8歳から受けられるTOEFLテストをご存知ですか?それが、今回の記事で紹介するTOEFL Primaryです。
TOEFL Primaryには「TOEFL Primary Step 1・Step 2」と「TOEFL Primary Speaking」という2つの種類があります。
小学生の頃から英語力を測るテストを受け続けていくことは英語の伸びにつながるメリットがあります。
そして、どのテストにするか選ぶとき、TOEFL Primaryが選択肢のひとつになります。
この記事ではTOEFL Primaryの概要の紹介、TOEFL Primary Step 1・Step 2のテスト内容やリーディングのセクションについてサンプル問題を見ながら解説をします。受験するメリットもぜひご参考にしてください。
- TOEFLテストを受ける第一歩であるTOEFL Primary
- TOEFL Primaryリーディングのレベルは?
- TOEFL Primaryリーディング/Step 1のサンプル問題
- TOEFL Primaryリーディング/Step 2のサンプル問題
- TOEFL Primaryを受け始めるメリット
- 事前にTOEFL Primaryテストを自宅でやってみよう
- TOEFL Primary Step 1・Step 2のリーディングまとめ
TOEFLテストを受ける第一歩であるTOEFL Primary
TOEFLは、英語を母国語としない英語学習者のために開発されたテストです。
世界基準で英語でのコミュニケーションの能力を測るため、世界で多くの人が受験しています。合否で結果のでる英検と違い、TOEFLはテスト結果がスコアとしてでます。
さて、TOEFLアセスメントファミリーというグループがあります。
このグループにはTOEFL iBT、団体が対象のTOEFL ITP、TOEFL Junior、そしてTOEFL Primaryという4つの異なるファミリーメンバーが存在しています。
このなかでTOEFL Primaryの対象は8歳以上、主に小学生と中学生であり、TOEFLの第一歩としての試験になります。
ただし、実際には年齢制限がありません。幼稚園児から英語学習をする大人まで受験者は様々です。
また、英語教育に特に熱心な小学校や中学校がありますが、学校としてTOEFL Primaryテストの導入が進んでいます。
TOEFLアセスメントファミリーのなかでファーストステップとなるTOEFL Primary。「TOEFL Primary Step 1・Step 2」と「TOEFL Primary Speaking」いう2つのテストがあります。
ここからは今回紹介する「TOEFL Primary Step 1・Step 2」について話を進めていきましょう。
Step 1とStep 2では少し違いがあります。
Step 1:英語初級の学習者
Step 2:英語を使い、多少のコミュニケーションができる学習者
当然ながらStep 1のほうが難易度が低くなります。
しかし、受験者は自分のレベルによってStep 1を飛ばし、Step 2を受験することができます。
TOEFL Primary Step 1・Step 2はレベルが多少違うものの、試験形式は同じでどちらもリーディングとリスニングから構成されています。以下がその構成になります。
Step 1:リーディング(39問・30分)リスニング(41問・30分)
Step 2:リーディング(37問・30分)リスニング(39問・30分)
英検は2級以下であれば問題文が日本語ですが、TOEFL Primaryテストでは「英問英答」でありすべてが英語になります。解答方法は3択で、Step 1が満点218点、Step 2が満点230点です。
では、リーディングのセクションについて、そのレベルの確認をしていきましょう。
TOEFL Primaryリーディングのレベルは?
Step 1とStep 2の題材は共通で、「日常会話や留守番電話のメッセージ、教室での指示・アナウンスなど」になります。
例えば、天気のこと、スポーツのことなど誰にも馴染みのあるものです。
TOEFL Primaryテストのオフィシャルページには「測る力」として求められるレベルが記載されています。さっそく、チェックしてみましょう。
Step 1
・簡単な単語を認識することができる。
・簡単な文章を理解することができる。
・あるテーマについて2~4行の簡単な文章を理解することができる。
・メニュー、スケジュール、ポスターなどから情報を見つけ出すことができる。
・日常に関するテーマについて書かれた約75語のパラグラフを理解することができる。
・文章や段落の中で情報を見つけ、関連付けることができる。
Step 2
・複雑な文書やあまり馴染みのない単語を含む文章を理解することができる。
・メニュー、スケジュール、ポスターなどから情報を見つけ理解することができる。
・一連の指示を理解することができる。
・約250語からなる物語を理解することができる。
・アカデミックな話題について書かれた文章を理解することができる。
・長い文章中から様々な情報を見つけ、関連付けることができる。
・結果を推論し、導き出すことができる。
Step 1では情報を見つけ出すところから、Step 2では見つけた情報を理解するまでの読解力が求められているのが分かります。
引用元:TOEFL Primaryテストのオフィシャルページ
https://gc-t.jp/about_test/primary_test/
TOEFL Primaryリーディング/Step 1のサンプル問題
絵を見て3択から一番適切な解答を選びます。
最初の2つの問いは練習用です。正解が載っていてマークシート形式のアンサーシートを埋めるような指示までありますので、第3問から同様にやっていきます。
出題の絵=雲から雨が降っているところ
(A) Rain
(B) Wind
(C) Sun
正解は(A) Rain
出題の絵=女性が水泳をしているところ
(A) The girl is swimming.
(B) The girl is playing with the sand.
