ホッと一息つきたいときに
貴方のお供は何でしょう?
コーヒーですか?お茶ですか?
でも、飲み物ではない気分の時もありませんか?
そんな時におススメなのが、お茶漬け。
体調が悪い時にするすると食べれてしまうお茶漬け。
このお茶漬けというのは、
日本で古くからある日本文化の一つ。
元々は、緑茶+お漬物で食べられていたシンプルなものでしたが段々と定着してきました。
そんなお茶漬けの文化や歴史、更には英語でなんて言うのか。
更には、海外の方の反応やお茶漬けに似たお粥か雑炊の違いもご紹介していきます!
お茶漬けの歴史とは?
お茶漬けと言えば、様々な具材や定番の梅干しなど色々アレンジが加えられていることもあります。
そもそも、お茶漬けの歴史ってご存知ですか?
実はとても古い歴史があるといわれています。
時代別でお勉強していきましょう!
平安時代はお茶漬けのルーツが食べられていた⁉
時は平安。
日本にある文献でお茶漬けの表記がされていて一番古いのは、平安時代と確認されています。
その中には、お茶漬けのルーツと言われている表記が書かれていました。
そのお茶漬けの元と言われている、『水飯』『湯漬け』は平安時代から度々登場していました。
当時のお米は、『強飯(こわいい)』と言って粘り気のない硬いお米でした。
そのお米に水やお湯で柔らかくして食べていたといいます。
今昔物語には肥満解消のために、医師の指示に従って湯漬けや水漬けを食べるように言われていたそうです。
当時から、お茶漬け(のルーツ)を食べることはダイエットに繋がると考えられていたというのですから驚きです。
鎌倉・室町時代では、
お酒の席の最後はお茶漬けで締める!?
続いて時代は、鎌倉・室町時代へ。
このころは、戦国時代と呼ばれる時代に入っていく日本。
日本で有名な武将と言えば、織田信長ではないでしょうか。
彼は、ある武将との初対面を『湯漬け』で迎えたそうで、その一席で『湯漬け』を食べたというのだから驚き。
理由として挙げられるのは、簡単で便利な『湯漬け』が武家の間で好まれていたという背景もあるようで、もっとも好きだったと知られているのは、室町幕府八代将軍の足利氏でした。
彼が、お酒に酔った時にご飯にお湯をかけて食べたというところから世間に広まっていったそうです。
のちに、細かい約束事まで作られたというからそこまで庶民にも広まっていったということです。
しかし、ここでもまだお茶漬けは出てきません。
余談ですが、実はこのころのお茶は今よりも香りも味も薄くお湯にちかいものだったそうで、そのお茶を良い香りと味を出すために焙煎方法を考え出したというのが、お茶漬けの大手、永谷園の祖先だったそうです。
江戸時代では、すっかり庶民の味に。初めて出てくるお茶漬けの文化
江戸時代になると、『茶漬けめし』という事の例え(ありふれている・容易なことのたとえ)まで出てくるようになるほど庶民に親しまれていました。
当時の炊飯は、一日一回が基本で夜は冷や飯にお茶をかけて食べていました。
なんと江戸では、お茶漬けと簡単な料理を出す『茶漬け屋』というお店まで出現し、江戸後期に、ここで初めてお茶漬けが誕生しました。
現代についに登場、気軽に食べれるお茶漬けの素
時代は、明治から昭和へ移り変わった昭和27年に永谷園から『お茶漬け海苔』が発売され一気に庶民の味へ。
ホッとしたいとき、お腹すいてるけど早く食べたいとき、体調が悪い時など。
気軽にさっと食べられる食事を簡単に作れるとして大ヒットしたそうです。
現代では、だし茶漬けも主流になってきていますよね。
お茶はもちろん、日本文化であり和食には欠かせない『だし』を使って作るだし茶漬けは絶品です。
ここでいう、お茶漬けは
お茶+ご飯
お湯+ご飯
です。
お茶は、ほうじ茶・緑茶をベースに使いますよね。
だしはカツオ・いりこ・あごなどを始め、最近では鳥ガラスープや白湯など様々なお茶漬けがあります。
魚介ベース
・ 鯛茶漬け
・ 鮭茶漬け
・ 刺身茶漬け
(残ったお刺身や新鮮なお刺身をお茶漬けで)
香の物ベース
・ 梅干し
・ たくあん
・ 高菜
・ 野沢菜(おススメ!!)
