実は和製英語だった!実はたくさんある和製英語をまとめて紹介!

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日本人によって作られ、日本国内でだけ使われている英単語のことを「和製英語」と呼びます。

和製英語は、ぱっと聞いた感じは英語のように聞こえるのですが、言語の種別としては英語ではなく、日本語の分類に入ります。日本語ですので、英語圏で使うとまったく理解されなかったり、全然違った解釈をされてしまうことさえあります。

例えば「ペットボトル」も和製英語のひとつ。「ペットボトル」は英語では ”plastic bottle”と呼びますので、「ペットボトル」は日本でしか通じない、日本語だということになります。

もし英語圏で「ペットボトル」を流暢な発音で発声したとしても、相手にはまったく意味が伝わらないという残念な結果になってしまいます。

今回は、和製英語について例文を交えながら詳しく紹介していきます。

たくさんある和製英語

日本には、和製英語がたくさん存在しています。その数は日々増えており、正確な数はわからないものの、少なく見積もっても100以上は確実にあると言われています。

なぜ日本語にこんなにもたくさんの和製英語が生まれてしまうのかというと、日本語には柔軟性があることに加え、カタカナの存在があるからだといわれています。

日本語には、外国発祥の言葉をカタカナで表記する習慣があります。また、新しい概念や外国の言葉を柔軟に受け入れて「カタカナ言葉」として日本語の一部にしてしまうという性質も持っています。

さらに、日本語では既存の言葉を省略したり、くっつけたりして新しい造語を作りだすということもよく見られます。

こういった理由から、国内外から来た新しい概念や言葉をどんどんカタカナ言葉として新たに作り出していき、その一部が「和製英語」になっていくというわけです。

ちなみに、英語を日本語のカタカナで表記したものを「カタカナ英語」と呼び、「日本語っぽく発音される英語」のことを指します。

例えば、栄養素のひとつである「ビタミン」という言葉は「カタカナ英語」のひとつ。ビタミンは、英語で表記すると ”vitamin” と書き、アメリカ英語では「ヴァイタミン」、イギリス英語では「ヴィタミン」というように読みます。

「ビタミン」は、英語圏で使うと日本語訛りが強すぎて伝わらない場合もあるものの、基本的には同じような発声や内容を表している「カタカナ英語」の代表例です。

一方で、和製英語は「日本で作られた、英語のように聞こえる、でも実際には英語では使われない言葉」を指します。

<英単語をくっつけた造語>
キャッチコピー、ロゴマーク、ノートパソコンなど
<英単語を省略したもの>
パソコン、リモコン、エアコンなど
<英単語を別の意味で使うもの>
ユニーク、タレント、クレームなど
<日本独自の造語としての英語風単語>
フリーター、ナイター、ピーマンなど

軽く例を挙げただけでも、毎日の生活でよく使うものばかりですよね。これらがすべて、英語圏では別の言い方で呼ばれているというのが実際のところなのですが、そう考えると和製英語の存在はなかなか厄介なものと言えそうです。

ここからは、シチュエーション別に和製英語を紹介しながら、正しい英語表現についても合わせて解説していきます。

和製英語~日常生活編~

まずは日常生活で使われている和製英語を見ていきましょう。

【ビニール袋】

ビニール袋は、「ビニール」と「袋」というカタカナ英語と日本語(漢字)のハイブリッドでできた面白い和製英語です。

「ビニール袋」の「ビニール」は、ビニル樹脂というプラスチック系素材のことを指しており、英語ではその素材のことを ”vinyl”と呼びます。

ただ、英語で ”vinyl” を使う場合は、ビニール袋のような薄いものではなく、イスなどの家具に使われるようなしっかりとしたプラスチック素材のことを指すことが一般的です。

英語で「ビニール袋」といいたい場合には ”vinyl” は使用せず、”plastic bag”という言い方をします。

A:Could I have a plastic bag for those?
B:Sure.

A:ビニール袋にいれてもらえますか。
B:わかりました。

【メリット】

損得勘定をしたときに、「得がある」という意味で「メリットがある」という言い回しをすることがありますよね。英語では ”merit”というと「取り柄、長所、価値」といった意味合いになります。

日本語のように「得がある」という意味を伝えたいときには、「他よりも有利であること、他よりも有利な利益」を表す英語である ”advantage”を使う方がしっくりきます。

Does he have any merit?
彼に取り柄はありますか?
It would be an advantage for you to learn Chinese.
中国語を学ぶと有利になるかもしれません。

【マスコミ】

マスコミとは、テレビや新聞などの報道機関の総称です。実はこれも和製英語。英語で報道機関のことは ”media” や ”mass media”と呼ぶことが一般的です。

The media came to our school to do some interviews.
マスコミが私達の学校まで取材にやってきた。

他にも日常生活に関する和製英語はたくさんあります。よく使うものばかりなので、チェックしてみてくださいね。

【和製英語】→【対応する英語表現】
ノーメーク→no makeup
チャック→zipper
ワンピース→dress
カメラマン→photographer
※cameramanは撮影専門の技師のこと
グラウンド→playing field
コピー(複写物)→photocopy
ボールペン→ballpoint pen
コンセント→outlet
ハンドル→steering wheel
アルバイト→part-time job
ホチキス→stapler
リフォーム→renovation
テレビ→TV(ティーヴィー)
ネットショップ→online shop
キャッチコピー→catchphrase/slogan
ロゴマーク→logo
ノートパソコン→laptop
パソコン→computer/PC
リモコン→remote control/remote
エアコン→air conditioner/A/C(エーシー)
タレント→TV star/celebrity/comedian
フリーター→part-time worker
ナイター→night game
レンジ→microwave
サランラップ→plastic wrap

和製英語~気持ち・性格編~

気持ちや性格など、感情に関連する和製英語を見ていきましょう。

【ドンマイ】

部活や仕事で仲間を励ます時、「ドンマイドンマイ!」と声をかけることはありませんか?

