
台湾旅行の定番として、必ず名前が挙がる人気観光地「九份(きゅうふん)」。赤提灯が灯る幻想的な街並みは、まるで映画のワンシーンのようで、初めて訪れる人もリピーターも心を奪われるスポットです。
本記事では、台北からのアクセス方法や夜景を楽しむベストタイミング、さらに効率よく巡れるモデルプランまで徹底ガイドします。台湾旅行を計画中の方は、ぜひ最後までチェックして、忘れられない九份旅行の計画の参考にしてください。
九份の魅力と見どころ
まるでノスタルジックな映画の世界に迷い込んだような雰囲気を醸し出す九份。昼と夜で異なる顔を持ち、訪れる人を飽きさせません。ここでは、初めての人でも必ず体験してほしい九份ならではの魅力をご紹介します。
台北から約30kmに位置する九份は、台湾北部の山間に位置する小さな街です。九份は台湾旅行において外せない観光地の一つで、その魅力はどこか懐かしく幻想的な雰囲気に包まれた街並みと多彩なグルメ、そして美しい景色にあります。かつて金鉱で栄えたこの町は、1989年の映画『悲情城市』の舞台として注目を浴び、現在では台湾観光の定番地として国内外の旅行者を魅了しています。
昼の九份は、山から望む景色や海を見渡せる爽快な風景が楽しめる一方、夜になると一気に表情が変わり、赤提灯が灯ることで幻想的な雰囲気が広がります。昼と夜でまったく違った顔を見せてくれるため、1日中滞在する価値があると言えるでしょう。
さらに、この町から眺める台湾の北海岸の景色も旅行者が感動するポイントです。「輕便路景觀平台」や、高台にある茶館からは海や山々が一望でき、夕暮れ時には幻想的な風景が広がり、一度目にしたら忘れられない光景を見ることができます。
九份は、映画『千と千尋の神隠し』に登場する街並みに似ているということでも人気があります。特に有名な「阿妹茶樓」は、赤い提灯が輝き、その姿が映画の油屋を彷彿とさせると有名です。夜には建物全体がライトアップされ、幻想的な雰囲気があります。
また、他にも「九份老街」や「九份茶坊」など、どこを訪れても映画の世界に飛び込んだような気分を味わえるのが九份の魅力です。実際には「千と千尋の神隠し」のモデル地として直接的な関係はないとされていますが、それでもこの街並みが映画ファンの心を掴んでやまない理由は一目瞭然です。
台北からのアクセス・所要時間ガイド
九份へ行く際にまず気になるのがアクセス方法。実は、九份は台北市内から日帰りでも十分行ける距離にあり、移動手段も複数あります。台北市内からどんな手段で行けるのか、迷わず行動できるようにチェックしておきましょう。
最も一般的なのは、台北駅から鉄道とバスを組み合わせるルートです。まず台湾鉄道に乗り、瑞芳駅までおよそ40分。瑞芳駅からは九份行きのバスに乗り換え、20分ほどで到着します。運賃も安く、ローカル気分を味わえるのが魅力ですが、休日や夕方はバスが混雑することもあるので、時間には余裕を持ちましょう。鉄道の本数は多いので、事前に時刻表を確認しておくと安心です。
ちなみに、台鉄に乗るならぜひ試していただきたいのが「台鉄便當(ビェンダン)」。日本でいう駅弁のようなもので、なかでも人気の「排骨便當(パイクーベンダン)」は、大きなスペアリブの唐揚げとご飯、野菜や卵が入ったボリューム満点のお弁当です。値段も70〜100元前後とお手頃で、車内販売や主要駅で購入できます。温かいまま提供されるので、九份への道中をもっと楽しくしてくれる小さな楽しみになります。
一方、台北市内から直接バスで向かう方法もあります。台北MRT忠孝復興駅近くのバス停から出ている基隆客運のバスに乗れば、乗り換えなしで約90分で九份まで向かうことができます。荷物が多い人や乗り換えが面倒な人には便利ですが、道路状況によって時間が変動しやすい点には注意が必要です。
また、空港から直接九份に行きたい方もいるかもしれませんが、残念ながらタクシーやチャーター車を利用しない限り、乗り換えなしかつ公共交通機関で向かうことはできません。桃園国際空港からはまず台北市内へ向かうのが一般的です。空港MRTで台北駅まで約35〜40分、そこから鉄道やバスを利用して九份へ行くのが王道ルートです。所要時間は合計でおよそ2時間ほどを見ておくと安心です。
もう一つの玄関口である台北松山空港は市内中心部に近く、MRTで台北駅までわずか15分程度で移動でき、その後は台北駅から瑞芳経由でアクセスできますので、乗り継ぎもスムーズです。
