お菓子づくりで英語を学ぶ! 英文レシピ完全攻略

お菓子づくりで英語を学ぶ! 英文レシピ完全攻略

英語の勉強に煮詰まったとき、ひとやすみしたいとき、その心を癒してくれるものは何ですか?音楽や映画などの趣味、友達との会話、それとももしかしたら「スイーツ」を堪能することでしょうか。

そのスイーツ、英語のレシピで作れるとしたら…作りながら英語学習、食べてハッピー!それはまさに一石二鳥の体験ですね。

英文レシピは英語学習していても習わない単語や独特の表現などが出てくるので、一見難しく感じるかもしれませんが、その構造は実はシンプル。慣れれば理解することは難しくありません。今回は、そんなチャレンジを応援するべく、材料や調理器具の名称、レシピ頻出の英語表現など、英語でのお菓子やケーキ作りに役立つ情報をお届けします。

英語学習にもおすすめの英文レシピ。実際のお菓子レシピも交えて解説するので、ぜひお菓子作りにチャレンジしてくださいね。

お菓子作り関連英語:材料編

レシピにまず登場するものといえば、材料“ingredients”ですね。

教科書英語ではあまり登場しない単語もあるので、ひとつひとつ見ていきましょう。お菓子作りに使われる材料はある程度限られているので、覚えるハードルも低いのではないかと思います。

小麦粉の種類

小麦粉は英語で “flour” です。日本でもスーパーマーケットで購入できるものは、強力粉、中力粉、薄力粉、など種類がありますが、英語レシピに登場する小麦粉にもいろいろな種類があります。

All-purpose flour
中力粉。レシピで単なる “flour” と記載されている場合は基本的にこのタイプ。日本で中力粉は主にうどんなど麺類用。

Cake flour
薄力粉。ケーキやクッキーなどに。天ぷら粉としても使用可。

Pastry flour
中力粉と薄力粉の間ぐらい。薄力粉で代用可能なことが多い。

Self-rising flour
ベーキングパウダーなど、拡張剤が混ぜてあるもの。ホットケーキなどに便利。

Bread flour/Hard flour
強力粉。パンやピザ、餃子の皮などに使う。

砂糖の種類

小麦粉と同様、砂糖 “sugar” にも種類があります。日本の店頭にもいろいろ並んでいますね。

お好みで使い分けてもよいですが、アイシングやトッピングなどには指定された種類を使うことをおすすめします。

Granulated sugar
グラニュー糖。日本で主流なのは上白糖だがアメリカなどではあまり売られていない。

Caster sugar
粒の細かいグラニュー糖。イギリスのお菓子作りでは主流。上白糖で代用も可だが上白糖だと甘みが強くなることに注意。

Superfine sugar
グラニュー糖がより細かくなったもの。より繊細な洋菓子向け。

Powdered sugar/Confectioners’ sugar/Icing sugar
粉糖。アイシングやフロスティングにはこのタイプを使用。

Light brown sugar
日本の三温糖に近い。

Dark brown sugar
三温糖より濃い茶色。お菓子の種類によってはこちらを使う。

Golden caster sugar
粒の細かい茶色のグラニュー糖。日本で販売されているものでは三温糖やてんさい糖で代用可。

Raw sugar
色が濃く、風味が強く、粒も大きい。カラメルづくりやトッピングなどに適している。

なお、お菓子作りには出てこないかもしれませんが、“cube sugar”は角砂糖、“sugar candy”は氷砂糖のことです。

その他お菓子作りの主な材料

Milk: 牛乳
Butter: バター
Unsalted butter: 無塩バター
Egg yolk: 卵黄
Egg white: 卵白
Single cream: 脂肪分が18%程度の軽いクリーム
Double cream: 脂肪分が48%程度のいわゆる生クリーム
Whipping cream: 脂肪分が35%程度の泡立てに適したクリーム
Vanilla extract: バニラエッセンス

“batter”という単語を見つけたら、それは決して“butter”の誤植ではありません。「生地」という意味です。生地に関しては、混ぜられたもの、という意味で“mixture”と言うこともあります。

