【知ってる?】「面倒くさい」って英語でなんていう?

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「面倒くさい」は日本語ではよく使うフレーズですよね。しかし「英語で言って」といわれると、即答できる人は意外といません。

実は英語では、「面倒くさい」に完全に相当する単語やフレーズはなく、その時の状況や文脈に応じて、言い方を変えなければいけないのです。「面倒くさいは英語ではこうだよ」と答えられない人が多いのはそのためなんですね。

今回の記事では、「面倒くさい」を表す単語やフレーズを、例文と共に解説していきます。

面倒くさいとは

英語を見ていく前に、面倒くさいという言葉の定義を日本語で確認していきます。日本語を英語に訳す上で、その言葉の意味を理解することはとても重要です。

「面倒くさい」は辞書では、「手間や困難さを考えて気が進まない」「億劫」という定義が与えられています。「やろうと思えばできるけど、気持ちがそれに伴わない」というニュアンスをしっかりと把握しておきましょう。

面倒くさい 英語表現

それでは、まずは単語を見ていきます。どれも似ている単語ですが、微妙にニュアンスが異なります。そこに注意して比べながら見てみてください。

Troublesome

troublesomeは、「やっかいな、面倒な、手に負えない」という意味の形容詞です。

「対処可能ではあるけど、それを行うには多大な労力と時間、能力などが要されるため面倒なことだ」というニュアンスになります。怠惰による面倒くささとは少し違いますね。面倒くさいというニュアンスがなく、「困難である」という時に使われることもあります。

I have some troublesome tasks today.
今日は面倒なタスクがいくつかあるんだ。
He is used to dealing with troublesome customers.
彼は面倒な客の対処に慣れている。

Annoying

annoyingは「イライラする、迷惑な、うるさい」という意味の形容詞です。annoy(いらだたせる)の現在分詞形ですね。

「煩わしくて面倒くさい、自分の思い通りにならないから面倒くさい」といったニュアンスのある単語です。troublesomeとは違い、基本的にはネガティブな印象しかありません。

I hate doing dishes. It’s so annoying.
お皿洗いは嫌いだ。面倒くさいもの。
Everyone says he’s annoying because he can’t stop criticizing everything.
彼は何事に対しても批判するから、みんな面倒くさいって言ってるよ。

Bothersome

bothersomeは「うるさい、やっかいな、面倒な」という意味の形容詞です。

面倒な用事がある、病院に行くのが面倒だ、というように「仕方がないのだけれど、それをやるのが面倒でしかたがない」という時によく使われます。ちょうど、troublesomeとannoyingの中間の感じですね。

It's bothersome to walk to the train station every morning.
毎朝電車の駅まで歩くのは面倒だ。
I try to do bothersome things first.
いつも面倒なことを先にやるようにしています。

Tedious

tediousは「退屈な、あきあきする、つまらない」という意味の形容詞です。

「面白くないからやるのが面倒くさい、時間がかかりすぎて面倒くさい」というニュアンスになります。今までの「大変だから面倒くさい」とは少し意味合いが変わってきますね。

Preparing documents is a tedious task.
書類の準備は面倒なタスクだ。
I think that going out with ladies is very tedious.
女性と出かけるのはとても面倒くさいと思う。
He found a business dinner to be incredibly tedious.
彼は会食がとてつもなく面倒だと感じた。

Inconvenient

inconvenientは「不便な、都合が悪い」という意味の形容詞です。

直接的に面倒くさいという訳ではありませんが、「都合が悪い=面倒くさい」と、婉曲的に意味することができます。

やる気が起きずに面倒くさい、というよりは「都合が悪くていろいろ計画を変えたり、余計な仕事が増えたりするから面倒くさい」というニュアンスです。troublesomeに近いですね。

This house is inconvenient to get around.
この家は動き回るのが面倒くさい。

面倒くさい 英語フレーズ

続いては、面倒くさいを表すフレーズを見ていきます。フレーズには、また違ったニュアンスや使えるシチュエーションがあるので、ぜひ合わせて覚えてください。

What a hassle!

What a hassle!は、口語的に「めんどくさいなぁ」と言いたいときに使えるフレーズです。

hassleは「困難なこと、困った立場、状況」という意味の名詞です。直訳すると「なんて困難なことなんだ」といった感じですね。

このwhatは、感嘆詞と呼ばれるもので、「なんて~なんでしょう」という感情の動きを表すときに用いられます。「あー、めんどくさい!」という感じで素直に感情を表しているので、使う場面には気を付けましょう。

You need to clean up your room before dinner
Oh, what a hassle!

晩御飯の前に部屋を片付けなさ。
えー、めんどくさい!

I can’t be bothered.

I can’t be bothered.は、「気分が乗らなくて面倒くさい、忙しくてそれをやるのが面倒くさい」と言うときに最適なフレーズです。

botherは「悩ます、困らせる」という意味の他動詞で、botheredはその過去分詞形です。そのため、直訳は「私はそれに困らせることができない」つまり「それに時間をかけることができない」、よって「面倒くさい」という意味になります。

I can’t be bothered to the party tonight.
今夜はパーティーに出かけるのは面倒くさいな。

It’s a pain.

