英語の基本多義語を学ぼう!受験や英会話で役立つ重要表現一覧

今日は、多義語について学習します。オンライン英会話やネイティブスピーカーとの日常会話で、「今出た単語は、私の知っている単語の意味とは違うな」と感じたことがある人はいませんか?英語にも日本語にも「多義語」と言われる言葉が存在します。

この記事では、英語学習で欠かせない「多義語」について説明します。

英語の多義語とは何か

「多義語」とは、1つの単語で2つ以上の意味を持つ単語のことを言います。

例えば、日本語でも「あめ」という単語があります。この「あめ」には、天気を意味する「あめ」と、キャンディを意味する「あめ」の2つの意味がありますね。皆さんは会話などで、この意味をどう判断し使い分けていますか?

きっと、発音や文脈で判断するでしょう。このように、英語でも1つの英単語に2つの意味が存在するわけです。英語の多義語は多いです。例えば、「book」と聞いて皆さんはどんなイメージをしますか?多くの人が最初にイメージするのは、「本」という意味ではないでしょうか。

しかし、「book」には、他にもよく使われる意味があります。「book」で「予約する」という動詞としてもよく使われます。他にも多くの「多義語」が存在します。一つ一つ例文も確認しながら学習していきましょう。

よく出る英語の多義語とその意味

多義語はたくさんあるので、ご自分でも調べてみることをおすすめします。「疑問に思った単語は調べる」を習慣化すると、どんどん英語力がつきますよ。

今日は、そんな中でも知っておくと便利な頻出の多義語とその意味を紹介します。今日扱う英語の多義語一覧です。

Set
Run
Take
Break
Lead
Tear
Wind
Bass
Bow

「Set」の異なる意味と使い方

「set」という単語は、カタカナ英語でもよく「セット」として耳にすると思います。飲食店やファストフードなどで、注文の商品をセットで選ぶイメージです。名詞で「set」には、実際そのような意味合いがあります。

I bought a set of stationery.
私は、文房具を1セット購入した。

一方、「set」には、動詞で「準備する」「置く」「設定する」「固まる」という意味でも使われることがあります。それぞれ、使い方を確認してみましょう。

Please set the textbook on the desk.
教科書を机の上に置いてください。
My children set their goals high.
私の子供は目標を高く設定した。
The fire sets concrete.
火がコンクリートを固めます。

他にも形容詞で「規定の、定められた」などと表現することもできます。

Students have set routines every day at the dormitory.
生徒は、寮で毎日定められたルーティンがある。

このように、品詞によって意味変化する単語は数多く存在します。このような単語に惑わされないようにするためのポイントは、英単語の中心、つまり核となる「コアミーニング」を理解しておくことです。このコアミーニングを知っておくことで、派生語にも柔軟に対応できるようになります。

例えば、この「set」のコアミーニングは、「何かを決まった場所に位置させる」といったものになります。このイメージができていれば、名詞でも動詞でも形容詞でも、使われる意味に納得がいくのではないでしょうか。

「Run」の多様な意味と文脈

「run」は中学英語でもよく使われるので、皆さんも知っているかと思います。「走る」という意味です。この「run」は、一般的に自動詞と言われていて、目的語をつける必要がありません。

そして、もう一つの意味が「経営する」という意味です。一見、全く意味が異なるように思えますね。「経営する」という意味で使われる「run」の後には、目的語をつけることが可能です。文脈からも、どちらの意味で使われているのかを判断できるでしょう。

「run」は、大学受験で頻出項目なことが多いようなので覚えてしまいましょう。このように、英語の多義語は大学受験でも出てきますので、受験生はマスターしてしまいましょう。

I run to school every day.
私は、毎日学校まで走ります。
My parents run a restaurant.
私の両親はレストランを経営している。

「Take」の複数の用法と例文

ネイティブスピーカーと話す時に難しいと感じるのが、この「take」という単語です。「take」をネイティブスピーカーは様々な意味で多様して使うので、注意が必要です。

そもそも、「take」には動詞で「座る」「乗る」「連れて行く」「持って行く」など様々な意味で使えます。頭は使いますが、便利な表現なのでマスターしたいですね。

Please take a seat.
席に座ってください。
Take your bags with you.
バッグを持っていきなさい。
Let’s take a train to the airport.
空港まで電車に乗っていきましょう。

日本語にすると全く異なる意味になりますが、英語のコアな意味は「取る」に変わりありません。「席を取って」「バッグを取って」「電車を(選び)取って」という具合です。

「Break」の異なる解釈と応用

「break」は名詞で「破損」「(少し休む感覚の)休憩」「中断」などの意味があります。

Shall we take a break and have some coffee?
少し休憩してコーヒーでも飲みませんか?