計量・単位の注意事項

アメリカでは、材料の測り方の基準は“cups”(カップ)と“oz/ounce”(オンス)です。

日本の1カップは200ccですが、アメリカでは約240ml、イギリスでは約250mlなので換算が必要となりますね。また、オンスは重さなのでグラムに変換できます。1ozは約28gです。カップではなくグラムで知りたい!と思う人は世界中にいるようで、換算してくれるサイトもあります。

https://www.thecalculatorsite.com/cooking/cups-grams.php

小麦粉の〇カップは△グラム、砂糖の場合は…と、内容物によって異なるグラム数を計算してもらえる便利なサイトです。

オーブンの予熱などに出てくる単位は華氏(゜F)なのでこちらも摂氏(℃)になおしましょう。華氏から摂氏を計算する式は以下となります。

(華氏゜F-32)÷1.8

少しややこしいですね。例えば「375゜F」が「何℃」か調べる場合、Googleの検索窓に「375゜F」と入れて検索すれば「190.556℃」と表示してくれます!同じ英語のレシピでも、イギリスのレシピではグラムや摂氏(℃)で表記されていることが多いので、こちらはそのまま準備ができますね。

お菓子作り関連英語:調理器具・道具編

キッチン用品などは身近で基本的な単語であるにもかかわらず、教科書英語などにはあまり出てきません。

シンプルなお菓子のレシピであれば、それほど多くの道具は使わないので、さらっとみていきましょう。

scale: はかり
table spoon (tbsp, tb): 大さじ (15ml) /オーストラリアは20ml
teaspoon (tsp, ts): 小さじ (約5ml)
measuring cup: 計量カップ
whisk: 泡立て器(「泡立てる」という動詞として使われることもあります)
sieve: ふるい
tea strainer: 茶こし
pastry bag: しぼり袋
spatula: へら
ladle: おたま
rolling pin: めんぼう
baking pan: 焼き型。イギリスでは “pan” ではなく “tin” を使います。
cutting board (英)/chopping block (米): まな板
baking parchment: クッキングペーパー
foil: アルミホイル
cling film (英)/cling wrap (米): ラップ

日本語でも馴染みのある「ボウル」は“mixing bowl”です。“bowl”は鉢状のもの全般を指し、食器のどんぶり、くぼんでいる土地、洗面所のシンクなども“bowl”なので、料理に使うものに“mixing”(混ぜるための)という形容詞がつくのです。

ちなみに投げるボールは “ball”、叫ぶのは “bawl” なので、混同しませんように。

お菓子作り関連英語:動作編

続いて、レシピの「作り方」に登場する英語表現を見ていきましょう。

sift ~: ~をふるいにかける
add in ~: ~を加える
stir in ~: ~を混ぜ合わせる
knead ~: ~をこねる
beat until ~: ~になるまで混ぜる/攪拌する(泡だて器で)
mix until ~:~になるまで混ぜる
cream: クリーム状になるまで混ぜる
puree: ペースト状になるまで混ぜる
fluffy: ふわふわとした状態
preheat oven to~: オーブンを~に予熱する
bake until well risen: よく膨らむまで焼く
until skewer comes out clean: (竹)串を刺して何もつかなくなるまで

「~まで」を意味する“until”は本当によく登場します。“until”の後にどういう状態になるまでかの表現があるので、そこに気を付けて読み解くのがポイントです。

英文レシピ紹介:ブラウニーをつくってみよう

海外のお菓子と聞いたら何が思い浮かびますか?

私が初めて挑戦した英語レシピはバナナブレッドでした。アメリカはテキサスの家庭の味です。ブレッドっていうけど、これはほぼパウンドケーキだよね、と毎回思いながら作っています。

今回は、近年日本でも知名度が上がってきている“Brownies”「ブラウニー」のレシピを紹介したいと思います。パン屋さんなどでも見かけるようになりましたよね。それでは早速、アメリカのホームパーティーなどではかかせない手作りのブラウニーに挑戦しましょう!

