「手伝ってくれませんか?」「塩を取ってくれますか?」「ファイルをメールで送ってくれませんか?」など、日常生活でもビジネスシーンでも、誰かに何かをお願いしたり、依頼したりすることがあると思います。
英語で頼み事をするときに、みなさんはどのような表現を使っているでしょうか?英語にはさまざまな依頼表現がありますが、今回の記事では、ネイティブスピーカーもよく使う「Do you mind~?」という表現に焦点をあててみたいと思います。丁寧な印象を与える表現ですので、覚えていて損はありません。間違えやすい返答のポイントや、その他の依頼表現についてもあわせてわかりやすく解説していきます。
それぞれ例文とともに詳しくご紹介していきますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
Do you mind~?の意味と使い方
「Do you mind~?」は「〜をしていただけますか?」「~してくれますか?」「~してもらってもいいですか?」という意味があります。後ろには動詞のing形を置きます。
「mind」には「気にする」という意味があるため、「Do you mind~?」には「あなたは〜をするの気にしますか?」という相手を気遣うニュアンスがあります。
また、後ろにifをつけて「Do you mind if I~?」とすると「私が~してもいいですか?/構わないですか?」という意味になります。
間違えやすい!? Do you mind~?の答え方に要注意!
「Do you mind~?(〜をしていただけますか?)」と相手から言われた場合、返答に注意が必要です。前述のとおり、「気にしますか?」と聞かれているため「Yes」と答えた場合は「はい、気にします(=嫌です)」、「No」と答えた場合は「いいえ、気にしません(=いいですよ・構いません)」となります。
日本語の感覚「いいですよ」と言うつもりで「Yes」と言ってしまいがちですが、英語では逆になるので気を付けてくださいね。
気にしないという場合の返答のバリエーションとしては、「No, I don't mind.(気にしません)」「Not at all.(全然大丈夫です)」「Go ahead.(どうぞ)」などがあります。
例文
A: Do you mind closing the window?
(窓をしめていただけますか?)
B:No, I don't mind.
(構いませんよ。)
その他の依頼表現
ここからは、その他の依頼表現についてご紹介します。何かを「お願いする」という意味は同じであるものの、丁寧さやニュアンスに違いがありますので、ひとつひとつチェックしてきましょう。
Will you~?
日常会話でもよく使われるカジュアルな依頼表現です。自分のためにやってもらうことをより強く要求するニュアンスがありますので、ビジネスシーンではあまり使われません。後ろにpleaseをつけるとより丁寧になります。
例文
Will you send the letter?
(手紙を送ってくれる?)
Will you give me the receipt, please?
(レシートを渡してくれますか?)
Can you~?
こちらも「〜してくれますか?」という意味を持つカジュアルな表現です。Will youと同じく、後ろにpleaseをつけるとより丁寧になります。
例文
Can you pick me up at the airport?
(空港まで迎えに来てくれる?)
Can you pass me the sugar, please?
(砂糖を取ってくれますか?)
Could you~?
Can youよりも丁寧な依頼表現です。ビジネスシーンでもよく使われますし、筆者はイギリスに住んでいますが、日常生活でも多くの人が使っているのを耳にします。こちらも、後ろにpleaseを付けるとより丁寧になります。
例文
Could you send him an email, please?
(彼にメールを送ってもらえませんか?)
Would you~?
Could youと同じく丁寧なニュアンスを持つ依頼表現です。Could youは相手にそれができるかどうかを聞くニュアンス、would you は相手がそれをしてくれる気持ち・意向があるかどうかを聞くニュアンスがあります。
例文
Would you look over my essay?
(私のエッセーを見ていただけませんか?)
I was wondering if you could~
ビジネスシーンでもよく使われ、丁寧かつ控えめに依頼したいときに便利な表現です。「〜していただけますか?」「〜していただきたいのですが」という意味があります。頼みにくいことを依頼する場合にも使うことができます。「I wonder if」と言うこともできますが、「I was wondering if」の方が口語的でより一般的です。
例文
I was wondering if you could help me with printing the documents.
(書類の印刷を手伝っていただけませんか?)
I was wondering if you could fix my laptop by Thursday. I need to take it with me to the meeting on Friday.
(木曜日までに僕のノートパソコンを直してもらえないでしょうか?金曜日の会議に持っていく必要があるのです。)
Would it be OK if…?
丁寧でありながら、堅苦しくなく依頼できる表現が「Would it be OK if…?」です。「~しても大丈夫ですか?」「~してもよろしいでしょうか?」という意味があります。
例文
Would it be OK if I drink the orange juice from the fridge?
(冷蔵庫にあったオレンジジュースを飲んでもいいですか?)
冷蔵庫の正式な言い方はrefrigeratorですが、日常生活では略称のfridgeが使われることが多いです。
Would it be OK if I borrow your dictionary?
(辞書をお借りしてもよろしいでしょうか?)
Could you do me a favor?
「favor」は動詞で「~を好む」、名詞で「好意・親切な行為」という意味がある単語です。「Could you do me a favor?」で「お願いがあるのですが」「お願いを聞いてもらえませんか?」という意味になります。何か具体的な依頼をする前のクッションとなる表現です。
ちなみに、「Would you do me a favor?」や「I was wondering if you could do me a favor?」と聞くこともできます。また、イギリス英語ではfavorのスペルがfavourになります。
例文
Could you do me a favor and pick up some milk and bread from the supermarket?
(お願いがあるんだ。スーパーにいって牛乳とパンを買ってきてくれる?)
Could you do me a favor?
(お願いがあるのですが)
I would appreciate it if you could…
「appreciate(感謝する)」を使った丁寧な表現です。「~していただけるとありがたいです」という意味があり、会話はもちろん、メールでもよく使われます。メールでは「It would be appreciated if~」というよりフォーマルな表現が使われることもあります。
例文
I would appreciate it if you could let me know a convenient date and time.
(都合のよい日時を教えていただけるとありがたいです。)
I would appreciate it if you could let us know by Friday whether you are able to participate.
(参加の可否を金曜日までに教えていただけるとありがたいです。)
Would it be possible to…?
「~すること・していただくことは可能でしょうか?」という意味があります。こちらもフォーマルなニュアンスがあります。
例文
Would it be possible to meet the teacher?
(先生にお会いすることは可能ですか?)
スラングとしての"Do you mind?"
ちなみに「Do you mind?」はスラングとして使われることもあります。怒ったように、または不機嫌そうに「Do you mind?」と言った場合、それには「やめてくれない?」といういらだちの気持ちが含まれています。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「Do you mind~?」という依頼の英語表現についてご紹介しました。日常会話でもよく使われる丁寧な表現ですが、返答するときには日本語と逆になるため、注意が必要です。始めは違和感があると思いますが、慣れてくると自然に返事ができるようになりますので、何度も練習してみてくださいね。
またあわせて、その他の依頼表現についても例文とともに解説していきました。それぞれの表現のニュアンスや使い方の違いを理解するきっかけになればうれしいです。
また、今回学んだ「Do you mind~?」という依頼の英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブスピーカーはどのような場面で使っているのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「Do you mind~?」という依頼の英語表現をさらに練習しても良いですし、さまざまな「お願い」のシチュエーションを想定して会話の練習をしても良いでしょう。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してください。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.