英語学習に「音読」は効果的?音読のメリットや正しい音読法をご紹介

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これまで学校の英語の授業などで皆一度は触れたことがあるであろう「音読」

私も学校英語の授業や予備校で教科書を何度も音読することを教師から勧められ半信半疑ながらも従っていた記憶があります。

黙読ではなく、口に出して音読する効果はいったいあるのでしょうか?またあるとすればいったいどのようなものなのでしょうか?今回はそんな「音読」についてお話ししようと思います。

音読とはなにか

それではまず音読とはなんなのでしょうか。音読を辞書で引くと「声に出して読むこと」とあります。

同じように声に出して読むことを表す「朗読」という言葉もありますが、こちらは(人に聞かせるために)文章などを声に出して読むこと、となっており他者の存在が必要となります。

朗読劇はありますが、音読劇というのは聞いたことがないですものね。音読は読むものさえあれば、いつでも簡単にできる学習方法となります。

音読をすることのメリットは?

現在でも学校では国語の教科書や本の音読が宿題として出されているという話を聞きます。課題として出されるからにはなにか音読をするメリットや効果があるはずです。

それではまず音読をすることで得られると言われている効果についてお話しします。

1、読解力の向上

読むという行為をとるならば、黙読でも音読でも差はないように思われます。

しかし黙読の際、私たちはきちんと読んでいるつもりでも目が字面を追っているだけで意外と中身を理解していなかった、ということが多々あります。

一方で音読をする際は、目だけでなく口も動かさなくてはならず、また実際発語するためにはすべての文字情報をきちんと拾っていかなくてはいけません。これにより流し読みや飛ばし読みをすることなく、正しく文章の内容を理解していくことができます。

2、より記憶に定着する

黙読は目を使い読む、という行為になりますが、音読となると目を使い読み、口を使い話し、耳を使い聞く、という作業となります。

音読は非常に地味で単純な行為に思えますが、実は「読む」「話す」「聞く」と様々な部位を使った作業を同時にこなす行為になります。そのため視覚だけでなくその他の体の部位も活用して行った知識や経験となり、より脳に深く定着すると言われています。

上記の他にも、真偽のほどは定かではありませんが、読む話す聞くを同時に行う音読は脳を活性化し、コミュニケーションの向上に役立つ、ストレス軽減に役立つ等々とする報告もあるようです。

英語で音読をすることのメリットは?

上記にて音読自体の効果についてはお話ししました。

それでは英語で音読をすることのメリットはどのような点になるのでしょうか?

1、発音

先ほども少し触れたように、黙読では流し読み・飛ばし読みをしてもなかなか気付きません。

ですので、例えば英語の場合、意味は知っているけど発音があいまいな単語でもそのまま次に進んでしまうことが可能です。

また、数字の読み方も同様です。152,400 yenと出てきた時、数字部分は字面でとらえて何となく飛ばしてしまうことも可能ですがいざ読むときにぱっと読めないという経験はあるのではないでしょうか。

しかし音読をしてみると、読める・知っていると思っていた単語も実は発音が分からなかった、読めると思っていた数字等も意外とまごつく、といったことに気付くことができます。

当然、音読ができない単語や数字はスピーキングの際に使うことができません。音読を通じて、発音に注意を向けることができるというメリットがあります。

2、リスニング力の向上

黙読では気付けないことの一つとして音声変化(リエゾン)があります。

リエゾンとはもともとはフランス語で「関係・連絡」を表す語彙で、通常は発音されない語尾の子音字が次に続く語の語頭母音と結合して発音される現象を指しています。

英語でもリンキング(linking)、リダクション(reduction)、フリッピング(flipping)と呼ばれるものがあります。

黙読する際、基本的には音声を意識せず文字情報・視覚情報だけで読み進めていくため、たとえ速いスピードで文章を読んでいてもこの音声変化について意識することはありません。

しかし、音読を進めていくと(特に音源を聞きながらの場合)この音声変化にも慣れていくことが可能です。

3、リーディング力の向上

英文を読んでいて、単語や文構造が分からなくなると返り読みをすることは多くあると思います。

なぜなら、日本語と英語は文構造が大きく異なり日本語の語順と英語の語順は違うため、慣れるまでは英文を頭からそのままの順番で理解していくことが難しいからです。

しかし音読をする場合、実際口に出している単語の少し先の単語を目は追いながら読んでいます。

先ほども述べたように、実際発語するためにはすべての文字情報をきちんと拾っていく必要があるので、返り読みをせずに英語の語順のまま読んでいくこととなり、リーディング力の向上につながっていきます。

4、使える表現の増加

音読は「読む」「話す」「聞く」という目口耳を総動員して行う作業です。

語学の習得において、インプットは非常に重要なためたくさんの英語を黙読していくことももちろん大切です。しかし、そのなかに音読も加えることで、“実際に口に出した”単語や表現が増えていきます。

この記事をお読みの皆様のなかにも、小さい頃に歌った歌や「ありをりはべりいまそかり」のような語呂合わせのフレーズがいまだにスラスラ口から出てくるという経験のある方は多いのではないでしょうか?

「読む」だけでなく「話す」「聞く」という五感や経験と密接な記憶は定着しやすいと言われています。

また、特に会話におけるスピーキングにおいては即座に使える表現がより重要になってきます。ですので、音読によって「話す」経験をすることで、より口からでやすい表現になっていくのです。


ここで少し余談!

多くの人が苦手意識を持っているスピーキング。そんな方におすすめのスピーキングトレーニング!

