「徐々に/だんだん〜になる」の英語表現!より自然に表現するには

「徐々に/だんだん〜になる」を英語で表現するには

「徐々に/だんだん〜になる」の英語表現!より自然に表現するには

「徐々に」、「だんだん〜になる」というように、少しずつ何かが変化してきた様子を表す表現は英語にはいろいろあります。

例えば、「それほどではなかったけど、だんだんそのような状態になってきた」「そうではない状態から少しずつ変化してきた」「そうではない状態から少しずつ変化しつつある」というような場合に使える便利な言い回しです。普段の会話、ビジネスの場面で使われる「だんだん」や「徐々に」の英語表現はご存知ですか?

ネイティブスピーカーが使う自然な表現を、さっそく解説していきます。

1:getting~

まず「状態が変化している場合」を表す「getting」を使った表現を見ていきましょう。

「だんだん〜になっている」「〜になってきた」「〜してきた」という意味の「be getting+形容詞」

「be getting+形容詞」で「だんだん〜になっている」「〜になってきた」「〜してきた」という意味を表します。

他の時制と比較して「be getting〜」の持つニュアンスを見てみましょう。

例えば「疲れている」という言葉を例に見ると、過去のことなら「 I was tired.(私は疲れていた。)」、現在のことなら「I'm tired.(私は疲れている。)」となります。

では、例えば仕事をしすぎて「だんだん疲れてきた」、歩きすぎて「だんだん疲れてきた」と今の変化を表すにはどうすればいいでしょうか。この場合は、「be getting」を使って表し、「I'm getting tired.(私はだんだん疲れてきた。)」と表現します。これが「なってきた」の英語になります。日常的な会話で使う表現ですね。

「be getting」のように「get」を現在進行形にすることで、「〜になってきている」または、「〜しているところ」という「今の変化」を表現することができます。いろいろな場面で使える便利な表現です。

では具体的な場面を想定して例文を挙げていきましょう。

体型や年齢など、少しずつ状態が変化している時

My father is getting old. 

私の父は年をとってきた。

I’m getting fat. 

だんだん太ってきた。

変化している感情を表現する場合

I’m getting sad.

悲しくなってきています。

「sad」の部分を「happy(嬉しい)」「nervous(緊張する)」「angry(怒る)」などの感情を表す言葉に変えていろいろ表現できます。相手との会話、または物事をみたり感じたりするなか、気持ちの変化が起こっています。

I’m getting happy to hear that.

それを聞いてだんだん嬉しくなってきています。

She’s getting nervous.

彼女は緊張してきている。

He’s getting angry with her attitude.

彼は彼女の態度に怒ってきている。

天気や気温などが変化する様子を表す場合

It's getting hot. 

だんだん暑くなってきた。

「hot」の部分を「cold(寒い)」「dark(暗い)」「muggy(蒸し暑い)」などの天気や気候を表す単語に変えることができます。

It's getting cold. 

だんだん寒くなってきた。

It's getting dark. 

だんだん暗くなってきた。

It's getting muggy day by day.

日に日にだんだん蒸し暑くなってきた。

「蒸し暑い」は他にも「humid」、じめじめするは「sultry」、蒸し暑くて暑苦しい「sticky」などの言い方もあります。天候についての話題はスモールトーク(世間話)にとても役立つのでぜひ役立てましょう。

「be getting+形容詞の比較級」を使うことも多い

「be getting」の後の形容詞は比較級を使うこともできます。「形容詞の比較級」を使うことで、変化の様子が強調されます。「段々と」「徐々に」の状態を表す英語ということになります。

She's getting better.

彼女は徐々に良くなっている。

My younger brother is getting taller.

私の弟は背が高くなってきています。

My grandmother's right leg is getting worse.

おばあちゃんは右足が徐々に悪くなってきています。

This drama series is getting more interesting as time passes.

このドラマシリーズは時間が経つにつれて、どんどんおもしろくなっています。

「be getting+形容詞の比較級 and 形容詞の比較級」で、より「だんだん」を強調

「だんだん」の英語でぜひ覚えたいパターンを紹介しましょう。形容詞の比較級を「and」でつなげると、「だんだん」と変化しつつある状態がよりアクティブに表現ができます。

In winter, the weather is getting colder and colder.

冬は、気候が日に日に寒くなる。

It's getting warmer and warmer. Spring is almost here!

