温暖な気候と雄大な自然から、ニュージーランドは移住先として注目を集めています。
「ニュージーランドに移住するための条件は?」
「ニュージーランドに移住するメリット・デメリットは?」
「ニュージーランドに移住するためのビザは?」
本記事ではこのような悩みを抱える方向けに、ニュージーランドに移住するための条件や移住のメリット・デメリットなどについて詳しく解説していきます。
本記事を参考にニュージーランドへの移住に関する理解を深め、ニュージーランドへの移住に役立ててくださいね。
ニュージーランドの基本情報
ニュージーランドは南半球に位置する島国で、広大な山脈やフィヨルドなど雄大な自然が特徴的です。
・人口: 約500万人
・首都: ウェリントン (Wellington)
・公用語: 英語、マオリ語
・通貨: ニュージーランド・ドル (NZD)
ニュージーランドは北島と南島の2つの大きな島と、周りの小さな島々から成り立っており、全体的に温暖な気候が特徴的です。
先住民族であるマオリ族の文化と、17世紀ごろから植民地にしていたイギリスの文化が混ざり合った独自の文化が育まれています。
貿易に関して第一次産品が輸出の半分以上を占め、世界市場に大きな影響を与える存在です。
ニュージーランド移住のメリットやデメリット
ここからは、ニュージーランドに移住する際のメリットとデメリットをそれぞれ解説していきます。
ニュージーランドに移住するメリット
ニュージーランドに移住するメリットは次の3つです。
・暮らしやすい文化や制度
・雄大な自然
ニュージーランドに移住するメリットの1つ目は、「多民族国家で移民の受け入れに寛容」な点です。
ニュージーランドでは欧州系やマオリ系、アジア系をはじめ世界中から多くの民族が集まります。
そのため日本人同士のコミュニティがあったり、移民同士で交流したりできる機会が多く、海外生活で陥りがちなホームシックなどの問題が生じにくいメリットがあります。
多民族国家であることも相まって、私たち日本人にとっても「暮らしやすい文化や制度」が整っていることが2つ目のメリットです。
ニュージーランドの公用語は英語であり、他の言語に比べるとコミュニケーションが取りやすいと言えます。
海外生活でストレスを感じがちな食文化に関しても、スーパーやレストランで多彩な国々の食事を取ることができ、日本人にとって暮らしやすい国です。
ニュージーランドの社会福祉制度や医療制度は世界的に見ても整っており、現地で怪我や病気になった際も安心して受診できます。
四季折々の雄大な自然もニュージーランドに移住する大きなメリットと言えます。
ニュージーランドでは山脈、フィヨルド、湖、森林、海など多様な自然を楽しめます。
人口よりも羊のほうが多いと言われるほどの牧羊国家でもあり、広大な牧草地にたくさんの牛や羊が放牧されている様子には異国感を感じるでしょう。
ニュージーランドに移住するデメリット
ニュージーランドに移住するデメリットは次の3つです。
・物価が高い
・仕事を探すのが困難
日本では24時間営業のスーパーやコンビニに加え、豊富な公共交通機関など日常生活において不便さを感じることはありません。
ニュージーランドの一部都市では公共交通機関が発達しているものの、郊外は自家用車でないと行けない場所が多く、コンビニはもちろんスーパーなども早い時間帯に閉まります。
オークランドなど一部の都市を除いて牧草地が広がる田舎であり、時間がゆったりと流れる反面、普段の生活に不便さを感じることもあるでしょう。
近年、物価が上昇傾向にあることもデメリットの1つと言えます。
特に住宅価格の上昇は顕著で、オークランドの中心地ではワンルームで月10万円以上の家賃がかかることも少なくありません。
食料品も含む全ての生活費が日本と比べて高いため、移住前にある程度の生活資金を貯めておきましょう。
仕事を探すことが困難な点もデメリットの1つです。
ニュージーランドは英語を公用語としており、現地での就労には高い英語力を求められます。
英語力に自信のない人は、農場などの英語を必要としない職業につくか、語学学校に通って英語力を高めるなどの対策が必要です。
ニュージーランド移住のビザ4種類について
ニュージーランドに移住するためのビザとしては、以下の4種類が一般的です。
・学生ビザ
・就労ビザ
・リタイアメントビザ
以下では、それぞれの特徴について1つずつ解説していきます。
ワーキングホリデービザ
・申請費用:100NZD
・ビザ手続きにかかる期間:1~3ヶ月間
・年齢制限:18~30歳
ニュージーランド移住を考える上で最も一般的なのがワーキングホリデービザです。
ワーキングホリデービザは、現地での就労・観光・就学が可能な自由度の高いビザで、18~30歳の若者を対象にしています。
申請自体にかかる費用はありませんが、観光税として2024年から100NZD(=1万円程度)が必要になりました。
手続きも比較的簡単で、1年間の渡航が可能なので多くの人から人気のビザです。
学生ビザ
・申請費用:100NZD
・ビザ手続きにかかる期間:2ヶ月程度
・年齢制限:なし
ニュージーランドの学校で3ヶ月以上の就学をする場合は、学生ビザの申請が必要です。3ヶ月以内の就学の場合は、学生ビザを発給する必要はありません。
学生ビザの取得者は現地でアルバイトすることも可能で、現地で勉強しつつアルバイトで生活費をまかなうことも出来ます。