(C) The girl is taking a bath.
正解は(A) The girl is swimming
このように、天候に関する単語や小学生の習い事で人気の水泳などの単語を知っていれば解答できる初級者の内容になります。
さらにもう1問みてみましょう。
You have a pencil in your hand, Then, you let go of it. The pencil falls to the floor.
What are you doing?
あなたは鉛筆を持っています。そしてそれを放します。鉛筆は床に落ちます。あなたは何をしていますか?
(A) Keeping the pencil(鉛筆を持っている)
(B) Drawing with the pencil(鉛筆で描く)
(C) Dropping the pencil(鉛筆を落とす)
どの動詞が適切なのか見極める力が必要とされる問題です。
(B) は選択肢には入りづらく、あとはKeepかDropです。問題のなかにあるfall(落ちる)とdrop(落下・降下)で似た意味を持っていることがわかれば正解を選ぶことができます。
正解は(C) Dropping the pencilです。
TOEFL Primaryリーディング/Step 2のサンプル問題
(問題文)
Dear Grandma,
Thank you so much for taking my friend Michiko and me to the amusement park on Saturday. We had a really good time! Michiko’s favourite part was going on the water rides. But I liked going on the roller coaster with you. Usually I’m afraid of going up high, but with you sitting next to me, I didn’t mind at all. Can we go again soon?
Love,
Michaela
(問題)
What is true about Michaela?
(A) She is usually afraid of heights.
(B) She likes water rides best.
(C) She has an older sister.
ミカエラがおばあちゃん宛に書いたお礼のメールです。登場人物はおばあちゃん、ミカエラ、そしてミカエラの友達ミチコの3人です。
ということで、(C) お姉さんは正解から外れますね。ウォータースライドはミカエラが楽しんだアトラクションでしたか?ミチコさんでした。
ミカエラはUsually I’m afraid of going up high(高く上がるのが怖い)と言っていますのでheight(高さ)と合致する(A) She is usually afraid of heights.が正解です。
質問の意図を汲み取れることはもちろん、登場人物を抑えること、似た意味あいの単語を見つけることなどが必要とされます。
ここで少し余談!
下記記事では、TOEFLのライティングについて詳しく解説しています!ライティングセクションは独学では特に時間のかかるものです。こちらの記事を参考に効率よく学習してください♪
TOEFL Primaryを受け始めるメリット
海外留学や国内の大学に進学する際に評価されるTOEFL。
ファーストステップであるTOEFL Primaryを受けるために公式の問題集を使ってする対策や読解力を伸ばすための音読などが対策に有効です。
小学生から試験に慣れ、継続して受験すれば試験のコツを掴めます。
TOEFL Primaryの次にTOEFL Primary Juniorと進んでいけば、将来TOEFL iBTを受けることが特別なことになりません。
スコアはそれ自体が目的ではなく、次により良い結果を出すための目安です。英語に学習する機会を積極的に作り、ターゲットのスコアレベルに向かっていけば英語運用能力もモチベーションも上がるでしょう。
英語の基本を学んだら世界基準のテストを受ける、この繰り返しが英語の伸びに確実につながる、これこそがメリットと言えます。
事前にTOEFL Primaryテストを自宅でやってみよう
TOEFL Primaryのオフィシャルページには、テスト当日に使う「テストの説明」や「アンサーシート」がダウンロードできるようになっています。
サンプル問題とこれらの素材を使い、実際に自宅でテストの形式を試してみることができます。イメージを掴むために大変おすすめです。
「テストの説明」と「アンサーシート」↓
https://gc-t.jp/test/personal/answer_primary/
ここでまた少し余談!
下記記事では、TOEFLのリスニング対策について記載しています!リスニングもしっかり対策に取り組まないと、思うような得点が狙えないので注意が必要です。勉強法もまとめましたので、是非ご参考にしてください♪
TOEFL Primary Step 1・Step 2のリーディングまとめ
Step 1は英語初級の学習者、Step 2は英語を使い多少のコミュニケーションができる学習者対象であり、Step 1を飛ばしStep 2を受験することが可能です。
リーディングセクションでは、Step 1では情報を見つけ出すところ、Step 2では見つけた情報を理解するまでの読解力が求められます。
英語初心者は世界基準のテストを受けることで自分の英語レベルを把握することができます。そして、次のテストでスコアをあげるために学習を継続し読解力をアップさせていく、そんなツールとしても活用をおすすめします。
イギリスであっという間に18年目、英語を使って生活中。 外資系製薬会社勤務や各国への旅行で英語を使ってきたものの、南ロンドンでの生活は人生にもコミュニケーション力アップにも貴重な経験に。暮らしの英語はもちろん、イギリス人夫と運営する剣道道場のメンバー達とのやりとりをメインに、日本文化を紹介する地元グループ代表として行政とのやりとりなど幅広く活動しています。 息子がUK大学に入学、イングランド西部の世界遺産の街にある大学寮生活が始まったものの、英国代表として剣道をする彼のサポートはエンドレス。ヨーロッパ各国に飛ぶこともある口だけ八段の道場おかみの夢は日本・イギリス完全2拠点生活。いずれにしても、英語はコミュニケーションで大いに役に立つ言語であることは間違い無し!です。