海外ドラマ『スーツ』で英会話学習しよう!セリフを解説

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アメリカで2011年から2019年まで放送され、大ヒットとなったリーガルドラマ『SUITS(スーツ)』。日本でもテレビや動画配信サービスで放送されたほか、2018年には日本版リメイクが放送されたことで話題を呼びました。

本記事では、『スーツ』のあらすじや人気の理由、セリフから学べる英語表現などをご紹介します。ぜひ英会話学習の参考にしてくださいね。

1.『スーツ』って何?

スーツのあらすじを簡単にご紹介します。舞台はニューヨークで、シーズン9まであります。ニューヨークのマンハッタンにある大手弁護士事務所で働く敏腕弁護士のハーヴィー。一匹狼で部下を持ちたがらない性格ですが、所長のジェシカの勧めでアシスタントを採用することになります。

面接をするものの、つまらないヤツしか来ないと嘆くハーヴィー。そんななか、マリファナの運び屋まがいの仕事をしていたマイクが訳あって面接会場に飛び込んできました。マイクが持つ「一度目にしたものはすべて覚えられる才能」をハーヴィーは見抜き、弁護士資格がないのにもかかわらず採用することに。2人は数々の訴訟に挑んでいきます。

次々と難しい訴訟を解決していく様子は爽快で、最後には必ずどんでん返しが起こるストーリに魅了される人が多いようです。

2.『スーツ』の英語のセリフで学習しよう

スーツはリーガルドラマであるためビジネス英語や法律用語が使われており、やや難しいと感じる方もいるかもしれません。しかし、セリフを一つひとつ噛み砕いて理解することで、英語のレベルアップを図れるのでぜひチェックしてみてくださいね。今回は、敏腕弁護士ハーヴィーとアシスタントとして働くことになったマイクのセリフをご紹介します。

2-1.ハーヴィーのセリフ

ハーヴィーのセリフには、以下のようなものがあります。

"You wanna lose small, I wanna win big.
小さく負けようとせず、逆転を狙え。"

「wanna」は「〜したい」を意味しますが、同じ意味を持つ「want to」と比較すると、よりカジュアルなシーンで使われます。「win big」は「派手に勝つ、大勝する」という意味であることから、このセリフでは「逆転する」の意味で使われています。

"If you can't think for yourself, maybe you aren't cut out for this.
分からないなら弁護士は無理だ。"

「think for oneself」は「独自の考えがある、自主性がある、自分で考える」という意味です。「cut out for」は「何かをするのにふさわしい人物である、〜に向いている」という意味の慣用表現で、今回のセリフのように否定形と一緒に使われることが多く、「〜にふさわしくない、向いていない」を意味します。

"Now, no matter what time I get in, nobody questions my ability to get the job done.
今じゃ何時に来ようが誰も俺の能力を疑わない。"

「no matter ~ 」は「〜に関係なく、たとえ〜しようとも」という意味で、「no matter what」「no matter how」の形でよく使われます。「get in」は「到着する、入ってくる」という意味の熟語で「no matter what time I get in」は「たとえ何時に到着しようとも」という意味です。後半に出てくる「get ~ done」は「〜をやり終える」という意味の慣用表現で「get the job done」で「仕事をやり終える」という意味になります。

"You can pay me later. I've got to go, gentlemen.
支払いは後で結構だよ。失礼する。"

「have got to ~ 」は「〜しなければいけない」という意味の慣用表現です。カジュアルな場面では「have」を省略して「I gotta ~ 」の形で使われることも多いです。この省略形は主語が「he」や「she」などの三人称単数形のときは使えず、「He/She has got to ~ 」と表現しなくてはならないので注意しましょう。

"You seem to be enjoying yourself.
 楽しそうだな。"

「seem to ~ 」は「〜のように見える」という話し手の主観を表します。「enjoy oneself」は「楽しむ、楽しく過ごす」という意味ですが「oneself」をつけることで「誰が」楽しむのかをより強調しているのです。このセリフでは、「あなたは楽しんでいるように見える」というハーヴィーの主観が表現されています。

2-2.マイクのセリフ

マイクのセリフには、以下のようなものがあります。

"You do what they say or else they'll shoot you!
従わなきゃ撃たれる。"

このセリフの「what」には「何」という疑問の意味はなく、「what + 主語 + 動詞」で「〜すること」という名詞の意味になります。したがって「You do what they say」を直訳すると「彼らが言うことをする」を意味することから、セリフでは「従う」と翻訳されているのです。「or else」は日常会話でよく出てくる表現で「さもなければ」という意味です。このセリフでは、従わなかった場合は撃たれてしまうことを表現しています。

