「上」と一口にいっても「上の方」「上に乗っている」「最上部」などさまざまなニュアンスがありますよね。英語で「上」を表したい場合は、文脈や状況によって表現を使い分ける必要があります。
今回は、「上」や「下」を表すさまざまな英語表現を、使い方や例文とともに紹介します。
「上」英語表現
まずは、「上」を意味する英語を9つ紹介します。
Above
aboveは「~より上に」「~を超えて」といった意味を持つ単語で、物の位置、数や量、人の年齢、役職などに対して使われることが多いです。また、静止しているイメージがあり、onのように「接触」はしておらず、overのように「真上」にあるわけでもなく、単に上に何かがあるといったイメージです。
(ポイント:上に何かがあるイメージ)
The clouds are above the mountain.
山の上に雲が浮かんでいる。
(ポイント:数や量を表し「~以上」をaboveで表している)
Above 100 people were there.
100人以上の人がそこにいました。
On
onは「~の上に」を表し、何かの表面に接触している時に使います。onを使う際は、何かの上に乗った状態を指していることが多いです。
(ポイント:テーブルにお皿が接触している)
Put the plate on the table.
テーブルにお皿を置いてね。
(ポイント:彼女の力に頼る=彼女に乗っかっているイメージ)
She is someone you can really rely on when times get rough.
彼女は、あなたがつらい時期に本当に頼れる存在である。
Top
topは「一番上」を指す単語で、頂上や最上部などを表す場合に使われます。また、トップスターやトップスポットなど優れたものを指す時にも使われます。
(ポイント:一番上を指す)
Look at the picture at the top of the page.
ページの一番上の写真を見てごらんなさい。
(ポイント:トップアーティスト=優れたものを指す)
She is one of the top singers in Japan.
彼女は日本を代表する歌手です
Over
overは「〜の上に」「〜の上方に」「〜の向こう側に」といった意味です。覆いかぶさっていたり、何かを超えたりしている場合に使われます。また、overは位置関係や経路を表す際にも使用されます。
(ポイント:〜の上にを表す)
The beautiful moon is over the mountain.
山の上にきれいな月が出ています。
(ポイント:手で耳を覆っている)
I put my hands over my ears.
私は両手で耳をふさぎました。
Upper
upperは、「上部」「上半身」といった物や場所の上部を指す場合に使われます。
(ポイント:階級のなかの上部)
She is an upper-class student.
彼女は上流階級の学生です。
(ポイント:街の中の上部)
He lives in the upper part of town.
彼は街の上の部分に住んでいます。
Up
upの基本的な意味としては「上に・上へ」です。位置関係を示す「上側」「上部」「上の方にある」といった意味や、「上に行く」「上に移動する」「上を見る」などの動作を表す際にも使われます。
(ポイント:物の値段が上に移動するイメージ)
Prices will continue to go up.
物価は上がり続けるだろう。
(ポイント:時間が上に上がりきって終了する)
Time is up! Please put your pencil down and wait until the examination proctors collect your paper.
終了時間です!鉛筆を置き、試験監督が皆さんの用紙を回収するのをお待ちください。
Beyond
beyondは、「〜の向こう」 「〜を超越して」といった意味です。対象が何かの向こう側にある場合や、対象がはるか遠くにいる場合に使われます。
(ポイント:明かりは川の向こうにある)
We saw a dim light beyond the river.
川の向こうにかすかな明かりが見えた。
(ポイント:音楽は想像を超えたはるか遠くにある)
This music goes beyond the bounds of imagination.
この音楽は想像力の域を越える。
Over and above
over and aboveは、「に加えて」「の上に」を意味する表現です。元々存在するものに対してプラスに加えられたり、必要以上に加えたりするといった時に使われます。
(ポイント:従来のデザインに新しいデザインを加えるイメージ)
Moreover, its exterior design is so distinctively new that it's over and above the conventional pick-up trucks.
また、デザインも一新し、従来のピックアップ・トラックの常識を超えた新たなデザインを採用しております。
Above and beyond
above and beyondは「はるかに超える」を表すフレーズで、人が期待をはるかに超えて活躍した時や、何かが自分の期待以上だったときなどに使われます。
(ポイント:期待以上に活躍している)
A.How is the new guy doing?
新入りの調子はどうだ?
B.He's doing great. His work is above and beyond.
がんばってるよ。期待以上にいい仕事をしてる。
「下」英語表現
ここからは「下」の英語表現を7つ紹介します。
Under
underは「何かの下に」を表す単語であり、「下」と言われた時に一番最初に出てくる単語ではないでしょうか。また、「ある基準よりも下」というコアイメージもあるため、「〜未満」を表す際にも使います。
(ポイント:靴はテーブルの下にある)
Your shoes are under the table.