だんだん暖かくなってきています。もうすぐ春ですね!

A typhoon is coming. The wind is getting stronger and stronger.

台風が近づいています。風がどんどん強くなってきています。

2:I have come (grown) to V~

「〜が徐々に〜になった」「〜が〜になってきている」という意味の「I have come to+V(動詞の原形)〜」と「I have grown to+V(動詞の原形)〜」を紹介しましょう。

このフレーズは「最初はあまり〜ではなかったものがだんだん〜になっている」という意味を表す言い方です。

動詞の部分には、「like」(好き)、「know」(知る)、「appreciate」(感謝する)「realize」(気づく)、「understand」(理解する) 、「believe」(信じる)などの動詞がよく用いられます。

I have come to like the movie more than ever.

私はその映画がますます好きになった。

I have grown to like Vietnamese pop these days.

私は最近ベトナムのポップスが好きになっています。

I've come to like studying English.

私は英語を勉強することがますます好きになった。

I’ve grown to know about politics.

私は政治について知りたくなってきました。

They have come to know math well.

彼らは数学がよく分かるようになってきた。

I didn’t like him at first, but I've grown to like him.

最初は彼のことあまり好きじゃなかったんだけど、だんだん好きになってきたの。

He has come to appreciate his friends.

彼は友達のありがたみを知るようになってきている。

I've come to realize the world situation.

世界情勢についてだんだんわかってきました。

She has come to understand English at last.

彼女はついに英語を理解するようになってきた。

I've come to believe it might be a good thing.

私はそれが良いことだったと思えるようになった。

3:little by little

「少しずつ」「だんだん」という意味を表すフレーズに「little by little」があります。類語としてgradually(徐々に・次第に・だんだんと)が挙げられます。

「getting ~」や「I have come (grow) to V ~」で紹介した文章に「little by little」をつけて、「少しずつ」「だんだん」というニュアンスをより強調することができます。

I’m getting sad little by little.

少しずつ悲しくなってきています。

I have come to like the movie little by little.

私はその映画が少しずつ好きになった。

他にも以下のような使い方があります。

My English skills are improving little by little.

私の英語のスキルは少しずつ進歩しています。

The population of the country is increasing little by little.

その国の人口は少しずつ増えています。

また「little by little」と同じ意味に「gradually」があります。こちらの方が少しフォーマルな言い方になります。

It's gradually getting hotter.

だんだん暑くなっている。

「徐々に好きになる」の英語表現

「徐々に好きになる」ということを表すフレーズには、他にも「grow on someone」や「acquire taste for」といった言い方があります。

「何かをすればするほど、良さがわかる」というニュアンスの「grow on someone」

「grow on someone」は、最初はそんなに好きでなかった、あまり良いと思わなかったものが、だんだんその人(someone)の中で興味や関心が高まってきて、いいなと思えるようになってくるようなイメージです。

注意しなければいけないのは、このフレーズを使う場合は、「好きになるモノ(対象物)」が主語になることです。

This movie has grown on me.

この映画は見れば見るほど好きになった。

World history has grown on her.

彼女は世界史がだんだん好きになってきた。

I think it will grow on him.

彼は徐々にそれを好きになると思う。

This is the kind of book that grows on you.

これはあなたがだんだんはまる本だと思う。

I didn't like my job at first, but it has grown on me.

最初、仕事は嫌いだったけど、だんだん好きになってきた。

苦手な食べ物や飲み物の味がだんだん好きになった時に「acquire a taste for」を使う

子どもの頃はピーマンや人参が大嫌いだったのに、大人になってからあの味が大好きになったというような人は多いのではないでしょうか。

そのように前は味が苦手で食べられなかった、飲むことができなかった物がだんだん好きになってきた場合に「acquire a taste for」を使います。

「acquire a taste for」の「for」の後には、「natto(納豆)」「beer(ビール)」など名詞をつけます。

I've acquired a taste for natto.

だんだん納豆が好きになりました。

I've acquired a taste for drinking.

だんだん酒が好きになってきている。

「徐々に/だんだん〜になる」を流暢に使いこなそう

いかがでしたか?「徐々に/だんだん〜になる」を使いこなして「だんだん変化する」様子を伝えてみましょう。

英語力をアップさせて、流暢に使いこなすには、音読暗唱が欠かせません。短いフレーズをスムーズに話せるように何度も繰り返す学習法を取り入れましょう。