It's a pain.はそのまま「痛みです」という意味にもなりますが、文脈次第で「面倒くさい」になります。It's a pain in the neck.とか、It’s a pain in the butt.のように、身体の一部を一緒に使うこともあります。

そしてニュアンスとしては、自分の感情よりも、その作業や出来事自体が大変で面倒くさい感じです。多くの人が共感してくれるような、客観的に見ても面倒くさい事柄について話すときよく使われます。

I love to travel but it’s a pain to pack my bags.
旅行は好きだけど、荷造りは面倒くさい。

It’s too much trouble.

It's too much trouble.は、そのまま「それはとても面倒ごとだ」という意味のフレーズです。汎用性が高く、わりとどのような状況でも使えるニュアンスを持っています。

また、丁寧な文章でも使われることも多く「もしご面倒でなければ」といったことを言いたい時にも使えます。

It’s too much trouble to drive there at night.
夜中にそこまで運転するのは面倒だ。
If it’s not too much trouble, would you send me that file?
もしご面倒でなければ、そのファイルを送っていただけませんか。

I don’t have the energy for this.

I don’t have the energy for this.はそのまま「それのための体力がない」という意味です。時間や都合よりも、体力や気力ないがために面倒くさいと感じたときに使えます。

言い方次第で「今はちょっと休ませてほしいんだ、ごめんね」みたいな申し訳ない感じにもなりますが、「こんなことに使う体力はないんだよね」というぶっきらぼうな雰囲気が出ることがほとんどなので、使う時は気を付けましょう。

I don’t have the energy for this farce.
この茶番に付き合うのは面倒だ。

「だるい」 英語表現

最後に、面倒くさいと似ていますが、微妙に異なったニュアンスを持った言葉「だるい」を英語でどう表現するのかをみていきましょう。関連した表現を同時に覚えると、記憶に定着しやすく、効率よく覚えることができます。

Dull

dullは「鈍い、さえない」という意味の形容詞です。dull painで「鈍痛(どんつう)」、a dull knifeで「切れないナイフ」といった感じで使われます。

I had nothing to do and didn’t feel like doing anything. It was such a dull weekend.
何もすることが無かったし、何かをする気分でもなかったんだ。とてもだるい週末だったよ。

Lazy

lazyは「怠惰な、けだるい」を表す形容詞です。基本的にはネガティブな単語ですが「リラックスした、穏やかな」という意味を示すこともあります。

I feel very lazy today.
今日はなんだかだるいよ。
I love a lazy summer afternoon like this.
こんな気だるい夏の午後が大好きです。

Sluggish

sluggishは「動きののろい、不活発な」という意味の形容詞です。「ナメクジ」という意味のslugの形容詞形ですね。無気力や元気のない感じを伴った「だるい」を表す単語です。

The pandas at the zoo were being sluggish all day.
動物園のパンダは一日中だらだらしていた。
He is kind of sluggish today because he got sick.
風邪をひいているので、彼はややダルそうだ。

Languid

languidはsluggishに似ており、身体のだるさや活発性の無さを表す形容詞です。

特に精神的に活力が無く「だるい」のほかには「もの憂い、だらけた、不活発な、無関心な」という訳があります。人以外にも使うことができ「景気が悪い」「商売が不振」という時にも使えます。

I’m not mad at you or anything. I’m just feeling languid.
あなたに怒っているとかそういうのじゃないから。ただだるくて。

Lethargic

lethergicは「無気力、無活発」を表す形容詞です。まぶたが重くなるような、倦怠感をともなうだるさを表すときによく用いられます。刺激が無くて無気力、天気の影響で元気が出ないなど、様々な要因によるだるさを表すことも可能です。

I feel lethargic because I didn’t get to eat breakfast.
朝ごはんを食べ損ねたから体がだるいな。

Under the weather

under the weatherは気分がすぐれない時に使われるイディオムです。「天気の下」がなぜ「だるい」という意味になるのかというと、これは船乗りの習慣に由来しています。(諸説あり)

船乗りが気分が悪くなると、太陽光や雨など、体調に影響を及ぼす天気の変化から体を守るため、デッキの下で休むことがあります。文字通り、「天気の下」で休養を取るんですね。この言い方が陸でも使われるようになったのが始まりです。

I’ve been under the weather all day.
一日中気分がすぐれないんです。

Unmotivated

unmotivatedは、motivated(やる気がある)の否定形、つまり「やる気がない」という意味になります。「モチベーションが無い」ということなので、健康状態よりも、何かを行うための動機ややる気がないなどと、精神的にだるい状態を表す単語です。

I feel unmotivated in my work these days.
最近仕事がだるい。

Unproductive

unproductiveは「生産性のない、効率の悪い」という意味で使われますが、「だるい」を表すときにも使うことができます。

だるい → ボーッとしている → 作業がおろそかになる → 生産性がないという流れから、unproductiveを使ってだるいを間接的に表現します。

I’m sleepy. I can tell I’m being very unproductive.
眠い。自分でも効率が悪くなってるのがわかるよ。

まとめ

「面倒くさい」というありきたりなフレーズですが、英語にするとバリエーションが豊富なんですね。日本語の面倒くさいに当てはめて考えるよりも、それぞれのシチュエーションに適切な表現を覚えていく方が良いでしょう。

生活の中で「面倒くさい…」と思ったときは、「この面倒くさいは英語ではなんて言うんだろう」と考えてみてください。面倒くさがらず!このような日常生活のフレーズを勉強していて、「あれ?これはなんて言うんだろう?」と思ったときは、ぜひネイティブキャンプのご利用を考えてみてください。

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