英語で「泥棒」は何という?「強盗」や「スリ」など関連用語も紹介

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英語で「泥棒」は何といえばいいか、すぐには思いつかないという人も多いのではないでしょうか。

海外でバッグをひったくられた時、とっさに「ドロボー!」と言えたら、その場で犯人を捕まえることができるかもしれませんね。

今回は、「泥棒」に関する英語表現を紹介します。一口に「泥棒」といっても、様々な使い分けがあるので、それぞれのニュアンスをおさえておきましょう。

泥棒の英語表現

「泥棒」、つまり「物を盗む人」を指す表現はたくさんあります。

暴力行為を伴う窃盗か、隠れて行う窃盗かの違いや、路上で犯行を行うか、住居に侵入するかなどのケースで使い分ける必要があります。

thief

「泥棒」を表す単語として最も一般的なのが、「thief」という単語です。

発音は、アメリカ英語でもイギリス英語でも[θíːf]です。カタカナで表現すると「スィーフ」となりますが、語頭の音が「th」であることに注意しましょう。

また、「盗賊」と言いたい場合、「thief」を複数形にして使うことになりますが、「thief」の複数形は「f」を「v」に変えて「thieves」となります。

ゲーム上の職業として「シーフ」という表現に慣れ親しんでいる人も多いかもしれませんね。

そして、ひったくり被害に遭って「ドロボー!」と叫びたい時は、「Thief!」という表現が一般的なようです。

しかし、「thief」という単語には、無理やり盗むというよりは、こっそり盗むというニュアンスがあるので、ひったくり犯を表すには「Robber!」と叫ぶ方がふさわしいとも言えます。

一説には、「robber」と叫ぶと、「Robert」という人を大声で呼んでいるだけだと勘違いされる可能性があるため、それを防ぐためではないかという話があります。

ただ、「Thief!」と叫びたくても、語頭の「th」の発音に自信がないという方もいるかもしれません。カタカナで「スィ」と発音しても誤解を生むことは少ないようですが、「Catch that man!」などと叫ぶのも有効です。

さらに、関連用語として「steal(盗む)」「arrest(逮捕する)」なども覚えておきましょう。

The thief stole the jewel last month.

その泥棒は先月宝石を盗んだ

The police arrested the thief.

警察はその泥棒を逮捕した

また、有名なことわざにも「thief」が使われています。

Set a thief to catch a thief.

毒を以て毒を制す・蛇の道は蛇(泥棒を捕まえるには泥棒を使え)

robber

「robber」は、暴力や脅迫によって、個人や銀行などから金品を強奪するというニュアンスの「泥棒」、いわゆる「強盗」です。

しばしば「gun(銃)」などの武器と一緒に登場する単語です。

発音は、アメリカ英語では[rɑ́bər](ラバァ)、イギリス英語では[rɔ́bə](ロバァ)となります。

ちなみに、「銀行強盗」は「bank robber」といいます。

The bank robber escaped before the policeman arrived.

その銀行強盗は警察が到着する前に逃げた

The robber threatened her with a gun.

その強盗は彼女を銃で脅した

「rob(強奪する)」という動詞もあわせて覚えておきましょう。また、被害に遭った金品に対して「of」を使うことに注意しましょう。

The man robbed me of my wallet.

その男は私の財布を盗んだ

mugger

「mugger」も和訳すると「強盗」となりますが、特に路上などの屋外で、暴力で脅したり、いきなり襲い掛かって金品を奪う強盗、いわゆる「路上強盗」や「追いはぎ」を指す単語です。

発音はアメリカ英語でもイギリス英語でも[mʌ́gər](マガ)となります。ちなみに、「大げさな演技をする喜劇俳優」という意味でもよく使われる単語です。

A mugger robbed me of all of my money.

路上強盗にお金をすべて奪われた

The mugger threatened her, so she gave him her money.

強盗が彼女を脅したので、彼女は強盗に金を渡した

「mug」も動詞として「人を襲って強奪する」という意味で使われます。

He got mugged on the street.

彼は路上で強盗に襲われた 

burglar

建物に不法侵入して金品を盗む泥棒で、主に夜に犯行を行う「夜盗」を指すことが多い単語でした。しかし現在は、特に夜間の犯行に限定しない場合も多いです。

発音は、アメリカ英語では[bə'ːrglər](バーグラァ)、イギリス英語では[bˈəːglə](バーグラ)となります。アメリカ英語では「R」の音をしっかり発音しますが、イギリス英語では「R」をほとんど発音しないという違いがあります。

ただ、どちらの発音でも、最初の「バー」は、あまり口を開けない「ウ」に近い「ア」であることに注意しましょう。

「burglar」を使った例文としては、以下のようなものがあります。

The burglar alarm went off last night.

