ネイティブスピーカーが話しているところや、洋画・海外ドラマなんかを見ていて“chill” という言葉を聞いたことがありますか?日常会話の中で、かなり出てくる表現なので、聞いたことがあるという人も多いでしょう。
ですが、実際にどうやって使うのかはいまいちわからない……なんて人もいるかもしれませんね。しかし、本当によく使われる表現ですから、マスターできれば自然な英語に一歩近づくはず。
そこでこの記事では、”chill” にどういう意味があるのかを、日常英会話で使われる範囲で詳しくご紹介していきます。これを参考にすれば、”chill” という単語を使いこなせるようになるでしょう。
「Chill」の基本的な意味
まずは、”chill” という単語がどんな意味を持っているのか、英和辞書を参考にご紹介します。
“Chill” の代表的な意味は、下記のとおりです。
・冷たさ、肌寒さ ・悪寒、寒気 ・恐怖 ・重苦しさ ・冷たさ ・よそよそしい ・冷える ・冷ます ・落ち着く ・くつろぐ ・かっこいい
Chillの意味はこれ以外にも色々とあるのですが、こうして見ると “chill” には冷たい感じの意味が含まれていることがわかるでしょう。このニュアンスで考えるとき、反対語に値する言葉はwarmth(暖かいこと・暖かみ)になります。
日本語でも冷蔵庫の話をするときに「チルド」という言葉が使われますが、あれは “chilled” が語源 となっていて、冷えている状態を表しています。
もちろんこうした「冷たい」「寒い」というような意味でも “chill” はよく使われます。
ですが、毎日の会話で聞く “chill” は「落ち着く」「くつろぐ」という意味であることが多いでしょう。これは “chill” という単語の元々の意味ではありませんが、英語圏全域でよくネイティブスピーカーに使われているスラングの一種です。
今回はそのスラングである“chill” にフォーカスして使い方をご紹介していきます。
カタカナ英語で聞く「チル」と意味は似てる?
“Chill” を使った表現をご紹介する前に、日本人がカタカナ語として聞く「チル」の意味についても触れてみます。主に若い人のTwitterや個人のブログなどで「チル」という言葉が使われるようになってきているようですが、カタカナ英語の「チル」はどうやら、上記ですでにご紹介したスラングの “chill” と同じ意味で使われているようです。例えば「チルする」とは、のんびりする・まったりする・くつろぐことを指します。
つまり、「くつろぐ」「落ち着く」という意味ですね。もう少し自然な日本語で言うなら「まったりする」「のんびりする」という感じかもしれません。
このカタカナの「チル」は英語のヒップホップの “chill out” が語源になっているようで、「チルしてる」「チルってる」という感じで使われているようです。
Chiiの場合は英語と日本語をうまく組み合わせつつ、元の意味もちゃんとキープした良い若者言葉かつスラング&カタカナ英語ですね!(カタカナ英語の中には元の英語の意味とかなりズレてしまっているものもあるので……)
「Chill」を使った日常会話でよく使われる表現
ではここからは、「落ち着く」「くつろぐ」などの意味で使われる “chill” が、実際にどのように使われているのか例文フレーズとともにご紹介していきます。
Chill
ネイティブスピーカーに “How are you doing?(どうしてる?)” や “What are you doing?(何してる?)” と聞くと、”Just chilling” なんて答えが返ってくることがあります。
これは、動詞の “chill” を進行形にした形ですが、もし誰かが “Just chilling” と言った場合、それは「ダラダラしてるよ。」というような意味になります。特に何をすることもなくのんびりダラダラしている姿をイメージできます。
では、この意味で使われる “chill” の例文をいくつかみていきましょう。
(例文2)
I’ve been working very hard today. Can’t wait to go home and just chill.