動詞になると「壊れる」「砕ける」「折れる」「割れる」と訳せます。

Watch out! This grass breaks easily.
気をつけて!このグラスは簡単に壊れます。

また、他動詞にもなり「〜を壊す」「〜を切断する」「〜を折る」などと使うこともできます。

I broke a vase that my mom likes.
私は、お母さんがお気に入りにしている花瓶を割ってしまった。

応用として、「break」は慣用句でも使われるので紹介します。「break into」は「侵入する」という意味になります。

A thief broke into my grandmother's house but she was out at the time.
泥棒がおばあちゃんの家に侵入しましたが、その時おばあちゃんは家にいませんでした。

「break down」は「 壊れる」「分解する」「分析する」という意味です。

My car broke down because it is old.
私の車は壊れました。理由は古いからです。

「break up」は「恋人と別れる」ことを意味します。

He and I broke up last week but I can’t forget him.
彼と私は先週別れましたが、私は彼を忘れることができません。

いずれもよく使われるフレーズなので、覚えておくと便利です。

発音と綴りに注意が必要な多義語

次に、発音と綴りに注意が必要な多義語を紹介します。同じスペルでも、発音の仕方によっては全く別物の意味になってしまいます。必ず単語の発音を確認しましょう。

Lead (リード / レッド)

「lead」は、「リード」と発音して使われることが多いです。意味は動詞で「導く」という意味です。しかし、これを「レッド」と発音した場合、名詞で「鉛」という意味に変身します。使いたい意味に合わせて発音できるようにしておきましょう。

Our leader promised to lead the team to victory.
私のリーダーはチームを勝利に導くと約束しました。
This pipe is made of lead.
このパイプは鉛で作られています。

Tear (ティア / テア)

「tear」は「ティア」と読むと「涙」を意味します。しかし、「テア」と読むと動詞で「破る」「引き裂く」という意味になります。

I was in tears because she left for Indonesia for her marriage.
私は彼女が結婚のためにインドネシアへ出発したので泣きました。
My cat tore my favorite pillow.
私の猫は、私のお気に入りの枕を引き裂きました。
※「tore」は「tear」の過去形です。

Wind (ワインド / ウィンド)

「wind」を「ワインド」と読むと「うねる」「屈折する」といった意味になります。これを「ウィンド」と読むと「風」を意味します。

The plants wind about the pole.
植物が柱にからみついています。
The strong wind broke the window of the house.
強風が家の窓を壊した。

Bass (ベース / バス)

「bass」は「ベース」と発音すると、男性低音などを意味します。よく音楽で「ベース」という言葉が使われますよね。もし、これを「バス」と発音したら、魚のスズキ、植物のシナノキのことを指します。

The man has a bass voice.
その男性の声は低いです。
I want to catch a bass next time.
私は次はスズキを釣りたいです。

Bow (ボウ / バウ)

「bow」は「ボウ」と読むと、「弓」「弓形に曲がったもの」のことをいいます。「虹」を意味する「rainbow」の「bow」も同じ読み方です。一方、「バウ」と発音すると「お辞儀をする」という意味の動詞で使うことができます。

My friend bought a new bow to play the violin.
私の友達はヴァイオリンを弾くために新しい弓を買いました。
Bowing is a part of Japanese culture.
お辞儀をすることは日本文化の一つです。

多義語を含む慣用表現

ここからは、多義語を使った慣用表現を紹介します。どれも、本当の意味を知らなかったというものばかりです。フレーズごとに覚えてしまいましょう。

Face the music

「face」は動詞で「直面する」です。直訳すると「音楽に向き合う」という意味にもなりそうですが、実は「潔く責任をとる」といった意味が正解です。どうして、このような意味になったのかは定かではありませんが、演奏会などでブーイングを受けても音楽に向き合うと言う意味からきているとも言われています。

他にも「face」を使った慣用表現は多く、「face off」で「対決する」、「face up to」で「〜に真正面から立ち向かう」などと表すことができます。

When teachers do something wrong, they have to face the music.
先生は何か間違ったことをしたら、その責任をとらなければならない。

Hold one's tongue

「hold」は動詞で「握る」の意味、「tongue」は名詞で「舌」を意味します。「舌を握る=言葉を発せない」という意味から「口をつぐむ」や「黙っておく」という意味で使うことができます。

Hold your tongue or I will call your parents.
口をつぐみなさい。さもなければ保護者に連絡をします。

Break the ice

「break」が「壊す」という意味なので、直訳すると「氷を砕く」という意味で使えそうに思うのですが、正しくは「話の口火を切る」「場を和ませる」という意味になります。

日本語でも「アイスブレイク」などといって、初対面の人との緊張をほぐすためのアクティビティをする際の名前として取り扱われています。この「break the ice」も、パーティなどで初対面の人が多く、冷たく重い雰囲気を打開するイメージからこの意味になったと考えられています。

Let’s sing some songs to break the ice!
緊張をほぐすために何か歌を歌いましょう。

Catch one's eye

「catch」は「捕まえる」という意味があります。「catch one’s eye」は「人の目をひく」「目に留まる」「目を奪われる」などと使いたい時に使用できます。具体的に2つのタイプがあり、人や物の見た目がよくて目に止まった時に使えます。

Her looks caught my eye.
彼女のルックスが私の目に留まりました。

その他の多義語

その他にも多義語は数えきれないほどたくさんあります。例えば、多義語として有名な単語に「fine=元気/罰金」「hot=暑い/辛い」「fire=火/解雇にする」などがあります。勉強しながら多義語に慣れていきましょう。

まとめ

英語の多義語について学習しました。いかがでしたか?覚える物がたくさんあって困ってしまいますね。英語 多義語 覚え方として、まずはよく使われる多義語から覚えることをおすすめします。

また、その単語のコアミーニング(核となる意味)を理解しておくと、実際の意味がわからなくてイメージで解決することもあります。文章や文脈から意味を知ることも多いので、文章で覚えてしまうのもいいかもしれません。多義語を覚えて、英語力を上げていきましょう。

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