今回特集していくのは「海開き」をはじめとした海に関する英語表現についてです。これからの季節、日本ではゴールデンウィークや夏休みが始まり、海に行ってレジャーを楽しむ方が増えていきますね。海外からの海水浴客や旅行客も、日本の美しい海を訪れることを旅の楽しみの一つとしているのではないでしょうか。
今回は、日本の海へ遊びにきた外国人と一緒に海へ行くことを想定して、「海開き」という日本独自の文化や、その英語での表し方を確認していきます。さらに、海に関連する英語表現もたくさん紹介していくので、アウトドアレジャーに行く際の参考にしてみてください。
そもそも「海開き」とは?
毎年7月になるとよく耳にする「海開き」という言葉。みなさんは、海開きがそもそもどのような意味かご存知ですか?
海開きとは、その年の海水浴シーズンの初めに砂浜や海水浴施設をレジャーとして使用してもいいという許可が降りる日のことを指します。また、その日に行われる行事のことを「海開き」と称することもあります。具体的には、ライフセーバーの配置やクラゲ防止ネットの設置などの安全対策が強化されたり、海の家の売店、飲食店などの営業が開始されます。
さらに、その年の海水浴シーズン中の安全を祈願して神事も執り行われます。
海開きの日程は地域により差がありますが、基本的に本州の海水浴場では7月1日もしくはその年の海の日に設定されることが多いようです。ちなみに、日本で最も早い海開きが行われる場所は小笠原諸島にある父島という離島で、元旦に海開きが行われるそうです。一年のうち長い期間海に入れることで人気な沖縄では、毎年3月下旬〜4月に海開きが行われます。
このように毎年地域により異なる日程で海開きが行われますが、実は遊泳期間とは全く関係がないため、台風や津波などの気象が原因による特別な規制がない限りは、基本的には一年中海での遊泳は可能です。ただし、海開き期間以外の遊泳はライフセーバーが駐在していないため、危険が伴います。
「海開き」は英語で何という?
海開きとが何かを知ったところで、ここからは英語による海開きの表し方を確認します。大前提として、そもそも海開きという文化は日本にしか存在しないことを知っておいてください。そのため、英語での直訳の単語は存在しません。様々な単語や表現を用いて、意味が通じるような英語での表現方法を解説していきます。
海開きの英語表現として最も近いのは、「beach opening」でしょう。「海」という意味を表す英単語は主に「ocean」「sea」「beach」の3つがありますが、海開きの場合の海は「beach」を用いるのが適切です。
なぜなら、「beach」は「海水浴場」という意味を持つ英単語で、「ocean」や「sea」は「海原」や「海」そのものを表すためです。日本語でも「ビーチ」は海水浴場を指すことが多いですよね。「beach opening」は、特に日本での海開きの文化を強調して伝えたい場合に用いるとよさそうです。
The beach opening is set for July 1st in Japan.
日本では海開きは7月1日に行われます。
また、「beach season」という言い方でも表現することが可能です。「海水浴のシーズンが始まる」という概念は海外の海水浴場でも理解ができるそうなので、特に日本の海開きの意味合いを強く伝える必要がない場合は「beach season」と伝えても良いでしょう。
In Japan, beach season starts in July.
日本では、海水浴シーズンは7/1に始まります。
「海」に関連する英語表現
海開きという文化の意味と英語での表現の仕方を学習したところで、ここからは海や海水浴に関連した英語表現をいくつか紹介していきたいと思います。oceanやseaなどの単語が持っている慣用句やイディオムがありますので、ぜひ参考にして会話の中で使ってみてくださいね。
Oceans of~
「oceas of〜」で「甚だしい量の」という意味の慣用句です。「海のように広大でものすごい量の」という意味合いで用いられます。
Look, I have oceans of tasks that I need to get done today!
見てよ!今日終わらせなければいけない仕事がこんなに大量にあるんだ!
Sea change
「sea change」はもともとシェイクスピアの劇中に使われた英語表現で、「人にはコントロールできない変化」「受け入れるしかない変化」のことを指します。
All we need to do is to accept a sea change.
私たちがしなければいけないのは、このどうしようもない変化を受け入れることです。
To be a shrimp
「to be a shrimp」は「小さくなる・短くなる」という意味を持つ表現です。物や人の大きさ、長さなどを表す際に用いられます。
I guess that boy is a shrimp. I like to hang out with someone tall.
あの男の子は背が小さいな。私は背が高い人とデートするのが好きなの。
I don't want you to be a shrimp. Eat more nutritious food!
小さくなって欲しくないのよ、もっと栄養のあるものをたくさん食べて!
The world is your oyster
「The world is your oyster」という表現は、シェイクスピアの作品「ウィザーの陽気な女房たち」に出てくるセリフです。「この世は思いのままである」という意味を持ちます。
このoysterは食べる牡蠣ではなく、真珠貝として用いられています。「閉じている真珠貝の口をこじ開ければ中の真珠は取り出せる」ということから、「物事は思い通り」というニュアンスで使われます。