IELTSアカデミックのライティングはどう勉強するべき?

IELTSアカデミックライティングの勉強方法

これから英語圏の大学や大学院へ留学予定だという人にとって、そして特にイギリス英語圏への留学をする人にとって、これから受けることになるであろう試験がIELTSです。

TOEFLのイギリスバージョンと言えばわかりやすいでしょうか。新聞でもIELTSのスペルが間違えられたり、就活で「IELTSって何?」と面接官から聞かれるようなマイナーな試験ですが、実は私もアカデミックを受け、実際に海外の大学へ留学しています。

今回は、IELTSアカデミックのライティングの勉強方法について、私の体験談も少し交えてご紹介していきます。これから夢を追う人を全力で応援しますよ!

アカデミック・モジュールとは何か

IELTSには、アカデミック・モジュールとジェネラル・モジュールの2種類があります。このうちアカデミックとは、英語圏の大学や大学院へ留学する人が受ける試験です。この結果により大学の入学レベルに達しているかがわかるため、日本の大学などが評価する指標となります。

海外の英語を使った講義を受けるのですから、それを想定した内容となっています。アカデミックな内容が多いことから、このようなアカデミック・モジュールと言われます。

アカデミックのテストは、英語の4技能が満遍なくできないと大学で生きていけないため、リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングそれぞれから問題が出題されます。

ここは英検やTOEICと違い、英語を生で、現地でしっかりと使えるようにと考えられています。日本人が得意とする、受け身のリスニングとリーディングのみ比重が重いということはありません。ですから、リーディングや文法が得意だけではとても良いスコアなど取れないのです。

これら4技能は、2時間45分の間に解きます。ペーパー試験なら2時間55分なので、受験方法によって時間が異なることには注意してくださいね。

アカデミックの場合は、ライティングとリーディングがジェネラルと異なります。よりアカデミックな内容になっているため、難易度は高いと言えるでしょう。

ちなみにジェネラル・モジュールとは、英語圏で就職をしたり、移住をしたいという人がビザ申請をする時に英語力を証明するために受験します。永住申請が可能になる地域もあります。

大学で学問を学ぶというよりは、日常生活に活かせる英語を学ぶ必要があるため職場や日常におけるやり取りに関する内容が多くなっていることが特徴です。

ライティングタスク①の攻略法

IELTSアカデミックのライティングには、タスクが2つあります。

このうち1つ目には、グラフやチャートが出て来るのが特徴です。グラフを見てそれを説明することが目的であるため、自分の意見は求められません。あくまで客観的に、グラフを見たままそれが持っている情報を伝える能力が求められます。

コツというにはあまりに当然ですが、まずは英語でどう書くかというよりも、そのグラフや表が何を表しているのかを正確に読み取ることが必要です。グラフを落ち着いて見て、数字などを間違えないようにしましょう。それが表しているものが何かわからなければ英文は書けません。いきなり書き始めるのではなく、冷静にグラフを読み取ることから始めましょう。

IELTSアカデミックの参考書や問題集を買えば、模範解答にはどのように答えるべきかが書かれています。詳しいことはそちらの方が十分充実しているでしょうからここでは省きますが、ライティングは採点者の獲得が難しいため、問題集は1冊買っておくことをおすすめします。そこで模範解答で使える文言を暗記してしまうのもアリでしょう。それなら書き始めがわからない、キレイな書き終わり方がわからないということもなくなるからです。おりこうさんな答えにはなるでしょうけれど、スコアを取ることが目的ならここで個性を出す必要はありません。

大切なのはグラフの情報をまとめることなので、誰が見てもわかりやすく、シンプルに書くよう何度も練習してみましょう。

ライティングタスク②の攻略法

IELTSアカデミックのライティングタスク②は、自分の意見を述べるパートです。あらゆるジャンルが出題されますが、多いのはマスメディアのことや健康について、地球環境、人口増加などですね。社会的な問題が取り上げられることが多いので、普段からニュースを見ていればさほど困る問題でもありません。

ライティングタスク②を解くには、まず設問が何を言っているのかを正確に読み取る必要があります。単純に自分の意見だけを書いても良いのですが、中にはその設問の内容を使った方が得点が上がるものもあるからです。

設問がきちんと理解できたら、次にどのような構成で文章を書くかをざっくりと決めていきます。おすすめは、紙の横にその構成を書いてしまうことです。頭の中で自分の意見が明確になったと思っても、書き進めるうちに脱線してしまうことがあります。

特にIELTSアカデミックのライティングの場合は単語数も多いので、途中で話がずれたと思ったら、ペーパーの場合消しゴムで消して書き直すのに大変な時間がかかってしまいます。