(日本語)
今日はずっとよく働いてるんだ。早く家に帰ってゆっくりしたいよ。
「ゆっくりする」という動詞として使われているので、それほど難しくはありませんよね。
友達を誘うときにも使われる表現ですが、そのときは「一緒にだらだらしよう」というニュアンスの他に、日本語で言う「遊ぼう」というニュアンスも含まれます。ちなみに “hang out” という表現も、「遊ぼう」という意味で使われるので、一緒に覚えておくと便利ですよ。
そしてここで1つ注意。
「家でNetflixでも見てゆっくりしようよ」なんて友達に言いたいとき、”chill” を使うのはおすすめできません。と言うか、友達を誘う文句としてNetflixは使わない方が良いでしょう。
この日本語を英文にすると、下記のようになります。
Would you like to watch Netflix and chill at my place?
(うちの家でNetflixでも見てゆっくりしない?)
一見普通に家で映画でも見るというお誘いに見えますが、これを異性の友達に言ってしまうと、誤解されてしまうでしょう。相手が本当にただのお友達なら怒らせてしまうこともあるかもしれません。
何故ならこの表現は、「家でそういうことをしよう」と暗に誘っているスラングだからです。”Netflix and chill” と言ってしまうと、本当にダイレクトにそういうことを意味しているそうですから、気をつけてくださいね。
もしも家で映画を見ようと誘うときには、”chill” とは言わず単に「映画を見よう」と言った方が良いでしょう。
Chillax
“Chill” の発展系として、”chillax” というスラングもよく使われます。
これは、”chill” と “relax” をくっつけた言葉で、Chill & Relax という意味ですね。まあ、それほど “chill” 単体と意味は変わりません。”Chill” と言われたときも “chillax” と言われたときも、だらだらしているのは同じです。
使い方もほぼ同じなのですが、例文を見てみましょう。
この文章の “chillax” を “chill” に変えてもあまりニュアンスは変わりません。言葉遊びのようなものでしょう。
人によっては、”chill” ではなく “chillax” を好んで使う人もいます。
Chill out
最後にご紹介する“chill out” も、ここまでご紹介した “chill” や “chillax” と同じような感じで使われる表現です。しかし、この “chill out” には別の使い方もあるので、その別の使い方をご紹介します。
と、こんな感じで怒っていたり慌てたりしている人に “chill out” というと、「落ち着いて」という意味になります。こちらの表現もよく使われるので、一緒に覚えておくと表現の幅が広がりますよ。
Chillの意味と使い方 まとめ
Chillの意味には「冷たい・寒い」や「落ち着く・くつろぐ」がある。
Chillは「チル」と似たニュアンスでネイティブスピーカーが使う表現である。
日常英会話でよく使われるものとしては「chill」「chillax」「chill out」がある。
今回は日常会話でよく使われる “chill” というスラング表現についてご紹介しましたが、自分でも使えそうでしょうか。この表現はスラングですから、フォーマルな場面では使えません。ですが、友達同士なら問題なく使える表現なので、ぜひどんどん使ってみてくださいね。
ネイティブキャンプの講師相手でも、使ってしまって大丈夫な表現です。機会があればレッスン中にも使って練習してみましょう

◇経歴
・英日翻訳および翻訳校正
・Webライター(ジャンル:英語・留学・旅行など)
・英会話講師
・カスタマーサポート/コールセンター(イギリスおよび日本・英語使用)
・カフェ店員(イギリス)
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇留学経験
・イギリス:約10ヶ月(ロンドン内語学学校)
・グアテマラ:約3ヶ月(アンティグア内語学学校)
◇海外渡航経験
・イギリス:合計5年弱(内1年10ヶ月ワーホリ)
・グアテマラ:合計9ヶ月
合計50カ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で翻訳者兼Webライターとしてフリーランスをしています。これまで手がけた記事は1万記事以上。翻訳経験は通算7年位になります。
21歳の頃語学留学で渡英し、その後ワーホリビザ等を取得し、数年ロンドンで働いていました。
グアテマラへのスペイン語留学経験もあります。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.