お正月と言えば、日本でも大々的に祝い、かつ日本の伝統文化をよく見る日でもありますよね。仕事も休みになる人が多く、テレビ番組もいつもと違う。
そんなお祝いムードについて、英語でどのように言うのでしょうか。
今回は、初夢を英語でどう言うのか例文を含めて解説し、世界のお正月事情についても説明していきますよ!
各国のお正月事情
まずは世界のお正月事情を知りましょう。英語を学んでいるからには、日本だけでなく海外についての知識も持くべきです。それによって相手に興味があると伝えられたりもしますからね。
日本のお正月を基準とするとちょっとびっくりなこともあって面白いですよ!
アメリカ
実は、アメリカはお正月というと1月1日しか休みません。働き者のイメージですね。けれど、どちらかというとお正月よりクリスマスの方を重視しているので、休みがあるのはサンクスギビングデーがある11月の下旬からクリスマスまでとなります。
日本とはズレた時期に休みが発生していることがわかりますね。ですから、クリスマスが終わればもうお休みムードは終わりなのです。
ただ、テレビで見てもわかるように、アメリカでは新年を祝わないというわけではありません。カウントダウンパーティーが開かれることも珍しくありませんし、都市部では花火を上げて大々的に祝っていますよね。
また、年が変わった瞬間にそばにいる人とハグをしたりキスをする光景も見たことがあるかもしれませんが、これは、そうすればその人と幸せに過ごせるという言い伝えがあるからです。
アメリカと一言で言ってもかなり広いため、地域差があることも覚えておきましょう。
私たちがメディアで良く見るのは都市部なので、お祝いの仕方も各地で少し異なります。それがまた興味深いので、もしアメリカの田舎に行く機会があれば色々その土地の文化を探ってみるのも面白いでしょう。
フランス
フランスのお正月事情はあまり日本に伝わってきませんね。フランスでお正月と言えば「ガレットデロワ」です。これはお正月に食べるフランスのお菓子で、地域によって生地に違いがあることが特徴でとても人気です。
中には小さな人形が入っているのですが、ガレットデロワを切り分けた際にその人形が入っていた人はその1年をハッピーに過ごせると言われています。
もしお正月の時期にホームステイをしたなら、このような行事をホストファミリーたちと一緒に楽しめるかもしれませんね。
中国
では、日本と同じアジア圏の中国のお正月はどうなっているのでしょうか。これは知っている人も多いかもしれませんが、中国でお正月と言えば旧暦になるので、1月の下旬から2月の中旬がお祝いごとのピークになります。いわゆる春節ですね。
この時期には大体1週間程度の休みがあり、中国国民の大移動が始まることで話題になります。海外へ出かけるなど、移動するのが好きですね。ちなみにお隣韓国のお正月も旧暦になります。
タイ
タイのお正月はちょっぴり複雑です。様々な文化があるため、タイ全土で同じ祝い方をしないからです。だから西暦でお正月を祝うところもあれば、旧暦で祝うところも、タイの旧暦と言われる4月に祝うところもあります。
つまり、地域によっては年に何回も新年のお祝いがあるわけです。これを知らずにタイへ行ったらいつまで祝っているのだとびっくりするかもしれませんね。
タイ独自の暦で行われるお正月のお祝いではやはり少し長めの休暇を取ることが一般的です。
ロシア
ロシアのお正月も日本とはちょっと違っています。ロシアには正教徒が多い関係で、クリスマスよりお正月の方を盛大に祝うのですが、その祝い方はまるでクリスマス!日本人からするとクリスマスがお正月に来たのかと勘違いしてしまいそうですね。
新年のお祝いにはクリスマスツリーのようにもみの木を飾りますし、サンタクロースに似たおじさんから子どもたちにプレゼントが配られます。なんだかクリスマスとお正月が一緒に来たような不思議な感じですね。
日本の年末年始の文化を英語で伝えるには
各国のお正月事情を知ったところで、今度は日本の年末年始の文化を英語で伝える方法を知りましょう!例文を用意したので、これを暗記したりアレンジしたりして英会話レッスンで使ってみてください。
年末の習慣を伝える
ではまずは、年末年始の中でも年末の方の習慣を伝える例文を紹介しましょう。日本では当たり前のことも、いざ英語で説明しようと思うとちょっと難しいです。言い回しだけでもつかんでおくとスッと言えるでしょう。
私たちは長寿を願って蕎麦を食べます。
年越しそばを食べる家庭も多いのではないでしょうか。このおそばは「soba」とそのまま言いましょう。海外にない物なのでローマ字表記するしかありません。
ただ、これだけでは何か伝わらないので、「noodles」と言い麺であることを伝えます。そのまま「toshikoshisoba」と言っても良いですが、単語を伝えるだけでその説明にはなりませんね。
