英語を読み解くうえで欠かせない「副詞節」。時制の問題や見分け方について例文と共にご説明します!

副詞節, 英語学習, ネイティブキャンプ

英語を読み解くうえでしっかり理解しておきたい「副詞節」。副詞節を見分けるためにはいくつかのポイントをおさえておく必要があります。

本記事では、副詞節の基本と副詞節を導く関係詞について、例文を交えてご紹介します。

副詞とは

副詞節の説明に入る前に、「副詞(adverb)」の定義を再確認しましょう。

副詞は、名詞以外を修飾する役割を持つ品詞です。主に動詞を修飾し、その他にも形容詞や副詞、文全体を修飾します。

●動詞を修飾する

He walks slowly.
彼はゆっくり歩く
She speaks fast.
彼女は早く喋る
●形容詞を修飾する

The flower is so beautiful.
その花はとても美しい
●副詞を修飾する

The music was playing very loudly.
とても大きな音で音楽が流れていた
●文全体を修飾する

Unfortunately, he failed to pass the exam.
残念ながら、彼は試験に合格することができなかった

「名詞以外のいろんなものを修飾するんだな」と覚えておきましょう。

節とは

「節」とは、2つ以上の単語のまとまりの中に、「主語+述語動詞(S+V)」が含まれてるものを指します。主語+述語動詞が含まれない場合は「句」と呼びます。

「節」は、単語のまとまり全体で品詞と同じ働きをします。つまり、「副詞節」なら副詞と同じ働きをすると考えましょう。他に名詞節や形容詞節があります。

●名詞節
The problem is that she speaks very little Japanese.
          S   V

問題は、彼女がほとんど日本語を話さないということだ

*名詞節が「日本語をほとんど話さないこと」という補語として働いている。

●形容詞節
This is the restaurant that she was talking about the other day.
            S V

これがこの間彼女が話題にしていたレストランだ

*形容詞節が「レストラン」という名詞を修飾している。

副詞節とは

副詞節とは「副詞」と同じ働きをする節、つまり名詞以外の語句を修飾する節を指します。

When he awoke, the plane was about to land.
   S  V

彼が目覚めたとき、飛行機は着陸するところだった

*主語+述語動詞を含んだ副詞節が、後半の文章を修飾している。

注目したいのは接続詞の部分。副詞節は「接続詞+主語+述語動詞」という形を取るため、接続詞が出てきたら、その後につづく節の品詞を考えるようにしましょう。

副詞節のポイント

副詞節のポイントは以下の2つです。

ほとんどの接続詞は副詞節をつくる

ほとんどの接続詞は副詞節を導きます。副詞節には、「条件を表す」「時を表す」「原因を表す」などいろいろありますので、後ほどご紹介します。

時や条件を表す際は現在形に

「時」や「条件」を表す副詞節は、未来について話している文章でも現在形になるというルールがあります。

Let me know if he comes back.
彼が戻ってきたら教えてください
I’ll see you if I have time to visit Tokyo.
東京に訪れる時間があったら会いましょう

上記の例では未来のことを話していますが、ifにつづく副詞節の中では現在形を用いています。

Please let me know when he will be back.
彼がいつ戻ってくるか教えてください

対して、こちらの例では「彼がいつ戻ってくるか」という名詞の働きをしているため、whenにつづく節も未来形を用いています。

副詞節をつくる接続詞シリーズ

次に、副詞節をつくるさまざまな接続詞を見ていきましょう。

時を表す

when(〜する時に)
while(〜する間に)
before(〜する前に)
after(〜した後に)
since(〜して以来)
until(〜するまで)
as soon as(〜するとすぐに)
once(いったん〜すると)
When he visited her, she was in a meeting.
彼が訪ねてきたとき、彼女は会議中だった
While he was asleep, the film ended.
彼が眠っている間に、映画は終わってしまった
They left before the sun rose.
日が昇る前に、彼らは出発した
After a few days of training, they were sent to the field.
数日の研修の後、彼らは現場に派遣された
The neighborhood has not changed since he was a child.
彼が子どもの頃から、この近辺は変わっていない
I can't get anything else done until I finish my paper.
論文を書き終わるまで、他のことには手がつけられない
As soon as she got home, she turned on the TV to watch the breaking news.
帰宅するとすぐに彼女は速報を見るためにTVをつけた
Once you get started, you can manage to finish the task.
一旦手をつけさえすれば、タスクをなんとか終えることができる

