英語には日本語由来の言葉が意外とたくさんあることをご存じですか?日本語には、外来語や和製英語がたくさん存在することはよく知られています。それらと同じように、英語の中で、日本語が外来語として一般的に使われていることも実は多いんです。
たとえば、「アニメ」や「すき焼き」といった単語はもともと日本語ですが、英語圏でもそのまま使うことができます。つまり、これらの言葉は「日本語由来の英語」として定着しているというわけですね。
この記事では、日本語由来の英語になっている単語のほか、英語でも通じる誤解しやすい和製英語や外来語について、一覧形式で例文とともに解説していきます。
どれくらい知ってる?日本語が由来の英語一覧
英語辞典の中でも、世界的にもっとも権威があるとされているオックスフォード英語辞典(Oxford English Dictionary:https://www.oed.com/ )に掲載されている日本語由来の英単語の数は、2024年4月時点で575語となっています(※1)。
※1 オックスフォード英語辞典 オンラインサイト記事より
”From anime to zen: Japanese words in the OED”
https://www.oed.com/discover/japanese-words-in-the-oed/
”Words from the land of the rising sun: new Japanese borrowings in the OED”
https://www.oed.com/discover/words-from-the-land-of-the-rising-sun
オックスフォード英語辞典で調べる他にも、日本語由来の英語については、インターネット検索で「English words of Japanese origin」と入力することで知ることができます。
今回は数多くある単語の中から、ジャンル別の英単語をピックアップして一覧リストにまとめました。
食べ物に関する日本語由来の英語
食べ物は、各国独自の文化が色濃く反映されるジャンルです。そのため、食べ物や料理に関する呼称は、別の国でもそのまま呼ばれることが多くあります。
英語圏でも、以下のような日本独自の食文化や日本料理についての言葉は、そのまま英語として使われています。
sushi寿司
shoyu醤油
wasabiわさび
bento弁当
dashi出汁
miso味噌
nori海苔
ramenラーメン
tempuraてんぷら
takoyakiたこ焼き
yakitori焼き鳥
udonうどん
tofu豆腐
umamiうま味
sake酒
醤油は「soy sauce」では?と思う方もいるかもしれませんが、「soy sauce」は日本のしょうゆだけでなく、中国やアジアなどの発酵液体調味料を総称する言葉です。「日本の醤油」を指して言いたい場合には、そのまま ”syoyu" と言ってしまっても大丈夫です。
すき焼きは日本の伝統的な牛肉鍋です。
駅弁は、特に鉄道駅で売られているお弁当のことです。
日本ではラーメンと天ぷらを食べてみるのがすごくおすすめですよ!
文化・芸能に関する日本語由来の英語
日本のアニメや漫画をはじめとするポップカルチャーは、全世界で広く親しまれています。食べ物と同じように、日本独自の文化や芸能に関する単語は、そのまま英語圏でも使われる傾向があります。
haiku俳句
ikebana生け花
kabuki歌舞伎
noh能
origami折り紙
manga漫画
animeアニメ
karaokeカラオケ
emoji絵文字
kawaii可愛い
kimono着物
tsunami津波
カラオケ(karaoke)については、ローマ字読みをすると間違いなく「カラオケ」のはずなのですが、英語風に発音すると「キャリオキ」という言い方になります。読み方が日本語とは異なり、英語風のものにアレンジされているのが面白いですね。
特別な機会以外は着物はあまり着ないんです。
彼はいつもユニークな絵文字を使います。
カラオケは若い世代に人気があります。
スポーツに関する日本語由来の英語
日本が発祥とされていたり、日本で盛んに行われているスポーツに関する言葉は、そのまま英語で使われます。
judo柔道
dojo道場
kendo剣道
sumo相撲
ninja忍者
空手はローマ字読みすると「カラテ」ですが、実際の英語では「カラーティ」という風に読みます。
柔道を習い始めたって本当ですか?
