お金に関する単語には、価格・費用・値段・入場料などさまざまな言い方がありますよね。
日本語でたくさんの表現方法があるのと同様に、英語でも複数の表現方法があります。
今回は、その中でも特に疑問を持つ人が多い「Price」と「Cost」の違いをご紹介します。日常会話で使える例文も合わせて解説していくのでぜひ参考にしてください。
PriceとCostの違いは?
PriceとCostの違いが曖昧なまま使っている人も多いかもしれません。早速2つの違いを明確にし、海外旅行・留学・仕事で使えるようにしていきましょう!
Priceの意味
Priceは、一般的に商品の価格に対して使います。サービスに対して使われることもありますが、実際に自分の手で取れる商品に対して「price」が使われることが多いです。実際の例文を見ていきましょう。
このノートパソコンの値段は高すぎます。
ノートパソコンはお店で売られている「商品」の価格のためPriceが使われます。
ここで余談ですが、”laptop”は「ノートパソコン」を意味します。”PC”はデスクトップやノートパソコンに関わらず「パソコン」を意味する単語です。
それに対し、”laptop”は「ノートパソコン」という限定的な意味を表し、日常会話でも頻出する単語です。
日本の物価は東南アジア諸国よりも高いです。
「物価」は複数形の”prices”が使われます。こちらの例文は、日本の物価について海外の人から質問されたときにも使えます。
物価は”Prices”を使って一語で表現されるほかに、”cost of living”で表現されることもあります。こちらも「物価」を意味するのですが、「生活費」のニュアンスが強いです。
Costの意味
Costは、かかる費用を意味します。日本語で「~円の費用がかかった」というような文章を英訳するときは、Costが使われることが多いです。また、Priceは商品自体の価格を示すのに対し、Costは商品を含めサービス全体にかかった費用を表現できます。
例えば、旅行をするときに購入したお土産の値段は”Price”を使って表現できますが、旅全体でいくらかかったのかを表現する場合は”Cost”を使います。例文を見ていきましょう。
フランスに1週間滞在するにはどれくらいの費用がかかりますか?
このように、ある商品・サービスなどにかかる費用をたずねたいときに使えます。
もう1つよく使われるのが「cost+人+to~」の表現方法です。このルールに沿って文章を組み立てることで、「誰に」どれくらいの費用が掛かったのかを表現できます。英文を和訳するときは「人」の部分を訳さないことも多いです。
新しいスマートフォンを購入するのに700ドルもかかった。
こちらの表現は、友達や家族との会話で「こんなにも費用がかかって参った…」のようなニュアンスで使われることも多いです。
PriceとCost以外にお金を表現する単語
PriceとCostの他にも、お金に関する単語はたくさんあります。今回はよく使われる下記7つの単語を、例文とともにご紹介します!
・Expense
・Rate
・Fee
・Admission
・Fare
・Toll
Chargeの意味
Chargeは「使用料、手数料、料金」を意味します。Priceが商品の値段であるのに対し、Chargeはサービスに対する料金を表現できます。この単語は、海外旅行に行った際のホテルやお店などでよく耳にすることが多いです。実際にホテルで使われる例文を見ていきましょう。
そのホテルではコーヒーを無料で飲めます。
海外のホテルに泊まったときに、スタッフからこのように声をかけられることもあるかもしれません。この例文のように、無料で何かサービスを受けられるときは”free of charge”が使われます。
Expenseの意味
Expenseは「費用」の意味です。Costも費用を意味するため、違いが気になった人も多いのではないでしょうか?Costはかかった費用なのに対し、Expenseは「出費」や「お金を消費する行為」というニュアンスに違いです。例文を見ていきましょう。
新しいゲームを買ったことが先月の1番の出費だった。
Rateの意味
Rateは「一定の率に基づいた料金や値段」を意味します。海外に行ったことがある場合は、「為替レート」の計算をしてできるだけお得に両替しようと考えたことがある人もいるかと思います。
為替レートは「1ドルあたり〇〇円」のように、一定の率に基づいて決められた料金や値段です。為替レートだけでなく、ホテル1泊あたりの値段や、ガソリン1リットルあたりの値段などもRateを使って表現できます。
東京のホテルの宿泊費は他の国より高い。
Feeの意味
Feeは「サービスに対する料金」を意味します。Chargeもサービスに対する料金を意味するため、2つの違いを整理していきましょう。Chargeはホテルやお店などでのサービスに対する料金に対して使われることが多いですが、Feeは病院や美容院などの専門的な技術に対して支払う料金を意味します。例文を見ていきましょう。
日本の医療費は北欧に比べてとても高いです。
文法的には、下記のようにfeeの代わりにchargeを使っても問題ありません。しかし、一般的にはfeeが使われることが多いです。
The doctor’s charges are very high in Japan compared to Northern Europe.