"But if you fire me, then I could tell them that you lied about me and you'd definitely lose your license.
クビにすれば、すぐにでも僕が事務所に話すから結局資格を失うだろうね。"

採用されたものの、結局雇えなくなったと言われたシーンでマイクが言ったセリフです。「fire」は仕事関連のシチュエーションで非常によく出てくる単語で、「解雇する、クビにする」を意味します。「lied」は「うそをつく」を意味する単語「lie」の過去形です。「definitely」は頻出単語で「もちろん、間違いなく」を意味し、文章の意味を強めたいときに使います。このセリフでは、「資格を失う」ことをさらに強めて「絶対に資格を失う」というニュアンスを表現しています。

"Sometimes, I like to hang out with people who aren't that bright.
馬鹿と無駄な時間を過ごしたい気持ちもわかります。"

「hang out」は「時間をつぶす、誰かと一緒に時間を過ごす、出かける」の意味で、カジュアルなシーンで使われる熟語です。「bright」は「利口な、頭の良い」の意味で「who aren't that bright」を直訳すると「頭が良くない」という意味になります。

"I told you only one out of 100 people can score that.
そんなスコア取るのは100人に1人だ。"

「~ out of ... 」は非常に便利な表現で「…のうちの〜」の意味です。このセリフでは「one out of 100 people」と表現されているので「100人のうちの1人」という意味になります。他にも、学校のテストで50点満点中45点を取れたときは「45 out of 50」と表現できます。「score」は「スコア、得点」という名詞の意味を想像する方も多いと思いますが、このセリフでは「スコアを取る」という動詞の意味で使われています。

"It doesn't matter, because you have to find somebody else. I'm not interested.
まあいいよ、ほかのヤツを探してくれ。俺は興味ない。"

「It doesn't matter.」は日常会話のみならずビジネスシーンでも出てくる表現で、「かまわない、大丈夫、問題ない」という意味です。このセリフでは、投げやりな様子が表現されています。そのほかにも、相手が落ち込んでいるときに使うことで「気にしないで大丈夫だよ」というニュアンスを伝えられますが、シチュエーションによってはスーツのセリフのように冷たいイメージも与えるので注意が必要です。


ここで少し余談!

下記記事では、大人気海外ドラマ「プリズンブレイク」を使った英語学習方法についてご紹介しています!ぜひ皆さまの英語学習にお役立てください♪♪

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3.『スーツ』で英語学習するメリット

スーツで英語学習するメリットは何なのか、ご紹介します。

3-1.ビジネス英語が学べる

リーガルドラマであるため、実際の現場で使われているビジネス英語を学べます。もちろん日常会話で使える表現も多く出てきますが、ビジネス英語の割合が高く、将来的に英語を使って仕事をしたいという方にもおすすめです。

3-2.ネイティブスピーカーの会話スピードに慣れることができる

スーツで話されている英語は、他の海外ドラマと比較するとスピードが速めです。初めて視聴するときは難易度が高いと感じるかもしれませんが、内容の深い理解や発音の練習も兼ねて繰り返し視聴することで、ネイティブスピーカーの会話スピードに慣れることができます。

3-3.法律分野の英語が学べる

法律分野の単語は他分野と比較して難しく、英語のテキストなどを使用してもなかなか頭に入らなかったという経験がある方もいると思います。スーツはリーガルドラマですが、ストーリー自体はそこまで難しくなくコミカルに描かれている部分も多いので、楽しみながら学べるのが特徴です。

3-4.原作と日本版を活用して学べる

原作のほかに日本版リメイクもあるので、いきなり海外ドラマを視聴することに抵抗がある場合でも、先に日本版を活用して内容をある程度把握してから原作を視聴することで、効率よく学習できます。


ここでまた少し余談!

下記記事では、映画「マイ・インターン」を使った英語学習方法についてご紹介しています!ご自分の好きな作品も上手く活用しながら、英語学習を進めていきましょう♪♪

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4.海外ドラマを活用して英語学習をしよう!

海外ドラマを活用することで、テキストだけを使うよりも楽しく英語を学べます。また、スーツのような日本でも広く知られている海外ドラマは、日本版リメイクや原作の日本語字幕・吹替版を活用して繰り返し視聴することで、効率よく生きた英語を学べます

動画配信サービスなどでドラマや映画を視聴する人が世界中で多くなってきた現在、その話題は外国人との会話で頻繁に出てきます。ネイティブキャンプでは、講師とさまざまな話題について話せるので、ぜひ本記事で学習した内容を参考にレッスンで練習してみてくださいね。