「evidence」と「fact」の違いは?例文や類義語も紹介

Evidence、fact、ネイティブキャンプ

日本語でも英語でもビジネスシーンでよく使われる、「evidence(エビデンス)」と「fact(ファクト)」。どちらも「証拠」のような意味で使うことが多いですが、これら2つの単語の明確な違いがいまいちわからないという方も少なくないのではないでしょうか?

日本語にすると、「evidence」は証拠、「fact」は事実という違いがあり、「証拠」と「事実」ではビジネスシーンにおいて用途が少し異なります。また、他にも似たような意味の単語があるため、あわせて覚えておくのがおすすめです。

そこで今回は、「evidence」と「fact」の違いや例文、類義語を紹介していきたいと思います。ぜひ最後まで読んで参考にしてください!

「evidence」の意味

まずは、「evidence」の意味から見ていきましょう。

「evidence」をケンブリッジ辞書で調べてみると、以下のような説明がされています。

“one or more reasons for believing that something is or is not true:”

何かが真実か否かを信じるための1つまたは複数の理由

“anything that helps to prove that something is or is not true:”

何かが真実か否かを証明することを助けるいかなるもの

ケンブリッジ辞書より英文引用)

例えば、会議の中でAさんとBさんが何かについて、言った言わないの口論をしているとします。Aさんは「そんなこと言っていない」、Bさんは「いや、あなたは言った。証拠として録音した音声がある」となった場合、Bさんの持っている録音音声が「evidence」となります。

身近なところで言うと、「Go To トラベルキャンペーン」とコロナウイルス感染者増加の関連性です。

コロナウイルス流行によって受けた、観光業界の経済的ダメージを回復するために行われたキャンペーンですが、開始からしばらくして感染者数が大きく増加しました。しかし、キャンペーンと感染拡大の関連性を示す「エビデンス」はないということが発表されています。

これらのように、何かに関する主張があり、その主張の説得力が増す材料として示される証拠や根拠、検証結果といったものが「evidence」となります。

「evidence」を使った例文

There’s a rumor that he stole some money from the company. I’m not sure if it’s true or not because there’s no evidence of it at this point.

彼が会社のお金を盗んだという噂があります。現時点では何の証拠もないので、私はそれが真実かどうかは定かではありません。

There’s no evidence that I did that. I was actually at home with my wife at that time. I’m completely innocent.

私がそれをやったという証拠はどこにもありません。実際にその時は妻と家にいました。私は完全に無実です。

I’m thinking about suing my boss for bullying. I always record conversations with him as evidence.

私は上司をいじめを理由に訴えようと考えています。私は証拠として彼との会話をいつも録音しています。

I don’t remember anything about that. Can you show me any evidence that can show that I said that?

それについては何も覚えていません。私がそれを言ったということを示せる何か証拠を見せてもらえませんか?

Is there any evidence that Go To Travel campaign is relevant to the current spread of infections?

GoToトラベルキャンペーンが現在の感染拡大と関連があるという証拠は何かありますか?

「fact」の意味

次に、「fact」の意味を見ていきましょう。

「fact」をケンブリッジ辞書で調べてみると、以下のように説明がされています。

“something that is known to have happened or to exist, especially something for which proof exists, or about which there is information:”

起きた、または存在するとわかっているもの、特に証拠が存在する、または情報があるもの

ケンブリッジ辞書より英文引用)

上記からわかることは、「evidence」は真実か否かを証明するためのものに対して、「fact」は単純に起きていることや存在する「事実」そのものという点です。

例えば、AさんがBさんの車を傷つけてしまったとします。さらに、その現場は防犯カメラで録画されていました。この場合、「fact」と「evidence」の関係は以下のようになります。

fact:AさんがBさんの車を傷つけたこと

evidence:その現場を録画した証拠となる動画

また「fact」は想像や推測を混じえずに、事実のみを捉え、そこをベースとして今ある課題や問題をクリアにしていくのにも使われます。日本語でも「事実に基づいたという意味」で「ファクトベース」という言葉がよく使われます。(英語だと「fact-based」

例えば、A社が全面的にテレワークを導入した結果、生産性が導入前に比べて大幅に落ちたとします。この場合、生産性が落ちたという「fact」をもとに、どのように改善できるかを考えていくことが重要になるでしょう。

これらのように、起きている・存在している物事だけに目を向ける事実そのものが「fact」となります。

ちなみに、「the fact that 〜」のように、事実の内容をthat節の中で言うことが多いので、覚えておきましょう。

「fact」を使った例文

What do you think about the fact that a lot of people are addicted to their smartphones these days?

近年たくさんの人たちがスマホに依存しているという事実をどう思いますか?

You should explain it based on the fact. You don’t have to say about what hasn’t happened yet.

事実に基づいてそれを説明したほうがいいですよ。まだ起きていないことについて言う必要はありません。

I know the fact that she is no longer our manager, but I still can’t believe it.

彼女はもはや私たちのマネージャーではないという事実は知っているが、まだそれを信じることはできません。

I don’t think that our new product is that attractive. In fact, it hasn’t sold a lot since it was launched.

私たちの新商品が魅力的だとは思いません。事実として、発売されて以来たくさんは売れていません。

I was told that I would get promoted in April, but as a matter of fact, the company went bankrupt before that.

4月に私は昇進すると言われていましたが、実際のところ、その前に会社が倒産しました。

「証拠」や「根拠」の類義語4選

最後に、「証拠」や「根拠」の類義語を4つ紹介したいと思います。

①proof

②basis

③foundation

④reasoning

①proof

「proof」は「evidence」にかなり近い意味です。

「evidence」に比べると、「proof」のほうがより揺るぎなく結論的な証拠になります。

I have proof that he did that.

私は彼がそれをやったという証拠を持っています。

②basis

「basis」は、何かを発展させることになる、ベースとなる事実や考えを意味します。

要するに、「basis」がないとそれが成り立たない、土台となる物事のことです。

We should come up with a new idea on the basis of the sales.

私たちは売上をベースとして新しいアイデアを考えるべきです。

③foundation

「foundation」も「basis」と似たような意味で、何かのベースになっている考えや事実を意味します。

主張の根拠となる土台として使われることも多い単語です。

You shouldn’t say that without any foundation.

根拠もなしにそんなことを言うべきではありません。

④reasoning

「reasoning」は、理由や主張に紐づく証拠への言及です。なぜ証拠に関連性があるのかを、はっきりと述べることを意味します。

「reason」と似ていますが、「reasoning」はどちらかというと推論、「reason」は実際の理由だと考えると覚えやすいでしょう。

Your reasoning sounds perfect, but there’s a point I don’t agree with.

あなたの言及は完璧に聞こえますが、1つ同意できない点があります。

まとめ

では、本記事のまとめです!

evidence:真実か否かを証明するための証拠や根拠

fact:起きている・存在しているという事実そのもの

いかがでしたでしょうか?一見同じように見える「evidence」と「fact」ですが、2つには明確な違いがあることがわかったと思います。

実際に会話をする際は、まずは意識をしながら使い分けることで、次第に自然にできるようになっていきます。

もし一人で練習するのが難しい方は、ネイティブキャンプのオンラインレッスンも活用し、講師と話しながら身に付けましょう!

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