「おのおの」を意味するeachと、「すべての」を意味するeveyの違いがわかりますか。聞いたり読んだりするのは良いけれど、いざ使うとなったら迷ってしまいますよね。
「学生のときに習いはしたけど、eachとeveryの違いがわからない。」
「eachとeveryのどちらを選べばよいのか、わからない。」
そんな人も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではeachとeveryの違いやそれぞれの使い方について、例文を用いながら解説します。
eachとeveryの違い
eachとeveryには、次のような違いがあります。
everyは、集団への意識が強い
everyは、3つ(3人)以上の集団
everyが使えるのは、形容詞としてのみ
eachとeveryの共通する点は以下の3点です。
②単数扱いになる
③eachもeveryも形容詞として使える
eachの意味と使い方
eachは2つ(人)以上のもの(人)について、「それぞれ」「各々」と個々を指して言う時に使われます。
英英辞典では次のように説明されています。
引用:Oxford Dictionary of English
eachの用法は、代名詞、副詞、形容詞の3つです。それぞれ、詳しく解説していきます。
代名詞のeach
eachが代名詞として使われる場合は、「それそれ(の)」という意味でeach ofの形で使われるのが一般的です。
each of の後には、代名詞の目的格や、the+複数名詞が続きます。
each of the [one’s, these, those]+複数名詞
次のように、文脈から明らかな場合は、of ⋯は省略も可能ですが、of ⋯を使う方が一般的です。
B:Each (of them) is trying hard.
A:教育実習生の様子はどうだい
B:それぞれ努力しているよ
娘たちはそのハンサムな若者にそれぞれ魅せられた
形容詞のeach
eachが形容詞として使われる場合は、「それぞれの」「各々の」といった意味になります。
通りに面した家にはそれぞれ小さな庭がある
どの生徒にもそれぞれ言い分がある
後ろに単数名詞を置く点はeveryと共通しますが、everyは3つ以上、eachは2つ以上のもの(人)のうちの、個々を示している点に注目しましょう。
通りの両側に警官がいた
上記の場合、sideは2つしかないため、everyを使うことはできません。また、特に個々を強調したい場合には、each and everyを使って表現することもあります。
キャリアのためには、あらゆるすべての機会をつかむべきだよ
副詞のeach
eachは「それぞれ(が、に)」「各々(が、に)」の意味で副詞としても使われます。
これらの帽子はそれぞれ30ドルだ
eachが主語を強調するときは、次のような形を取ります。
be動詞/助動詞 + each
They were each given some money.(be動詞のあと)
彼らはおのおの、いくらかの金をもらった
eachが目的語を強調するときは、目的語の直後に置きます。ただし、 eachのあとに目的語やto doなどが続く場合に限ります。
ジョンは彼ら一人ひとりにいくらかのお金を与えた
アリーは彼らが階段を下りてくるのを一人ひとり手伝った
上記の場合to doが続かない場合はeachを使うことはできません。Ally helped them each.とはならない点に注意しましょう。
everyの意味と使い方
everyは3つ(人)以上のもの(人)について「すべての〜」「〜はどれ(だれ)もみな」という意味です。
英英辞典では以下のように説明されています。
(単数名詞の前に置いて、ひとつの集団の構成員それぞれについて、例外なく言及するときに使う)”
引用:Oxford Dictionary of English
eachは属する集団に対する意識が低く個々に注目する表現であるのに対し、everyは全体に対する意識が強く例外なくそれぞれの人(もの)を表しています。
everyの用法は形容詞のみであり、原則として単数扱いされるのが普通です。
「どの〜も」一般的な用法
every+単数名詞の形で「どの〜も」という意味の一般的な用法です。
everyは代名詞の前に置くことはできないため、注意が必要です。all「すべての」に似た表現ですが、allは複数扱いされる点が異なります。
(≒All houses in this area are large.)
この地区の家はみな大きい
その雑誌なら全号(どれも)持っている
彼が育てているのは、アスパラガスからズッキーニに至るあらゆる野菜だ。
「ありとあらゆる」every+抽象名詞
every+抽象名詞で「ありとあらゆる」「あらん限りの」のように、強調して表現することができます。
「抽象名詞」とは、目に見えないような事柄を表す名詞です。また、数えることができない不可算名詞なので原則的には単数形で表します。
彼が君のもとに帰るということを信じる、もっともな理由がある
マネージャは、彼にあらゆる機会を与えるつもりだ
わたしは次のテストで満点を取るために、あらゆる努力をしている
「〜ごとに」「〜おきに」を表す
everyは以下の形で頻度を表すことができます。
・ひとつおきに:every other + 単数名詞(日・週・月・年など)
電車は40分おきにやってきます。
私が定期購読している雑誌は、隔週で届きます。
英語では、exersise every three daysと言うとき、「運動をしない2日+運動をする1日」をひとまとまりにします 。「3日に1度」という日本語が近い表現です。
「3日おきに運動する」と日本語で表すと、運動をする日の間に「3日間の運動をしない日をはさむ」という意味になります。英語と日本語の違いに注意しましょう。
オリンピックは、4年に1度開催される(=3年おき)
部分否定「誰もが〜な訳ではない」を表す
not⋯every 〜の形で、「どの〜も…というわけではない」という部分否定を表すことができます。
彼らはすべての質問に答えたわけではない
彼らはすべての質問に答えられなかった
すべての学生が試験に受かったわけではない
どの生徒もその試験には受からなかった
まとめ
eachもeveryも形容詞として「それぞれの」のように使え、単数扱いになると言うルールも似ているため、混合しやすい単語です。
上記の違いでイメージしやすいのは「集団を意識するかどうか」でしょう。ある一定量の集団に対して例外なく言及するときにはeveryを使い、一人ひとりに注目して言及するときにはeachを使うようにしましょう。
また、副詞や代名詞のeachを使いこなせるようになると、英会話の幅も広がります。英語学習でも、積極的に使ってみることをおすすめします!
◇経歴
・四年制大学の英語専科を卒業
・アメリカ通信高校の卒業を目指す生徒のコーチング1年
・都内進学塾にて英語講師(早慶クラス担当)3年
・東京のインターナショナル幼稚園にてスクールマネージャー3年
・公立中学校英語科教諭4年
・小中学校のALT(外国籍英語指導者)の補助、英語通訳(現在)
◇資格
・TOEIC 880点
・英検準1級
◇海外渡航経験
留学経験はありませんが、インターナショナル幼稚園でのスクールマネージャー時代は、同僚の先生はみんなネイティブ。
日本人スタッフも生徒もオールイングリッシュだったため、海外のような環境で勤務していました。
◇自己紹介
こんにちは!ライターの横石あいです。留学経験はありませんが、日常英会話は問題なし!
今まで英語に関わる仕事にかかわりながら、英語力を磨いてきました。
こちらの記事では、30年以上の英語学習歴を活かして「今日から使える英語フレーズ」をわかりやすく解説しています。
ネイティブキャンプさんのような学習ブログやオンライン英会話を利用すれば、ネイティブと会話できるほどの英語力は身に付きますよ!
一緒に英会話力アップを目指しましょう。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.