「can」と「be able to」の違いはある?使い分け方を詳しく解説

「can」と「be able to」の違いはある?使い分け方を詳しく解説

「can」と「be able to」はどちらも「〜できる」と学びますよね。しかし、日本語にするとどちらも同じ意味なので、どう使い分けたら良いかわからないという方も多いのではないでしょうか?実は、「can」と「be able to」にはいくつかの違いがあります。状況によって使い分けないと、ネイティブスピーカーにとっては不自然な響きになってしまうこともあるのです。

そこで今回は、「can」と「be able to」の違いはある?「can」と「be able to」の違いを使い分け方も含めて詳しく解説していきたいと思います。例文も混じえているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね!

「can」3つの異なる用法

「can」と「be able to」の違いを知る上でも、まずは「can」のおさらいをしておきましょう。「can」には、以下に挙げる3つの異なる用法があります。

  • 能力的に「できる」
  • 可能性的に「できる」
  • 許可として「しても良い」

それぞれ詳しく見ていきましょう。

能力的に「できる」

能力的に「できる」の意味の「can」は、英語学習者にとって最も馴染みがあるのではないでしょうか?

例えば「一輪車に乗れる」や「トラックを運転できる」など、何かをする能力がある場合に使われます。

I can speak Japanese, French, and English.
私は日本語、フランス語、英語を話せます。

※この例文はcanの用法のためのものであり、実際の英会話ではI speak Japanese, French and English.とするほうがベターです。

She can type so fast.
彼女はとても速いスピードでタイピングできます。

He can read a lot of difficult Chinese characters.
彼はたくさんの難しい漢字を読むことができます。

可能性的に「できる」

「can」には、可能性的に「できる」という意味もあります。

能力の話ではなく、「このテーブルをあそこに置ける」「今夜は遊びに行ける」など、物理的や時間的に可能なのかといった状況でよく使われます。

I can stay here until 10 pm.
午後10時まではここに滞在できます。

I can’t hear and see you.
あなたの声と顔が見えません。(オンラインでのレッスンやミーティングなどでの不具合時に)


I can go to your apartment tomorrow, but I have to leave by 11 am.
明日はあなたのアパートに行けますが、午前11時までに出なければなりません。

許可として「しても良い」

「しても良い」という言い方も、「can」を使って表現できます。誰かに許可を与えるときによく使われるので覚えておきましょう。Can I XX?として相手に許可を得るときにも使われますね。

You can get off work at 5 pm today.
今日は午後5時に仕事を切り上げても良いですよ。

You can watch TV after doing your homework.
宿題をした後でテレビを見て良いですよ。

You can call me anytime you want.
私に電話したいときはいつでもしてきて良いですよ。

「be able to」の用法

「can」の用法を学んだところで、次は「be able to」です。

「be able to」も確かに「できる(能力的に)」という意味で使われます。しかし、「can」に比べるとやや堅い響きに聞こえるため、友人たちとのカジュアルな会話ではあまり使われません。

「can」の代わりに「be able to」を使う場面として考えられるのは、就職面接、目上で気を遣う人、よく知らない人などに受け答えするときです。

カジュアルに話すのはよろしくないと思うような相手であれば、響きを堅くするために「be able to」を使うことは不自然ではありません。逆に言えば、カジュアルな日常会話の中で使うと、よそよそしかったり、不自然に聞こえたりするので注意しましょう。以下の例文でcanと比べてbe able toが硬めの表現という違いをみてみます。

I'm able to speak 5 languages.
私は5つの言語を話せます。

I'm able to develop smartphone applications.
私はスマートフォンアプリの開発ができます。

I'm able to design websites.
私はウェブサイトをデザインできます。

can/able toの違いは、able toをcanに差し替えると友達などへの会話に変化することで分かります。

主語が人の場合は「can」

「can」と「be able to」の違いとしてもう1つ知っておくべきことは、「can」は主語を問わず使えますが、「be able to」の主語は基本的に人や生き物になることです。
そのため、物や事をが主語になるときは「can」を使うので注意しましょう。

それは有益なものになりうる。
誤)That is able to be beneficial.
正)That can be beneficial.

このスピーカーは車の中だけで使用できます。
誤)This speaker is able to be used only in a car.
正)This speaker can be used only in a car.