この盛大なミスを防ぐためにもメモは大変有効です。

★結論→理由①→例→理由②→例→まとめ

このように、結論から書いて最後にまた自分の意見を述べるのが一般的です。この形についてもIELTSアカデミックのライティング問題集には詳しく書かれているでしょうから、一度読んで「ふむふむ」と納得しながら書いてみてください。

脱線せずに文章が書けたなら、きっと読み返す時間もできるので初歩的な文法のケアレスミスなどに気づけます。そこで正確性の面でスコアも多少上がるでしょう。

注意点は、周りの鉛筆の音に焦って自分も早く書かなければと急かされないようにすることです。これは私の体験談なのですが、ペーパーでIELTSアカデミックのライティングをする時、周りがカリカリと鉛筆を走らせる音が気になってしまいました。確かに時間制限もあるので早く書き始めた方が良いのですが、この時に冷静にメモを書くところからスタートできたため高得点が取れました。

皆さんも、周りのペースにつられて自分のペースが乱れないよう注意してくださいね。これは練習している時にはわからず、実際に試験を受けて初めてわかることなので想定しておきましょう。


ここで少し余談!

下記記事では、IELTSの試験の特徴などをまとめています!ライティング以外にも、試験の特徴や対策法を学んで効果的に学習しましょう

nativecamp.net


コツが知りたいなら大学の先輩に聞くのもアリ

IELTSアカデミックのライティングは、留学したい大学があるのに、その大学に行くに足るスコアがなかなか取れずに悩む人もいます。その場合は、同じ大学から留学した先輩にIELTSのコツを聞くのも一つの手です。私も実際、後輩からメールが来てアドバイスをしたことがあります。メールなら、大学内でなかなか会えなくても気軽ですし、同じ大学を目指している後輩がいると知ると力になりたいと強く思うものです。

といっても、私ができたアドバイスはありませんでした。もともとその後輩は私と同じ英米学科にいるので毎日英語には触れていますし、私自身IELTSで良いスコアが一発で取れた理由はわかっていなかったからです。問題集を1冊買ってやったものの、それ以上何かしたかと言われたら学校の授業を受けていただけだったからです。

スコアが取れたのは、急に英語をやり始めたのではなく、中学、高校との積み重ねがあったからなのかもしれません。結果、ビザの記入欄にどう書けば良いかを教えるくらいしか力になれませんでしたね・・・。しかし、後輩はそれでも私の経験を語るととてもありがたがってくれましたし、不安を解消できたようです。不甲斐ないものの、少しは助けになれましたかね?

なかなかスコアが伸びないなら採点者を探そう

IELTSアカデミックのライティング、何度か受けてスコアがなかなか伸びないようなら、採点者を探すという方法もあります。模範解答はチェックできても、自分が書いた文章が適切かどうかを知るには、自分で採点していては気付けない部分も大いにありますからね。

大学などで協力してくれそうなネイティブスピーカーの先生がいるなら、採点をお願いしてみましょう。忙しそうだったり、なかなか頼めない場合はネットを使って無料で採点をしてくれるサービスを使うことも視野に入れてみてください。こちらの方がやりとりがスムーズかもしれませんね。

中には英会話スクールが採点サービスを提供しているところもあるので、これならきちんと英語を指導する資格を持ったネイティブスピーカーが採点してくれる確率も高まります。どうしたらスコアが伸びるのか、たくさん採点してもらうと自分の苦手が浮き彫りになってくるのでそこを強化すると良いでしょう。

中には文法が苦手な人もいるでしょうし、国語の要素が苦手で文の組み立てが上手く行かない場合もあるかもしれません。どこが伸びしろになっているかを確認できれば、そこを練習し、自信を付けた後にIELTSを受けることができます。結構受験料が高いのでで、できれば少ない回数で目標スコアをたたき出したいところです。そのためには、期間に余裕があるなら次のIELTSの試験をあえて飛ばし、その次の試験で目標スコアを狙う作戦もあります。


ここでまた少し余談!

下記記事では、IELTS以外にも共通するライティングスキルの向上方法をご紹介しています!TOEFLや英検にも役立つ知識なので、是非ご参考にしてください♪

nativecamp.net


まとめ

さて、今回はマイナーと言われるIELTSアカデミックのライティングについてお話しました。

イギリス好きとしては知っている試験なのですが、アメリカ英語に染まった日本ではなかなか知られません。

留学する人、移住する人が受ける試験であることから受験者は少ないかもしれませんが、対策本は昔より随分多くなってきたので1冊を何度も繰り返してみてください。

早いうちから基礎を復習し、一発合格を目指してみましょう!留学の夢を勝ち取るまで突き進むのみ!