あなたの靴はテーブルの下にありますよ。
(ポイント:18歳を基準とすると、それより下)
She may be under 18.
彼女は18歳未満かもしれません。
Below
belowは、underと同じように「何かの下」「基準よりも下」を意味する英語表現です。underと異なる点として、belowは位置が真下にある物を指すわけではなく、距離がある場合に使います。さらに、「基準より下」を表す場合、underは「〜未満」を指すのに対し、belowは「〜以下」を指します。
(ポイント:アパートの下にカフェがある=距離がある)
There is a cafe below my apartment.
アパートの下にカフェがあります。
(ポイント:平均以下である=平均も含まれる)
My score was below average.
わたしの点数は平均以下でした。
Beneath
beneathは、underとほぼ同じ意味で、「何かの下」「ある基準より下」といった意味があります。違いとしては、beneathの方がunderよりもフォーマルなので、ビジネス文書や説明書などの書き言葉として使われます。
ちなみに、beneathを人に対して使う場合は、「地位が低い・劣っている」といったネガティブな意味になるので注意してください。
(ポイント:書き言葉で使われる)
The underground station is right beneath the building.
地下鉄の駅はその建物の真下にあります。
(ポイント:地位が低い=ネガティブな意味)
He is beneath her in rank.
彼は彼女より地位が低い。
Underneath
underneathも、beneathと同じくunderとほとんど同じような意味を持つ表現です。underとunderneathの小さな違いとして、underneathの方が「下」を強調したい時に使われます。
beneathとの違いとしては、beneathはフォーマルな表現ですが、underneathはカジュアルな場面で使われることが多いです。
(ポイント:海底のさらに下であると強調している)
The ship was found underneath the sea.
海底のさらにその地中から船が見つかった。
Down
downは基本的に「下へ」という意味ですが、品詞によって意味が少し異なります。副詞では「下へ」「下ろして」などの意味となり、形容詞として使うと「下への」「下りの」といったニュアンスになります。前置詞の場合は「〜を下って」「〜以来」を表すため、文脈を見て訳すようにしましょう。
(ポイント:その道を下って=前置詞)
The children walked down the street.
子どもたちはその道を歩いていきました。
Downward
「downward」は、「下向きの」や「下降する」といった意味の単語です。物の位置や方向が下に向かう場合や、状況や状態が悪化することを示す場合に使われます。
(ポイント:飛行機が下降=物の位置が下に向かう)
The airplane began to descend downward.
飛行機は下降し始めた。
(ポイント:利益は下降=状況が悪化する)
The company's profits have been on a downward trend.
会社の利益は下降傾向にある。
Bottom
bottomは、「下」というよりは「底」を意味する英語表現です。また、「一番下の」という意味でも使います。基本的に、物の最も下の部分や底面を指す際や、比喩的な意味では、物事の最下位や最低レベルを表す時に使います。
(ポイント:下ではなく底として訳すのが大切)
They found a bicycle at the bottom of the lake.
彼らは湖の底で自転車を見つけた。
(ポイント:at the bottomは具体的な場所を表す場合に使う)
Please write your name at the bottom of this paper.
この紙の一番下にあなたの名前を書いてください。
まとめ
今回は、英語で「上」や「下」を意味するさまざまな表現を紹介しました。文脈やシチュエーションによって使う表現が異なるため、その時々に応じて使い分ける必要があります。
この記事を参考に、実際に表現を使って「上」と「下」の英語表現をマスターしましょう。

◇経歴(英語を使用した経歴)
2018年 英語科高校卒
2022年 国際系学部卒
◇資格
TOEIC885点
◇留学経験
・2019年~2020年
→アメリカ 7か月 カリフォルニア大学リバーサイド校
・2016年
→オーストラリア 3週間
◇海外渡航経験
イギリス 2年半 在住
海外13カ国に渡航経験
◇自己紹介
英語学習記事を執筆するWebライターです。
オーストラリアとアメリカへの留学経験があります。
ここでは、経験を活かして留学にも興味を持っていただけるような記事づくりをします!
青年時代のイギリス在住をきっかけに英語に目覚め、高校・大学とともに国際系学科へ進学しました。
個人的にイギリス英語が好きで、ネイティブのように話せるよう日々学習中です。
皆さまに分かりやすい!興味深い!と思っていただけるような表現をしていきます。どうぞよろしくお願いします。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.