「ちょっとそれ取って」「あれ取って」は英語で?使える英語表現をご紹介

pass、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

この記事は、それ言えるようになりたい!シリーズで「ちょっとそれ取ってくれる?」を取り上げます(まだシリーズ化していませんが 笑)。

日常生活で、近くにいる人に「それ、取ってくれる?」とお願いすることってよくありますね。

皆さんは友達とカフェにいるとき、例えば「そこのミルク取ってくれる?」と英語でバッチリ言えますか?

記事では、相手に何かを渡してもらいたいときのお願いフレーズ「それ取って」の英語表現を紹介します。例文とともに基本のフレーズを学んで、英会話でしっかり言えるようにしていきましょう。

「それ取って」は英語で Can you pass me ~?

海外のカフェで友達とくつろぎながらコーヒーを注文。コーヒーとミルクが別にきました。ミルクを入れたいなと思ったけれど、ちょっと届かないところに店員が置きました。

こんなときに気軽に言うのが「ミルク、ちょっと取ってくれる?」という友達へのお願いですね。

このようなシーンで使える英語フレーズが「Can you pass me ~?」になります。Can you pass me~?を分解して、もう少し詳しく解説しましょう。

Can youは「~してくれる?」というお願いの定番フレーズ

pass meは「私に渡して」という意味

me以下の~に取って欲しいものを入れる

この2つのフレーズを一つにしたCan you pass me ~?が「私に渡してくれる?」となり、これが「それ取ってくれる?」というカジュアルな表現になっているのです。

ここで、passという意味を詳しくみていきます。辞書で調べると、様々な意味が見つかります。

名詞で言えば、ボールなどのパスや通行証、動詞であれば通る、合格する、ボールをパスする、ウイルスを感染させるというものまで、そして本記事で使う「渡す、手渡す、回す」の意味です。特に、手に取ったものを人に渡す、手渡すというときに使う英単語です。

ゆえに、相手が手渡せる範囲のものを「◯◯渡してくれる?」というときにpassが使われるのです。

passを使えば、”ボールをパスする”と”ミルクを手渡しする”という2文から、ミルクをパスするという捉え方ができるのではないでしょうか?

では、カフェのシーンに戻って完璧なフレーズを作ってみましょう。

Can you pass me the milk?

そこのミルク、取ってくれる?

英語初心者であれば、Milk, please(ミルクお願い)でもいいでしょう。

しかし、最初から省略した形で覚えるのではなく、なるべくフルセンテンスで言えるようになることをおすすめします。そうすることで英語力を上げ、外国人との意思疎通がより良くできるようになります。

もう少し使い方を紹介しましょう。

Can you pass me the scissors? I just need to cut the cloth tag.

ハサミ取ってくれる?洋服のタグを切らないと。

Can you pass me the hand sanitizer? I definitely need to use it before lunch.

消毒剤を取ってくれない?ランチ前に絶対使わないといけないわ。

Can you pass me ~?の丁寧バージョンとは?

Can you pass me the milk?という英語例文を上で紹介しました。しかし、何かが抜けていると思いませんか?相手に頼み事をするときのマジックワードです。

マジックワードを入れると丁寧な表現になります。

Can you please pass me the milk?

そうなんです。マジックワードとはpleaseのこと。

この例文の訳は「そこのミルク、取ってくれる?」please無しの英文と同じものになりますが、英語のニュアンスは確かに丁寧なものに変化します。

英語圏で小さな子ども達が何かをねだるとき「あれ!あれ!」と言いますが、親は「What’s your magic word?」と丁寧な頼み方ができるように問いかけます。すると子どもはplease!と言うのです。

さらに、丁寧にしていきましょう。ビジネスの場面、相手がそれほどの知り合いでないときでも使えるのでぜひ覚えてくださいね。

丁寧に依頼、お願い、頼み事をするときの定番フレーズ、覚えていますか?

Could you please

Would you please

これらを使うとかなり丁寧なニュアンスになります。

Could you please pass me the milk?

Would you please pass me the milk?

どちらも「ミルクを取ってくださいますか?」です。

ここから紹介する「それ取って」「あれ取って」ではCan youで始める形で話を進めていきますが、丁寧にしたい場合にはpleaseやCould you pleaseとすることを頭に入れましょう。

Can you pass me~?と似ている英語表現

「そこのティッシュ取ってください」

「あのペンを取ってください」

自分では届かないところにあるものを渡して欲しいときに「それ取って」「あれ取って」というわけですが、Can you pass me ~?以外にも似た表現があります。passがどんな単語に置き換えられているかに注目してください。

Can you hand me ~?