もし複数名で旅行している場合や、時間を効率的に活用したい方には、やや料金が高めになるもののタクシーの利用も選択肢のひとつです。台北市内から九份まではタクシーで約1時間、料金は1,200〜2,000元程度です。さらに、観光を含む専用プランをお願いすれば、約4,000元で自由度の高い旅も可能です。運転手に周辺観光地を案内してもらうこともできるため、贅沢な時間を楽しむことができます。
このように、九份へのアクセス方法は多彩で、どのルートを選ぶかによって旅の雰囲気も変わります。自分のスケジュールや旅行スタイルに合わせて、最適な移動手段を選んでみてください。
所要時間とモデルコースの紹介
「九份での観光は、どれくらいの時間を見ておけばいいの?」と悩む人も多いはずです。効率よく楽しむための目安とモデルコースをご紹介していきます。
九份の街自体はそれほど大きくなく、主要なエリアは半日でも十分に回れるので、このくらいの時間があれば、街並みを歩きながら有名なグルメや茶藝館、写真スポットを巡ることができます。九份は台北から片道1時間〜1時間半ほどの距離にあるため、往復を含めると半日〜1日を使うイメージでスケジュールを立てるのがおすすめです。
まず、モデルコースの一例として九份夜景を満喫したい方のためのプランをご紹介します。台北をお昼過ぎに出発し、15時ごろ九份に到着。明るいうちの時間帯に老街を散策し、屋台グルメを食べ歩きながら石段や路地を歩いて雰囲気を楽しみます。
その後、17〜18時頃からは茶藝館に入り、ゆったりとした時間を過ごしつつ、夕日から夜景へ変化していく様子を窓辺で眺めることができます。19〜20時に九份を出発すれば、台北に戻るのは夜21時頃になるので、限られた時間でもしっかりと九份の魅力を堪能できます。
一方で、時間に余裕がある人は、昼からじっくり観光するプランもおすすめです。午前中に台北を出発して昼過ぎに九份に到着すれば、人混みがピークになる前に老街を散策でき、比較的ゆったりと観光できます。
昼食に九份名物の芋圓スイーツや魯肉飯を味わった後、周辺の景観スポットや小さなギャラリーを覗きながらのんびり過ごし、夕方からは茶藝館で夜景鑑賞を楽しむことができます。帰りを遅めの時間に設定すれば、昼から夜まで九份の異なる表情を一度に楽しめます。
どちらのプランにしても、観光そのものに必要な所要時間は3〜5時間ほどが目安です。限られた時間で効率よく回るか、ゆったりと一日を使って楽しむかは、旅のスタイルや体力、旅行日数に合わせて選んでみてください。
混雑を避けるベストタイミングのヒント
九份は世界的にも人気の観光地です。そのため、時期や時間帯によっては、非常に混んでいることもあり、人混みをどう避けるかがポイントになっていきます。本セクションでは、快適に九份旅行を楽しむためのベストタイミングを見ていきましょう。
九份は、平日でも多くの旅行者が訪れ、特に夜は提灯に明かりが灯る時間帯を狙って人が集中します。細い石段や路地が入り組んだエリアなので、混雑すると歩くだけでも大変に感じることもあります。
ゆっくり九份の雰囲気を味わうためにまず狙いたいのは、平日です。台北から日帰りで訪れる旅行者は夕方以降に増える傾向があるため、昼下がりに到着すると比較的スムーズに街歩きを楽しめます。午後に散策し、夕暮れから夜にかけての街並みへと移り変わる瞬間を体験するのもおすすめです。
午前中もかなり空いていて、赤提灯が灯る幻想的な景色は見られませんが、観光客が少ない分、レトロな路地の雰囲気やお茶屋からの景色をのんびり楽しめます。混雑を避けたい方や、写真撮影をじっくりしたい方にはぴったりの時間帯です。
また、休日や祝日を避けることも重要なポイントです。地元の台湾人観光客も週末に多く訪れるため、混雑具合は一気に増します。もしスケジュールに余裕があるなら、平日に訪れるだけで快適さは大きく変わるでしょう。
夜景が有名な九份ですが、観光バスが到着する18時前後は人のピークになります。そこで、あえて夜遅めに訪れるという方法もあります。21時前後になると多くのツアー客が台北へ戻り、街はぐっと静かになります。閉まる店もありますが、しっとりとした夜の九份を味わうことができます。
おすすめスポット・グルメまとめ
九份を訪れたら、街歩きだけでなく、立ち寄りたいスポットや地元グルメも旅の大きな楽しみのひとつです。ここでは、九份でおさえておきたいおすすめのスポットやグルメをピックアップしてまとめます。