材料 Ingredients

150g butter: バター
75g light soft brown sugar: ブラウンシュガー/三温糖
150g plain chocolate: 板チョコ
1 tbsp golden syrup: ゴールデンシロップ/はちみつ
3 eggs: たまご
125g golden caster sugar: グラニュー糖/てんさい糖
1 tsp vanilla extract: バニラエッセンス
150g plain flour: 薄力粉
½ tsp baking powder: ベーキングパウダー
3 tbsp cocoa powder: ココアパウダー

つくりかた Method

①Heat the oven to 180C/160C. Line a 20cm square cake tin with baking parchment.
オーブンを160℃~180℃に予熱。20センチ角の型にクッキングシートを敷く。

②Melt together the butter, brown sugar, chocolate and golden syrup gently on a low heat until it is smooth. Remove the pan from the heat.
鍋にバター、ブラウンシュガー、チョコレート(細かく割る)、ゴールデンシロップを入れ、弱火にかけてなめらかになるまで溶かす。鍋を火からおろす。

③Whisk together the eggs and caster sugar in a large bowl until light and fluffy.
たまごとグラニュー糖を大きめのボウルに入れてふわっとするまで泡立てる。

④Add the vanilla extract, then sift over the flour, baking powder and cocoa powder and add the chocolate mixture.
(ボウルに)バニラエッセンスを加え、薄力粉をふるいにかけながら入れ、ベーキングパウダーとココアパウダーと②のチョコレートを入れる。

⑤Fold everything together quickly and scoop the mixture into the tin. Bake for 30 mins. The top of the mixture should now be set and slightly cracked looking, but the mixture underneath will still have a slight wobble.
全体を素早くまとめて型に流し込む。30分焼く。上側はしっかり焼き固められ少しひびが入るが、下の方はまだやわらかい状態のはず。

⑥Remove from the oven and allow to cool completely before cutting into squares. Dust the tops with cocoa or icing sugar, if you like.
オーブンから取り出し、完全に冷めてから四角く切り分ける。上にココアパウダーや粉糖(分量外)をお好みで振りかけてもよい。

これはブラウニーの中でも基本のシンプルなレシピです。ナッツやベリー系のフルーツを入れたり、マーブルチョコを混ぜたり、お好みでアレンジして楽しみましょう!

おすすめ英文レシピサイト

英語でのお菓子レシピはネットで検索すればたくさん見つかります。YouTubeにクッキング動画などを見つけることもできます。

けれども前述のとおり、アメリカのレシピだとオンスやカップなど、単位の換算が少々大変ですよね。その点、イギリスのレシピの方がグラム表記でとりかかりやすいと思います。

BBC(英国放送協会)のクッキングサイト(https://www.bbcgoodfood.com/recipes)には、お菓子カテゴリーがあります。

https://www.bbcgoodfood.com/recipes/category/all-cakes-baking

ここで紹介されているレシピはグラムやミリリットルなどが使われているだけではなく、印刷ボタンもついているという親切設計です。また、カロリーや塩分などの成分表示も掲載されているので、安心感がありますね。

もちろん、お菓子以外にも様々なカテゴリーがあります。パスタやパーティー向け大皿料理、健康的なメニュー、季節のメニューなど、画像をみているだけでも楽しいサイトでおすすめです。

英語レシピでお菓子作り!まとめ

英語のレシピには、学校の授業で教わらなかった単語や言い回しがたくさん登場します。また、見慣れない計量単位や略語にも腰が引けてしまうかもしれません。

けれども作り方の英文などは、実はシンプルな構文で書かれていて英語学習にもピッタリなのです。材料や道具、作り方に出てくる英語表現には頻出なものが多いので、これらに慣れてしまえばレシピを理解することは見た目ほど難しくありません。

レシピサイトなどをながめていれば、食べてみたい、つくってみたいお菓子がきっと見つかります。

美味しくお菓子をいただく自分を想像しながら、ぜひお菓子作りに挑戦してください。いつもと一味違った英語体験ができるかもしれませんよ!


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