中国語の会話内で出てくる「動詞」の使い方と覚え方!

Chinese

動作表現の基本

動詞という言葉から分かるように、動詞は動きを表現する単語と言えるでしょう。

つまり動作を表現する単語が動詞だと言うことができます。

日本語では動作を最後において表現します。

例えば 行きます
調べます
伺います
などはよほどのことでない限り最後に置かれています。

では中国語の場合、動詞はどこにおいて、どんな働きがあるのでしょうか。考えてみましょう。

中国語動詞をただ概観するだけではなく、中国語学習者としてその覚え方も説明したいと思います。

基本文に出てくる動詞とその例文

動詞の基本文とは、一言でいうとこのような作りになっています。

主語+状語+動詞(+目的語)

例えば、食べる、が動詞とすると、誰が食べるのかを表す言葉が主語、何を食べるのかを表す言葉が目的語(「―を」、と日本語では言い表されることが多い。)そして、食べない、などの否定や、食べる程度などが上にある状語によく置かれます。

この文型から分かるように、日本語と違い、動詞は主語の後ろ、目的語の前であることが分かります。

いくつか例文を見てみましょう。

我吃了日本菜(我:主語、吃:動詞食べる、了:過去を表す、日本菜:日本料理)

私は日本料理を食べた

我不吃米饭(不:否定を表す状語)

私はご飯を食べません

この例文の食べる、を意味する動詞の位置をしっかり覚えておいてください。

述部に含まれる動詞とその例文

述部とは、文節が2つ以上のもので、述語とは文節が一つです。

例えばワンワン吠えるという文があるとすると、ワンワン、と吠える、で2文節になります。

この述部の中に動詞がある文章を中国語では動詞述語文といいます。

例えば先ほどの、私は日本料理を食べた、という日本文の、私は、が主語であり、それ以下は述部です。

述部の中にある、食べた、吃という動詞があるので、動詞述語文ということができます。

目的語のある動詞とその例文

動詞があると必ずくるのが目的語なのかといえば、そうとは限りません。

例えば、私は来る、という文があるとしましょう。

中国語は「我来」となります。主語+動詞のシンプルな動詞述語文です。

目的語というのは、動作の対象や目的地を指します。

日本語で先ほど説明した「―を」、という言葉で目的語を表したり、「―に」という言葉で場所や方向を指したりします。

こうした目的語は必ず動詞の後ろに置きます

中国語で例文を作ると、我来日本、(日本:目的語)私は日本に来る、という文章です。

動詞の目的語、日本語の「―に」に相当する単語(日本)は動詞(来)の後ろに置かれます。

副詞や介詞を使った動詞述語文とその例文

副詞や介詞というのは動詞を修飾したりして動作の程度などを付け加えるのに使われることがあります。

よく使われる副詞として 常常(しょっちゅう)
有时(時々)
都(すべて)
不(否定)
などがあります。

介詞というのは、別の言葉でいうと前置詞と言えるでしょう。英語ではat,inなどに相当します。

ですから、介詞の後ろに地名や場所などの名詞が置かれます。その塊を前置詞句として動詞の前(つまり状語の位置)に置きます。

例えば、

我在食堂吃了日本菜。

私は食堂で日本料理を食べた。

という文章ですが、食堂で(在食堂:前置詞+場所)、という部分が状語に置かれ、前置詞句を構成します。

動詞に加えてこの介詞や副詞を置くことで、動作に表現の広がりを持たせることができます。

会話に必要な文法項目

これから日常会話に出てくる動詞を詳しく見ていきますが、注目したいのは動詞をどのように使っているか、言い換えれば、動詞をどこに置いているかに注目してください。

動詞をどこに置いているかによって、意味合いも変わってきます。日本語と違い、置いている位置によって単語の理解の仕方が変化するからです。

代表的な動詞を使った文型を紹介します。

連動文

主語+動詞1+目的語+動詞2+目的語

これは動詞が2つ使われています。動詞1以降に動詞2があります。

これは動作の順番で置かれます。

加えて、動詞1の目的語はそのすぐ後ろの目的語になります。

例文で考えると、

我去日本餐厅吃寿司。

(去:動詞1,日本餐厅:動詞1の目的語,吃:動詞2,寿司:動詞2の目的語)

私は日本料理屋に行って寿司を食べる。

日本料理屋に相当する目的語(日本餐厅)に対応する動詞が、去という動詞1であり、寿司に対応する動詞は、その前の食べるを意味する動詞2(吃)なのです。

こうした動詞にはきちんとした動作の順番があって並んでいることを理解することはとても重要です。

否定文と命令文

否定文には不や没という否定を表す単語があります。

これらは動詞の前、つまり状語の位置に置かれます。例文を挙げると、

我没有时间,不吃饭。

(没:状語,有:動詞,时间:目的語,不:状語,吃饭:動詞+目的語,)

私は時間がないからご飯を食べません。

状語である没や不を使って否定を表現します。ですから、没有(あるの反対、ないの意味)、不吃(食べるの否定、食べないの意味)となるのです。

基本的に不は現在や未来の否定表現で、没は過去の否定を表しています。ですが文脈などの状況によって必ずしもこの通りというわけではありません。

学習者の役立つ動詞学習法

ここまでで文型から動詞の置かれている位置について勉強しました。

それでは動詞をどのように学習して日常会話で使っていけばいいのでしょうか?