九份でまず立ち寄りたいのが「阿妹茶楼(あめいちゃろう)」。赤い提灯が軒先に灯る歴史ある木造建築の茶芸館で、階段を上った先からは九份の街並みと遠くの海を一望できます。店内は落ち着いた雰囲気で、台湾茶をゆったり楽しむことができ、観光の合間のひと息にぴったり。昼は山あいの景色を楽しみ、夕方から夜にかけては提灯に照らされた幻想的な街並みを眺めながらお茶を味わえる、九份ならではの特別な体験スポットです。
茶芸館は他にも「九份茶坊」や「水心月茶坊」などがあり、それぞれ趣が異なるので、気分や混雑具合に合わせて立ち寄るのもおすすめです。
また、九份の路地には「九份大發選物」や「亨利屋九份創始店」などの個性的な雑貨店やお土産屋がずらりと並び、手作りのランタンや台湾スイーツをモチーフにした小物、九份の風景を描いたポストカードなど、旅の思い出になるアイテムが揃っています。
さらに、グルメも九份の魅力です。名物のタロイモ団子「芋圓」は、もちもちした食感がクセになるスイーツで、「阿柑姨芋圓」は九份の中でも人気の行列店です。また、肉まんや卵入りの小さなおやつ「草仔粿」や香ばしい揚げ物「臭豆腐」も食べ歩きにぴったりです。
また、少し珍しいグルメを体験したい方は、「花生捲冰淇淋」がおすすめです。最近では台北の夜市でも食べられるようになりましたが、九份では定番の食べ歩きスイーツです。ピーナッツをたっぷりまぶしたアイスクリームを、薄く伸ばしたクレープ生地でくるっと巻いた一品で、食感も香りも楽しい食べ歩きスイーツです。さらにパクチーがアクセントとして加えられていて、ほんのり爽やかな香りが甘さを引き締め、クセになる味わいになっているので、ぜひ試してほしい一品です。
観光前の注意点と準備アドバイス
幻想的な九份の街並みを楽しむ前に、知っておくと安心なことがいくつかあります。ここでは、九份観光を快適に楽しむためのアドバイスや注意点をご紹介します。
まず、九份は年間を通して雨が多い地域として知られています。旅行当日の天気予報をこまめに確認し、防水対策を忘れないようにしましょう。雨具にはコンパクトなレインコートがおすすめです。傘を使うと人ごみの中では邪魔になる場合があるため、小雨程度であればフード付きのジャケットも便利です。
次に、歩きやすい靴を選ぶことも重要です。九份には石段や坂道が多いため、ヒールなどの安定しない靴は避けて、スニーカーや滑りにくい靴を用意するようにしてください。また、町自体が坂道の多い地形になっていますので、体力に不安がある場合はこまめに休憩を取るようにしましょう。
さらに、九份は観光地として整備されていますが、道幅が狭いためベビーカーや大きな荷物を持っての移動はやや不便です。荷物はできるだけ軽くし、両手が空くようにリュックなどを利用するのがおすすめです。
また、九份の屋台やお土産店は小銭が必要な場合が多く、両替や小銭の準備も重要です。クレジットカードが使えない店も多いため、現金を少し多めに持っておくと安心です。
最後に、トイレなどの施設の確認も大切です。特に初めて九份を訪れる方は、観光客向けに運営されている清潔なトイレの場所を事前に調べておくと良いでしょう。
まとめ
台湾を代表する人気観光地・九份は、アクセスのしやすさに加え、昼と夜で雰囲気がガラリと変わるノスタルジックな街並みや、ここでしか味わえないグルメなど、訪れる人を魅了するポイントがぎゅっと詰まった場所です。
時期によっては大変混み合う観光地ではありますが、少しの工夫や事前準備をするだけで、混雑を避けてより快適に楽しむことも可能です。
台湾旅行を計画中の方は、ぜひ九份を旅程に加えて、特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
◇経歴
31歳のときに「be動詞って何だっけ?」というところから勉強を始めました。年齢を重ねてからの学習に、難しさや焦りを感じている方の背中を押せたらと思っています。
◇英語に関する資格
TOEIC830点
◇留学経験
セブ島3か月、マルタ共和国2か月
◇海外渡航経験
マルタ共和国滞在中にイタリア人と仲良くなり、お家に招待いただきました。英語学習を始めたころ、海外とは無縁だった私にとって想像もしていなかった経験です。イタリア国内を案内してもらうだけでなく一人でベネチアやヴェローナなどを巡り、度胸もつきました!
◇自己紹介
元々勉強が好きではなかったので、英語も全くと言ってよいほどのレベルでした。でも「英語を勉強する!」と決めてからは、時には泣きながら時には貴重な経験を得ながら、毎日少しずつ努力をしてきました。
今では、英語学習の大切さを日々実感するとともに、一念発起した過去の自分に感謝しています。
これまでの努力を無駄にしないよう、今後も楽しく英語を勉強していきます。