「ここ20年で犯罪の件数は大きく減少しています」
「新しい市長は、犯罪が少ない町にすることを目標にしています」
「犯罪を起こさせないような社会づくりが大切だ」
など、「犯罪」という言葉は意外とよく使いますよね。
実際に身の回りではあまり起きてほしくない、できれば巻き込まれたくない「犯罪」ですが、みなさんは英語でどのように表現するか知っていますか?有名な単語以外にも、「犯罪」を意味する言葉があります。
そこで、今回の記事では、「犯罪」の英語表現や、いろいろなニュアンスでの「罪」の英語表現、あわせて覚えておきたい「倫理」や「道徳」といった関連語の英語表現などもご紹介していきます。それぞれ例文とともにわかりやすく解説していきますので、ぜひ例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
犯罪 英語表現
さっそく、「犯罪」を意味する英語表現をチェックしていきましょう!
Crime
まず、「犯罪」を意味する定番の単語が「crime(発音:クライム)」です。
日本語でも、本や映画のジャンルなどで「クライムフィクション」「クライムミステリー」「クライムサスペンス」のように使われる場面もあるため、知っているという方も多いかもしれません。
「Crime」は名詞で「犯罪」「殺人や財産を奪う強盗など法律に反する行為」「罪」といった意味があります。法律で裁かれる罪であればその大小は問わず、すべて「crime」で表現できます。
基本的には可算名詞として使われますが、不可算名詞の場合は「organized crime(組織犯罪)」のように集合的なニュアンスが含まれます。
また、口語表現ですが、「a crime」で「残念なこと・遺憾なこと」といった意味で使われることもあります。
あわせて覚えておきたいフレーズとして、「commit a crime(犯罪を犯す)」があります。
そのほか、関連する表現としては「capital crime(死罪・死刑に値する重罪)」「criminal(形容詞:犯罪の・刑事上の・犯罪的な、名詞:犯罪者・犯人)」「criminate (動詞:罪があるとする・罪を負わせる・告発する)」などがあります。
(この地域の犯罪発生率はどれくらいですか?)
(彼女は犯罪を犯しました。)
(彼らは一度も犯罪を犯したことがありません。)
(刑事たちは事件現場を調べていました。)
(私たちは犯罪防止プログラムを提供しています。)
Offence
「offence」は名詞で「犯罪・攻撃・違反」などの意味があります。犯罪という意味をはっきりさせるため「criminal offence」と形容詞を付けることもあります。
法律や慣習に「違反すること」というニュアンスが強いです。
crimeと比べると軽犯罪やルールや規則、義務、条例などに違反することに対して使われます。犯罪以外にも、悪事や他の人に対する非難なども含まれます。
ちなみに、アメリカ英語の表記は「offense」、イギリス英語の表記は「offence」となります。
(それは駐車違反です。)
(犯罪の例を挙げていただけますか?)
(それは法律に違反する行為だと思います。)
(彼は軽い犯罪を犯しました。)
(なぜ彼女は罪を犯したのでしょうか?)
罪 英語表現
続いて、「罪」を意味するいくつかの表現をご紹介します。これまでご紹介してきた「crime」や「offence/offense」は法律上の罪、違反行為ですが、「罪」といっても宗教上の罪や道徳上の罪など、さまざまなものがありますよね。英語ではそれぞれ別の単語を使い分けていますので、ひとつひとつチェックしていきましょう!
Sin
「sin」という単語を聞いたことがある・目にしたことがある方も多いかもしれません。
「sin」は「宗教上・道徳上の罪」を表します。
日本語の「罰当たり」に近いニュアンスがあり、宗教上の規則や神に逆らうような行為に対して使われます。
なお、口語的なニュアンスで、「非常識なこと・不道徳」といった意味で使われることもあります。
(食べ物を無駄にするのは罪当たりだと思います。)
(彼女を悩ませている欠点はせっかちなことです。)
(彼は罪を告白しなければなりません。)
(彼らは嘘をつくことが罪であることがわかる年齢です。)
(彼女には罪の意識がないと思います。)
Vice
こちらはなかなか耳慣れない単語かもしれませんが、「vice」は「不道徳行為、背徳、悪徳」などの意味があります。性犯罪や麻薬などの犯罪に対して使われることが多いです。
対義語は「virtue(美徳)」です。
(その本のテーマは美徳と悪徳です。)
(この国では売春は悪徳行為とみなされています。)
(ギャンブルは悪徳だと思いますか?)
Guilt
「guilt」は「背負っている罪」というニュアンスがあります。「罪を犯していること、罪があること、罪の意識、罪悪感」というように訳されることも多いです。
(検察は男の有罪を立証しようとしています。)
(女性は自分の罪を否定しました。)
(彼は罪悪感を持っているのでしょうか?)
Flirt
「罪な男・女、罪作りな人」というように、比喩的な意味での「罪」は「flirt」を使って表現することができます。「flirt」は恋をもてあそぶ、面白半分で手を出す、異性といちゃつくといった意味があります。
(私の元彼は、会う女性全員とイチャイチャしていました。)
道徳・倫理 英語表現
最後に、「罪」に関連して「道徳」や「倫理」についての英語表現をご紹介します。
Moral
「道徳」は「moral」で表現することができます。日本語でも「モラル」という単語が使われていると思いますので、同じようなニュアンスをイメージするとわかりやすいでしょう。
名詞で「道徳、モラル、品行」、形容詞で「道徳上の、教訓的な、善悪の判断ができる、品行方正な」といった意味があります。
(この人たちにはモラルがないと思います。)
(両親や先生たちが私に道徳を教えてくれました。)
(誰もが道徳的ジレンマを抱えています。)
Ethic
「ethic」は「倫理、道徳律」という意味があります。「moral」はより普遍的な意味での道徳や個人の道徳感を指す一方、「ethic」は特定の集団(国、地域、職業、スポーツチームなど)における倫理や道徳を指します。
(職業倫理は大切です。)
(医療倫理に反する行為がありました。)
犯罪 英語 まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「犯罪」に関する英語表現をたくさんご紹介しました。また、いろいろなニュアンスでの「罪」の英語表現、一緒に覚えておきたい「倫理」や「道徳」といった関連語の英語表現などもご紹介しました。
できれば起きてほしくない「犯罪」ですが、古今東西起きてしまうものですよね。だからこそ、「犯罪」の英語表現を覚えておけば、いざというときにすぐに口に出すことができるでしょう。
今回ご紹介した単語・表現を自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
また、今回学んだ「犯罪」を表す英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブはどのように普段の会話で使っているのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。
今回ご紹介した「犯罪」を表す英語表現をさらに練習しても良いですし、どのような犯罪が自分の住んでいる国や街では起きているのか、犯罪の種類や数は昔と変わってきているのか、日本と海外での犯罪の違いといったトピックでディスカッションをしても良いでしょう。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。

◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.