彼は忍者が今も生きているはずだと信じています。
アメリカで剣道をやっている人はどれくらいいるのだろう。
要注意!ネイティブスピーカーには伝わらない和製英語一覧
日本語には、英語のように思えるけれど、実はネイティブスピーカーには全く伝わらない和製英語が存在します。
コックchef
シーチキンtuna
ホットケーキpancake
サラリーマンoffice worker / company employee
フリーターpart-time worker
フロントreception
コンセントoutlet
レンジmicrowave
パソコンcomputer / PC
ノートパソコンlaptop
テレビゲームvideo game
パーカーhoodie
ノースリーブsleeveless
アンケートquestionnaire / survey
フリーダイヤルtoll-free
キーホルダーkey chain
フライパンfrying pan
ホチキスstapler
日常会話によく出てくる単語も多いので、うっかり使ってしまわないように注意してください。
英語由来の外来語を紹介
日本語にはたくさんの外来語がありますが、中でも英語が由来となっているものをピックアップしてご紹介します。
・ハツ
ハツは「牛・豚・鶏の心臓」のことです。焼肉屋さんや肉屋さんで目にします。実はハツの語源は、英語の「heart(ハート)」なんです。複数形の「hearts(ハーツ)」が短縮されて、「ハツ」と呼ばれるようになったのだとか。
・オクラ
夏になると、かつおぶしと醤油をかけて食べるのが楽しみという方も多いのではないでしょうか。そんな和のイメージが強いオクラですが、実は英語名の「Okra」が由来となっている、れっきとした英語由来の外来語です。
英語以外の言語が由来になっている外来語を紹介
外来語には、英語以外にポルトガル語やオランダ語、フランス語などが語源となっている言葉もたくさんあります。いくつか例を挙げてご紹介します。
・たばこ
タバコという言葉の由来は、ポルトガル語の ”tabaco” です。タバコは、ポルトガルから戦国時代の末期に日本に伝わったとされています。
・アルバイト
アルバイトはドイツ語で「働く」という意味を持つ ”arbeit” に由来しています。ちなみに、ドイツ語では「アル」と省略して「バイト」という言い方はしませんので、「バイト」という言葉は日本独自のものだと言えますね。
・アンケート
アンケートはフランス語で「調査」を意味する ”enquette” が由来です。
・マルシェ
マルシェはフランス語で「市場」を意味する ”marche” が由来です。フランス語では「市場」や「朝市」を意味する言葉ですが、日本語ではフリーマーケットも「マルシェ」と呼ぶなど、より広い意味で使われていますね。
・ランドセル
ランドセルはオランダ語で「リュック」を意味する ”ransel” という単語から来ています。もともとは日本兵士の背負いカバンを指して呼ばれていましたが、後に通学カバンをランドセルと呼ぶようになりました。
まとめ
今回は、日本語由来の英語を例文付きでご紹介しました。また、使う際には要注意な和製英語や、英語由来の外来語、またポルトガル語やオランダ語などを由来とする外来語についてもご紹介してきました。
日本語由来の英語については、思っていたより意外と多いなと感じたかもしれませんね。外国人旅行客の増加や、日本のアニメ・漫画文化の世界的な人気もあり、日本語の単語がそのまま英語として定着している例もたくさんあります。
海外からの旅行者を案内するときや、普段の英会話などで日本のトピックについて触れることがあれば、ぜひ使ってみてくださいね。
◇経歴(英語を使用した経歴)
高校時代にイギリスへ短期留学。
大学院進学の傍ら、TOEICスコアアップや海外留学、海外旅行を経験。
社会人生活を経て、現在は英語に関するWEBコラム記事を執筆中。
◇英語に関する資格(資格、点数など)
TOEIC900
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容(仕事、留学、旅行など)
留学:イギリス、ハワイ、スペイン
旅行:イタリア、チェコ、アメリカ、メキシコ、韓国、モロッコ、フランス、デンマーク、フィンランド、スイス、ハンガリー、ベルギー、オーストリア
◇自己紹介
ラジオ基礎英語をきっかけに英語の世界へ。理系専攻ながら英語を磨き、留学や旅行で色々な国を訪れた。結婚を機にWEBライティングを始め、現在は二児と共に英語ライフを楽しんでいる。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.