・ 塩昆布
挙げだすときりがないくらい、バリエーションが豊富ですね。
簡単で便利なお茶漬けでも、日本人ならではの素材や方法で美味しくという追求された数々です!
ここで一息!
お茶漬けも日本伝統の料理ですが…寒くなると食べたくなる「おでん」。これも日本ならではの料理ではないでしょうか。
そんな「おでん」に関する記事を載せておきますので、気になる方は合わせて読んでみてください。
お茶漬けの具材って?
ここまでは、歴史や定番のお茶漬け具材を並べてきましたが世間では、ビックリするようなお茶漬けも数多く作られているそうです。
筆者が おいしそうだ!! と感じたお茶漬けをリストアップしてみました。
気になったものはありますか?
魚介系 変わり種
・ ハマグリ
・ うなぎ
・ 焼きエビ
・ しじみ
・ カニ
・ たらこ
・ 明太子
・ 金華サバ
・ あゆ
・ キンメダイ
・ いくら
お肉系 変わり種
・ 炭火鶏
・ 厚切り牛タン
・ ささみ
・ 牛しゃぶ
その他 変わり種
・ ねばねば系(オクラ・やまいも・納豆)
・ 揚げ餅
・ 野菜(色々)
・ 根菜(れんこん・ごぼう・里芋)
貴方の好みが見つかりましたか?
やはり、だし茶漬けも多いということもあり魚介系が充実していますね。
とりあえず魚介系は何でも美味しい。
変わり種はお肉でしょうか。
お肉の脂とお茶&だしが合わさると、美味しいです!!
口の中をさっぱりさせてくれるので、合うのでしょうか。
お粥・雑炊・お茶漬けの違いって?
お茶漬けに似たもので、お粥・雑炊・おじやがありますがその違いって?
筆者も調べて知ったことがいっぱい詰まっていましたが、分かりやすく箇条書きにまとめてみましたよ!
・おかゆ Porridge
⇒おかゆはご飯と同じ要領で炊きますが、水分量を多くして炊いたもの。消化に良いことから、精進料理などにも使われています。
・雑炊 porridge of rice and vegetables
⇒ご飯にダシや具材を入れて煮込んだもの。お鍋の締めに良く作られますが、大きく違うのは炊いた米を使うのがお粥との違い。
・おじや
rice gruel seasoned with miso or soy sauce
⇒もともと、雑炊と同じ。室町時代の初期から宮中に仕える女房が使い始めたことがきっかけで、現代でも使われている。一種の隠語的な言葉で丁寧さを表すのに『お』を付けることがある。
番外編
・リゾット risotto
⇒生のお米をオリーブオイルやバターなどで炒めて白ワイン・ダシを入れて炊くイタリアの料理。生米のまま利用して具材とフライパンなどで仕上げる料理です。
似ていても、調理方法や生米か冷やご飯かの違いなど細かい!
しかし、れっきとした違う料理という事ですね。
ちなみに!
・お茶漬け boiled rice with tea
⇒炊いたご飯に、お茶・ダシをかけて食べる料理。
違いを知っていると、友人に自慢できますね!
外国人の反応は?
海外の人からすると、
ちょっと不思議な料理のようですが…
反応は意外とGOOD!というコメントが。
受けている理由は、まずは利便性。
早いというところが受けているそうですね。
あとは、朝食にぴったりという点。
国によって、朝ごはんの文化は違いますが朝からガッツリ食べたくない場合にいいかもしれないというレビューも。
中には、自国の日本料理屋で食べたことあるというレビューも発見!
あっという間に食べてしまって、味わう時間が無かったなんて声も。色々と探してみましたが、ネガティブなコメントはありませんでした。
食べたことないユーザーからは、食べたい!!!とのコメント多し。
これ、海外の方の中で流行るかも!?