学生ビザに関しても申請費用は無料で、観光税の100NZDのみ必要です。
ワーキングホリデービザに比べて取得要件が厳しく時間がかかりますが、海外で勉強したい学生にとっては魅力的なビザと言えます。
就労ビザ
・申請費用:ビザによって異なる
・ビザ手続きにかかる期間:1~3ヶ月間
・年齢制限:なし
就労ビザはワークビザとも呼ばれ、ニュージーランドにて特定の雇用主のもとで働けるビザです。
ニュージーランドの就労ビザは、雇用主との関係が強いことが特徴的で、雇用や仕事に変更が生じた場合、新しいビザ申請が必要になるケースもあります。
滞在可能な期間は職種によって異なり、2年間から最長で5年間までさまざまです。
就労ビザといっても職種や目的によってさまざまな種類があるため、自身にあったビザを選択しましょう。
リタイアメントビザ
・申請費用:750,000NZD以上の投資を2年間行うこと
・ビザ手続きにかかる期間:1~3ヶ月間
・年齢制限:66歳以上
リタイアメントビザとは、富裕層の高齢者向けのビザです。
年間75万NZD以上という高額な投資額に加え、年間6万NZD以上の不労所得や50万NZD以上の滞在資金など条件が非常に厳しいことが特徴です。
永住権について
これまで紹介してきたビザはどれも滞在期間が定められています。
最後にニュージーランドの永住権について、特徴と申請条件、種類について解説していきます。
ニュージーランドの永住権の特徴
ニュージーランドの永住権には次のような特徴があります。
・現地人と同様の社会保障を受けられる
・オーストラリアへの移住が簡単になる
一度ニュージーランドの永住権を取得した場合、その後国外に移住したとしても永住権は失効しません。
永住権の取得後も日本に住むことができ、ニュージーランドと両方の生活を比べられるのは魅力的ですね。
また、ニュージーランドの永住権を取得した場合、現地人と同様の社会保障を受けられます。
ただし、現地でしっかりと税金を納めた場合に限られるため、注意しましょう。
ニュージーランドの永住権の大きな特徴として、オーストラリアへの移住も簡単になる点が挙げられます。
ニュージーランドとオーストラリアの間では特別なビザが発行されているため、オーストラリアへの移住や現地での就労が容易になります。
ニュージーランド永住権の条件
ニュージーランドで永住権を得るには、年齢や健康状態などいくつかの条件を満たしている必要があります。
ニュージーランドで永住権を得るために最低限必要な要素は以下の通りです。
・健康:一定基準を満たす健康状態であること
・犯罪歴:犯罪歴がなく、国の利益に反する行動をしていないこと
・語学力:十分な英語力があること(IELTSやTOEFLのスコアで判断)
・経済力:ニュージーランドでの生活費を賄える程度の余裕があること
・雇用:仕事に就いている、あるいはニュージーランドでの雇用が見込めること
これらは最低限の要素であり、すべて満たしているからといって永住権が付与される訳ではないことに注意しましょう。
ニュージーランド永住権の種類
ニュージーランドで永住権を得る方法は複数存在しますが、以下の3つが代表的です。
・ファミリーカテゴリー
・雇用主スポンサーシップ
スキル・セレクションは、ニュージーランドで労働力を確保するために作られた制度です。
スキル・セレクションでは年齢、語学力、職歴などさまざまな要素をもとにポイントが与えられ、ポイントの合計額が一定の値を超えた場合に永住権が認められます。
ファミリーカテゴリーは、ニュージーランドに永住している親族がいる場合に利用できる方法です。
配偶者、扶養義務のある子供、祖父母や法的保護者を含む両親が親族として認められており、永住権取得には2年程度の期間がかかることもあります。
雇用主スポンサーシップは、ニュージーランドの企業をスポンサーとして申請する永住権です。
申請者とスポンサー企業にはそれぞれ要件が定められているため、事前に確認しておきましょう。
まとめ
本記事では、ニュージーランドに移住する条件や、移住のメリット・デメリットを紹介しました。
ニュージーランドへの移住にはさまざまな方法がありますが、その手段に応じて条件が異なるため、自身の目的や申請条件に合わせて適切な手段を選択しましょう。
ニュージーランド移住は、現地で生活がしやすいというメリットがある一方で、生活や仕事探しがしづらいというデメリットがあることも分かりました。
本記事を参考にニュージーランド移住に関する知識を深め、移住を検討する際の判断材料にしてくださいね。

◇経歴
ドイツのミュンヘン工科大学に留学。
英語で日本におけるサプライチェーンマネジメントについてプレゼンを行う。
◇資格
IELTS Academic 6.5
◇留学経験
・渡航先:ドイツ ミュンヘン
・留学期間 2024年4月~8月
・学校名:ミュンヘン工科大学
◇海外渡航経験
ドイツに約半年間留学。
留学期間中にヨーロッパ10ヶ国20都市以上を旅行。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
はじめまして、タニタニと申します!
現在大学4回生で、自身の留学経験を活かしてブログやライティング業を行っております。
英語や留学に関心のある方の一助となれるよう情報発信していきますのでよろしくお願いします!