BigとLargeの違いは?Bigのいろんな使い方とそのほかの「大きい」の英語表現を紹介!

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旅行中に立ち寄ったカフェで、カフェラテを注文しようとレジに行くと、大・中・小サイズのカップが並んでいます。一番大きなサイズを指差して、「ビック! ビッグ! ビッグサイズ、プリーズ!」と言っている、そこのあなた!「ビッグ」と「ラージ」の使い分けは、ちゃんとできていますか?

ビッグとラージ、なんとなくニュアンスが違うような感じはしますが、日本語にするとどちらも「大きい」となります。いざ違いを説明しようとすると、意外とむずかしかったりしますね。

今回はビッグとラージの違いを理解し、それらの適切な使い方をチェックしていきましょう!

ビッグ、ラージの違いを1分でざっくり理解!

細かい文法的な違いを学ぶよりも、まずはざっくりと、ビッグとラージのニュアンスの違いを理解しましょう。

次のシチュエーションをイメージしてみてください。

あなたの体格は、平均サイズよりも少し大きめだとします。休暇で滞在中のハワイで洋服を買いに行くと、店にはS、M、Lの3サイズのTシャツが並んでいました。

試しにLサイズのシャツを着てみると、日本人の体型で大柄だったあなたでも、アメリカサイズのLサイズは、ちょっと大きすぎました。そこであなたは店員さんにひと言、

「Large t-shirts are big for me.」
(ラージサイズのTシャツは、(私には)大きすぎます。)

と言います。このシチュエーションをラージとビッグの違いに着目して、理解していきましょう。

この例文のlargeは、店にあるS、M、Lのサイズの中の、一番大きいサイズである ”Large”であり、客観的なサイズ情報の中のひとつを指しています。つまりラージは、S、M、Lとある客観的な商品サイズ情報の中で、一番大きいサイズを指していることになります。

その一方で、ビッグは自分にとって大きいという主観的なサイズのことを指しています。The big t-shirt is large for me.とは言えないので、気をつけましょう!

大切なポイントなのでもう一度要点をまとめると、どちらも日本的な意味は「大きい」ですが、

ラージ = 客観的に大きいサイズ
ビッグ = 主観的に大きいサイズ

ということができます。

ここまで、BigとLargeの違いをざっくりと理解することができましたか?それではここから、さらに詳しいラージ、ビッグの違いと、いろいろな用法を見ていきましょう。

BigとLargeの文法的説明といろいろな使い方

Big と聞いて一番に思いつくのは、(形・数量・規模などが)大きいという意味の使い方ではないでしょうか。Bigには、強さや大切さなどの主観的な感情を伴った「大きい」という意味合いがあります。

例えば、少食の人にとって、ダブルチーズバーガーは大きい(=ビッグ)ですし、大食いの人にとってビッグ・マックは小さいかもしれません。ビッグを使う時は、前提として「自分にとって大きい」という自分の感覚がふくまれていることを覚えておきましょう。

ビッグが使われる例文

I want to have big eyes.
(大きな目がほしいな〜!)

この例文にある「大きな目」というのは、自分が持っている目と比べて、それよりも大きい目という意味になります。

Tokyo is a big city in Japan.
(東京は日本にある大きな町です。)

東京は確かに大きな町ですが、面積をほかの都市と比べると、東京はそれほど大きい町ではないかもしれません。ここで使われる大きいは、客観的情報だけではなく、経済的に発展していて、人が集まっているなど主観的な感覚や情報も含んでいます。

His house is really big.
(彼の家は超でかいんだよ!)

これも自分にとっては、彼の家のサイズは大きいといったニュアンスになります。自分の家がもともと小さい場合、彼の家のサイズが標準サイズであったとしても、Bigを使って、大きいと言うことができます。

ビッグのそのほかの用法

ビッグは「大きい」だけではなく、ほかにもいろいろな使い方ができる、便利な単語です。それでは、どんな使い方ができるのか、見ていきましょう!

「(人が)成長した、大きくなった」という意味

He is a big boy now.
(彼は大きくなったね!)

big boy[girl]は、久しぶりに会った友だちの赤ちゃんが、会わない間にずいぶん大きくなっていた時や、ワガママばかり言っていた子どもに妹や弟ができて、お兄さん、お姉さんらしく成長したときに使えます。

しかし、この言い方は子どもに対してしか使わないので注意しましょう。ティーンエイジャーや大人に対して使ってしまうと、悪い冗談を言っているような相手を子ども扱いしている言い方になり、誤解を招きかねません。

これは子どもに対して使える褒め言葉として覚えておきましょう!