雑炊といえば…
雑炊と言われるとイメージしてしまうのが、お鍋。美味しいお鍋の後にそのまま出汁を使って食べる雑炊が絶品です。
そこで、「お鍋」に関する記事も載せておきますので、気になる方はぜひ合わせて読んでみてくださいね。
海外にもあるの?
お茶漬け文化は、日本だけなのでしょうか。
海外にあるのか?とふと疑問に思ったかもしれません。
結論を先に言えば、お茶漬けと名前になっている料理があるのは日本だけかもしれません。
しかし、お粥となればどうでしょう?
台湾・香港・韓国など、実はお粥を好んで食べる方が多いのです。
日本にも、韓国料理店や台湾料理店などが数多く出店していますがそこにはお粥がメニューにあることが多いです。
日本のように、お粥+香の物という訳ではなく味の濃い具材を一緒に混ぜ込み食べます。
台湾では、ザーサイ・干しエビ・干し貝柱・パクチー・チャーシュー・ナッツなどの具材を一緒に混ぜて食べます。
これが美味しい!
お隣の韓国でも、具材を入れて食べます。
干しシイタケやアワビなどの海鮮、韓国のりなどを入れて食べています。
朝食として食べられることが多いので、その点では日本と似ていますね。
お茶漬けで栄養は取れる?
ここでは、栄養素のお話です。
お茶漬けというと、イメージするのはお茶とご飯とお茶漬けの素という絵でしょうか。
私たち日本人がイメージするお茶漬けは、そういったお茶漬けでしょう。
しかし、今までも話してきた通り利便性が高く簡単なので時間のない時には最適なご飯です。
でもそれだけで栄養は取れるのか?
残念ながら、十分な栄養は取れにくいです。そこで、おススメしたいのは色々な具材でアレンジすること!
ご飯+具材+お茶漬けの素+お湯
この掛け合わせで、バランスのよい栄養を取れるようにアレンジしてみましょう。
お茶漬けの素で味が決まっていますので、合いそうな野菜・魚・お肉などを入れてみましょう。
まとめ
いつの間にか定着していた、お茶漬けですが日本では平安時代から食べられていました。
しかもダイエットに進められていたというから、驚きました。
お茶漬けという料理ではななかったものの、そのルーツと言われる湯漬けと水飯。
やはり、簡単というところが昔からの共通点です。
歴史を振り返ってみると、今につながるルーツはあるべくしてあったという事ですので誰かが平安時代に、お湯+ご飯の掛け合わせをしなければ今この現代にお茶漬けは無かったかもしれないのです。
偶然に生まれたのかは分かりませんが、ちょっと不思議な話ですよね。
海外の人にも、体調がすぐれない時や時間のない時にぜひすすめてみましょう。
市販のお茶漬けの素も、ダシを利かせた味なのできっと好まれると思いますよ。

◇経歴
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪。
当初は1年で帰国するはずが、留学生活がとても充実していたため結果的に3年滞在。
その後は、外資系アパレルで英語を使う仕事に就き英語を活用し働く。
現在も英語のラジオやスポーツ実況などは英語で聞きつつ、英語力の維持に努めながら仕事に活かす。
◇海外渡航経験
オーストラリア3年留学。
現地のアパレル・レストランのアルバイト
その他、バリ・香港などの経験
◇自己紹介
高校卒業後にオーストラリアへ単身渡豪し3年滞在。
当初1年で帰国する気満々で渡豪するも現地の生活があまりにも楽しく、結局3年滞在するという自由人。
現地に永住するか悩んだ末、日本での社会人経験を積むべく帰国。
その後は英語を活かし、外資系アパレルなどで仕事をしつつこのコラムを執筆中。
邦楽より洋楽が好きで、留学の3年間で染みついた海外志向は抜けないねと友人に指摘される程わりと思考は海外向け。
美味しいもの・楽しいことが大好きな関西人で、人と喋ることも好きなくせに割と家にいるのが好き。