますが、少し捉え方を変えれば「感情を発散させる」という意味になります。感情を発散させるための穴、通気口と考えればつじつまが合いますよね。
ですから、「vent someone's anger on~」は怒りを穴から出しているというイメージになります。では、以下で例文をチェックしてみましょう。
本当のところ、彼女のこと嫌いなんだ。いつも私に八つ当たりしてくるから
私の旦那、ゲームで負けると私に八つ当たりしてくるんだよね
怒りのはけ口となっているのがどこなのか、それを表現することで「八つ当たり」という日本語に相当するようになっているフレーズでした。
もし、皆さんもお仕事や家庭内で理不尽に怒りを向けられたら、このフレーズを思い出して英語を覚えるきっかけにしてやりましょう!
「八つ当たり」の関連表現
「八つ当たり」に関する英語表現が大体わかりましたね。
ということで、ここからは「八つ当たり」に関する別の英語をいくつかご紹介していきます。ニュアンスが似ているので、類義語として一緒に英単語を覚えてしまいましょう。
とばっちり
できれば受けたくない「とばっちり」は、英語でたくさんの表現ができます。いくつかピックアップするので、知らない表現があれば覚えていきましょう。
be a victim of circumstance
「とばっちりを受ける、巻きぞえを食う」という意味のこちらのフレーズを覚える際、知っておきたいのが以下の単語。
circumstance「周囲の状況」
周囲の状況によって犠牲になる、という意味がわかれば、確かに「とばっちり」という意味になることがわかりますよね。ちなみに、周囲の状況は基本的にcircumstancesと複数形で使われることも多いです。
私が何をした?何か悪いことでもしたって!?とばっちりを受けただけだよ!
ただただ状況によって悪とされ、犠牲となったときにはこういった表現が使えます。何も悪いことをした覚えがないのに犠牲になるのは避けたいですよね…。
ちなみに、同じく「犠牲」という単語、「victim」を使ったイディオムに以下のようなものもあります。
be an innocent victim
直訳すると、「罪のない犠牲者になる」です。こちらも、何も悪いことをしておらず、罪がないのに犠牲者となってしまうという意味です。まさにとばっちり…!
喧嘩の巻き添えをくらったときに使えるのがこちらの表現。覚えておきたい単語はこちらです。
quarrel「口喧嘩」
どちらの単語もTOEICの単語帳などにはよく載っています。involveは「含む」といったニュアンスを持っている単語で、get involvedでは受動態的な意味になります。
昨日は喧嘩の巻き添えをくらったよ
フレーズが長く、特に途中にある英単語を入れ替えなくても文章が成立するため、ほぼ暗記するだけでとばっちりを受けたことを伝えられます。
八つ当たりしてごめんなさいと言いたいとき
もし、自分が誰かに八つ当たりしてしまった場合には、謝罪表現も覚えておきましょう。
きちんと「ごめんなさい」と言うには、どういった表現が適切なのでしょうか。ズバリ、言うならこちらの表現をおすすめします。
I’m sorry I took it out on you.
八つ当たりしてごめんと言いたいとき、一般的かつストレートなのはこちらの例文ですね。
最初にI’m sorryと直球の謝罪表現をもってきて、その後に八つ当たりしたことについての謝罪であると名言しています。
「take it out on ~」 で「~に八つ当たりする」という意味でしたから、過去形にして八つ当たりした過去について謝ります。
基本的に謝罪するならSorryを入れれば良いので、ネイティブスピーカーの表現もそこまで難しい表現にはなりません。もし他の言い回しも使いたいなら、以下の言い方も覚えておきましょう。
昨日はごめんなさい
この間はごめんなさい
さっきはごめんなさい
どれも、I’m sorry about~と、aboutの後に時を表す表現を入れていることに気付いたでしょうか。
八つ当たりしたことそのものを直接言うのではなくて、八つ当たりした時期のことを入れて、少し遠回しに謝罪しています。八つ当たりしたのがいつなのかによって、表現を変えれば相手に伝わるでしょう。
「I’m sorry about earlier.」は、単に相手に八つ当たりして迷惑をかけたことを謝罪していますが、 「I’m sorry about today.」と、今日八つ当たりしてごめんなさいと言うならその日一日丸っと迷惑をかけたことを謝罪しているニュアンスがあります。
とても細かなニュアンスですが、知っているとどちらを言えばいいのか状況によって判断できますよね。
あとは、Sorryなのか、I’m sorryなのか、それともI’m so sorryなのかで謝罪の気持ちの強さを表すくらいでしょう。
順番に、謝罪の度合いが高くなっています。感情を込めた言い方であればどんな言葉でも通じるはずですが、特に書き言葉だと通じづらいので、念のためにI’m so sorryを使った方が良いかもしれませんね。
まとめ
八つ当たりした時には、英語では適したフレーズがあるので、それに従って文章を作ればOKです。
つまり、今回の「八つ当たり」に関しては、フレーズを知っているかいないかによって英語学習や英会話の練習をどれだけしてきたかわかるわけです。
自分が八つ当たりしてしまった際には謝罪の仕方も知っておいた方が良いので、人間関係をスムーズにするためにも気持ちを込めた言い方を学んでおくと安心です。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇留学経験
イングランドのオックスフォードのOxford English Centreに3週間の語学留学と、スコットランドのエディンバラのUniversity of Edinburghに1年間の交換留学をしていました。
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.