昨夜盗難警報機が作動した

I installed a burglar camera at the entrance.

玄関に防犯カメラを設置したよ

家屋などに設置する防犯装置を表す場合、それらの装置は特に夜間の不法侵入者対策として設置するものなので、「burglar」が使われます。

housebreaker

「housebreker」も建物に不法侵入して金品を盗む泥棒を指しますが、主に昼間に家屋に押し入って犯行をする「押し込み強盗」を指します。

発音は[háusb`reikər](ハウスブレイカァ)となります。ただし、イギリス英語では「家屋解体業者」を指す単語なので注意しましょう。

Housebreakers use a variety of techniques to get people to open their front doors.

押し込み強盗は様々な手段で玄関ドアを開けさせる

In recent years, there has been an increase in the number of victims of housebreakers.

近年押し込み強盗による犯罪被害が増えている

pickpocket

「pickpocket」は人のポケットやかばんなどから、隙を見て金品を抜き取る泥棒を指します。いわゆる「スリ」のことです。

海外旅行で人ごみを歩く際には、特に注意したい犯罪です。

発音としては、アメリカ英語では[píkpɑ̀kit](ピッパキ)、イギリス英語では[píkpɔ̀ki](ピッポキ)となります。「ピックポケット」というように「ク」や「ト」を後ろに母音をつけてはっきり発音すると、意味が通じにくくなるので注意しましょう。

I think the boy was a pickpocket.

多分、その少年はスリだったんです

Please beware of pickpockets.

スリに気を付けてください

また、「スリの被害に遭った」と言いたい場合は、「pickpocket」を動詞として使うのが一般的です。

I was pickpocketed in Rome.

ローマでスリの被害に遭った

shoplifter

お店でレジを通さずに商品を盗む泥棒、いわゆる「万引き犯」を指す単語です。

「lift」は主に「持ち上げる」という意味を持つ単語ですが、その他にもいくつか意味があり、「盗む」という意味もあります。

発音としては、アメリカ英語では[ʃɑ́plìftər](シャプリフタァ)、イギリス英語では、[ʃɔ́plìftə](ショプリフタ)となります。アメリカ英語の方が、語尾の「R」をはっきり発音するのが特徴です。

She was a compulsive shoplifter.

彼女には万引き癖があった

The storekeeper grabbed for the shoplifter but missed.

店の主人は万引き犯を捕まえようとしたが、逃げられた

ちなみに、「shoplift」という動詞を使って「万引きをする」ことを表すこともできます。

That store is a good place to shoplift.

あの店は万引きしやすい

sneak thief

「sneak(こそこそする)」泥棒ということで、「コソ泥」を指す単語ですが、特に家などにこっそりと忍び込んで金品を盗みだす、「空き巣」を指すことが多いです。

「暴力や脅しを行わない泥棒」というニュアンスをもちます。

「sneak」の発音は、アメリカ英語では[snik](スニク)、イギリス英語では[sniːk]となります。

It was done by a sneak thief.

空き巣にやられたんだ

We figured she must have surprised a sneak thief in her house.

彼女は家の中で空き巣に出くわしたと思われる

まとめ

いかがだったでしょうか。「泥棒」を指す英語は非常にたくさんあり、泥棒の種類によって使い分けが必要です。

特に、こっそり犯罪を行う泥棒と、暴力を働いて金品を脅し取る「強盗」の区別がつけられるようにしておきましょう。

海外で犯罪被害に遭った時に、警察でスムーズに事情を説明できると安心ですよね。犯罪に遭わないのが一番ですが、残念ながら日本より治安の悪い国が多いのも事実です。海外に行く予定のある人は特に、犯罪に関する単語もしっかり学習しておきましょう。

余談ですが、海外で「かわいい!」という文脈で「あ、ドロボー!」と言われて驚いたという人が少なからずいるようです。これは、「愛らしい」という意味の「adorable」が、日本人には「アドロボー」と聞こえるためだと思われます。

この記事の本題とは関係ありませんが、相手を褒める表現として覚えておきましょう。

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