ビジネス英語における略語 会社や業界にあわせて使いこなそう

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日本と同じように、英語圏においても友達との会話やチャットそしてソーシャルメディアでは頻繁に略語が使われます。

そして、ビジネス英語においても多くの略語あります。

・業界や社内用語の略語
・役職やポジションなど名称の略語
・コミュニケーションを目的とした略語

などなど。

長いスペルを短縮して略語にすることで、コミュニケーションを円滑にするのが主な目的です。

この記事ではビジネスシーンでよく使われる略語を例文を交えて紹介していきます。

ビジネス英語で略語を理解するのは必須

なぜビジネス英語で略語を理解しなくてはいけないのでしょうか?

「省略せずに正式な単語やフレーズを使っても別に問題ない?」「伝わればいいんだから、覚える必要はないんじゃない?」「ビジネスなのに略語を多用するの?」

と思うかもしれません。

友達とソーシャルメディアやチャットアプリでコミュニケーションする時は、バリバリのスラングで略語も盛りだくさん・・・これはイメージ出来るかも知れません。

「ビジネスシーンなんだし、略語じゃなくてもいいのではないか・・・」と、筆者も考えてた時期がありました。

しかし、ビジネス英語こそ略語の理解は必須です。その理由は以下の通りです。

・今さら略語の意味を聞けない(理解している前提でビジネスは進められている)
・伝える側がラク
・伝えられる側も誤解なく理解できる
・結果、少ない情報量でコミュニケーションが可能でビジネスが進む

友達とのチャットで知らない略語が出てきたら、「え?ソレどういう意味??」と聞けると思います。日本人として英語を勉強中だということを理解しているし、「え?知らないの?」と言いつつ、友達であれば教えてくれるでしょう。

しかし、ビジネスシーンでは日本人だからとか英語勉強中だからとか、その配慮はあまり期待しないほうが良いと思います(もちろん立場にもよりますが)。逆に言うと平等でもあり厳しい環境であると思います。

そして、略語の意味を当然理解しているものとして、スピーディーにビジネスが進みます。外資系の企業というのは一般的には物事の意思決定から実行まで非常に早いです。

メールの文面一つとっても文字数が少ないほうが読む方がラクですし、社内でのチャット機能を使ってコミュニケーションすることも使うことも多いでしょう。

ビジネスとはいえチャットの中で長いスペルの単語をタイピングしていたら面倒で仕方がありません。

お互いに理解し合っているものは、略語として短くまとめた方がシンプルにコミュニケーションが取れるのです。いわば、「合言葉」のようなものですね。

そして、自分が置かれているビジネス環境で使われている略語にはどんなものがあるのか、他の人のコミュニケーションを見て学ぶことは必要です。

それは、会社や業界ごとに文化が多少異なるので使われる略語にも差異が出てくるからです。

名称に対する略語

ビジネス英語で使われる略語のひとつとして、名称(部門や役職など)に対する略語があります。会社や業界における「社内用語」も数多くありますが、一般的に使われるような略語を紹介していきます。

これを知らないと、何のことを言ってるのか分からなくなってしまいます。

・CEO(Chief Executive Officer):最高経営責任者
・COO(Chief Operating Officer):最高業務執行責任者
・CFO(Chief Financial Officer):最高財務責任者
・VP(Vice president):バイスプレジデント
・Div.(Division):部署、部門
・Dept.(Department):部署、部門
・HR(Human resources):人事(部門)
・TA(Talent Acquisition):人材採用(部門)
・IR( Investor Relations):投資家向け広報
・M&A(Merger and Acquisition):企業・事業の合併や買収
・R&D( Research and Development):研究開発
・FAQ(Frequently asked questions):よくある質問
・CSAT(Customer Satisfaction):顧客満足度(CSと言うこともある)
・CX(Customer Experience):顧客体験
・JD(Job Description):職務記述書
(特に外資系企業では役職名、目的、責任、内容と範囲、必要となるスキルが記載されています。日本企業よりも役割と責任の範囲が明確です。)

外資系企業に転職したときは略語の多さに驚くこともあると思いますが、少しずつ慣れていきましょう。


ここで少し余談!