是非活用してみてくださいね!

nativecamp.net

効果的な音読法

音読のメリットが分かったところで早速効果的な音読法を見ていきましょう。
日本語の場合、知らない単語や表現が含まれていることは少ないので初見の文章でもいきなり音読をしてもつまることはないでしょう。

ですが英語の場合、使う教材のレベルにもよりますが、音読の前に“下準備”をしてから音読をすることをおすすめします。

また後ほど教材の選び方もお話ししますが、音源があるものを音読教材にすることをおすすめします。音読のメリットである「発音の改善」ですが、自己流で進めてしまうと、逆効果ともなりえます。

まず一度、音源をリスニングしたうえで黙読をして単語や文章の意味をとっていきます。このような下準備をしてから音読をしたほうが良いでしょう。

そして実際に音読をしていきます。その際はただ音を発するだけではなく、文章の意味や情景をイメージしながら音読していきます。

音読の前に一度音源を聞いていますが、それでも実際に読んでみると発音があやふやな単語、言いづらい単語や箇所等が出てくると思います。その際はもう一度音源を聞きなおし練習します。

また、音源を一文ずつ聞いては止めてその後音読するリピーティングや、英文を目で見ながら音源を聞き一緒に読んでいくオーバーラッピングも効果的です。

音読におススメの教材をご紹介ください

先ほども見てきたとおり、音読の要は「音」を意識するということ。

つまりただ英文を読むのではなく、正しい音源があるものをお手本にしながら読んでいくのが理想的です。

またあまり難しい内容のものもおすすめしません。知らない単語はあまりなく、さっと読んで意味が取れる程度のものをきちんと理解したうえで、何回も音読して練習していくことが重要です。

Native Campのレッスンや教材を使って音読するなら?

音読の効果を高めるには、「正しい音を理解すること」と「繰り返し」が重要です。

しかし、自分の発音が正しいかを自分で確かめるのはなかなか難しく、また同じ文章を繰り返し読むというのもなかなか根気がいる作業です。ですので、Native Campのレッスンや教材を使った音読の方法もご紹介します。

1、実践発音

実践発音教材では発音学習にとって一つのゴールである「通じる英語を話す」という点を重要視し、文章の中で正しく通じる発音が出来るようになることを目指します。

個別の発音は練習したが、文章の中で正しく発音できないと悩んでいる方、音を繋げてスムーズな英語を話せるようになりたい方、発音の矯正を通じてリスニング力を高めたいと考えている方にもおすすめです。

レッスン内では5~10文程度の文章を自分なりに英文を音読→模範音声を一文ずつ聴き真似て音読→模範音声を聴き真似る(全文)というように進んでいきます。

音読をする際の一番の懸念点である発音のチェックを講師にしてもらえるうえ、タイムトライアルやオーバーラッピングという練習もあるので同じ文章でも飽きずに何度も音読することができます。音声データもあるので、自習にも使うことが可能です。

2、スピーキングテスト対策 日常英会話(part1)

ネイティブキャンプで受験できるマンスリースピーキングテスト日常英会話の対策が行える教材です。

AI (人工知能) による音声認識を用いたトレーニングを講師と一緒に練習できるので、苦手を克服しながらテスト対策ができます。

その中でもPart1は音読の対策トレーニングとなります。講師と一緒に対策問題を解いていきますが、その過程でAI (人工知能) による音声認識を行い、認識された自分の声がチャットボックス内に自動で反映されます。

ご自身の発音の苦手なポイントに気が付くことができ、その苦手なところを講師と重点的に練習していくことができます。

3、スピーキングトレーニング

スキマ時間でインプットからアウトプットまで自習できるコンテンツ「スピーキングトレーニング」。

最先端のAI自動採点システムの精密な評価・フィードバックにより充実した復習機能として活用できます。

このトレーニングの中にも音読の問題があり、ご自身で音読した内容に対して、AIの音声認識の結果を確認することができます。一つ一つの問題はとても短いので、隙間時間に気軽に何度も音読を試せるのがメリットです。

4、デイリーニュース

月~金曜日に更新される新しい記事を通じて英会話を学びたい方のための教材。

初級と中上級に分かれており、初級は200語前後、中上級は300語前後のニュース記事となっています。

レッスン内では単語の確認や理解度チェック、その後講師とディスカッションをする流れですが、特筆すべきはすべての記事にネイティブスピーカによる音源がついていること!レッスンの予習や復習をかねて音読したい時にもぴったりです。

5、自習コンテンツ(聞くコンテンツ)

著名人のスピーチやインタビュー、ニュースや文法に関するものなど様々なテーマのコンテンツが聞き放題。

この教材の特徴はすべての教材に音源・スクリプトがあること。

そのため、リスニング→黙読→音読→リピーティング→シャドーイングという一連の流れが可能ということです。

また、特にスピーチやインタビュー記事の場合、実際に話されたテンポや間の取り方も意識できるため、何度も練習をすることでスピーキング力UPにかなり効果的な方法となります。


最後に少し余談!

シャドーイングに使用できるおススメ教材をご紹介!ぜひ参考にしてみてくださいね。

nativecamp.net


まとめ

本日は英語学習における音読の効果や方法についてお話し致しました。
いかがでしたか?

ただ声に出して読む、それだけですがなかなか奥が深いものですね。
何度も同じ文章を繰り返し音読していくと、ふとした時に自分が発した言葉が「あ、あれあの音読の時に使っていた表現だ!」と気付くことがあります。

英会話のレッスンを受けるほどの時間はないけど…という時。
ぜひ気軽に音読を試してみてください。