オックスフォードとケンブリッジの違いとは?大学の特徴や魅力を解説

オックスフォード、ケンブリッジ、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

イギリスが世界に誇る最高峰の名門大学

オックスフォード大学
ケンブリッジ大学

この2校は「オックスブリッジ」と総称され、長きにわたり学術研究をリードしてきました。

一見すると同じように扱いになりがちな両大学ですが、実際には街の雰囲気や大学の制度、生活費の水準など、多くの点で違いがあります。

なお、両大学はいずれも私立ではなく「公立大学」に分類されますが、日本の国立大学とは仕組みが異なる点も特徴的です。

本記事では、様々な側面から両大学を比較しつつ、世界最高峰の学術機関たる所以に迫っていきます。

オックスフォードとケンブリッジの違い:街の規模や交通事情

両大学の比較を始める前に、それぞれの大学のキャンパスが置かれる街を紹介していきます。

まず、オックスフォードもケンブリッジも、大学の名前であると同時に、都市の地名でもあります。

双方とも学園都市として名高いですが、どのような共通点、相違点があるのでしょうか。

まずは簡単に3つの共通点から見ていきます。

1つ目は、歴史と文化が融合した美しい街並みです。

長い伝統と多様な文化が調和し、歩くだけで知的な雰囲気を感じられる点です。

2つ目は、どちらの街も学生が生活の中心となるコンパクトな都市であり、日常の移動がしやすい点も似ています。

3つ目は豊かな自然に囲まれているのも魅力のひとつです。

街のいたるところに緑や川が多くあり、自転車での移動が快適に楽しめる環境が整っています。

では、ここから3つの相違点に着目していきます。

1つ目は所在地と街の規模です。

オックスフォードは、イングランド東部、ロンドンから西へ電車で1時間ほどの場所に位置し、人口は約15万人。そのうち4万人が学生で、街全体の約4分の1を占めています。

一方で、ケンブリッジは、イングランド東部にあるケンブリッジシャー州の中心都市で、ロンドンから北へ電車で50分ほどの距離に位置しています。人口は約13万人。そのうち学生は約2万5千人で、街の規模はオックスフォードの方がやや大きめです。

2つ目の違いは、その街の得意分野です。

オックスフォードは「夢見る尖塔」という愛称があるほど、芸術性の豊かな街です。
多くの学者、科学者、芸術家、作家、映画クリエイターなどが、インスピレーションを受けてきた洗練された街並みを構えます。

ケンブリッジは、理系分野に強みを持っているため、エンジニアリングや技術産業の拠点としても世界的に知られています。
芸術的な雰囲気を感じられる一方で、最先端の研究や技術革新に力を入れている点がケンブリッジならではの特色です。

3つ目の違いは気候です。

オックスフォードは、比較的穏やかで典型的なイギリスの気候に近い環境です。

一方で、ケンブリッジは海に近いため湿度が高く、霧が発生しやすいのが特徴です。
そして、強い海風から自然の息吹を感じることができる特徴を持ちます。

以上が、二つの都市に見られる主な違いです。

オックスフォードとケンブリッジの違い:大学

どちらも大学として長い歴史を持ち、あらゆる分野で傑出した研究環境を持っているオックスブリッジ。

2026年版QS世界大学ランキング(https://www.edubal.net/edublog/b20250702-worldunirank/)では、オックスフォード大学は世界4位、ケンブリッジ大学は6位といずれも非常に高い評価を受けています。

そんな両大学の特徴をより際立せるため、3つの相違点を見ていきます。

1つ目は、大学設立の歴史です。

オックスフォード大学の設立は1096年に設立されたとされ、英語圏で最も古い大学の一つです。1096年はヨーロッパでは第一回十字軍の時代で、日本では平安時代にあたります。

ケンブリッジ大学は、1209年に設立されました。
元々、オックスフォード大学に在籍していた学生が分裂し、ケンブリッジ大学を作ったという歴史があります。1209年は、日本では鎌倉幕府が成立して間もない時期にあたり、年代を日本や世界の歴史に当てはめると、その古さがより実感できます。

2つ目に、学問分野、コース数に相違点があります。

オックスフォード大学は、4つのディビジョン、39のカレッジ、250を超えるコースから幅広い学問を提供しています。

哲学のイメージの強い同大学では「経済×哲学」のように様々な学問と哲学的思考を組み合わせた学びを受けられる点は特徴的です。
さらにケンブリッジ大学にはない「芸術学」が開講している点も魅力です。出身者には政治家が多く、政治や公共政策の分野に強い影響力を持ってきました。

一方ケンブリッジ大学では、6つのディビジョン、30以上の学部/専攻、65以上の学問分野を提供します。

理系分野全般に強みを持つ同大学は、研究成果を基盤とした技術革新やスタートアップ支援でも知られています。また、オックスフォード大学にはない建築学、獣医学を学べる点も特徴的です。また、卒業生には世界的な科学者や研究者が多く、特にノーベル賞受賞者の数は世界有数を誇ります。