下記記事では、英語を学ぶ事がどのくらい自分のキャリアに役立つのか。という事をご紹介しています!ぜひ参考にしてみて下さい♪♪

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コミュニケーションのための略語

続いては、いよいよコミュニケーションのための略語です。
これらの略語は主にメールや社内チャット、会議資料などで多用されます。

シーンとしては上司から部下、部下から上司、同僚から同僚、対クライアントとあらゆるシーンが想定されます。

ASAP( as soon as possible )

Could you make the materials for the training asap?
トレーニング資料をなるべく早く作ってくれませんか?

マネージャーがメンバーに対して、急ぎの対応をお願いするときに使われます。メールの件名でもよく見かけます。
“urgent!”と同じような状況ですね。

TBA( to be announced )

Timetable ; TBA
タイムテーブル:追ってお知らせします

会議資料やメールでよく見られます。多くは重要なイベントのことで、詳細は決まっていないけど事前に告知している状況です。

TBD ( to be determined )

Location : TBD
会場:未定

TBAと似ていますが、「詳細は決定され次第お知らせします」といったニュアンスです。

ETA ( estimated time of arrival )

I haven't received my parcel yet. Could you please tell me the ETA?
まだ小包を受け取っていないのですが、予定到着時間を教えてもらえませんか?

「予定到着時間」のことです。主に荷物を受け取るときに使われます。

COB ( close of business )

Please send me the visit report by COB tomorrow.
明日の業務終了時間までに訪問記録を送って下さい。

「業務終了時間までにXXXしてください」というお願いをするときに使われますが、各国によってCOBも違いますし、時差もあるし解釈は難しいですが、自分の所属しているオフィスの定時までにと解釈すればよいでしょう。

OTOH ( on the other hand )

The progress of the project is excellent. OTOH, the quality should be improved.
プロジェクトの進捗は素晴らしい。一方で、品質は改善するべきだ。

「一方で」という、2つが対比されるような状況を表現する前置きとして使われます。

IOW ( in other words )

We need an additional visit to the client. IOW, they are interested in our suggestions.
クライアントへ追加の訪問が必要です。つまり、彼らは私達の提案に興味を持っています。

「言い換えると」「つまり」といったニュアンスで。別の表現で説明する前置きとして使われます。

IMO ( in my opinion )

IMO, I think we should undertake WFH immediately.
個人的意見ですが、すぐに在宅勤務にするべきだと思います。

「私の個人的な意見ですが・・・」と、前置きとして使われます。これによって押し付けがましくない印象を与えることができます。英語には敬語がなくてストレートな表現でもOKだと思われるかも知れませんが、そんな事はありません。特にビジネスシーンでは当たりの強い表現は避ける傾向にあります。

BTW ( by the way )

Btw, ​have you finished making the estimate?
ところで、見積もりの作成は終わりましたか?

「ところで・・」と話題を変える時に使われます。これはビジネス英語だけでなく、日常英会話のチャットでもよく見かけます。

WFH ( work from home )

I would like to WFH this week.
今週は在宅勤務したいです。

COVID-19の拡大で定着しつつある在宅勤務。すっかりおなじみの略語になりました。

TGIF ( Thanks God It’s Friday )

TGIF!!
やった金曜日だ!

これはビジネス英語の略語ではなくて、スラングに近いです。親しい同僚同士で日本で言うところの「華金」を喜ぶ感じです。

まとめ 略語を使うときの注意

いかがでしたか。
今回は頻出の略語のみ紹介しました。

基本的にビジネス英語の略語は社内でも取引先でも使えることが多いです。ただし、”ASAP”は緊急な依頼になるので取引先との関係性にもよるでしょう。

この注意点というのは本当に難しく、会社や業界の文化によると思いますが、基本的には以下のとおりです。

・略語を使いすぎない(相手が分からなかったら略語の意味がない)
・基本的にはメールやチャット、会議で使うカンタンな資料内での表現とする(口頭ではあまり使われない)

自分が所属しているコミュニティでどんな略語が使われているの観察してみると良いと思います。張り切って略語を使いこなそうと思っていたら、実は思った以上に使われていない・・・ということもあるのです。

よく使われる略語は最低限おさえておいて、あとは観察とコミュニケーションを取りながら覚えていくのが良いと思います。