最終更新日:2019-07-07
英単語や熟語を多く勉強していても、英語の構文問題は苦手…という方は多いのではないでしょうか?
それは英語の勉強が足りないせいではなく、英語構文に関しての理解と練習が不足しているのかもしれません。
高校受験や大学入試などのために英単語や熟語を必死に覚えたとしても、いざ問題に出てくると英文法や構文が分かっていないから解けない。
そうして、英語が嫌いになっていく学生さんたちも多いです。
そもそも日本の教育では、英語の文法や構文に注目し、読解、英文解釈の学習に力を入れてきました。
それぞれ英語の勉強でどのような位置づけなのでしょうか?
構文問題が解けるようになるために、何を勉強するにしても、勉強内容に関する意義を理解しておかないと、効率の良い勉強はできませんよね。
この記事では、
英語構文がどのような位置づけにあるのか、
英語構文とは一体何なのか
を定義し、構文問題が解けるようになるような英語構文の勉強法、英語構文を勉強することによる効果やメリットに関して書いていきます。
英文解釈と文法と構文と熟語の違い
英語を勉強する上で、学習参考書などには英語構文というキーワードとともに、文法、熟語、英文解釈と様々なものを耳にします。
「文法は英語ですごく大事です。」
「熟語は覚える必要があります。」
「文法は絶対に勉強しなければなりません。」
「英文解釈に必要なのは…」
「英語構文をしっかり習いましょう。」
先生はもちろん分かって言っているのかもしれませんが、英語を学習する人にとっては、どれも全て同じように大切な要素に感じてしまうとともに、そのようなキーワードが増えるごとに、混乱と不安が増していきます。
どれも、同じように感じてしまうこれらは、どのような位置づけなのでしょう?
そして、どれが大切で、英語構文はどうして、どのように勉強しなければいけないのでしょうか?
まずは文法と構文の関係について解説していきます。
英語構文を理解するためには、まず英語の構造についてしっかりと理解する必要があります。
文法は、英語という言語を構成するルールで、構文は、英語の>「文」を構成するルールのことです。
このように説明すると、非常に似ていることが分りますね。
つまり、文法は英語そのものに関する様々な文法的知識を網羅しているもので、構文は「大文字」から始まって「ピリオド」あるいは「!」「?」で終わる一文の構成がどうなっているのかを示すものです。
例えば、There is a piece of cake on the plate.
(皿の上にケーキひと切れがあります。)という文章があったとします。
この時、この一文全体を見て、これはSVCの第1文型で、「on the plate」というのがMの修飾語・句・節にあたるものだと判断するのが英語構文です。
それに対して、文法的な視点でいうと、
「There is」
という形で始まる文章は
「~があります」
という意味であり、「on~」で「~の上に」というように文章に補足的意味を与えることができます。
そしてそのような文法が一つになって、この一文を構成しています。
したがって、
構文は文法の一部である、
文法は構文よりも広義での「英語のルール」を包括している
といっていいでしょう。
英文解釈や熟語に関して、それらの違いは分かりやすいと思います。
英文解釈は英語を読んで分かること、あるいはその力を伸ばそう!といった意味で使われます。
英文解釈の力を伸ばすには、文法や構文をしっかり理解している必要がありますね。
また熟語は、複数の英単語で構成されて、その英単語の組み合わせで特定の意味をなすものを指して言います。
・look for ~ (を探す)
・come across ~ (に偶然出会う)
・get better (良くなる)
・pick on ~ (をいじめる)
などがあります。
英語を話す上で構文の勉強は必要なのか
ここで疑問に思うのが、「英語構文ってどのくらい重要なのかな」といったことでしょう。
英語っていうのは結局のところ単語の連なりでできているんだから、構文、文法うんぬんは後ででもいいんじゃない?という意見の方もいるかもしれません。
ですが、英語構文を習うことは、何よりも重要なんです。
なぜかというと、英語は言語だからです。
日本語も言語ですね。
皆さん、今日一日のうちに口にしたセリフは全て、無意識にも日本語という言語の構文に則った文章ではなかったですか?