また、学費に対してもFeeが使えます。
来学期の学費は来週までに支払わなければならない。
ここでのFeeも、教員免許という「資格」を持った人が提供してくれるサービスに対して支払う料金なのでFeeが使われます。ここで少し余談ですが、学費はこのほかにも”Tuition”を使って表現できます。
Admissionの意味
Admissionは「入場料や入園料」を意味します。動詞の”Admit”は「認める」の意味で日常会話にもよく出てくる単語で、名詞の”Admission”は直訳すると「入場を認めること」という意味になります。
この間人気の遊園地に行ったのですが、入場料は20ドルでした。
Is admission free?
入場料は無料ですか?
Fareの意味
Fareは電車・タクシー・バスなど、乗り物の料金を意味します。和訳すると「運賃」が適切です。タイの電車の運賃は日本よりもずっと安いです。
“train”の部分を”taxi”や”bus”に変えるだけで色々な言い回しができます。
Tollの意味
Tollは「高速道路や駐車場などの料金」に対して使われます。ここまで紹介してきた単語に比べると、使える範囲が限定的なため聞きなれない人も多いかと思います。ここでちょっとした豆知識をご紹介します!高速道路に入場するときに必ず見かける”ETC”。これは、”Electric・Toll・Collection”つまり「電子・交通料金・集金」の略なんです。今まで「ETCは何の略なんだろう?」と思っていた人もいるかもしれません。ぜひ頭の片隅に入れてみてくださいね。
この道を走行するには交通料金を支払わなければなりません。
車で目的地に行く際、一般道路で行くか高速道路で行くか相談しているときに使える例文です。
ここで少し余談!
下記記事では、BigとLargeの違いについて詳しく解説しています!混乱しやすい表現なので、正しい使い方を覚えていきましょう♪♪
その他の使える表現
ここまで紹介した単語を使って、日常生活で使えるその他の表現をご紹介します。“Cancellation fee/charge”
「キャンセル料」を意味します。病院や美容院などの予約をして後からキャンセルするときに、料金が発生するかどうか気になる人も多いかと思います。そんな時は、下記のように聞くことができます。
キャンセル料はかかりますか?
また、自分が勤務している病院や施設などでキャンセル料がかかることをお客様に伝えるときは、下記のように表現できます。
もし予定日にキャンセルされると、キャンセル料が発生します。
ここでまた少し余談!
下記記事では、have・hold・carry「持つ」の意味を持つ3つの単語の違いについて解説していきます!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪
まとめ
この記事ではPriceとCostの違いや、お金に関する単語と例文をご紹介しました。単語と意味を簡単にまとめます。・Cost:かかった費用
・Charge:サービスの値段
・Expense:出費
・Rate:一定の率に基づく値段
・Fee:専門資格を持つ人が提供するサービスに支払う料金
・Admission:入場料、入館料
・Fare:乗り物の運賃
・Toll:高速道路や駐車場などの交通料金
今回紹介した単語は日常会話で頻出するものばかりです。
海外映画やドラマの中でもよく出てくるので、それぞれの違いを意識しながら視聴してみるだけでも勉強になります。
また、ネイティブキャンプでは予約なし・無制限でレッスンを受けられます。講師とお互いの国の物価や生活にかかる費用について話すこともできるので、無料で体験レッスンを受けてみるのもおすすめです。

大学時代にフィリピンで英語留学を経験し、オンライン英会話を約4年間継続。メーカー勤務ののち、2020年よりフリーランスのライター・英日翻訳者として活動。英語学習関連やビジネス分野のほか、大学で化学を専攻し環境に優しい材料について研究したことから、環境問題の執筆・翻訳も行う。趣味は語学学習、旅行、読書など。現在はオンライン中国語を利用して中国語を学習中。世界中を旅してその土地の食を楽しんだり、さまざまな国の人と話したりすることが夢です。