私たちは毎年恒例の歌唱コンテスト「紅白歌合戦」を見ます。
年末と言えば日本では紅白歌合戦
これは「毎年恒例の歌のイベント」というように表現すると伝わりやすいかと思います。
海外でもこのようなテレビ番組はあり、それぞれに国民が親しみやすい名前が付けられています。
日本らしいのは、赤と白に別れて男女が競い合うという要素もあることでしょうか。これは海外でも興味深く見られるかもしれません。
お寺では、深夜の間に大きな鐘が全ての煩悩を払うために108回打たれます。
お寺の鐘というととても日本らしいですよね。これぞ外国人が興味を持ちそうな文化です。日本マニアなら108回という数字を暗記するでしょう。
お寺は既に英語で「temple」という単語があるのでこれを使いましょう。「煩悩を払う」は「get rid of evil desires」で表せます。「get rid of」が「払う、取り除く」というイディオムで、「evil」は「邪悪な」、「desires」は「欲望」の複数形です。直訳すると、「邪悪な欲望を取り除く」となります。
お正月の文化を伝える
では、年末年始のうちの年始の文化についても、同じように英語でどう伝えるのか見ていきましょう。大人は封筒にお金を入れて子供たちに渡します。これは“お年玉”と言うもので、多くの子どもはこれを楽しみにしています。
お年玉という文化も日本独自という感じですから、英語で伝えるのはなかなか難しいかもしれません。
けれど、2文に分けて短文を積みかさねることで上手に伝えられます。まずは1文目で大人が子どもにお金を渡すことを説明し、2文目でそれがお年玉という名前であること、子どもたちが楽しみにしていることを伝えます。
「お金を入れる」の「入れる」は単純に「put」で構いません。できるだけ簡単な単語を思い浮かべてみましょう。難しく考えなくともそれで十分伝わります。
また、ここでぜひ覚えておいてほしいのは「look forward to」というイディオムです。「楽しみにする」という意味ですが、頻繁に使えるので学生時代に習ったけど忘れたという人は覚えておいてくださいね。
人々は新年の手紙を送り合います。これは大抵干支の12種類の動物のうち、今年の動物にあたるものでデザインされています。
日本の新年と言えば年賀状ですね。最近では送り合う人も少なくなってはきましたが、これも外国人が好きそうな日本文化です。
年賀状は説明するなら「New Year’s cards」が一番伝わりやすいでしょうね。海外とはちょっと違うはがきなので、実際に見せられるなら見本として見せてあげると喜ばれます。
干支を英語で説明するなら、「the Chinese astrological calendar」を使います。普段私たちは干支を中国のものだと意識することはないかもしれませんが、文化を説明するとなるとその背景の説明も必要になってくることが多々あります。
“初夢”は英語で何と言う?
では、最後にこの記事のタイトルでもあった初夢を英語で説明する方法や、会話をするための例文を紹介していきましょう!・first dream of the New Year 「初夢」
先に単語だけ知っておきましょう。
新年に見る夢を特別視する概念や考え方は海外にあまりないため、ここでは単純に「その年の最初の夢」と説明口調になってしまいます。
基本的にはこれで伝わりますが、日本人的感覚を持ってもらって意味合いを理解してもらうには、日本で長く生活してもらわないと難しいかもしれません。
昨夜、私は今年の初夢を見ました。
単純ですが過去形を使ってこのように初夢を見たことを伝えられます。
夢を「見た」のだから「saw」を使いたくなるかもしれませんが、より自然に言うなら「had」の方がおすすめです。
あなたの初夢は何でしたか?
相手にどんな初夢を見たか尋ねる時の表現も簡単です。
疑問詞「what」を使い、後は過去形にすれば良いだけです。
英会話レッスンをお正月休みやお正月明けにする場合、これらのフレーズはスモールトークとして活躍してくれるでしょう。
まとめ
初夢だけでなく、その他の日本のお正月文化も英語で言えるようになったでしょうか。もちろんここで紹介した例文はあくまで例なので、自分が思うようにアレンジしてもらって構いません。英会話ならその場で思いついたことをパッと言う必要があるので、これらを全て暗記するのは大変でしょう。
「こんな言い回しもあるんだ~」程度に思ってもらって、あとはあなたの知っている単語やイディオムで文を形成してみてください。
新年最初のレッスンで「お正月何していた?」という会話はよくあるでしょうから、それに答えられるよう、また聞けるよう今から練習しておきましょう!

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。