みなさんは英語を話すときに「regarding」や「in terms of」といった表現を使うことがありますか?
これらの表現は日常会話というよりも、ビジネス英会話やビジネスメールでよく出てくる表現なので、何となく知っているけど使ったことはないという人も多いかもしれませんね。
この2つは簡単に言えば「~に関して」という意味なのですが、使い方は微妙に違う部分もあります。また「~に関して」という表現には他にも「as for」というものもありますよ。
今回はこれらの「~に関して」という表現について、それぞれの使い方や使い分け方をご説明していきます。
特にビジネス英語には必須の表現ですから、将来ビジネスで英会話を使いたい人はこれを参考にたくさん練習してくださいね。
「Regarding」「In Terms Of」「As For」の使い方
実は「~に関して」と言いたい場合、ほかにも使える表現があるのですが、今回はこの3つに絞ってご紹介していきます。
まずはそれぞれの基本的な使い方を例文フレーズと共に解説します。
「Regarding」の使い方と例文
「Regarding」はビジネスにおいてかなり頻出の英単語です。定型フレーズ化されていると言っても過言ではないくらい、ビジネスの場で目にします。
意味は「~に関して」「~について」ですが、頻出なだけに覚えやすく使いやすいので、これだけは必ず覚えておくようにしてください。
例文:
1. Regarding the meeting schedule, please see the attached file.
会議のスケジュールについては、添付ファイルをご覧ください。※メール文
2. I got an inquiry from a customer regarding this issue.
この問題について、お客様から問い合わせがありました。
ご覧のように、「regarding」の後には名詞句が来ます。文頭に置いても文中に置いても構いませんが、どちらに置くかはその文でどこを強調したいのかによるでしょう。
(例えば上記の場合だと1は、会議のスケジュールについては・・・と注目を引いている一方で、2では問い合わせがあったことをどちらかと言えば強調しています。)
「Regarding」では、よく下記のような誤用を見かけます。
誤)Regarding to the meeting schedule, please see the attached file.
この誤用、本当によく見かけるのですが、文法的に間違っているので「regarding」を使った場合は「to」をつけてしまわないように気をつけてください。
この間違いをよくしてしまうのは、「regard」という単語を使った下記のような表現があるからでしょう。
In regard to the meeting schedule, please see the attached file.
会議のスケジュールについては、添付ファイルをご覧ください。
I got an inquiry from a customer with regard to this issue.
この問題について、お客様から問い合わせがありました。
「In regard to」も「with regard to」も、「regarding」と同じような使い方ができますが、どちらがよく使われるかは地域差や個人差もあります。
外国人である私たち日本人は、基本的には使いやすいものを使っていれば問題ありません。しかし、実際にビジネスの場で英語を使うことになったら、まわりの人がどれをよく使っているかチェックしてみても良いでしょう。
「In Terms Of」の使い方と例文
次の「in terms of」は、ビジネスの場だけではなく日常の場面でも耳にすることがあるかもしれません。
意味は「~に関して」の他に「~の点で」というような、何かを特定・限定するニュアンスが加わります。
例文を見てみましょう。
例文:
1. In terms of location, the hotel was great but the service was not satisfactory.
立地の面ではそのホテルは素晴らしかったが、サービスは満足のいくものではなかった。
2.We are not doing very well in terms of making a profit.
利益を出すという点に関しては、あまりうまくいっていません。
「In terms of」もその後には名詞句が続きます。
このどちらの文章も「regarding」が使えないこともないのですが、「in terms of」の方がより限定している感じがあり、その他の面と比較するニュアンスも出ます。
「As For」の使い方と例文
「As for」はシンプルな単語と短い表現ということで、実は一番使いやすい表現かもしれません。
「~に関しては」「~については」という意味で、ちょっと話を切り替えるようなニュアンスが出ます。日常会話でもビジネスでもどちらでも使える表現です。
こちらも例文を見てみましょう。
例文:
1. As for me, I like Spanish food more than Italian.
私に関して言えば、イタリアンよりスペイン料理の方が好きです。
2. As for the new project, we will discuss it later.
新しいプロジェクトに関しては、後ほどお話しします。
「As for」は1の例文のように、「As for me」と自分に関して述べるときによく使われます。また、こちらの使い方だと、「regarding」を代用することはできません。
2の例文は「as for」をビジネスなどで使う場合の例ですが、こちらは「regarding」や「with regard to」なども使えます。
ちなみにどちらの表現も「in terms of」は不自然です。
「As for」は文頭に置くというルールもあります。ですから、「as for」の次に続く言葉に注目して欲しいときに使いましょう。
ここで少し余談!
下記記事では、「Concern」と「Problem」の違いについてご紹介しています!使い方を間違えないように正しい使い方を学んでいきましょう♪♪
使い分けのポイント
ここまでも少し使い分けについて触れていますが、ここでポイントをまとめておきましょう。
Regarding(in regard to, with regard to):
「~に関して」という時に広く使える表現。文頭にも文中にも使用可能。
「In terms of」や「as for」が適していない場合には、こちらを使えばほぼ間違いないでしょう。
In terms of:
「~に関して」のトピックを限定・特定し、より何に関することなのかを明確にする表現。また、何か他のものと比較する時にも便利。
(例:〇〇に関しては良かったけど、〇〇はダメだった。)
文頭にも文中にも使用可能。
As for:
人に関して話す時によく使われる。(例:as for me, as for him, as for my motherなど)
「Regarding」の代わりに使われることも多いが、必ず文頭に置く。
「Regarding」よりも、話を切り替えるようなニュアンスがある。
といった感じです。
最初のうちは、「regarding」と「in terms of」の使い分けと「as for me」が使えれば問題ありません。あとは、英語を聞いたり読んだりする中で、徐々に覚えておきましょう。
まとめ
「~に関して」「~について」という表現は、今回ご紹介したものの他にもまだまだありますよね。たとえば「about」なんかは、日常会話でよく使う表現です。
どの表現の場合も、使いどころやニュアンスを考えて、上手に使い分けましょう。
もしもこれらの表現を練習したり、もっと例文を知りたくなったりしたら、ネイティブキャンプのレッスンでリクエストしてみてください。
◇経歴
英日翻訳・校正、英会話講師など
イギリスの現地企業にて就業経験あり
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇海外渡航経験
イギリス5年弱、グアテマラ6ヶ月、合計49ヶ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で活動するWebライター兼翻訳者です。これまで手がけた記事は数千件以上。翻訳経験は通算5年位になります。コロナ禍前は世界中を旅をしながら仕事をするノマドワーカーをしておりました。