主語が何かでcantとbe able toの違いが明確になる例は知っていれば使い分けが容易にできるようになりますね。

「can」以外の助動詞を使う場合は「be able to」

カジュアルな会話では「can」が使われることが多いとご説明しましたが、実は文法ルール的に「be able to」でないと成り立たないケースがあります。
というのも、「can」は動詞を補助する助動詞です。助動詞は他にも「will / would」「may / might」などがあります。

「can」以外の助動詞は使いたい、と同時に「できる」とも言いたい。そんな状況は多々出てくると思います。例えば、「できるだろう」と言いたいときに、「will」と「can」を組み合わせれば良いと考える方もいるでしょう。

しかし、英語の文法上、基本的に助動詞を2回続けることはできません。助動詞の後は動詞の原型が来るのがルールです。つまり、「will」と「can」を一緒に使うことができないのです。そのルールを破らないために使えるのが「be able to」になります。

あなたは英語を話せるようになるでしょう。
誤)You will can speak English.
正)You will be able to speak English.

あなたは無料でその美術館に入場できるかもしれません。
誤)You might can enter the museum for free.
正)You might be able to enter the museum for free.

のようにすれば、文法ルールを守りながら表現できます。

なお、助動詞の後は動詞の原型が来るということは、「be able to」は「be」が原型なので、「助動詞 + be able to + 動詞の原型」になるので注意しましょう。

過去形「できた」の使い方は注意が必要

ここまでは現在形と助動詞を使った場合の「できる」の言い方を紹介してきましたが、ここからは過去形での「できた」と表現する際の注意点をお伝えします。

まず、「can」の過去形は「could」です。「could + 動詞」で「〜できた」と言うことができます。また、「be able to」を過去形で言うには、「be」の部分を過去形にすればOK。つまり、「was / were able to 動詞」で「〜できた」と表現できます。

しかし、以下の二つでは使い方に大きな違いがあります。

  • could
  • was / were able to

「could」の使い方

「could」を使って「できた」と言う場合、身に付けた能力を使って過去に継続的にできていたことを意味します。

「継続的に」というところがポイントで、一回きりの「できた」には基本的に「could」を使わないので注意が必要です。

例えば、「子どもの頃はピアノを弾くことができた。」という文章であれば、継続的にできていたことを意味するので「could」を使うのが適当です。

一方で、「大きい雑草を力づくで抜くことができた。」という文章だった場合、雑草を抜くことができたのは一回きりのことなので「could」は使えません。

「was / were able to」の使い方

「was / were able to」は「could」と対照的で、一回きりの「できた」という状況を言うときに使います。継続的にできていたことについて「was able to」を使うと、やや不自然な響きになるので注意しましょう。このableとcanの違いについて理解している日本人はそう多くないかもしれません。

例えば、「壊れていたパソコンを自分で直すことができた」という文章であれば、パソコンの修理は一回きりのことなので「was / were able to」を使うのが適当です。

一方で、「若いときはもっとお酒を飲むことができた」という文章では、ある程度の期間はお酒をたくさん飲めたはずなので、どちらかというと「could」のほうが自然な響きになります。

「could」と「was / were able to」の違いを例文でチェック

最後に、「could」と「was / were able to」の違いがより理解できるよう、いくつか例文を紹介したいと思います。

I could run faster when I was a student.
学生のときはもっと速く走ることができていました。

I was able to find the best answer for that.
それへのベストな答えを見つけることができました。

I could stay up all night when I was younger. I can’t do that anymore now.
若かったときは夜通し起きていることができました。今はそんなことはもうできません。

I wasn’t able to unlock my smartphone for some reason.
スマートフォンのロックを解除することがなぜかできませんでした。

canとbe able toの違い まとめ

いかがでしたでしょうか?「can」と「be able to」の違いを理解してもらえていたら幸いです。canとbe able toの意味の違いや使い分け方を学んだら、あとは実際に会話の中で使いながら身に付けていきましょう。

まずは、canとbe able toの違いにおける意味を理解し、その先にcanをcouldに変化させたときのbe able toとの違いを身につけて使えるようにする、そんな段階を追った上達を感じられると英語学習へのモチベーションもアップします。

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