”don’t mind” から「ドンマイ」と言うようになった、と誤解されがちですが、実はこれも和製英語です。

”don’t mind” は、英語では「構わない、嫌ではない、気にならない」という意味を持つ表現です。

A:Do you mind my opening the door?
B:No, I don’t mind.

A:ドアを開けてもよろしいですか?(私がドアを開けることを気にしますか?)
B:構わないですよ。(気になりませんよ)

日本語の「ドンマイ」がもつ「元気を出して」と励ますようなニュアンスは、”don’t mind” にはありません。

英語で元気づけるニュアンスを表現したいときには、”next time!” (切り替えていこう!)や ”Don’t worry about it.”(心配いらないよ)といった表現の方がしっくりきます。

【クレーム】

苦情を伝える、という意味で、「クレームを伝える」「クレームをつける」といった言い方は日本語として広く使われています。

英語の ”claim”が持つもともとの意味は、「請求する、要求する、主張する」というものです。「不平や不満、苦情をいう」というよりは、自分が所有するお金や財産、誰かに貸しているものなどについて、公式に要求や請求をするときに使います。

She made a claim on her car insurance.
彼女は自動車保険の請求をしました。

”claim” に「苦情」という意味がまったくないわけではないのですが、実際には「苦情」の意味合いで使われることはほとんどありません。

そのため、英語圏で「不平、不満、苦情」という意味を伝えたいときには ”claim” ではなく ”complain”を使うことが一般的です。

She's always complaining about me.
彼女はいつも私に文句ばっかり言っている。

なぜ日本で「クレーム」が「苦情を伝える」という意味になってしまったのかは不明ですが、そもそも日本では「声高に主張する、要求する」ということが少ないため、日本以外では普通のことである「要求する、請求する」という行為が「苦情」とイコールになってしまったのではないか、と考えられています。

【ユニーク】

ユニークというと、「独特な」「変わってる」「面白い」といったニュアンスを感じるかと思います。

しかし英語の ”unique” には、「唯一の、他に例がない」といった「1つ」という意味合いが強くあります。日本語でいうなら、「無双」でしょうか。

英語で「面白い」というニュアンスを伝えたいときには、次のように表現してみてくださいね。

You’re funny.
あなたはおもしろいね。※人を笑わせてくれる面白さ
You’re amusing.
あなたはおもしろいね。※楽しくて飽きさせない面白さ
You’re interesting.
あなたはおもしろいね。※知的好奇心をくすぐる面白さ

和製英語~食べ物編~

外国を発祥とする食べ物や文化はカタカナ英語で表記されることが多いため特にたくさんの種類があり、今もなおアップデートされ続けています。

その中から、間違えて使いやすい和製英語をピックアップしてご紹介します。

【マグカップ】

日本語で「マグカップ」といえば、厚手のコップの側面にCの形をした取手がついている容器をさすことが一般的です。

これを英語だと思っている方も多いのですが、実はこういった容器は英語では ”mug”といいます。「カップ」は不要というのがポイントです。

英語の ”mug” は「取っ手のついた手に乗るサイズの容器」を指す呼び名で、いわゆるコーヒーカップのような容器だけでなく、ビールジョッキなども ”mug” と呼びます。

She poured beer into my mug.
彼女は私のジョッキにビールを注いだ。

また、”mug” と ”cup”(カップ、茶碗、手に乗るサイズの容器)は同じような意味を持っているため、英語で ”mug cup” =「マグカップ」というと「橋ブリッジ」といっているのと同じような雰囲気になってしまいます。

日本語の「マグカップ」に慣れていると「マグ」だけでは物足りないような気がするかもしれませんが、英語で会話をするときには割り切って ”mug” とだけ言うようにしましょう。

”mug” の他にも、食べ物に関する和製英語はたくさんあります。

【和製英語】→【対応する英語表現】
レトルト→Ready to Eat
タッパー→plastic container
ランチョンマット→place mat/table mat
ホットケーキ→pancake
パン→bread
ピーマン→green pepper
ペットボトル→plastic bottle
フライドポテト→French fries(米)/chips(英)
バイキング→buffet
キッチンペーパー→paper towel
テイクアウト→To go
ジュース→soft drink
※果汁100%のもののみ、juice
ミンチ→minced meat

まとめ

日本語の一部となっている和製英語をご紹介してきました。「これも和製英語だったの?!」と驚くこともあったのではないでしょうか。

英語のような雰囲気を醸し出しているのに、使ってみると英語圏では通じないという困った事態を引き起こす和製英語ですが、ひとつひとつ、覚えていくほかありません。

ぜひ、普段の英会話や英語学習を通じて実際に使ってみながら、体得していってくださいね。

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