場所を表す

where(〜するところに)
wherever(〜するところはどこでも)
The incident happened not far from where she works.
彼女が働いている場所からそう遠くない場所でその事件は起こった
Wherever you go, the skills you acquire will help you.
どこへ行こうとも、あなたが身につけた技能は助けになるでしょう

原因・理由を表す

because(〜なので、だから)
since(〜だから、〜ゆえに)
as(〜なので、〜だから、ゆえに)
He canceled his plans for this weekend because he heard the weather was going to be rough on Saturday.
土曜日は天気が荒れると聞いたので、彼は今週末の予定をキャンセルした
Since it's raining, I can't wash my car today.
雨が降っているから、今日は洗車ができない

目的を表す

so (that)(そのため)
in order that(そのため)
She put a small key in her diary so that no one could see it.
誰からも見られないように、彼女は日記に小さな鍵をつけた
She spoke slowly in order that everyone in the room might hear her.
部屋にいる全員に聞こえるように、彼女はゆっくりと話した

結果を表す

so…that〜(そのため、その結果)
such…that〜(そのため、その結果)

So…that〜で「とても…なので〜」と表現することができます。

The race was so tough that many people dropped out along the way.
あまりにも過酷なレースだったため、多くの人々が途中で脱落した

譲歩を表す

(even) though(〜にもかかわらず)
although(〜にもかかわらず)
even if (たとえ〜だとしても)
Although he was not in perfect condition, he still performed well in the marathon.
万全な状態ではなかったにもかかわらず、彼はマラソンで好成績を収めた
Even though he was not enthusiastic about the trip before he went, he enjoyed it more than anyone else.
行く前は乗り気でなかったにもかかわらず、彼は誰よりも旅行を楽しんでいた
Even if it is difficult, we should finish it.
仮に困難だとしても、最後までやり切るべきだ

条件を表す

if(もし〜ならば)
unless(〜でない限り)
in case(もし〜なら、万が一〜なら)
Let me know if you get a call.
電話が来たら教えてください。
Unless otherwise announced, classes will be held as usual tomorrow.
特にお知らせがない限り、明日は通常通りに授業を行います
In case the main entrance is closed, please enter through the back door.
万が一正面玄関が閉まっていたら、裏手の扉から入ってください

様態を表す

as(〜のように)
like(〜のように)
as if(まるで〜のように)
Do as you wish.
あなたの思うがままにしなさい
Like he said, the film was interesting.
彼が言った通り、映画は面白かった
He spoke as if he had seen it all.
彼はあかたも見てきたかのように喋った

制限・範囲を表す

as long as(〜だけずっと)
as far as(〜する限り)
Please stay as long as you like.
どうぞゆっくりしていってください
As far as I know, he has never been late.
私が知っている限りでは、彼は一度も遅刻したことがありません

まとめ

副詞節を見分けるには、副詞の役割や節の構造を理解するのが大事です。多くの接続詞は副詞節を導くので、接続詞ができたらあとにつづく文章の品詞を考えるようにすると、読解がスムーズになります。

また、「時・条件を表す副詞節は、未来の話題でも現在形を用いる」というルールを覚えておきましょう。名詞節、形容詞節、副詞節など、節にも品詞としての役割があります。節の役割を意識しながら英文を読むと、内容が理解しやすくなりますよ。

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