例えば、「私は英語を勉強します」というセリフの中で、英語にはない日本語独特の「(主語)+は、(目的語)を、(述語)」という構文を使っているんです。
普段何気なく口にするセリフ全てが、日本語の構文に沿ったものであるということは、英語も同じですよね。
とくに英語は、日本語でいう「て」「に」「を」「は」のように、それぞれの単語がどこについて、どのような役割をするのかガイドしてくれる「助詞」の種類や数が少ないので、「語順」は大切な部分になってきます。
いくら単語だけひたすら覚えても、構文に対する深い理解がなければ、英語を喋ることも、聞いて理解することも、書くこともできません。
ですから、英語を第二言語で学ぶ基本として、構文はしっかりと勉強しておく必要があります。
構文の勉強とはそもそも何からすればいいのか
英語の構文問題を解けるようにするには、まず文章の構文をとらえるようにしておく必要があります。
構文がとらえられるようになるには、SVOCMが分からないといけませんね。
SVOCMとは、英文を構成する要素のことを言います。
SVOCMと聞くと、苦手意識が強く鳥肌がたつ方が多いと思いますが、「S」「V」「O」「C」「M」それぞれ何を指しているのか覚えていますでしょうか?
S → 主語、句、節
V → 述語、句、節
O → 目的語、句、節
C → 補語、句、節
M → 修飾語、句、節
この5つの基礎要素が英文一文の中でどのように組み込まれているのかを理解しておく必要があります。
この5つの要素がどのように組み合わさって文章を成すのか気になるでしょうか。
複雑に見えますがたった5種類しかありません。
ぜひこのパターンを覚えて基礎文法・構文をマスターしましょう。
第1文型 |
SV |
I swim. |
第2文型 |
SVC |
I became a teacher. |
第3文型 |
SVO |
She hit me. |
第4文型 |
SVOO |
She gave him a chocolate. |
第5文型 |
SVOC |
He made me angry. |
大学受験の対策をしている人の中には「また5文型か・・・。」と思う方もいるかもしれませんね。
以下の例文で、それぞれどの文型に当てはまるのか、そして要素を見分けることができるでしょうか。
問題①
Before teaching others how to study English, you have to grow your own English skills first.
問題②
Being able to speak two different languages will broaden your horizons.
答え
問題① 第三文型
M 【Before teaching others how to study English】
S 【you】
V 【have to grow】
O 【your own English skills】
M 【first】.
Beforeは「~前に」という意味の前置詞で、Beforeからカンマ(,)にかけては後の文章を修飾する「補足」のような役割をしています。
文章の根幹になるのは
「you have to grow your own English skill first.」
の部分で、これが第三文型です。
問題② 第三文型
S 【Being able to speak two different languages】
V 【will broaden】
O 【your horizons】.
上記の文章と同様、第三文型です。
この文章のポイントはS(主語)の部分が長いところです。
いかがでしたか?
主語がどこからどこまでなのか、見極められましたでしょうか?
もしすぐに答えが出なかった、間違えてしまったという方がいましたら、基礎的な問題集の解説部分をしっかりと読み、問題演習を毎日解くようにしましょう。
また、問題演習は確認テストだと思って解くことをお勧めします。
構文のおすすめ勉強法
構文の勉強に費やすべき勉強時間は、目的や状況によって異なりますが、少なくとも「良問」や「良い構文」だと自分が感じる文にであったら、進んで文の要素SVOCに分けたり、どの文型に当てはまるのか考察したりするクセをつけるといいのではないのかなと思います。
そうすることで、英語構文に関する理解が深まります。
その他にも、より深く構文の力を付けたいと思ったら、どんな勉強をすればいいのか?