3つ目の相違点は成績評価の方法です。

オックスフォード大学は、評価対象が初年度と最終年度の期末試験が主になっています。
特に最終学年の試験結果が大きな比重を占めます。

対してケンブリッジ大学では、毎年の期末試験が評価対象になります。
そして、最終的な評価の決定は毎年の期末試験の結果を総合的に判断した結果となります。

以上が、大学の側面から見る両者の相違点でした。

オックスフォードとケンブリッジの違い:物価

オックスブリッジの素晴らしさを感じたあなたは、そろそろ留学したくなる頃ではないでしょうか。

実際に留学するとなると、気になるのが生活費です。 そこでここからは、それぞれの街の物価について考えていきましょう。

結論から言えば、両都市の物価に大きな差はありません。ただし、若干ケンブリッジの方が物価高になる傾向です。

ただ、いずれの街もイギリス国内でも物価が高い部類に入りますが、ハイレベルなサービスを享受できる環境であることは間違いありません。

その上で、両者の物価比較を行っていきます。

【日用品】

オックスフォード ケンブリッジ
牛乳1L 1.4 1.3
米1KG 2.1 2.2
鶏肉1KG 7 8.2
飲料水1.5L 1.25 1.3

【その他の出費】

オックスフォード ケンブリッジ
外食
リーズナブルなレストラン
15 18
交通費 片道切符 2 2
ジム(月額) 32 45
携帯料金(月額) 13.6 11.4

単位:ポンド(1ポンド=200円)

以上が、主な生活費のイメージです。 やはり、東京都内の物価と比較しても決して安価ではないですね。

ただ、街全体の治安や利便性、充実したサービスを考慮すると、生活環境として十分に整っていると言えるでしょう。

オックスフォード大学・ケンブリッジ大学の共通点

ここからは大学そのものに焦点を戻し、オックスフォード大学とケンブリッジ大学が共通して持つ特徴を3点紹介します。

両校がオックスブリッジと総称される理由も、この共通点に表れています。

1つ目は、世界最高水準の評価と圧倒的な学習環境を備えている点です。

両大学とも大学評価ランキングにおいて常に世界TOP10に名を連ね、多種多様な分野を牽引する人材を数多く輩出している事実から、世界から最も評価を受ける大学であることは疑いの余地がありません。

その背景には、学生を支える圧倒的な学習環境がありました。

オックスフォード大学には、100を超える図書館があり、その多くが24時間の自習に対応しています。

中でも有名な図書館である「ボドリアン図書館」は、1300万を超える蔵書、17万種類以上のオンライン雑誌、150万以上の電子書籍を保有するマンモス図書館です。

ケンブリッジ大学も同様に、100を超える図書館を持ち、800万を超える蔵書からあらゆる専門分野の研究材料を提供しています。

更に、9つのミュージアム、180を超える言語学習の資料等、多方面で学生の研究、学びの深化をサポートします。

2つ目の共通点はカレッジ制を採用している点です。

オックスブリッジは、イギリスでも珍しい「カレッジ制」を用いています。

カレッジ制とは、複数の独立したカレッジが集合して大学を構成するスタイルのことを指します。

カレッジ毎にキャンパスや寮、カフェや図書館を保有し、学生の専攻分野研究を後押ししています。

3つ目に、教育方法の共通点を紹介します。

両大学共に、講義、授業、研究など分野に応じて適したスタイルでの学習+その道の専門知識を持ったアドバイザーとの1on1または2〜3人の少人数セッションで学びの環境を提供します。

週1回、1時間程度の少人数セッションで授業や研究での疑問点、エッセイやレポート執筆に関する助言をもらったり、興味ある分野のディスカッションを行います。

この制度を、オックスフォード大学では「チューターリング制度または、チュートリアル制度」、ケンブリッジ大学では「スーパービジョン制度」と呼びます。

以上が教育の観点からみるオックスブリッジの共通点でした。

双方共に、学生が限られた時間の中で最大限の学びを得られるよう、徹底したサポート体制を整えています。まさにこれこそが、オックスフォードとケンブリッジが世界トップ大学として評価され続ける理由といえるでしょう。

オックスフォード大学・ケンブリッジ大学への出願・留学について

オックスブリッジの街、そして大学の素晴らしさに染まってきたところでいよいよオックスブリッジへの留学を目指しましょう。

ここでは、両大学への出願方法からおおまかな受験スケジュールを紹介します。

まずはエントリー方法の共通点です。エントリーの際に下記の書類提出が求められます。

英語力証明書(TOEFL iBT or IELTSスコア)
成績証明書
志望動機書(英文エッセイ)
推薦状(2通)

次のステップからは他大学と異なる点があります。

まず、出願学部次第では独自の試験が課せられます。

独自試験は、ペーパーテスト、面接、またはその両方を含む場合があり、学部によって形式が異なります。

面接では、経歴や志望動機を問われるのではなく、与えられた課題について面接官と議論しながら解決に導くケーススタディ型が一般的ですので、あらかじめ入念な準備が必要です。

このような独自選考がある学部の一例は下記の通りです。

大学 学部
オックスフォード大学 エンジニアリング、物理学などの理系学部
哲学や経済学などの文系学部
ケンブリッジ大学 コンピューターサイエンス、エンジニアリングなどの理系学部、医学部など

これらの入試の出願時期についてです。

前提として、イギリスの大学は9月入学が主流となります。 それを踏まえて、出願受付が開始される時期の目安は入学年の前年10月上旬頃になります。

そして翌1月中旬には出願〆切となります。

つまり、進学準備として高校3年生の秋頃までには書類や選考の対策を済ませておく必要がありますね。

出願方法や入試内容は、学部や年度によって異なる場合があります。 そのため、更に詳しく知りたい方は逐一、大学の公式HPをチェックしてみてください!

まとめ

イギリスが世界に誇る2つの名門大学「オックスブリッジ」の比較はいかがでしたか。

街と大学が一体となり学生の勉学をサポートする両大学は、学問探求を目指す人々にとって理想的な舞台といえるのではないでしょうか。

そんな世界トップの環境で学問探求に励みたい、世界中の学生たちと共に成長したい、という思いを持つ読者の方が、オックスブリッジで自身の夢を叶える一歩を踏み出せることを願っています!

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