Can you get me ~?

Can you grab me ~?

Can you bring me ~?

ここからは、それぞれを例文付きで詳しくみていきましょう。

Can you hand me~?

handはご存知の通り「手」ですね。そして、動詞handには「~を手渡す」の意味があります。

Can you hand me the pen?

そのペン、取ってくれる?

Can you hand me my coat?

コート取ってくれるかな?

同じ「~を手渡す」Can you pass me ~?とCan you hand me ~?、この違いは何でしょう?

ぜひ覚えていただきたいのはhandはあなただけに渡されるとき、passはあなたに渡されるけれど他の人にもまた渡される可能性があるときに使うというポイントです。

例文のペンはあなただけが使うもの、もしかしたらあなたのペンを誰かが使ってあっちの方へ置かれたままという状況だったかもしれません。

一方、上述のミルクはあなた以外の人にも渡されコーヒーをミルクコーヒーにする人がいるかもしれないということです。

さらに言えば、ボールをパスするという場面ではチーム内すべてのメンバーがそのボールを持つ可能性があるためにpassのほうを選ぶんですね。

Can you get me~?

続けて、Can you get me ~?です。getは日本語でも◯◯ゲット!というように使われているので分かりやすいフレーズかもしれません。

「それ取って」とともに「それ取ってきて」のニュアンスを含むのがCan you get me ~?です。

get(得る、自分のものにする、手に入れる)を使うと、手渡すを意味するpassやhandよりもより直接的なニュアンスが発生します。giveに置き換えてCan you give me ~?にしても同様です。

Can you get me a glass of water?

水を一杯取ってきてくれる?

このように、get使いであれば目の前にあるけど届かないものだけでなく、相手にわざわざ行動をお願いする場合にも使うことができます。

この例文の場合のわざわざの行動とは、キッチンに行って水を汲んでくるというものです。食卓にお醤油がなく、使いたいと思ったときにお醤油がある場所に近い人に「醤油を取ってきてくれるかな?」というパターンもありますね。

Can you grab me~?

Can you grab me ~?に使われるgrabには「つかむ、つかもうとする、素早く手に入れる」の意味があります。

チャンスを掴むのように使われるだけでなく、人の心を捉える・掴むニュアンスもあります。

Can you grab me a towel? I’m soaking wet.

そのタオル取って、びしょ濡れだよ。

「素早く手に入れる」「掴む」の意味を持つgrabを使うときは、例文のようにサッと素早く渡して欲しいときに使ってみましょう。

Can you bring me~?

目の前というよりどこか別の場所から何かを取ってきて欲しいときにはCan you bring me ~?です。「持ってくる」という意味のbringが使われているからです。

I’ve got dirty hands, can you bring me the cling film?

手が汚れているの、ラップ持ってきてくれるかな?

cling filmはイギリスのサランラップの呼び方です。アメリカではplastic wrapやsaran wrapと呼ばれます。

「それ取って」と言われた場合の答え方を紹介

もし、あなたが「それ取って」と言われた場合を考えましょう。無言でものを渡すのではなく、定番フレーズで答えたいですね。

取ってと言われたら、Sure.やNo problem.を、そして渡すときにはHere you are.やHere it is.と言うと自然な会話になります。

A: Can you pass me the book?

B: Sure, Here you are.

A:その本を取ってくれる?

B:もちろん、はいよ

Takeとpassの違い

ところで「それ取ってくれない?」と言うとき、ネイティブスピーカーはCan you take me ~?という言い方をするのでしょうか?

takeには「取る」と言う意味がありますから、使えるのでは?と考える人がいるかもしれませんね。取ることは取るのですが、takeにはその後の渡すという行動が含まれません。

例えば、take your mobile phone.なら「携帯持っていきなさい」という例。これはデスクの上にあった携帯をそこから離す(取る)という行動です。このことから、手渡してほしい場合にはtakeを使わないんだということを理解してくださいね。

「それ取って」の英語表現 まとめ

Can you pass me ~?

Can you hand me ~?

Can you get me ~?

Can you grab me ~?

Can you bring me ~?

これらが「ちょっとそれ取って」「あれ取って」の英語フレーズでした。それぞれのニュアンスの違いを理解する、丁寧にするときのplease, could you, would youなどの表現も抑えて、相手によってシーンによって「それ取って」を使い分けられるようにしていきましょう。

使い分けをするには覚えたフレーズをどんどん使う機会をもつ積極性が大切。

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