ちょっと昔の話ですが、ファーギーさんの「Big girls don’t cry」というタイトルの曲が流行りました。このBig girlsというのは、体型的に大きい女の子という意味ではなくて、精神的に強くなって、子どもではない大人の女、一人前の女になったという意味になります。

歌詞を使って英単語や英語の表現を覚えると、記憶に残りやすくて、実際のネイティブスピーカーが日常でどのように使っているかの感覚がつめるので、おすすめです。

「年上の」という意味

big brother[sister]  兄[姉]

Katsuo is Wakame’s big brother.
(カツオはワカメのお兄ちゃんです。)

Wakame is Tara-chan’s big sister.
(ワカメはタラちゃんのお姉ちゃんです。)

お兄さんやお姉さんは英語で、older brother[sister]と習った方が多いと思います。

Bigを使ってbig brother[sister]でも、お兄さん、お姉さんという意味になり、ネイティブスピーカー同士のカジュアルな会話の場面でよく使われます。オンライン英会話でbig brother[sister]を使うと、英語上級者な感じが出るので、どんどん使ってみてくださいね!

「口が軽い、おしゃべり」という意味

日本のニュース記事で「ビックマウスな芸能人〇〇」と書かれているのを見たことがあります。

日本語でビックマウスは、大口を叩く人やちょっとしたことを大袈裟に言う人のことを指しますが、これは実は和製英語で英語本来の意味とは異なります。英語のビックマウスは、おしゃべりで口が軽い人のことを指します。

She has such a big mouth!
(彼女ってほんとに口が軽いんだよ。)

「大口を叩く、ホラを吹く、自慢する」という意味

それでは、日本的意味のビッグマウスはどう表現できるでしょうか?実はこれも、Bigと使って表現できます。実力や知識がともなっていないのに大ごとを言ったり、自慢する様子にはtalk bigという表現が使えます。

He always talks big.
(彼はいつも大口を叩く。)

つづいてラージについて、解説していきます。

ラージが使われる例文

ラージは形や面積、寸法など、客観的な大きさを表すので、客観的な情報の大きさについて話す時に使われます。

たとえば、

a large cup 大きいカップ
a large amount of money 多額のお金
on a large scale 大規模に

といったように使われます。上の用例を見るとわかるように、これらはすべて客観的な情報です。

このようにラージは、標準サイズ、一般的なサイズに比べて、物理的に大きいときに使われます。服のサイズ表記や、食べ物のサイズにビッグではなくラージが用いられるのは、このためです。

Could I have a large size of black coffee?
(大きいサイズのブラックコーヒーをください。)

まとめると、ビックは主観的に考えて大きい場合、ラージは客観的に考えて大きい場合に使われる言葉だということがわかります。


ここで少し余談!

下記記事では、「used to」と「be used to」の違いについてご紹介しています!かなり似ている表現なので、間違えて使わないように正しい使い方を覚えていきましょう♪♪

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いろいろな「大きい」を表す言葉

「大きい」を表す言葉は、ビッグやラージのほかにもたくさんあるので、一例をご紹介していきます。

huge (巨大な、広大な)

They live in a huge house.
(彼らは巨大な家に住んでいます。)

hugeは大きさや量、程度が非常に大きいときに使われます。Huge houseと聞くと、ビバリーヒルズなどの大豪邸などが頭に浮かぶのではないでしょうか。

enormous (莫大な)

We will need enormous numbers of people to test COVID-19 vaccines.
(莫大な人数のコロナワクチンのテストが必要になるでしょう。)

enormousは普通の量や大きさ、程度をはるかに超えているときに使われます。

major (主な、主要な)

a major company 大手企業、大手会社
the major part of the town 町の大部分

majorは他のものと比較して、大きい方のといった意味があります。

massive (大きくて重い、どっしりした)

a massive man がっちりした体格の男性

massiveは体格などが大きく、どっしりした印象があるときに使える言葉です。


ここでまた少し余談!

下記記事では、「few」と「little」の違いについてご説明しています!正しい使い方が出来るように一緒に学んでいきましょう♪♪

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まとめ

今回は、ビッグやラージなどの「大きい」という言葉に注目して、さまざまな英単語のちょっとしたニュアンスの違いについて解説してきました。

「大きい」のように、日本語にすると一つの言葉になのに、微妙にニュアンスが異なる言葉が英語にはたくさんあります。

どの言葉を使っても意味が通じることもあれば、使いまわせないこともあります。こういった違いをマスターするには、その言葉の意味だけでなく、その言葉が使われていた文脈をしっかりと覚えることが大切です。

「映画の中の、あるワンシーン、この文脈で、主人公がBigが入ったセリフを言った。」、「海外で行ったカフェのサイズメニューの表記でlargeが使われていた。」など、シチュエーションとセットで覚えるようにしましょう!

英語学習は、続けていれば必ず何かしらの成果がでる筋トレのようなものなので、コツコツと継続的に学んでいきましょう!