動詞を使って日常会話で話せるようになるための学習方法を考えてみましょう。

日本語でもそうですが、動詞がないと成り立たない文章が数多くあります。つまり喋られないのです。

逆に言うと、私達の日常生活の中に動詞は必要不可欠という事です。

なぜなら動詞は動作表現といえるからです。

日常生活にはいろんな動作があることでしょう。

簡単に言っても まず朝起きる
歯を磨く
顔を洗う
トイレに行く
ご飯を食べる
勉強をする
テレビを見る
寝る
というように様々な動作を表す動詞が使われているのです。

生活に密着している動詞だからこそ、外国語会話でもたくさん使われていますし、中国語の初級者でもまず覚えていかないといけない品詞なのです。


ここで少し余談!

下記記事では、中国語の動詞の使い方についてご紹介しています!文法をしっかり攻略して効率よく語学学習を進めていきましょう♪♪

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テキストにある構文の構造を見分けて品詞を特定する

必要な動詞は日常生活にたっぷり含まれているのは分かりました。

それを一から覚えていかないといけません。でも圧倒される必要はありません。

例えば、日常生活でふとした時に 「この動作は中国語のどんな単語で言うのかなあ?」 と考えてみてください。

今では動詞をすぐに調べて出せるいいアプリもあります。

本よりも電子辞書、またはタブレットやスマホにある中日、日中辞典のアプリを使えばきっと早く調べられることでしょう。

本よりも早く出せますからその分覚える作業に時間をさくことができます。

気になったときこそ覚えるときだと考えてみるのはいい発想です。

気になる=覚えようとする、という気持ちがありますので、脳が働いているときに効率的に辞書アプリなどを駆使して単語を覚えてみてください。

覚えるときは声に出すようにしましょう。音声が出るアプリであれば一緒に発音してシャドーイングするのも有効な方法です。

耳で聞くことを通しても脳に単語が刻み込まれるからです。

こうした学習方法に加えて、テキストもぜひ活用してみてください。

テキストには整った例文がたくさんあります。例文の中には動詞もたくさん含まれています。

ここで大事なことは前でも触れましたが、構文をよく分析することです。

一から一つずつ意味を調べてその意味を頭から当てていかないようにしてください。

そうすると必ず誤解してしまいます。どれが主語、状語、動詞、目的語なのかを見分けるようにしてください。

そうすることでどんな文章が来ても動詞を正しく判別できます。

こうした方法は、動詞を探す助けになるだけでなく、その単語の使われ方を知ることにもなります。

例文を挙げると、

我知道他一定来

私は彼がかならず来ることを知っている。

という文があります。

我知道(主語+動詞)他一定来(目的語)

となり、これは知道を動詞(知るの意味)とする動詞述語文なのですが、目的語の中を見ると、他:主語、一定:状語、来:動詞、という動詞述語文が目的語の中に含まれているのです。

つまり大きなくくりで見ると、動詞述語文なのですが、目的語の中も動詞述語文という文構造が含まれているという特徴があるのです。

知道という動詞にはこのように文構造を持つ目的語も置くことができるということがこの構文分析という学習方法で知ることができます。

この方法で知道という動詞の具体的な使い方に慣れることができます。

動詞を使った文章を作る

よく使う動詞というのはたいてい日本語でもよく使われます。

ですからいつも電子辞書などを持っておいて、日本語で一般的に使う動作表現を日記のように書き出してみるのはどうでしょうか。

それから対応する中国語表現を書いてみます。

こうして動詞を使った文章の中国語ストックを溜めることでアウトプットするときに必要なボキャブラリーをストックしておくことができます。

注意したいのは、日本人の場合結構長文になりやすいということです。

漢字が書けるので、文章も長くなりがちです。でも話せることと書けることは必ずしも同じではありません。

動詞を使った文章を作るときは必ず自分の言葉でスラスラいえるくらいの長さにとどめておくといいでしょう。

もっと長い文章もスラスラ読めるならその時に少し長めの文章を作ればいいだけのことなのです。

スピーキング能力の限界を意識した学習は会話スキルの向上に役立つはずです。


ここでまた少し余談!

下記記事では、中国語を「食の観点」から学ぶ方法をご紹介しています!マンネリ化しないようにたまには違った角度から中国語を学んでみましょう♪♪

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まとめ

動詞を覚えることは日常会話に必要な学習の一つです。

特に身近な動作表現を覚えなければなりません。

それと同時に動詞を文の中のどこに置くかも必要な知識です。

ですからまずは基本文法を扱ったテキストから動詞の置き方、基本動詞を習得するようにしましょう。

それから同時に日常生活で、日本語でもいいのでいろんな動作表現を思い浮かべてみましょう。

今している動作を中国語でなんと言うのでしょうか?辞書アプリなどを使いながら動詞を考えます。

そうしていくうちに日常会話で使う動詞を覚えていくことができます。