構文の力を高めるオススメ勉強法を以下にまとめました。
英語の文章を丸暗記
英語の丸暗記は構文理解にとどまらず、スピーキング、リスニング、英会話など実践的な英語力向上に役立つ、オススメの勉強法です。
英語を勉強する上では、焦りは禁物です。
自分にとって手ごたえのある、良問に出会ったら、そっくりそのまま丸暗記してしまうのがオススメです。
暗記することで、文章の構成と要素が深く理解できるので、次に同じような構文が出てきた時に、すばやく見つけることができます。
特に長文読解や英作文の問題では、「これが動詞で、これが名詞で・・・」などと見ている暇はありません。
また、先ほど登場した「There is a piece of cake on the plate.」という文では、「There is〜」で一つの意味(〜がある)を表しており、多くの英文に触れてきた人たちは
「“There is 〜”だから“〜がある”だね。」
と自然に訳せるかと思います。
これを繰り返すことで、自然と英語の構文が身に着くはずです。
英語の本を読む/洋楽を聴く
構文を参考書などで勉強しようとしても、作業が単調すぎて、なかなかモチベーションが上がらない…。
そんな方は、英語の本や音楽で構文を掴む練習をするのがオススメです。
音楽の歌詞などに、一度習った語順の構文が出てくると、「実際には本当にこうやって使われるんだ」と、再確認することができ、構文を進んで勉強しようとする意欲がわいてきます。
さらに、本を読むのが好きな方は洋書もおすすめ。
特に「ハリー・ポッター」シリーズのように易しい構文で読み切れるものがおすすめです。
あまり幼い子向けの絵本を選んでしまうと、内容自体に興味がわかないということも・・・。
内容に没頭しながら多くの構文に出会うことができる本を選ぶようにしましょう。
繰り返し英語の文を音読
先ほどの丸暗記と同様、英語を音読することもオススメです。
口に出して読むことで、黙読するよりもより集中して理解することができます。
さらに、音読すると自然と英語の「イントネーション」に力を注ぐことになり、どこで区切るのか、どこを強調して読むのかというのを考えているうちに構文への理解が自然と深まります。
しかし、たくさんの英語を読むことが大事だと言われても、どんな本や教材が自分に合っているのかわからない!という人もいるかと思います。
そんな人にはネイティブキャンプのオンライン英会話を利用してみることをおすすめします。
ネイティブキャンプの「デイリーニュース」教材では、最新のニュースを元に英語の学習ができますし、分からない表現は講師にすぐ聞くことができます。
何を読んだらいいか分からないという人も、毎日違うトピックが投稿されるので飽きることもないでしょう。
英語学習を始めたばかりの人は、比較的優しい内容のタイトルを選ぶようにするといいかと思います。
日本語で読んでも分からないものは、英語で読んでも理解できませんよね。
まずは自分の興味がある記事を選んで、分かるまで繰り返し勉強してみてくださいね!
最後に
いかがでしたでしょうか?
多くの人が中学生から英語を学んでいるにも関わらず、英語が話せないというのは、スピーキングのトレーニングが圧倒的に足りないからだと言われています。
また英語を学習する上で、動名詞や関係詞、関係代名詞、仮定法、to不定詞・・・など、多くの用語を覚えてきたかと思います。
しかしこれらの語句の意味を知っていても、使いこなすことはできていますか?
この記事で、皆さんが英語の勉強において構文の理解が非常に大切だということを再確認していただき、さらに英語の勉強に精を出して頑張っていただけたらと思います。

大学の卒業旅行で初めて海外に行ってから海外、特にアジアにハマりました。大学卒業後は、出版社に勤務しながら年に数回海外旅行をするという生活を送っていました。 しかし海外への憧れが捨てられず会社を辞めワーキングホリデーに挑戦するも英語力は上達しないまま帰国・・・。 その後独学で猛勉強し英会話をマスター。 現在は海外の魅力を伝えるべくブログ作成、また前職の経験を活かし語学関連のコラム作成、編集等を行っています。 趣味は筋トレ、ランニング。海外のマラソン大会に出場経験もあります。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.